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2009年03月30日(月)更新

86歳でもカクシャクの千玄室(前千宗室)様

早いもので今年も四半期が過ぎようとしています。
先週末は京都で国際ロータリー2650地区(京都・滋賀・奈良・福井)96クラブの
次年度会長予定者を集め(7月より翌年6月まで)「会長研修」が行われました。

7月より1年間、「福井西ロータリークラブ」の31代会長を命じられています。ここ
数年ロータリークラブをはじめライオンズクラブ、国際ゾンタなど社会奉仕団体は、
高齢化、会員減少などに悩んでいますが、さらにここへきての「世界同時不況」で
すから、嵐の中へ船出するような心境に近いものがあります。

しかしこれも地域社会をふくめ、「奉仕」とはなにかを考える機会として、あまり
まじめとはいえない会員の私に与えられた試練だと思って頑張らねば、と研修
を受けた帰りの電車の中で考えました。

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研修セミナーの冒頭、元国際ロータリーの主要メンバーとして日本のロータリーの
発展にご功績大なる千玄室様(大宗匠、前千宗室、京都RC)のご挨拶がありま
した。

千利休居士から数えて15代目、茶道裏千家今日庵の前家元であられますが、
86歳とはとても思えないお元気さです。もともと長身の方ですが、今でも背筋が
ピンとされ、力強いやさしい目で会場を見渡されてロータリーの一貫した思想、
理念をそして現状への苦言も交えながら大きな声でお話になりました。
あらためて身のひきしまる思いがしました。

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千玄室様のお話を聞いていて思い出したのは、10年前68歳でご病気で亡くなら
れた登三子奥様のこと。

15年程前、地区大会で福井県の三国町へご夫妻でお見えになられたとき、初めて
お迎えの列の前を通られる姿を拝見して、その「美しさ」に大変感動しました。
小柄な方だったと記憶していますが、お顔立ちはもちろん、日本伝統のお着物姿、
動作振る舞いすべてにおいて、失礼かもしれませんが、私が今日まで見ることの
出来た最高の日本女性として今でも記憶に鮮やかです。

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千玄室、登三子様は、茶道を通じて我が国はもとより広く世界各国において、日本
の心を今日に伝える活動をされてこられました。
登三子夫人の遺志は「生涯学習」への運動につながり、「(財)生涯学習かめおか」
(京都府亀岡市)に引き継がれているようです。
昨年の同財団の「生涯学習賞」は、イーデス・ハンソンさんが受賞されました。

文部科学省は、第5回の生涯学習大賞「石田梅岩賞」を千宗室・(故)登三子
ご夫妻に贈っています。


横山国男


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2009年03月27日(金)更新

櫻田、久米両講師のブログ実践塾に出席して

25日午後から東京で開催された櫻田社長のクエストリー「第1回ショップブランディ
 ング実践塾」を受講しました。

プログラムははじめに櫻田社長の「なぜ、ブログがファン客づくりに役立つのか?」
のテーマで30分、ご自身が最近「ブログの力」を強く意識されるようになったので、
この実践塾の第1回で取り上げられた経緯を話されました。

その後「ブログのことならこの人をおいてない」ということで、講師の久米信行久米
繊維工業社長がみっちり4時間、内容の濃い話をされ、最後に出席者の「ブログ
品評会」ということで、出席者のうちいくつかのブログを取り上げ、「もっとこうしたら
 ファンが増える」というポイントを突いたアドバイスがあり、参加者がうなずくこと
しきりでした。久米社長は社名が示すとおりどちらかといえばモノづくり企業なので
すが、ショップ経営、小売業にも通暁されていて、さらに尊敬の念が深まりました。

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クエストリーさんの社業から、受講者の皆さんはジュエリーショップなど「小売店」が
対象の実践塾なのですが、私が参加させてもらった理由は、櫻田社長が先日
経営者会報ブログで「作り上手の伝え下手」という、すなわち「モノづくりは得意だ
が売るのは下手」というご意見に触発されたからです。

当社は「モノづくり企業」に属すると考えていますが、どんなにいいモノでも売れな
ければ意味がないわけです。
地場産業を抱えている各地域でも長年これをテーマにしていますし、福井の繊維
なども「日本一、いや世界一だ」という専門家の話はいやというほど聞いてきました。

しかし、ほとんど自力で販売するというより、商社やアパレルの賃加工から脱する
ことが出来ず、今や最盛期に3600軒あったといわれる機屋(はたや)さんも
600軒とか、しかもその大半が赤字経営といわれています。

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そんなわけでこれも櫻田社長のブログにあったのですが「地場産業ルネッサンス」
というキャッチに何か明るいものを感じて「よし、この生まれた所にある、そして
長年携わってきた繊維の復興に微力でも尽くそう」「それが当社の生きる道だ」と
高揚する気分になって即座に受講を申し込みました。

グローバル化とか、産業移転とかの流れは今後も止まりそうにないのですが、
生きていく道をみつけなければなりません。幸い後継者も最近「繊維はおもしろい」
と思ってくれているようなので希望を持っています。

櫻田社長、久米社長ありがとうございました。そして終了後、近くのクエストリー様
のオフイスで近くの築地市場から食材を調達しておいしい「おでん」や「お造り」など
アットホームな懇親会をお世話くださったスタッフの皆様に厚く御礼申し上げます。

あ、それから事務局の大西さんにはじめてお目にかかれたのもうれしいことでした。
(末筆でごめんなさい)

横山国男

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2009年03月25日(水)更新

日本再生は「零細企業」という呼称をやめること

零細企業の「零細」とは何を指していうのだろうか、と最近考えます。
中小零細企業とか中小・零細企業とか間に・を入れて表示されることもあるようです。
一般には従業員(社員)10名以下の企業や事業所、店舗経営などを「零細企業」
というようです。

思うに従業員数でカテゴリー分けしているようですが、「零細」と言う文字から受け
るイメージは、当然ですがまず零はゼロ、(ゼロです!)、細はホソイ、コマカイ、
→痩せ細る、細々(ほそぼそ)となどロクなイメージが湧いてきません。(細井さん
細田さんゴメンナサイ。苗字のことを言っているわけではありませんので)

いつ頃から使われた言葉か知りませんが、なんとなく戦前の商工省とか、戦後の
通産省あたりが「お上目線」で使い始めたのでしょうか。

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しかし、現代では従業員(社員)が5人くらいでも知的な生産活動ですごい売上や
好業績の企業も珍しくありませんし、逆に大企業だってあやしくなってきているとこ
ろも最近は増えてますよね。
「地場産業ルネッサンス」なんていい言葉が生まれてきている時代に、それを支え
再生し発展させようとしている企業に「零細」なんて言葉を使って平気でいるセンス
はおかしいと思います。

これからはますます規模ではなく、企業経営の中身が問われる時代。いいかげん
人の数で分類する「零細」などという言い方はやめたらどうか、と思います。
私も何かの折に「いやー、零細企業ですから」などと言ってしまいますが、人員的
には20名近くいるので「零細」ではないことになります。それよりこの「零細」という
言葉の持つ響きが古くて失礼で嫌だなあ、若い人が敬遠する→大企業志向になる
のに一役かっているのではと思ってしまいます。

まずお役所やマスコミから変えていただけないですかね。
(差別用語として新聞、NHKなどでも一切使用しないようにしてはどうでしょうか。
世の中が明るくなると思います)

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これからは自分の口から言うのはやめようと決めました。適当な言葉が今は浮か
びませんのでとりあえず「小企業」でもいいじゃないかと。
コンプライアンスなんて難しい英語もすぐ使う国ですから“スモールカンパニー”
なんてオシャレでいいかも。

自分としては中小企業といわれるより「強小企業」といわ
れるようになりたいと思います。


横山国男

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2009年03月23日(月)更新

儲かるブログをめざして!?

25日~26日は、東京へ出ていくつかの用件をこなすつもりです。25日午後は
この経営者会報社長ブログに最近登場された(株)クエストリー櫻田社長から先日
ご案内のあった「ショップブランディング実践塾=“ブログで店のフアンを作 る”」
(第1回)を聴講する予定です。

講師は久米信行さん。ご案内に「あなたはブログをやっていますか?」「あなたの
ブログは注目されていますか?」「あなたのブログはお店の情報発信になっていま
すか?」「あなたのブログはお店のフアンづくりに役立っていますか?」 と言われ
ると、もともとリアルのお店を持っているわけではありませんが、ネット上のお店で
も同じことだと思い、勉強してみたいというのが理由の1番目。

続けて、「昨年7月の総務省・情報通信政策研究所の調査によりますと、国内の
ブログの総数は1690万ありますが、1カ月に1回以上更新されているのはわず
か300万。8割以上はほとんど更新されていないという結果だそうです。始めたは
いいけれども、実際に御商売に活かそうと思うとどうしたらいいのかわからない
ブログ・・・今回のブランディング実践塾は、お店の熱烈なフアンづくりの技として
ビジネスブログを取り上げます」とあって、まあ“身辺雑話”の他に少しは商売に
役立つブログも書けるようになるといいかな、というのが二つ目の理由です。

三つ目は、「なぜブログを書くべきなのでしょうか」他、久しぶりに勝手に師と仰ぐ
久米信行さんに面前して「ブログ道」家元のお話を聞くためです。「ブログで何を
書いたらいいのでしょうか」というビギナーの質問がよくあるそうですが、私も未だ
になにか信念をもって書いているわけではありませんので。

そんなわけで、全8回のうちの1回だけでも受講可ということですので申込みをさせ
ていただきました。 楽しみです。

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翌日は、事業プランがあって「中小企業基盤整備機構」を訪ね資料をいただくこと
と時間があれば上野の「東京都美術館」の「生活と芸術=アーツ&クラフツ展 
ウィリアム・モリスから民芸まで」を覗けたら、と。

ウィリアム・モリスは内装用のファブリックデザインほかテキスタイルプリントの
先駆的デザイナーとして憧れる存在でした。日本の民芸とともに「用の美」に視点
をあてた展覧会というコンセプトで、装飾芸術の殿堂、ロンドンのヴィクトリア&アル
バート美術館との共同企画とHPにあります。

横山国男

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2009年03月20日(金)更新

地元小学校の「教育調査結果」に驚きました。

私は卒業した小学校の近辺に今でも住んでいます。駅まで車で6~7分ですから
市街地の古い歴史のある学校ですが、全校生徒は今や282名(昭和30年、私の
卒業時は1000名くらいいたと思います)、少子化と郊外への居住が広がった結果
でしょう。

 昨日この「足羽(あすわ)小学校 学校だより」というプリントが、「市政広報」に
はさまれてポストに入っており、何気なく読んでみると、「本校の教育に関する調査
結果の概要」という報告が書かれていて非常に驚く内容だったのです。

先日、大阪府の橋下知事と福井県の西川知事が対談した新聞記事があり、大阪
の教育について、橋下知事が学力・体力が全国トップクラスの福井に学びたい、と
書かれていました。それを裏付けるようなデータなのです。

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まず保護者からの回答が282名中、278名というのに驚かされます。(98.5%)
何より親が真剣で真面目ということでしょうか。

質問は21項目(学校に対する保護者の意見が9項目、我が子についての設問が
12項目です)ありますが、ベスト3、ワースト3を挙げてみます。

ベスト1.我が子は、毎朝、朝食をとっている (97%)
    2.授業参観や学校行事等、教育活動の公開がなされている(94%)
    3.我が子は、学校生活が楽しく、友人関係も良好である(92%)
      我が子は、元気よく遊んだり、運動している(92%)
      学校は、保護者に教育方針や教育内容を伝えている(92%) 

ワースト1.我が子は、つきたい職業など将来の夢や目標をもっている(56%)
     2.本校の児童は、場にあったあいさつができている(58%)
     3.我が子は、毎朝、排便する習慣がついている(61%)
     
その他一般に言われている教育の崩壊といった兆候はあまり読みとれないので
認識を新たにしましたが、その理由をなんとなく想像してみました。

福井は大変共働き率の高い地域であるにもかかわらず、このような結果が出るの
は三世代同居も多いですし、「祖父・祖母」の同居・非同居に関わらず協力がある
のだと思います。
なんのかの言っても仏教(真宗王国である、あった)の影響もまだあるでしょうし、
地域力(自治会組織、子供会組織など)も機能している方でしょう。

何より私は、97%の子供たちが「朝食」をとってから学校に行く、というこの一事に
大変感動しました。指導されている先生たちに感謝したいと思わされる報告でした。

大阪も頑張ってください。

横山国男

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2009年03月18日(水)更新

ラオス

旅行会社経営の友人が「ラオス=ラオス人民共和国人口約600万)に行ってきた
という。
なんでも航空会社の企画で全国の業者200名くらいが招かれたそうです。
定期航路開設の可能性を探るイベントなんでしょうか。

「ラオスってどんなとこ?」って聞くと「うーん、タイやベトナムに比べると観光面でも
まだまだかな。お土産もなんにも買うモノがなくて“塩”を買ったくらいだから」。
首都ビエンチャンでもこんな感じだそうですが、素朴でいいものもあるんではないか、
とも思います。

ほとんどが山岳地帯、鉱物資源は豊富、岩塩もたくさん採れるので塩は安いのか
も知れません。10キロで1ドルだったらしく(1キロ袋が10個縛ってあってバラ買い
は不可)お仲間に分けたという。中には1ドルくれた人が何人かいたそうです。

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昨日の地元紙に福井から青年海外協力隊(女性2名)とシニア海外ボランティア
(男性1名)に参加する人の記事が出ていました。
このうちシニアの方は大西さんという58歳の男性で、ラオスに自動車整備の指導
に行かれるという。

大西さんは35年前、ザンビアで同様の指導に参加した経験があるそうなのですが、
「若いので自分の気持ちが先走りして、相手の立場や気持ちを十分理解することが
できなかった」「技術や経験も不足していた」という反省から「生活が落ち着いたら
もう一度チャレンジしたい」とずっと思い続けておられたようです。

子供二人も独立したので、定年を2年残して思い切って「40年近く自動車整備に
携わり学んだ技術や経験を、ラオスの若者に伝えたい」とラオス北部の町にある
国立技術短大へ近く赴任するそうです。 爽やかでいい話ですね。

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「ベトナム戦争」を持ち出すまでもなく、この地域は共産主義と資本主義が激しく
ぶつかりあったところ。カンボジアのクメール・ルージュ時代の同国人の大量殺戮
などは映画「キリング・フイールド」(1984・英 アカデミー3部門賞受賞)に詳しい
ですが、もともとはミャンマーなどと一緒で素朴な環境と人の良さそうな立ち居振る
舞いをする信仰心の厚い国民が多い国のはずです。

朝から晩まで経済やいかにして儲けるかばかり考えている人たちには、こういう
所へ旅をするのも「人生」について考えるいい機会になるかも知れません。

横山国男

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2009年03月17日(火)更新

財務諸表は役に立つか

当社のウエブサイト構築でお世話になった会社の社長から、不定期にメルマガを
頂きます。先日「目からウロコだった」と推奨されている『世界一利益に直結する
「ウラ」経営学』(アスコム出版@1400-)という本を買って読んでみました。

『世界一利益に直結する「ウラ」経営学』(アスコム出版@1400-)

この本は作家・ジャーナリストの日垣隆氏と経営コンサルタント・税理士の岡本吏郎
氏との対談をまとめたものです。

その中に「頭のいい人は財務諸表が役に立たないと知っている」という章があり、
次のような会話が出てきます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

日垣さんが、「どうも世間では財務諸表を読めるようになったらビジネスや経営に
生かせるものと思っている人が多いようです」との振りに、
岡本さんが、「現在の中小企業の会計に関して言えば、申告目的だけですね。
中小企業の会計は、ほとんど税務会計でしかありません。ですから税務会計の
基準で作られた決算書なんてあまり経営の役には立ちません」。

続けて
「だいたい読み方がわかったところで経営がわかるわけでもないし、数字のセンス
がよくなるわけでもない。経営は身体感覚なのですから。もともと数字のセンスの
ない人が会計の道具として使うということを考えた場合、財務三表というのは最悪
です。難しくて使いこなせるわけがありません。
子供を見ていても、生まれつき数字のセンスのある子とない子との差は明らかです。
苦労して努力しなくても、できる子はスッとできる。幾何学など、みんなが10行くら
い使って行う証明を、3行くらいで簡単に解いてしまう子もいます。
数字のセンスというのは人さまざまで、「こうしたら良くなる」というのはありません。
その人それぞれに合った数字の見方というのがあり、それは言葉にするのは非常
に難しいのですが、自分なりにきちんと数字をとらえられる人は自営でやっていける
人なんです。「決算書が読めれば資金繰りはラクになるでしょうか?」「経営分析が
できれば、悪化している経営を立て直せるでしょうか?」とよく聞かれますが、残念
ながらそんなことはありません。

日垣=決算書が読めて経営がうまくいくなら、会計を勉強した人はみんなお金持ち
になっているはずですね(笑)。 <後略>

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

私は数学が苦手でした。しかし当社の優秀な税理士さんが言うことでも「なるほど、
そうですね」と聞いてはいますが、従わないことも結構あります。
それは、会計上あるいは決算上はそうしたらよいと思うことでも、経営上の判断は
また別の考えがあるからです。

設備投資などのタイミングは、経営者にしか分かりませんので、よほどリスキーで
ない限りは私の考えを実行してしまうこともあります。
言いかえれば会計士・税理士さんは、数字から見た助言をして頂ければそれで
いいと思いますし、それはそれで冷静な経営という点でも大切なことです。
ただ小さな企業では社長は毎日「会社がどういう状況にあるか」なんてことは
あらためて数字を見るまでもなく肌でわかっているものです。

間もなく31期目の決算となるのでそんなことを考えました。

横山国男

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2009年03月13日(金)更新

オードリー・ヘプバーンの言葉

オードリー・ヘプバーンに次のような言葉があるのを見つけました。

『 美しい唇であるためには、美しい言葉を使いなさい。
   美しい瞳であるためには、他人の美点を探しなさい 』

いかにもオードリーらしい言葉ですね。

先日久しぶりに「ローマの休日」をDVDで観て驚きました。こんなにふくよかだった
のか。もちろん太ってはいませんし、ウエストなどは一体何センチ?と思うくらい
細いのですが。  
しかし生き生きとしたあの唇にも瞳にも美しさ、若さが溢れています。

晩年、ショーン・コネリーと共演した「ロビンとマリアン」ではもう痛々しかったし、
最後の仕事だと本人も思っていたであろうTVシリーズ「庭園紀行」などでは、もう
病を得ていることは誰の目にも明らかでした。

また、共演しているグレゴリー・ペックも若くてすごいハンサムだったな、と。
いまどきのイケメンと違い、がっしりした身体、意志の強そうなそして知性を感じさ
せる面立ちは、最近のハリウッドのスターにもあまり見かけないですね。

ところでデジタルでの映画などの保存については意外と長寿命ではない、との見解
が一般的になってきているようです。
フイルムの方が優っているというのは何かホッとするものを感じるのですが。

C.Gなどまだ存在しない「ニュー・シネマ・パラダイス」と同じような時代に映画大好
き少年の一人だったからでしょうか。

横山国男

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2009年03月12日(木)更新

滝沢直己氏(元イッセイミヤケデザイナー)との懇談会

昨日(11日)は、(財)ふくい産業支援センター・デザイン振興部の招請で、
福井の繊維企業7社が、(株)NAOKI TAKIZAWA DESIGNの滝沢直己氏と
現在のアパレル業界、服作りにおけるデザイナーの地位や意識の変化、福井
産地についての考察など幅広いお話と、最新サンプルの求評・意見交換など
があり、大いに勉強させて頂けた2時間でした。

滝沢さんは、’82年に「三宅デザイン事務所」に入られ、’08年に上記の会社を
設立されました。
私もお会いしたことがあるテキスタイル制作の皆川魔鬼子さんらとともに、
ISSEI MIYAKEを支えてこられた方です。
婦人アパレル以外にユニフォームにおける新しい概念の提示、美術館のカーテン
デザインなどでは’07年にフランス文化省より芸術文化シュバリエ勲章なども授与
されておられる日本を代表するデザイナーのお一人です。

滝沢直己氏

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出席されている企業は「織物・ニット製造業」の方がほとんど。うち2社の社長さん
は織物についてはすごいプロ。 昔からの顔なじみです。
いつも「素晴らしい合繊織物」を見せていただくので尊敬していますが、滝沢さんの
お話で印象に残った点は以下のとうり。

「福井の合繊織物は日本一、いや世界一といってもよいと思います。しかし上手に
これを料理しているのはほとんど海外の有名ブランドなんですね」。
「日本は国内に海外ブランドものを含め高級なものが売れる都市がいくつもある。
しかしたとえばフランスでもパリやリヨン、そのほかの国でもごく少数の都市しか
そういうものが売れる階層を持たない」。
「日本のアパレルは今まで階層とは無縁で上質のモノを求める消費者群があり、
国内マーケット志向で十分やってこれた。しかし、ここへきてその中心であるデパ
ートの販売力も急速に落ちてきている」。
したがって「アパレルにもデザイナーにも手詰まり感が強くなってきている」など。

また、今女性(一部の男性にも?)は、服など身体の「外側」への関心が薄くなって
きたようだ。「内側」へ、たとえば美容やヨガなどの「内面(精神)と連関したボディー」
への関心が高まってきているのではないか。ファッションもそういう方向でのものづ
くりが求められていくのは自然だと思う・・・などのご意見は分かる気がしました。

当社は、私と娘が出席しましたが、なんと女性は娘だけ。不況業種の代表のように
言われ、長い間縮小に次ぐ縮小を続けてきた繊維業界、しかし今残っている企業
はそれだけの存在理由のあるところ、ただ皆さん高齢化しています。
もっと若いそして特に女性がこういう席を占めて欲しいものです。(私も早晩ひっこ
むべきですね)

クエストリの櫻田社長が言われるように「作り上手の伝え下手」というのが日本の
地場産業の課題だと思うからですが、特に繊維・ファッションの企画・製造現場に
もっと多くの感度の高い女性が進出すれば中国恐れるに足らず、と思います。
前出の皆川魔鬼子さんなどは機屋(はたや)に泊まり込みで糸・織物と格闘した、
と聞きました。そして世界に発表してきたのです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

私たちは今最も情熱を注いでいる「和紙織物」について、意見をお聞きしました。
「一枚の布」と「人」との間に生まれるもの、その空間にある「氣」は人に何をもたら
すのか、だとすればもっと「衣」は体にも心にも「ゆったり」したものであるべきでは
ないのか、というようなちょっとまとまらない話をしました。
滝沢さんは「合繊の福井」とはまた違う繊維の話が出てビックリされたようですが、
色々楽しいアドバイスが聞けてとても有意義でした。

*滝沢さんは、今日3月12日 「日本のデザインとものづくり」と題して、当地で
 開かれるデザインオープンセミナーのために来福されたものです。

皆川魔鬼子テキスタイルデザイン集 1988 講談社

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2009年03月09日(月)更新

男は「罪滅ぼし介護」、女は「仕返し介護」・・榊原さんの本

近頃こんなに身につまされて(?)読んだ面白い本はありません。
経営者会報ブロガーのお一人、アルベロサクロの榊原節子さんが書かれた
『凛としたシニア「ああ、いい人生だった」と思えるように』(PHP@1300ー)です。

経営者会報本誌のコラムでチャーミングなお顔も存じておりますし、お義父様は
あの心臓外科の世界的権威で、我が福井出身の東京女子医大故榊原仟教授。
ゴルフで知り合いの先生もたくさんおられる「福井循環器病院」「福井心臓血圧
センター」を故郷に設立してくださった功労者です。
これもなにかのご縁のようでとても嬉しく思いました。

『凛としたシニア「ああ、いい人生だった」と思えるように』榊原節子 著(PHP@1300ー)

榊原さんは私の二つ下の1944年お生まれですが、第一章は「年をとるということ」
の題で“アンチエイジングへの違和感” “思い違い、言い違い、聞き違い” “探し
 物学”など日常の事件が面白おかしく書かれています。
私自身の経験に照らして「そうそう、あるある」の連続で大笑いしてしまいました。

ボケないように奮戦・努力しておられる榊原さんでも年齢は容赦なく機能の低下を
押しつけてくる、それを一日でも遅くする、そして明るく頭脳的に「老い」への戦術を
考えるという本です。
元記事の出典、こんな時はどこへ相談したらよいか、なども各小題の末尾に記載
されていてとても親切です。

第2章「仕事とリタイアについて」3章「お金を活かす」4章「健康・介護・死について」
振り込め詐欺対策、介護する、される問題への考え方などの助言も含め40代
以降の人には特に役立つことばかり、ぜひお読みになることをお薦めします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

標題の【男は「罪滅ぼし介護」、「女は仕返し介護」】では、私の同級生のお兄さん、
Hさんのケッサクな話を思い出しました。

私より5才年上のH社長ともう10年以上も前、ゴルフの「マスターズトーナメント」を
はるばるジョージア州のオーガスタまで観戦に出かけたときの機中での会話です。

介護の話題になって『横山ハン、ワシなんか寝たきりになったら悲惨なもんやで。
「オーイ、おしっこ出た」言うても女房はすぐには来てくれんやろナ。おまけに
オシメ取り換えるたんびに尻っぺた“ギュー”とつねられるやろな』で大笑い。

要するに接待(名目のときも?)で毎晩ニギヤカなオネエサンのいるところへ繰り
出し、ゴルフだ研修だ(何の?)と東南アジア方面への出張も数知れず・・。
奥様はとっくにご存じ、というわけで判決を待つというか執行猶予の身である、と。

しかし、一見このダニー・デビート(アメリカの名優・・短身でお腹がでている)似の
H社長さん、なんとも愛嬌があり、優しさのオーラが満開なのでものすごくモテると
思います。が、本当はかなりゼントルマンなのではないか、と私はにらんでます。

世の中には「面白い話をさも見てきたように、あるいは当事者のように」話す話芸
の達人がいますからね。
未だかって戦果のない私などは尻っぺたには悪いけど「羨ましい」とその時は思い
ました。 うっかり信じるところでした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

本書P133『「長生きリスクに関して」では、平均寿命は、男79.19、女85.99歳で
ある。これは生まれたばかりの赤ちゃんの平均余命であるが、60歳になった人の
平均余命は男であと22.41年、女で28.06年となる。さらに、共に60歳の夫婦
どちらかが95歳まで生きながらえる確率は25%もある(後略)』んだそうです。

ン?平均余命ではあと15年あまりしかないのか。・・こ、こうしてはいられません。

横山国男

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「知るは喜び、調べるは楽しみ、分かるは感動、学ぶは一生」とか。高齢者の仲間入りの年齢ですが、仕事でも趣味でもICT時代の恩恵に感謝しています。趣味・・本好き、水彩画、ゴルフ('05までJGA委員、現在中部ゴルフ連盟ジュニア育成委員ほか。エポック・・還暦のアルバトロス、'06...

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    節約の王道(日経プレミアシリーズ) 節約本にありがちな、 ある種のみすぼらしさが感じられない、 上品なというか、気品にあふれた本。 筆者のものの考え方が独特なので、 同意できない方も多数いらっしゃると思われる。 例えば、ゴルフ好き、煙草好き、鉄道模型....