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2007年12月29日(土)更新

出来ることから始める・・Tシャツを贈る。

2007年も残すところ僅かです。この一年あまり、つたない「ブログ」を書くことで私
が得た収穫といえば、沢山の「気付き」をもらえたことです。

 「社長ブログ」以外にも、少なからぬブログを毎日読ませてもらい、世の中には
素晴らしいブロガーがたくさんおられることも知りました。
一人ひとりが家族のこと、職場や企業、地域のこと、日本という国のこと、世界の
こと、そして「宇宙船地球号のゆくえ」にまで及ぶあらゆる問題に対し思索し、真剣
に立ち向かわれている人が多いことも知り、心強く思いました。

また、必然的に自分の考えの甘さや無知に気付いたり、そういう見方が
あったのか、これからの仕事や生き方をどう考えるべきなのか、などなど自分と
いう人間を否応無く再認識、自省させられることも多くありました。
老後の生活にパソコン・インターネットが欠かせないツールになるであろうことも、
強く認識した一年でした。

勿論、ブログという手段を持ち得ない(持たない)「先師」が数多おられることで
しょうし、このような尊敬すべき人たちも含め「未来をよりよきものにしたい」と思
われ、行動する人たちを少しでも応援できたら、とあらためて思った一年でもあり
ました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

厳しい経営の中でも、自社で出来ることで少しでも社会にお役に立てることも、
これからは考えてみよう、とリーダーで話し合うようになったのも、そういう人たち
の活動をブログやメルマガで読ませて頂いたことにあります。

この秋、社会福祉団体に、少量ですが「プリントTシャツの作成寄贈」を申し入れ
て、必要としているグループを推薦していただくことにしました。

 一昨日「障害者のスポーツ指導者グループ」のリーダーの人たちが見えられ、
「指導者にロゴ入りのTシャツが欲しいと思っていましたが、なかなか手が回らず
とても嬉しいです」と、早速デザインの打ち合わせなどをして帰られました。

 ささやかですが、新年が創業30年のわが社の“フイランソロピー元年”になる
なら喜ばしいことでもあります。
後継者には、無理をせず、出来る範囲で長く続けていって欲しいと話しています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 来るべき2008年が、皆様にとって輝かしい年でありますように!!


横山国男

【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/

2007年12月28日(金)更新

JAF(日本自動車連盟)加入暦30年のステッカー

JAFより加入30年の標章である金ピカのステッカーが送られてきました。

ステッカー

お礼状のようなコメントが入っているだけでしたので、卑しさ半分、冷やかし半分で
「何か他に特典はないんですか」と電話してみました。
若い女性の声で「えー、特別に何もないんですよ、ナントカの保険料が10%お安く
なりますが」。

期待もしていませんでしたので、しっかり聞いてもいませんでしたが、今時予期せ
ぬ高価なものやサービスをするほうが余程いい加減な運営をしている財団、とも
受け取れないわけではないので、これはこれで少しも不満はありません。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

この30年間でJAFにお世話になったことは初めの頃にたった一度だけです。

家内とお中元の挨拶に出かけ、「北陸高速」を走っていた時、アクセルを踏んで
いるのにだんだんスピードが落ちてきて「うわー、なんだ、なんだこれは」と思い
つつ、少しパニックになりながら、ともかくミラーを見つつ路肩へ。
(完全に惰性で走っている状態)

最後は「ヨロヨロ」と路側帯に停車しましたが、後続車のことを考えると生きた心地
ではありませんでした。
シフトレバーをPに入れようとすると、全く手ごたえがありません。サイドブレーキを
引いて外に出ると、車の下からオイルが細い流れを作っています。
変速装置(デフ)のオイルがほとんど流出してしまったというわけです。

買ってそれほど経たないドイツ製の小型車でしたが、「怒り」というよりあきれてしま
いました。
高速道路の電話でJAFに連絡、やがて積載車が到着、「私たちはどうすれば・・」と
聞きますと、「ご自分の車に乗ってください」とのこと。

次のインターチェンジまで10分ほど、バスより高い景色でしたが、「路肩まで寄せ
られなかったら・・」と、ともかく無事を喜んだことでした。

この経験が30年もJAFに年会費を払わせ続けることになるわけですが、その後
は全く利用がありません。毎年更新をためらいながらも「ひょっとしたら・・」という
思いが湧きます。
これは保険の感覚に似ていますね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

10年ほど前までは、小松市にある当社の最大の顧客への納品はすべて私が担当
していました。納品もそうですが、新柄のデザインをどう表現するかなど
細かい打ち合わせや提案が欠かせないからでもあります。

ふすまの大きさほどもある「捺染用シルクスクリーン版」を、多いときは100枚以上
小型トラックに積載し、念のため2系列のロープ掛けをします。一本のロープでは
万一切れて高速道路上に版をばら撒いたりしたら、とんでもない大事故の引き金
になりかねません。

雨の日も雪の日も台風のなかも往復140キロを運びましたが、この間私の運転者
として最も感激した出来事は「四輪駆動」装置が小型トラックにも普及したことです。
雪道、暴風雨の中、4本のタイヤがしっかりと路面をつかんでくれる安心感は本当
に素晴らしい技術で、これは雪国に住んでいる人にしか分からないと思います。

ただ初期のころはよくパンクを経験しました。後輪ばかりだったのは幸いでしたが、
高速路上でのタイヤ交換は、車線側の場合、背中のすぐ後ろを大型トラックが
猛スピードで駆け抜け、恐怖感はハンパではありません。雨の日は頭からドロ水の
シャワーを浴びることも。
20年間、大きな事故に遭わなかったのは幸運でした。

週2回ほど、延べ1500回を超え、道路公団への支払いもその間だけでも計算す
ると、なんと500万円近くになるんですが、もちろん標章などはアリマセン。

現在は捺染部門長が引き継いでくれています。これからも「安全第一」でお願いし
ます。


横山国男

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2007年12月27日(木)更新

歌謡曲の時代とは。

NHKの年末恒例「紅白歌合戦」をあまり視なくなってどのくらいになるでしょうか。
勿論、私だけでなく、かって60%を超える視聴率を記録した時代から、現在30%
が守れるかどうか、という全国的な傾向ですから、「廃止論」まで出てくるのも
不思議ではありませんが、それでもNHKは記念すべき60回に向けて、「歌力
(うたじから)」と称して挽回に向けて必死のようです。

「歌謡曲」については、昭和と平成で何が変わったのか、という分析でどなたかが、
昭和は「時代」を歌い、平成は「私」を歌うようになった、と仰られてなるほどと思い
ましたが、今年などは「千の風になって」などがヒットしたのをみると、さらに死後の
世界にまで及んで、なにか日本(日本人)が変質しつつあるのだろうか、などと
ひょっとしたら頓珍漢なことまで考えてしまいます。

今年8月、5000曲を超すヒット曲を作詞し、小説、エッセーなどでも類稀な才能を
お持ちだった阿久悠さんが70歳で他界されました。
ヒット曲のタイトルをサラッと見ても、「えっ、これも阿久悠なの?」と、あらためて
驚かされますが、あの頃小さかった娘たちが「ペッパー警部」などを身振り手振り
を交えて歌っていた我が家の光景が思い出され、自身も起業間もなくで猛烈に走
り回っていた時代だったなー、と感慨を覚えます。ともかく日本全体を熱気のような
ものが覆っていたように思います。

「歌謡曲は時代を食って巨大化する妖怪である」と阿久悠さんは述べたそうです
が、来年は平成も20年、元年の頃は想像もできなかた「マルチメディア」の時代
にあって、これからはどのような「歌謡曲」が生まれてくるのでしょうか。

阿久悠著「歌謡曲の時代ー歌もよう人もよう」(新潮文庫 @500-)を注文しま
した。

横山国男

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2007年12月21日(金)更新

「百姓」と名乗る古野隆雄さんに感動しました。

「自分の仕事は自分でおもしろくする」 百姓 古野隆雄

現在、事務局から「今年一番感動したブログ」の投稿募集があるようです。ブログ
ではないのですが、人間学を学ぶ月刊誌を標榜する「致知」(致知出版社)10月号
に「人生の大則」と題されたインタビュー記事があり、、ここにもこんなに素晴らし
い日本人がおられることを知り、感動しました。

古野隆雄さんをご存知の方は多いのでしょうか。私は恥ずかしながら知りません
でした。「アイガモ農法」の権威です。平成12年スイスのシュワブ財団より「世界で
最も傑出した社会起業家」の一人に選出され、「ともに考え、ともに学ぶ」という
信条で中国やベトナムをはじめ、その国の伝統農法を大事にしながら、農薬や
化学肥料を使わずに、アヒルやアイガモに働いてもらって完全循環型の農法を
広めている「日本の百姓」です。(昭和50年九州大学農学部卒)

古野さんのプロフイルの肩書きには堂々と「百姓」と書いてあります。
「百姓」。・・・今の日本ではあまり名乗りませんね。いわく「農業」とか「農家経営」
とか書いてあるケースが多いように思いますが、古野さんは以下のように述べら
れて、誇り高く「百姓」を使われます。

『私は百姓なんですよ。アイガモ農法が有名になったから米ばかりつくっている
ように思われますが、あらゆる野菜もつくるし、カモや鶏を飼って畜産もします。
百姓は百の作物をつくるという意味と同時に、山の手入れもするし、土木の仕事
もするというように、百の仕事ができる、要するに何でもできるという意味でもあり
ます。本来人間はみんな百姓で、すべての仕事を自分でやっていたんです。
それがすべてお金を出して人にしてもらうようになり、農家ですら単一のものだけ
を大量生産する世の中になった。百姓百作が農業のおもしろさだと思います』。

インタビュアーが ― 自分で自分の仕事をおもしろくする努力が人生で大切な
ことだといえそうですね。 に答えて、
古野『それをやり続けられる人をプロと呼ぶのでしょう。そのためには一度始めた
ことは簡単に諦めないこと。そして一日一日をよく生きることが肝要だと思います』
『一つ問題を解決すると、また一つ問題が出てきます。でもそうやって技術の
“井戸”を掘り続けることが、自分の仕事をおもしろくするのではないでしょうか。
私がアイガモ農法を追求してきたのも、世のため人のためというよりは、自分の
仕事をおもしろくしたかったからだと思います』

アイガモ農法を知るまでは、朝4時に起きて、炎熱の中、地を這うようにして一日
中草を取るが、一週間後にはもう別の草が生えている、という過酷な農作業の
繰り返しの中、「いつか必ず無農薬でやれる方法は見つかる」という根拠はなか
ったけれど自信があったと述べておられます。

記事には古野さんのカモを持っている写真がありますが、こんなにいい顔をした
日本人を最近見かけません。読む人に「仕事」とは何かを「謙虚」に、そして力強く
教えていただいたような気がしました。

横山国男

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2007年12月20日(木)更新

レンブラントの映画から。

「レンブラントの夜警」という“映画”が来春公開されるそうです。

『・・特に注目されたのが、レンブラントの作品に音や光を当て、絵に込められた
物語を浮き彫りにしようという企画で、選ばれた作品は「夜警」(1642年)。いわ
ずと知れた、彼の代表作である。』(週刊新潮12月13日号)

今年、レンブラントとならぶオランダを代表する画家、フェルメールの作品が日本
でも公開され、大変な人気だったようですが、残念ながら見ずに終わりました。
レンブラントは3年ほど前のお正月、京都の美術館「レンブラント展」で、かなりの
作品を見ることができましたが、「夜警」は一度も来日していないとのこと。

レンブラントといえば、『・・レンブラント・ライトと呼ばれる光と影の強弱を巧みに
用いた・・』(同誌)大画家ですが、私の印象は黒いバックから人物や風景のモチ
ーフが浮かび上がる絵ばかりです。

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昨年の初夏、軽井沢近くの「ヴィラデストガーデンファーム」の農園主であり、
画家の玉村豊男さんの「一日水彩画教室」でご指導を受けたことがあります。
ワイン作り、料理は勿論、玉村さんの絵のフアンもすごく多いのですが、美学を
修められた玉村さんから印象的なお話を聞きました。

『ヨーロッパの油絵は、黒をバックにそこから「光と影」の表現に向かっていくが、
日本画は白を背景に、ハイライト部分は和紙や絹本の白を活かして描き上げて
いくのです。これはヨーロッパでは水蒸気が非常に少なく、遠景でもクリアーに見
える、対する日本では遠景は常に霞み、「ぼかし」とか「おぼろげ」とかの表現が
多いのは、ひとえに水蒸気、湿気の国だからです』。

ストンと胸に落ちましたが、連想したのは「レンブラント」と「横山大観」でした。
どちらも大変な感動を観る人にもたらしますが、「芸術と風土」は切っても切れない
関係にあることをあらためて感じさせて頂いたお話でした。

横山国男

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2007年12月11日(火)更新

銀杏(ギンナン)

名古屋に住む家内の友人から、今年も沢山の立派な銀杏(ギンナン)が送ら
れてきましたので、炙るために古い道具も持ち出してきました。


銀杏と炙り器

ものの本によると、「ギンナンは日本全土で生産されているが、特に愛知
県稲沢市が生産量日本一」とあります。名古屋の友人宅もお屋敷の中に
大きな銀杏(イチョウ)の木があるそうで、外皮をとる専用の「洗い機」
もあり、お祖母ちゃんがこの時期せっせときれいなギンナン作りをされる
とか。

子供のころ、ろくなおやつなどの無かった時代は、ギンナンも貴重品。
ただ、時々足の甲に「デキモノ」ができるような体質だった私に、母は
「毒やであんまり食べたらあかん」と注意された思い出があります。

実際に「ギンナン食中毒」というのも、戦後すぐに子供によくあったよう
で、その原因となる成分も今ではよく知られています。

外側の硬い殻の合い口を金槌などで軽く「ポン」と叩いて、すこし開口
させ、(あらかじめ少し割っておかないと、火で炙ると爆発し、肝心の実
まで粉砕してしまうからですが)写真のような「炙り篭」にいれて、七輪
や火鉢(今ならガスコンロ)の上で中のギンナンを時々揺らしながら炙ります。

先日おすそ分けした「鮨屋」の女将さんが、「割らずに茶封筒に入れて、
電子レンジで3分ほどチンすれば簡単よ」というので、やってみましたが、
爆裂してしまいました。もう一度秘訣を聞かねば。

熱いギンナンは独特のちょっとした苦味で、季節と共に郷愁を感じさせ
ますが、今は「茶碗蒸し」の必須アイテムとしてしか若い人は知らない
かもしれません。

なおイチョウの木には「雌雄」があり、ギンナンが実をつけるのは雌の
方、広葉樹ではなく、針葉樹の仲間であることも今回初めて知りました。

横山国男

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2007年12月11日(火)更新

(お)歳暮・・腹の足しになるものか、心の足しになるものか。

私の座右の書の一冊に草柳大蔵著「日本人のお行儀」という本があります。
10年ほど前の本ですが、書かれていることと実態はますます離れていくようで、
かく言う私も思い返してみると、無知なるが故の所業が数々あり、「無かった時
間」にして欲しいと思うことも多いのですが。

歳暮の時期ですが、この本に「贈り物で器量が知れる」という一章があり、
『・・「中元」も「歳暮」も季節をあらわす言葉であるから「御」をつけるのはおかしい
のである。日常会話の中だって、「お秋になりました」とか「今年のお冬は暖かい
ですね」とはいわないであろう。「中元御礼」とか「歳暮御挨拶」と書くべき。・・』と
あります。
しかし、今では百貨店の熨斗も「お中元」「御歳暮」が殆どになっています。

贈り物にはいくつかのタブー(禁忌)があることなども書いてあり、思い出して、
思わず「ヒヤリ」としますが、そういうことを一応知識として知っていたとして、
『・・さて何を贈るかという話になるが、いま日本の家庭はたいていのものが間に
合っているということを念頭においてみる。』として、

『文明とは腹の足しになるもの、文化とは心の足しになるもの』という梅棹忠夫
(文化人類学者)の名言に従うのもいいのではないか。と提言しておられます。
その贈り物の例も挙げておられますが、現代の贈り物は“物”を超えた“遊び”も
大切、とも。

・・・・・・・・・・・・・

いろいろ勉強になるわけですが、贈り物の話に加え、私はかねてから「文明と
文化」について、きちんと整理できていない自分をもどかしく思っていましたので、
この梅棹教授の説明には大いに納得しました。

ユーラシア大陸の東端の島国に咲いた花は、ひょっとすると後世の歴史家から
「日本文明」と呼ばれる可能性もあったかも知れませんが、心の足しになるものを
摂らず、腹の足しになるものばかり、それも飽食を続ければ、自ずと結末は明ら
かなようにも自戒をこめて思うこの頃です。

横山国男

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2007年12月06日(木)更新

あなたは“囲い込まれたい”か。

ニュージーランドへ移住したい、という理由で大手生保の営業部長職とオサラバ
してしまったKさん(45歳)、2年ほどの短いおつきあいでしたがナイスガイでした。

そのKさんが大阪で「起業家志望者対象のセミナー」を受講した内容がなかなか
面白かったので、ということでメールをくれました。
講師名が書いてないので、ブログに書くのもどうか、と躊躇しましたが、さわりの
部分だけ、ということと、本当の「顧客本位」とはどういうことか「膝を打つ思い」が
しましたので、ご紹介します。(セミナーの宣伝ということでお許しを)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

○ 顧客争奪戦を繰り広げる中で、よく“囲い込み”という言葉が使われる。でも
これって、売り手の論理でしかない。顧客の立場で考えてみなさい。貴方が客の
立場だったら、果たして“囲い込まれたい”か?。 
選択肢が数ある中で、選ばれる企業にしていくことを考えるべき。

○“アフターサービス”という言葉。これは、売り手と買い手の思惑の違いを如実
に表している。≪例≫ノートパソコン→買ったばかりの状態は単なる鉄の板。
使ってから価値が出る。しかし売り手にとって“売る”という行為(ゴール)が完了
したら、それ以後は“アフター”になっている。・・・これってスタートじゃないの?

○“リピーター”では、まだ弱い。究極は“生涯顧客”の創造にある。そこにおいて、
低廉価格を柱にするのは無理がある。なぜなら・・・・・

まだまだ続きますが、あとはお金を払ってセミナーを受講してください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

確かに「囲い込み」の意味が分かったときは、「失礼なッ、牧場の羊じゃないんだ
から」と思いましたし、古い家電製品を使っていて事故に遭われる(特に高齢者や
買い替えができない所得の少ない人が多くなります)報道を見るに付け、そこには
メーカーの想像力の欠如があり、「売ってからがスタート」と考えれば「サービス
とは何か」を、価格競争を含め、もう一度本質に戻って考えるべき時が来ている
と思います。

「購買心理」や「顧客視点」など、種々のマーケティングに関する研究が進んでいる
ように見えても、「ハッ」とさせられることは日々沢山あるものですね。


横山国男

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2007年12月06日(木)更新

『目のあたり先師みる、これ人に会うなり』  道元

『わたしたちは、いわば二回この世に生まれる。一回目は存在するために、二回
目は生きるために』  ルソー

『読書をする人は二度人生を送れる』 神谷美恵子

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

先日初めて台湾へ旅行を共にした友人M氏が、帰国後「私の接した珠玉の言葉」、
「記憶に残る短歌」集のプリントを約束どおり早速届けてくれました。
上記はその中に掲載してあるものです。

M氏とは誕生日も一ヶ月ほどしか違わぬ同い年ですが、地域も学校も違い、ここ
10年ほど、それもゴルフを中心のお付き合いなので、ゆっくりと話をしたことはあ
りませんでした。

「ビールでも飲みましょう」と台北のホテルのバーに腰をおろしたのは、「士林の
夜市」から帰った10時ごろ、それからバーが終了する深夜の1時まで、お互い
堰を切ったように話しました、と言いたいところですが、彼の読書歴、その量と質、
思索の深さに圧倒され、あらためて私などは乱読というより「雑読だな」と思い知ら
されました。

さらに追い討ちをかけられたのは「横山さん、Sさん知ってる?」「知ってますよ」と
やはり同年の最近までマスコミ関係の要職にあったSさんが出てきました。
「彼は蔵書2万冊らしいよ」・・・窓際OLコラムニスト斉藤由香じゃありませんが、
「ヒョエーッ!」と絶句。

  無為に過ごした65年が悔やまれます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

M氏は、文化、芸術、宗教、学問、思想、道徳など洋の東西を問わず、幅広く読ん
でこられたようですが、特に「良寛」に魅かれるとのこと。
岡潔の言葉『道元、西行、芭蕉とともに、良寛のような二千年に一人という人たち
と活字を通して友達になれるとは、私はなんと幸福な境涯なんでしょう』も紹介して、
「大愚良寛」と題したご自身のエッセイのプリントも添付してくれました。

当地でも名の通った中堅企業の社長M氏、「オシャレ」などには一切関心がない、
といって笑いますが、その強い眼の光、ゆるぎない言葉、強靭な心・体から発散
するモノはこれだったのか、「経営は全てオープンにしている」という自信ある発言
にも得心しました。


『友なきはさみしかりけり しかりして こころうちあわぬ友も欲しなし』 橘 曙覧
 (幕末の福井の歌人)


横山国男

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2007年12月04日(火)更新

ニュー台湾・オールド台湾

ここ数年、年に1,2回台湾を訪れるようになりました。きっかけは今から7年ほど前、
高雄の姉妹ロータリークラブのSさんに福井の料亭での歓迎の宴でお会いしたこと
です。

Sさんは李登輝元総統の友人で、李政権時は政府顧問もされていたようですが、
お会いした時は80歳を超えてなおかくしゃくとして、痩身長躯ながらなんともバラン
スのよい正座をされ、ご挨拶をされました。

はっきりした声でウイットを交えたスピーチにも感心しましたが、なによりその
「美しい日本語」に感動しました。戦前日本で教育を受けられたこともあるよう
ですが、当時の日本人(といっても東京で、それなりの立場の人でしょうが)が
話していたであろう「日本語」をそのまま受け継いでいらっしゃるのです。

もちろん今でも一日遅れで日本の新聞も数紙読まれ、戦後の日本人との交友も
多いでしょう から少しずつ変わってきているはずですが、それでも快いテンポ、
今の日本ではあまり聞かれない古風な言い回しなども違和感なく、失礼ながら
「正しい日本人の化石」のように思えたのです。

高雄または近辺にまで行く時は、必ずお会いしておりますが、今回は「アジア野球
選手権」で賑わっている台中と台北の旅、お会いできるのは来年になりそうです。

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「ニュー台湾」の代表は「新幹線」。ようやく開業にこぎつけた、という感じです。
台中から台北まで約1時間ほど乗車しましたが、車両は日本製ですからほとんど
日本の新幹線と同じ。荷物は別送したので手ぶらでしたが、大きな「荷物スペース」
が各車両にあるとのこと。
自動改札ですが、大陸と同じ、出口では「切符」は収受されません。のでこれが「切符」。

切符

665元ですから2250円くらい、ただし団体料金です。駅の設備なども含めすごく快適でした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「オールド台湾」の方は、今回も世界四大ミュージアムの一つ、「故宮博物院」へ
行きましたが、足が疲れて毎回少しずつしか見れません。収蔵数65万点、3か月
に一度くらい一部入れ替えもあるようですが全部観るのに23年かかる、とガイドが
笑ってました。近く「嘉儀」に分院が出来るようです。


今回の旅には新たな友人夫婦が加わりましたので、台湾の北東端「九分」(分は
正しくは人偏がつきます)へ初めて行きました。それも暗くなってから。

絵はがきの写真

「九分」は1890年の金鉱脈の発見でゴールドラッシュに沸きましたが、鉱脈が
尽きると街は次第に衰退、その後映画「非情城市」の舞台となって賑わいを
取り戻したとガイドブックにあります。

しかしなんといっても大ブレークしたのは、宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」の
モデルとなった場所として多くの日本人が訪れるようになったことでしょう。(興収
304億円は現在もトップとか)

山の斜面にへばりついたようなこのミステリアスな古い街は、時にアセチレンガスの
灯りに浮かぶ夜店の風情にも見え、急な石段の両脇に連なる茶藝店や土産物の
店も昭和の初めの日本と統治下の台湾の建物が混在しているようで、タイムスリップ
してしまいます。

食事をしたのは名の知れたレストランでしたが、古い家具や壁のエロチックな
稚拙な絵を見てふっとここは「娼館」だったのでは、と思いました。ゴールドラッシュ
といえば西部劇でも酒場と女は定番ですから。

2時間ほどの散策を終えてチャーターしたミニバンに乗り、山を下りましたが、
遠ざかる街の灯りはすぐ見えなくなり、夢の中の出来事のようでした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「台湾」は従来の「中華民国」ではなく「台湾」で国連の加盟申請をしましたが、当然
「中国」の拒否権にあいます。来年の選挙で「親中派」が勝つか、「反中」が勝利する
のか、今のところ「中国」はソフトムードですが、歴史の大きな転換点がいつやって
くるのでしょうか。 「中国」への遠慮から、別会社で就航していた日本のエアライン
も、JAL,ANA本体で来春から運航するようです。少しずつ「台湾」を取り巻く環境
は変化しています。


それでも私は他の外国で多少とも感じる「油断できないな」という緊張感を全く感じ
させることのない、最も親日的で、優しい美味しい「台湾」が大好きです。

横山国男

【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
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会社概要

http://www.ykougei.jp http://www.yosakoiya.jp

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個人プロフィール

「知るは喜び、調べるは楽しみ、分かるは感動、学ぶは一生」とか。高齢者の仲間入りの年齢ですが、仕事でも趣味でもICT時代の恩恵に感謝しています。趣味・・本好き、水彩画、ゴルフ('05までJGA委員、現在中部ゴルフ連盟ジュニア育成委員ほか。エポック・・還暦のアルバトロス、'06...

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