株式会社横山工藝 代表取締役 横山 国男 の日記 | 経営者会報 (社長ブログ)
「プリント道」45年余。新たな自身の夢と後継者への手紙-(株)横山工藝社長 横山国男のブログ
上級(高級)と上質の違い。
最近「上質」という言葉が目に付くようになったと思うのですが、私だけでしょうか。
モノのない時代、あるいはある程度ものが行き渡る過程では、「高級」という言葉
の持つ響きがステイタスや夢を感じさせました。
このところ高級品マーケットやブランド品に異変が起きている、販売の落ち込みが
続いており、ユーロ高もあるのか、一部のブランド品が日本マーケットで値下げを
し始めたというのは過去の不景気の場面でもあまり例がないとのこと。
しかし、一方では高価な「客船クルーズ」などは販売と同時に完売らしいので、
いよいよ「モノからココロへ」の動きが顕著になってきたのかも知れません。
また「高級車」「高級旅館」などの「高級」もあまり使われすぎれば、「高級」の条件
の一つ「希少性」が希薄になるのは当然です。
そこへ「上質なライフスタイルへの提案」などと言われると、なにかありそうな感じを
受けてしまいます。
そこで「高級(上級)」って何?「上質」とは?ということになるのですが。
こんなことを考えていて「ああ、これかも」と高級(上級)と上質の違いに思い至った
一つの例は「船場吉兆」さんの話題。
昨年末不祥事が明るみに出て、「民事再生」がボディーブローのように利いて、
フラフラになったところへ、先日の「お料理使いまわし」や「残り物利用」などの
アッパーカットでついにダウン。廃業に追い込まれてしまったのですが、「高級
料亭」だったけれど、「上質料亭」ではなかった、ということではないでしょうか。
特に経営者の経営理念の「貧しさ」を感じさせられたように思います。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
こういうところでの「お食事」などとは無縁だった人の中には「ザマーミロ」と言う人
もいるようですが、それは「上質」ではありません。
廃業の記者会見で女将が「のれんにあぐらをかいていました」と涙ながらに語って
いましたが、年はとっても女性ですから「あぐら」などはこれは「上品」ではありませ
んし、毎回「涙」を武器に使うのも上質ではないですね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ある雑誌でエッセイストの沢樹 舞さんが、経験と知性を重ねて輝きだす「上質を
愉しむ人生」と題して、そもそも「上質」とは何だろうか、華やかなファッションモデル
から一転、物書きとして、またソムリエとして新たな人生を求めてフランスのボルドー
のシャトーに住み込んで畑仕事に明け暮れたという生活から、
『思いがけず、ひとは上質の意味を知ることがある。あの旅の経験こそが、自分
自身に計り知れない自信と勇気を与えてくれた。「上質」を求めるとき、物を選ぶ
目だけでなく、生き方さえも変えてしまうのだ。そんな人生もまた上質なのだと思う』
と書かれています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
わが敬愛するゴルフマナー研究家鈴木康之さんも、「週刊ゴルフダイジェスト」に
もう5年間、250回以上もエッセイ「AZAMIの教え」を書き続けておられます。
副題は “上級より上質。ゴルフマナー修得講座”です。
思いがけず、船場吉兆さんのケースは「上級(高級)と上質」の意味を考えさせて
くれました。
横山国男
【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/
モノのない時代、あるいはある程度ものが行き渡る過程では、「高級」という言葉
の持つ響きがステイタスや夢を感じさせました。
このところ高級品マーケットやブランド品に異変が起きている、販売の落ち込みが
続いており、ユーロ高もあるのか、一部のブランド品が日本マーケットで値下げを
し始めたというのは過去の不景気の場面でもあまり例がないとのこと。
しかし、一方では高価な「客船クルーズ」などは販売と同時に完売らしいので、
いよいよ「モノからココロへ」の動きが顕著になってきたのかも知れません。
また「高級車」「高級旅館」などの「高級」もあまり使われすぎれば、「高級」の条件
の一つ「希少性」が希薄になるのは当然です。
そこへ「上質なライフスタイルへの提案」などと言われると、なにかありそうな感じを
受けてしまいます。
そこで「高級(上級)」って何?「上質」とは?ということになるのですが。
こんなことを考えていて「ああ、これかも」と高級(上級)と上質の違いに思い至った
一つの例は「船場吉兆」さんの話題。
昨年末不祥事が明るみに出て、「民事再生」がボディーブローのように利いて、
フラフラになったところへ、先日の「お料理使いまわし」や「残り物利用」などの
アッパーカットでついにダウン。廃業に追い込まれてしまったのですが、「高級
料亭」だったけれど、「上質料亭」ではなかった、ということではないでしょうか。
特に経営者の経営理念の「貧しさ」を感じさせられたように思います。
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こういうところでの「お食事」などとは無縁だった人の中には「ザマーミロ」と言う人
もいるようですが、それは「上質」ではありません。
廃業の記者会見で女将が「のれんにあぐらをかいていました」と涙ながらに語って
いましたが、年はとっても女性ですから「あぐら」などはこれは「上品」ではありませ
んし、毎回「涙」を武器に使うのも上質ではないですね。
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ある雑誌でエッセイストの沢樹 舞さんが、経験と知性を重ねて輝きだす「上質を
愉しむ人生」と題して、そもそも「上質」とは何だろうか、華やかなファッションモデル
から一転、物書きとして、またソムリエとして新たな人生を求めてフランスのボルドー
のシャトーに住み込んで畑仕事に明け暮れたという生活から、
『思いがけず、ひとは上質の意味を知ることがある。あの旅の経験こそが、自分
自身に計り知れない自信と勇気を与えてくれた。「上質」を求めるとき、物を選ぶ
目だけでなく、生き方さえも変えてしまうのだ。そんな人生もまた上質なのだと思う』
と書かれています。
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わが敬愛するゴルフマナー研究家鈴木康之さんも、「週刊ゴルフダイジェスト」に
もう5年間、250回以上もエッセイ「AZAMIの教え」を書き続けておられます。
副題は “上級より上質。ゴルフマナー修得講座”です。
思いがけず、船場吉兆さんのケースは「上級(高級)と上質」の意味を考えさせて
くれました。
横山国男
【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/
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