株式会社横山工藝 代表取締役 横山 国男 の日記 | 経営者会報 (社長ブログ)
「プリント道」45年余。新たな自身の夢と後継者への手紙-(株)横山工藝社長 横山国男のブログ
溺れる者は“本”にもすがる。
本はほとんど大手ネット書店で買うようになってしまいましたが、「本屋さん」という
のは、あいかわらず本好きにとってはハッピーな場所ですね。
10年ほど前、トム・ハンクスとメグ・ライアンが共演した映画「ユー・ガット・メール」。
ニューヨークの片隅で、メグは母親の代から続く小さな絵本屋を経営しているので
すが、近所の子供たちに「読み聞かせ」などをする場面などがあり、店内もなんとも
素敵な本屋さん。印象に残っています。
年末・年始に読もうと思って、最近福井市内にできた本やディスクなど数十万点を
置くという「大型書店」で2冊ばかり買いました。本離れがいちじるしいといわれる
昨今、順調にいってもらうことを願っていますが、その為には地元の「本屋」さんで
本を買うことも大事です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そのうちの1冊“ART COMPANY”「知識デザイン企業」(紺野 登著 日本経済
出版社 @1900.-)は、私にとってはワクワクしながら読んだ本で、不安な
年明けを払拭させてくれるような思いがする良書でした。
私はベストセラー小説とかはほとんど読みません。経営書も一時は高価なものも
買いましたが読了したものは少なく、ハウツー本も大仰なタイトルにつられて以前
はかなり読みましたが、最近は少なくなりました。
古典を読むのが大事と言われますが、かなりのエネルギーがいるような気がして
これもなかなか取り掛かれません。要するに読書家ではないのです。
永く興味をもって読んでいる分野の本といえば、美術・デザインの関連書籍でしょう
か。仕事にも関係がありますが、なにより楽しいからです。
ただ、なんとなく「アート」が次の時代のキーワードになる、「真善美」の経営が求め
られるようになるのでは、との思いをずっと持ち続けてきました。
しかし、美学やデザイン理論を系統だてて学ぶ機会も持ち得ませんでした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
本書に次のような一節があります。
『企業は創業者の暗黙知(精神やビジョン)を伝承するために、時には創業者の
個人的思想も含めて、独特の組織文化を作り上げるのである。これは歴史のある
企業に限らない。第1章でも触れたが、グーグルのような新興企業でも創業者の
理念や哲学を文化として継承することは重要な課題だ。逆に歴史が長くとも、伝統
を失った企業は山ほどある。
さて、さらにボラニー(ハンガリーの物理化学者で科学哲学者)は、絵画・音楽など
の芸術文化(本書で言うアートより狭く、芸術を意味する)は、その社会にとっての
「上位の知識」であるとも述べている。つまり、芸術という形態で社会にとっての
高度な知識が保持されるというのである。芸術は上質の生活文化となり、さらに
より日常的な生活文化の源流となっていく』・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
本書は、脱工業化社会における新しい企業モデルとして「アート・カンパニー」という
概念を提唱され、これこそが日本の企業の目指すべき形態であるとし、そのイメー
ジは「真摯」である、と述べられているように理解しました。
当社も「生活文化関連分野」の企業を標榜していますし、これから本書を何度も
読み返すことになるでしょう。そういう意味ではバイブルのようなもので、座右の書
として、後継者には別に一冊買って贈ることにしました。
横山国男
【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/
のは、あいかわらず本好きにとってはハッピーな場所ですね。
10年ほど前、トム・ハンクスとメグ・ライアンが共演した映画「ユー・ガット・メール」。
ニューヨークの片隅で、メグは母親の代から続く小さな絵本屋を経営しているので
すが、近所の子供たちに「読み聞かせ」などをする場面などがあり、店内もなんとも
素敵な本屋さん。印象に残っています。
年末・年始に読もうと思って、最近福井市内にできた本やディスクなど数十万点を
置くという「大型書店」で2冊ばかり買いました。本離れがいちじるしいといわれる
昨今、順調にいってもらうことを願っていますが、その為には地元の「本屋」さんで
本を買うことも大事です。
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そのうちの1冊“ART COMPANY”「知識デザイン企業」(紺野 登著 日本経済
出版社 @1900.-)は、私にとってはワクワクしながら読んだ本で、不安な
年明けを払拭させてくれるような思いがする良書でした。
私はベストセラー小説とかはほとんど読みません。経営書も一時は高価なものも
買いましたが読了したものは少なく、ハウツー本も大仰なタイトルにつられて以前
はかなり読みましたが、最近は少なくなりました。
古典を読むのが大事と言われますが、かなりのエネルギーがいるような気がして
これもなかなか取り掛かれません。要するに読書家ではないのです。
永く興味をもって読んでいる分野の本といえば、美術・デザインの関連書籍でしょう
か。仕事にも関係がありますが、なにより楽しいからです。
ただ、なんとなく「アート」が次の時代のキーワードになる、「真善美」の経営が求め
られるようになるのでは、との思いをずっと持ち続けてきました。
しかし、美学やデザイン理論を系統だてて学ぶ機会も持ち得ませんでした。
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本書に次のような一節があります。
『企業は創業者の暗黙知(精神やビジョン)を伝承するために、時には創業者の
個人的思想も含めて、独特の組織文化を作り上げるのである。これは歴史のある
企業に限らない。第1章でも触れたが、グーグルのような新興企業でも創業者の
理念や哲学を文化として継承することは重要な課題だ。逆に歴史が長くとも、伝統
を失った企業は山ほどある。
さて、さらにボラニー(ハンガリーの物理化学者で科学哲学者)は、絵画・音楽など
の芸術文化(本書で言うアートより狭く、芸術を意味する)は、その社会にとっての
「上位の知識」であるとも述べている。つまり、芸術という形態で社会にとっての
高度な知識が保持されるというのである。芸術は上質の生活文化となり、さらに
より日常的な生活文化の源流となっていく』・・・・・。
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本書は、脱工業化社会における新しい企業モデルとして「アート・カンパニー」という
概念を提唱され、これこそが日本の企業の目指すべき形態であるとし、そのイメー
ジは「真摯」である、と述べられているように理解しました。
当社も「生活文化関連分野」の企業を標榜していますし、これから本書を何度も
読み返すことになるでしょう。そういう意味ではバイブルのようなもので、座右の書
として、後継者には別に一冊買って贈ることにしました。
横山国男
【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/
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