株式会社横山工藝 代表取締役 横山 国男 の日記 | 経営者会報 (社長ブログ)
「プリント道」45年余。新たな自身の夢と後継者への手紙-(株)横山工藝社長 横山国男のブログ
2006年11月24日(金)更新
中国を楽しむ―その二
世界的なチエーンの立派なホテルも結構ですが、旅行は
国内でも出来るだけクラシックなホテルを選ぶように
なったのはこの10年ほど。
上海では1929年(昭和4年)に出来た「和平飯店」に二泊
しました。
ツインで一泊22000円、上から2~3番目のグレードで
しょうか。
こちらの旅行社で手配しましたが「五星ですが、古いので日本人
の方はあまり・・、水廻りのよくない部屋もあると聞いていま
す」と仰るので「いえ、いえ、少しもかまいません」。
心配はもちろん杞憂でした。
部屋も廊下もやわらかいオレンジ色の照明で満たされ、
8階のフレンチのグリルは素晴らしいアールデコ調の室内、
朝食を頂いた最上階の中華レストランは豪華客船の大食堂風、
対岸の高層ビルと眼下に運河が見渡せる眺望に家内も感激
した様子でした。
夜はこのホテル名物の「オールドジャズバンド&バー」を
楽しみました。
70歳を超えた老ジャズメンが懐かしいスゥイングのナンバーを
ほとんど譜面なしでの演奏。
一曲終わるごとに小休止するのもご愛嬌です。
深作欣二の映画「上海バンスキング」(1984)は、昭和11年の
上海租界が舞台だそうですが、「租界」とか「間諜」とかには
独特の響きがありますね。
今はもう死語化しているようですが。
「租界」とは単なる外国人居留地とは違い、居留する国の軍隊
が駐留し、権益を守るというわけですから、その背景を考えると
緊張感があるのは当然ですし、いろいろなスパイやメロドラマ
の恰好の舞台にもなったのでしょう。
深夜2時ごろになっても、窓をあけると、下の大通り「南京東路」
からは、頻繁な車のクラクション、警官の笛、時折叫び声や怒号
などと一緒に強烈な排気ガスの臭いが飛び込んできます。
2010年の万博を成功させた上海をもう一度訪れてみたいものです。
横山国男
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2006年11月14日(火)更新
中国でビックリ・・その一
日本ではお酒で知られる紹興市(人口450万)の高校と
福井の母校とで2000年から交流をしているので、先生、
代表の生徒さんなどと一緒に初めて訪問してきました。
一行は13名でしたが、校門でバスを降りると、いきなり
ブラスバンドの演奏がはじまり、4階建ての校舎の窓から
生徒さんが手を振り、大きな声で何か言っていますが、
勿論さっぱりわかりません。
おそらく横断幕によくある「熱烈歓迎」ということでしょうが、
そのような経験がないので、横にいた家内も私もちょっと
照れてしまいました。
「中国交流委員長」というお役目の公式な行事が終わったあと、
私たち夫婦は一行から外れて上海へ一足先に戻りました。
上海へは鉄道に乗ってみたかったので切符の手配を御願い
しておきました。
新装の立派な「上海南」駅、改札にいた中年の女性駅員さん
は切符を回収するでもなく、こちらが「タクシー乗り場は
どこ?」「タクシーどこ? タクシー、テキシー・・」と
連呼しても困った顔でそのうち向こうをむいてしまいました。
これが回収されなかった切符。
驚くのはその料金の安さです。50元といえば750円くらい、
私の住む福井と大阪くらいの距離、時間ですからJRの特急・
グリーン8030円に比べると十分の一。
「新空調軟座快速」とあり、グリーン車座席に近いシート
でしたし、他の車両との間に鍵をかけていました。
<花は生花でした。>
車掌さんは若い女性で、もちろん改革解放前のようないか
めしいスタイルではありません。
白いブラウスに紺のズボン、頻繁に乗客に水かお茶の
サービスをしていましたが、友人から「水」はペットボトル
を空港で買うように、と教えられていたので持っていました。
高速道路もドンドン延長され、自動車もかなり増えている
ようですが、広大な中国では移動はまだまだ鉄道とバスが中心、
利用者も多いのでこの料金で採算がとれるのでしょうし、
一般的な国民の収入からみると妥当な料金かもしれません。
お土産としてすごく人気がある、ということでこちらの学校
から「グリコ アーモンドチョコレート」も沢山スーツケース
に入れていきましたが、これが中国では50元するそう。
(日本のスーパーで200円ぐらいでしょうか)
アーモンドチョコ1箱で、楽しい二時間半の中国鉄道を楽し
めたことになります。
横山国男
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2006年11月04日(土)更新
職業は自分でこしらえるもの
豊田自動織機の創業者豊田佐吉翁は
「仕事は自分で見つけるもの、
職業は自分でこしらえるべきもの。
その心がけさえあれば、仕事、職業は無限にある」
と言われたそうです。
発明や発見の動機になるものが、親の労苦をなんとかしてあげたい、
民衆の苦難をなんとか解決してあげたい、ということがスタートで
やがて大きな事業に発展したものも少なくありません。
大事なことは佐吉翁が言われる「心がけ」ということでしょう。
現在の日本では、親の労苦や民衆の苦難などが見えにくく
なっているとは思いますが、仕事や職業はすでにあるものと
思い込み、いかに自分の条件に合ったものを捜すか、という
ある種贅沢なゆるい思考が多くのフリーターや無職者を
生み出しているような気もします。
産業の未発達の国へゆけば、食うためにあらゆる仕事を
工夫して考え出します。私たちの場合、多くは観光客として
訪れるのでその一部しか目にしませんが、それでも「へー、
これで金を稼いでいるのか」と驚いたり、感心することも多くあります。
昔、東南アジアのある国で、現地で仕事をしている友人と
ゴルフをしたことがあります。
クラブハウス(といっても小屋のようなものですが)前に
2,30人いる子どもたちの中から、友人とゴルフ場の支配人と
思しき男性がなにやら話しをし、4人の子どもがこちらへ嬉しそうに
走ってきました。今日のキャデイというわけです。
「僕は二人も要らないよ」と私がいうと、現地に長い友人が、
「いや、いつも二人は使う、三人使うこともある。一人日本円で
400円ぐらいだし、これで今日のあの子の家はハッピーだから」
どうやら不公平にならないよう誰を選ぶか支配人と相談していたようです。
当時でもボールは一個400円ぐらいしましたが、「池ポチャ」などして
騒いでいる我々の横で、キャデイ君はじっとボールの入った地点を
見ているようです。あとで池に入って探し出すのでしょう。
それをロストボールとして支配人に買ってもらうのかも知れません。
ゲームが終わって、ハウスで食事をし、外へ出るとさっきの
四人がキャデイバッグの傍で遊びながら待っています。
友人が「フイーは最後にしかやらないから、ちゃんとバッグの
留守番もしているよ」
帰路の車の中で池ポチャもOBも何かいいことをしたように
思ったことを覚えています。
横山国男
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