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2009年01月30日(金)更新

そもそもなんの為に「起業」したのか。

よく経営書などに、「企業は永続しなければならない」とか「永続することに価値が
ある」というような記述が見られますが、これを「金科玉条」にすることには個人的
にはあまり同意できません。

「経営者会報」の最新号に「老舗」の特集があり、興味深く読みましたが、伝統を
守りながら常に革新、チャレンジも続けてきたことがよくわかります。
要は企業の存続とは「必要とされている」から残るのであり、「必要」とされる企業
であり続ける努力を怠らなかったところが「老舗」として存在している、ということ
ではないでしょうか。

経済はグローバル化しています。ニーズ(必要)がない、ニーズを創りだせない
なら、ただ長くやることに意味はないと思います。
「存続」だけを願うのでは、そもそも何のために「起業」したのかというあの日の
熱い思いを、なぜ承継したいと思ったのかを、もう一度振り返ってみる“必要”が
あると思います。



横山国男

【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/

2009年01月28日(水)更新

麻生さんは「三人目の派遣社員」by玉さん。

玉さんとは玉村豊男さんのことです。

玉村さんはエッセイストで画家で、軽井沢近くの3500坪もある畑で野菜、ハーブ、
葡萄の栽培、そしてワインづくり、レストランのオーナーという、東大&パリ大卒の
本当にマルチな才能を持つ63歳の「素敵なオジサン」でもあります。

その玉村さんが、時々コメンテーターとして出演されていたテレビ番組もなくなり、
「もの言わぬは腹ふくるるわざ」と思われたのか、「玉さんキャスター」という不定期
のブログを最近お書きになっておられ、夫婦ともフアンなので楽しく読ませてもらっ
ています。

1月16日号「三人目の派遣社員」には、カナイともども笑わせてもらいました。
こういうウイットに富んだ「蝶のように舞い、蜂のように刺す」軽快な語り口には
憧れてしまいます。深い知性と教養のなせるわざでしょう。

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短いので全文ご紹介します。

『消費税のアップがいずれ必要になるであろうことは、聡明な国民ならわかって
いる。が、その前に「税金の無駄使い」を徹底して減らす方策を示してそれを実行
すること(あるいは「せめて」そう宣言すること)が必要だという国民の総意も、そも
そも消費税を導入する最初の段階から示されていたはずだ。
「税金の無駄使い」がゼロになることは永遠にあり得ないとしても、消費税の増税
は、少なくとも公務員改革を骨抜きにするような総理の手では決めてほしくない、
と多くの国民が思っている。
麻生さんは、自民党から総理大臣室に送り込まれた3人目の派遣社員である。
明日にもクビになろうとしている派遣社員が、3年後の会社の大方針を決めるのは
おかしいだろう』 (全文引用終わり)

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一昨年の6月だったと思いますが、北陸、上信越の高速を5時間もかけて、大人気
の玉村さんの「一日水彩画教室」へやっと入門したことがあります。
(ヴィラデスト・ガーデンファームアンドワイナリーの教室アトリエでの実技指導)
憧れの玉さんの手元をジックリ見せていただいて、自分の絵なんかどうでもよくな
り、本当に夢のような時間をすごしました。

世の中には、「素敵なすごいオジサン」がいるものです。



 「田園の快楽」ヴィラデストの12ヵ月 玉村豊男著 1月 新しい年は暖炉の前で

 田園の生活では、食べて、働いて、眠る。ただそれだけの、単純な、しかし充実
 して幸福な暮らしのかたちが続いていくのだ。(「田園の快楽」表紙カバーより)

 


横山国男

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2009年01月26日(月)更新

「今日が一番若い」

そうです。誰もが「今日が一番若い」んですね。明日になれば等しく一日歳をとる
わけですから間違いありません。

平成14年から3年ほど、武生市(現越前市)にある松野宗純老師の「地蔵院」で
開かれた「人間塾」へ一か月に一度お話を聞きに通ったことがあります。
昭和の哲学者であり、教育者であった森信三先生の「修身教授録」の輪読と
老師の解説、講話がありました。

老師はエッソ石油(日本)の副社長を勤められたのち、禅門に入られたのですが、
その理由の一つに「社員、全国のガソリンスタンドの再編など、心ならずもリストラ
の大ナタを振るった責任者」という強い意識があられたようです。

金沢の「大乗寺」(曹洞宗)で10年に及ぶ修行の後、ご自身の托鉢、篤志家の
ご支援のもと、かわいい(!)という形容がふさわしい「地蔵院」をその手で再興さ
れました。

PHP友の会会長、松下政経塾塾頭なども歴任され、今は地蔵院住職も辞されて
奥様の待つ横浜のご自宅へお帰りになっておられます。
80代半ばを超えられたと思いますが、時節にはお葉書などを頂戴します。

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「今日が一番若い」は“禅語”かどうか知りませんが、老師からお聞きしてなるほど
と思い心に残っている言葉です。一日一日を無駄にしてはいけませんよ、先を
憂えたり、過去を悔む必要はないのです・・・・「禅」は“今”を一番大切に考える、
ということだったように思います。

「今ある命が全てである。目の前にある生活が全てである」

この言葉にも感動しました。目の前にある生活が全て ・・・シンプルでこれ以上
何も付け加えることはありません。

「今日の仕事がどんなに辛くても、今日だけなら やり遂げることができる。
日が暮れるまでなら、誰に対しても快活に、親切に、辛抱強くしていくことができる」

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禅の永遠のテーマとも言うべき「今 ここ われ」の連想から、“今”を含むフレーズ
を思いつくまま並べてみましたが、それにつけても恥ずかしくも反省多き日々では
あります。・・・(ホレ、もう悔やんでる!)


横山国男

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2009年01月24日(土)更新

経営の神様

「経営の神様」と称された松下幸之助翁に次のような語録があるそうです。

『小さい会社の経営であれば、率先垂範して部下の人に命令しながらやることも
必要だけど、これが100人とか1000人とかになれば、それではあかんね。
心の底に「こうしてください、ああしてください」というような心持がないといかん。
これがさらに1万人、2万人となれば、「どうぞ頼みます」という心境に立たんと
駄目やな。 けど、もっと大きくなると、部下に対して「手を合わせて拝む」という
思いがないと、いかんということや。わしはそういう心で経営をやってきた』

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苦境に立つ日本、「神様」はどのようにご覧になっておられるでしょうか。

横山国男

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2009年01月22日(木)更新

新大統領の重責には及びもないが。

昨日(21日)は、アメリカのオバマ新大統領就任式があり、内外のマスコミはその
話題で一杯。私も午前5時のNHKニュース、そのあとの中継を見ていましたので、
ワシントンの昂奮ぶりに「すごいな」と思った一人です。

ただ、これからの米国のかじ取りを任されるのも容易ではないな、と思うと同時に
「熱狂」というのは一面その裏には怖いものも含んでいるのでは、とも思いました。
映画や書物でしか知りませんが、かっての歴史から「熱狂的支持」が何をもたらし
たか、を考えないわけにもいかないと凡庸な頭でも思いました。

もちろん、今回のオバマ人気がそういうものと同列とは思いません。むしろとりあえ
ず4年の任期を「無事」で職務にあたられるよう、一日本人としてただ祈りました。

大統領の「権限」というのは以外と強いものではなく、大統領の与党が少数である
場合もあり、議会が最終決定権を持つようで、大統領の職務というのはどちらかと
いうと国民に国家の理想を説き、超大国のリーダーとして世界に影響力を行使す
る、ということのようです。「言葉」が重要なんですね。

日本のような「議院内閣制」における首相の方が、よほど「権限」という点では与え
られているものが大きいと。そういえば衆議院における最大党の与党党首が首相
になるわけですから、この与えられた強い「権限」を第一には国民のために行使し
てもらいたいものです。

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と、柄にもなく政治の話をマクラに振ってしまいましたが、わが社の「実体経済」も
先行き予断を許さない雰囲気になってきました。

例年、年末年始はお得意先の営業活動もゆるやかなので受注が落ち込みますが、
今年は一段とその感じが強くなりました。

年明けの受注の少ない状況を利用して、連日サイトのリニューアルのための
ミーティングを指示、「オーダーよさこい屋」のミニチェンジを終え、「染型工房
横山工藝」の大幅なサイトリニューアルに取りかかっています。

とりあえず、部分的に完了したところから公開をはじめましたが、従来より一層
受注を念頭においたページ作りを指示しました。

わが社の強みを前面に押し出し、ヒット商品・サービスをつくらねばなりません。
同時に無駄の排除、仕事の効率再点検などやらねばならないことは山ほどあり
ます。

環境の激変が想像以上の今の状況では、経営者が「立ちすくんでいる」というのが
一番いけないので、従業員に状況を説明し、次々と指示を出さねばならない時だ
と思います。

そういう意味では、超大国アメリカの大統領でも日本の田舎の零細企業主でも
目前にやらなくてはならないことが山積しているという点では同じではないか、と
そんなことに思いをいたしたしだいです。

横山国男

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2009年01月19日(月)更新

「チップス先生さようなら」(1939ー映画)

18日の昨日、「大学入試センター試験」が終わりました。試験会場から出てくる
受験生たちのはじけるような笑顔が例年どおり新聞に載っています。
進学指導の先生もきっとほっとしているところではないでしょうか。

ちょっと不出来だったのでは、と心配はしていても、今後国公立大の一般選抜や
私立大の入試もこれからあるので、新聞の見出しの『ひとまず「ほっ」』・・・よくわか
ります。
とにかく、期末試験のようなものでも、終わったときのあの開放感はどなたも覚え
があるはず。

私はほとんど映画館へ直行していました。この前、この歳までどのくらい映画を
観た(TVでの放映も含めて)ことになるのかな、と考えてみました。
よくわかりませんが、二千本はゆうに超えていると思います。

昨年末、経済紙に広告が出ていた「名画DVD」(120本)も、1本あたりはレンタル
より安いので購入しました。このうち7~8割は観ているはずなのですが、途中まで
見覚えのあるシーンが出てこないこともあります。記憶力も減退の一途ですから、
「新作」と思えばトクしたような気分にもなろうというもの、あまり気にしません。

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「チップス先生さようなら」は先述の名画シリーズのものではなく、バーゲンで買っ
たものですが、主演のロバート・ドーナットがあの「風と共に去りぬ」のクラーク・
ゲーブルをおさえて、’39年度の「アカデミー主演男優賞」を獲りました。

チップス先生さようならDVD

「教師は素晴らしい職業よ!! 生徒たちの力になり成長を見守り、社会に飛び
出し活躍する姿を見届ける。いつも若者に囲まれ、教師は歳をとらないわ。」
ウブで物堅く、人気もいま一つのチップス先生が、キャサリン(グリア・ガーソン)と
出会い、結婚することによって少しずつ人間味のある教師に変わっていく。
しかし、初出産がうまくいかず、最愛の妻と生まれるはずだった愛の結晶を同時
に失うシーン。・・・・呆然自失のチップスがそれでも向かう先は教壇だった。

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イギリスのとある全寮制のパブリックスクールを舞台に物語は展開しますが、
ワンパクどもをいつも見守り、大戦(第一次)に影響される生徒や、出征する卒業
生とその家族の心の支えになりたいとオロオロしながら、キャサリンが予言した
「あなたは必ず校長になるわ」も、皮肉なことに戦争のおかげで臨時で命じられ、
「お前が言ったとおりだったよ」と照れながら回想して微笑むシーン・・・・・この
静かな、しかし心動かされる演技の数々がゲーブルを打ち破ったのかも。

トーキー初期の、映画がまだシンプルで分かりやすかった時代の名作の一本だと
思います。(監督は“誰が為に鐘は鳴る”のサム・ウッド)

横山国男

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2009年01月16日(金)更新

思いがけずブログ写真の使用許諾を求められました。

先日、メールを受け取りました。

横山様
過日はジュニアゴルファーの写真使用をご快諾いただきまして本当にありがとう
ございました。
年末、お陰様をもちまして、本サーバーにアップし一般公開となりました。
http://bird-sky.jp/
とても可愛らしい写真だと工業会会員社の皆様にも好評です。(略)
取り急ぎ写真使用ご快諾の御礼まで。
                                   HK事務所

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 サイトキャプチャー画像社)日本望遠鏡工業会のサイト掲載写真
昨年10月頃でしたか、(社)日本望遠鏡工業会
のサイトリニューアルをお引き受けしている
というHさんからメールをいただきました。

用向きは私が撮影してこのブログの’07.10.13
「雨中のジュニアゴルファーたちに感動」
という記事の写真(孫のスナップです)を
使用させてもらえないか、とのこと。

母親である娘に聞くと
「いいんじゃない。顔もみえてないし」
ということで「どうぞ」ということに
なりました。

ジュニアゴルフ大会 体験ラウンドにて

サイトの中で
“ゴルフトーナメントに双眼鏡を持って行く”
という項目があり、横のコラム「ジュニア
トーナメントのお父さんたちと双眼鏡」欄に、
孫のキャディバッグを担いだ写真がピッタリ
なので使わせてほしい、とのご趣旨のよう
でした。

きっと、「ジュニアゴルフ」で適当な写真
がないか検索されたのでしょう。

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保護者のお父さんたちが、わが子のプレーぶりを遠くから見るのに双眼鏡を
持参する人が増えている、ということらしいのですが、最近はジュニアゴルフの
盛んな地域では、「レーザー距離測定器」まで持ち込む親御さんまでいるとか。

私も中部および福井県の「ジュニアゴルフ育成委員」として、指導や育成の場に
行きますが、まだそれほど双眼鏡などが多いとは感じません。しかし石川遼クン
に憧れる親子が増えてきているのは実感しますから、そのうち当たり前の光景に
なるかも知れません。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

この時は、始めてまだ半年ほどで、なんとも様になっていないのですが、面白くて
必死で打っては(うまく当たりませんが)、すぐ重くて大きなバッグを肩にボール
のところへ駆け足。10mくらいしか転がらないときもありますから忙しいのです。

足が見えるのはインストラクターです。絶対にボールを打つ人より前に出ては
いけない、と言われているので、友達のショットが終わるのが待ち遠しいようにも
見えます。

おそらく1年ほどの掲載でしょうが、家族中でサイトを覗きこんだことでした。

横山国男

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2009年01月14日(水)更新

「スタイル」とは「道(どう)」のことではないでしょうか。

昨夜「一眼レフデジカメ講座」に出席。12月の2回とも所用と重なって欠席したので
心配していましたが、案の定、肝心のいくつかのポイントを聴き逃したようです。
この部分は本でも読んで補うか、講師とは旧知の間柄なのでラボへ伺って「補習」
を受けられればいいのですが。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

講師のTさんが、「アマチュアというのはすごいですね」と面白い話をしました。

被写体にピントを合わせて、前後はぼかす・・きれいな女性の表情バッチリ、髪の
毛一本一本まで見えるくらい、背景はぼかされているので、なお被写体が印象的、
という写真をよくみかけます。
これは望遠レンズを近距離で使うことで表現できるのですが、アマチュアでも
標準レンズで絞りとシャッター速度を工夫すれば十分このような写真は撮れるん
だそうです。

ところが
『よくモデルの撮影会などにいくと、300ミリくらいの大砲のような望遠レンズをつ
けて、前の方に陣取っている人がいますが、これは50万円とか70万円とかします。
それがアマチュアカメラマンなんですから驚いてしまいます。カメラの販売や撮影を
商売にしている私でも、「ま、1年に数回使う程度だから、他の方法で工夫するか」
と持っていません』と苦笑しながら話されました。 プロたるゆえんです。

これを聞いて私はある話を思い出しました。
<英国に行って、かの地の友人Eさんとゴルフを楽しんだ初老の日本人Jさんの
お話です。Jさんは自慢の日本製のハイテク=チタン製のドライバーで歳に似合
わずガンガン飛ばします。Eさんは驚いて「これが噂の日本製メタルドライバーな
のか。すごいね」 と感心しながら、自分は古いパーシモン(柿の木製)のウッドで、
距離は出ませんが、正確にバンカーを避け、池をよけながらポイント、ポイントへ
球を運びます。
ゲームが終わり、JさんはこのドライバーをEさんにプレゼントすることにしました。
日本の自宅にはこれより新しい高価なものも持っていたからです。
遠慮しながらもEさんは受取りました。

それから数カ月後、このクラブが日本のJさんあてに、ていねいな礼状とともに送
り返されてきました。「長年慣れ親しんできた僕のゴルフスタイルにはどうしても合
わないのでね。ありがとう」と書かれていたそうです。>

さすがゴルフ発祥の地、ゴルフゲームの何たるかを知る素敵なアマチュアです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「スタイル」というのは、我々の年代では主に姿とか形状を言ってきました。
たとえば、「あの人、美人でスタイルがいいね」とかです。
しかし、本当は「ライフスタイル」のように、もっと幅の広い意味で用いる方が正しい
ようで、日本語で近い言葉では「道(どう)」かも知れない、外形でなくむしろ中身、
生き方とか信条とかをいうのでは、と思います。

アマチュアの写真愛好家でもゴルファーでもよいですが、「自分のスタイル」を作れ
たらそれが一番素敵なことではないでしょうか。

横山国男

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2009年01月12日(月)更新

「学問」と「勉強」の違い・・成人式に思う。

昨日11日(日)に成人式をした地域もあったようです。私などにはもう半世紀近く
前の遠い出来事。

郷土福井の幕末の傑物、橋本左内がなんと15歳で記した「啓発録」という決意文
があり、成人式が話題になるとき、時々引き合いに出されます。
昨夜、初めて読んでみました。(ネットにあります) 言われているように昔の人は
15歳でも大人だったなあ、という感想ですが、「若きサナイの悩み」も垣間見えて
微笑ましい部分もありました。

生家は藩医だったようですから、本などもたくさん読める環境にあり、時代は幕藩
体制が揺らいで、勤皇の志士なども越前(藩主=松平春嶽)に盛んに出入りした
時季ですから、少年左内も政治に強くかかわりたい、そのためには猛烈に勉学に
励まなければ、と思ったに違いありません。

固く心に誓ったことは、
1.稚心を去る。(何ごとによらず、子供っぽさを離れない内は発展しない)
2.振気。(気を奮い立たせる)
3.立志。(目的を定め、一生を無駄にするな)
4.勉学。(常に学問を専務とし、自己の心胆を練る)
5.朋友を択ぶ。(自分を成長させてくれる友を得る)
の5つで、( )内は私の一部意訳ですが、15歳にして立派なものです。

全体に「君に忠、親に孝」が強烈に流れていますから、戦後教育でGHQが認める
はずがありません。戦後民主主義教育の第一波の私など読んでいなくても不思議
ではないわけです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ところで、「勉学」という言葉がでてきますが、「学問」と「勉強」とは違う、とフアンだ
った美貌の哲学者、故池田晶子さんがエピソードを書いている部分があります。
(考える日々=P50)
父も兄も東大卒だったけれど、自分とはなんの関係もないと思っている。とはいえ
身近で見ていて、明らかにこれは違うな、と気づいた。・・・・として、

『父親は旧制高校最後の世代にあたり、その流れで東大(帝大ていうんですか)、
に行った人である。対して、三つ違いの兄の方は、苛烈な受験戦争を勝ち抜いて
東大に入った人である。やはりこれはなんらか違うことのようだ。両者を見ていて、
私は思った。言ってみれば、父親は「学問」が好きなのだが、兄は「勉強」が好きな
のである。この二つは、以て非なるものである。・・・・」(後略)

苛烈な受験戦争を勝ち抜いて東大に入り、その後、政・官・財の中枢で日本を引っ
張ってきた人たちにも新しい価値観が必要とされる時代になったのかも知れません。

新成人の人たちには「啓発録」も一度読んでみてはいかがかと。

横山国男

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2009年01月09日(金)更新

カラスウリ (唐朱瓜)

“カラスウリ” 水彩 40cX30c


下手な「手すさびの水彩画」でカラスウリを描いてみました。
カラスウリを「唐朱瓜」と書くとは知りませんでした。カラス(烏)とは関係ないそうで、
鳥はこの実を食べないとか。

別名を「玉草(たまずさ)」とも言うそうですが、風流ないわれがあるそう。

万葉の時代、男女の恋文(ふみ)のやりとりを仲介する使者は梓の木で作った杖
を持っており、「玉梓(たまずさ)の使い」と呼称されていました。
この「玉梓の使い」がのちに転化し、恋文そのものを「たまずさ(玉草)」というように
なったとのことです。カラスウリの種が文を結んだ形に似ているところからきた、と
の言い伝えもあるようです。

 使者を立てて「恋文」をやりとりする・・・・われわれの先祖は優雅なものでした。
そう言えば使者を横に「恋文の返信」らしきものを書いているうら若い女性の絵が
フェルメールにもありますね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

カラスウリの強い赤オレンジ(緋色)に魅かれて描きましたが、枯れ枝、枯れ葉の
あちらこちらが面白いな、と描き終わって思いました。
なにか音楽のようなリズムを感じるのは、指揮者のタクトの軌跡にも見えるからで
しょうか。「緑」はよくよくさがすと、枯れ葉とヘタの部分にわずかに残っていました。

そういえばよく似た雰囲気のサンキライ(山帰来)も描いてみるかナ。

横山国男

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会社概要

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個人プロフィール

「知るは喜び、調べるは楽しみ、分かるは感動、学ぶは一生」とか。高齢者の仲間入りの年齢ですが、仕事でも趣味でもICT時代の恩恵に感謝しています。趣味・・本好き、水彩画、ゴルフ('05までJGA委員、現在中部ゴルフ連盟ジュニア育成委員ほか。エポック・・還暦のアルバトロス、'06...

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