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『目のあたり先師みる、これ人に会うなり』  道元

投稿日時:2007/12/06(木) 10:11rss

『わたしたちは、いわば二回この世に生まれる。一回目は存在するために、二回
目は生きるために』  ルソー

『読書をする人は二度人生を送れる』 神谷美恵子

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先日初めて台湾へ旅行を共にした友人M氏が、帰国後「私の接した珠玉の言葉」、
「記憶に残る短歌」集のプリントを約束どおり早速届けてくれました。
上記はその中に掲載してあるものです。

M氏とは誕生日も一ヶ月ほどしか違わぬ同い年ですが、地域も学校も違い、ここ
10年ほど、それもゴルフを中心のお付き合いなので、ゆっくりと話をしたことはあ
りませんでした。

「ビールでも飲みましょう」と台北のホテルのバーに腰をおろしたのは、「士林の
夜市」から帰った10時ごろ、それからバーが終了する深夜の1時まで、お互い
堰を切ったように話しました、と言いたいところですが、彼の読書歴、その量と質、
思索の深さに圧倒され、あらためて私などは乱読というより「雑読だな」と思い知ら
されました。

さらに追い討ちをかけられたのは「横山さん、Sさん知ってる?」「知ってますよ」と
やはり同年の最近までマスコミ関係の要職にあったSさんが出てきました。
「彼は蔵書2万冊らしいよ」・・・窓際OLコラムニスト斉藤由香じゃありませんが、
「ヒョエーッ!」と絶句。

  無為に過ごした65年が悔やまれます。

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M氏は、文化、芸術、宗教、学問、思想、道徳など洋の東西を問わず、幅広く読ん
でこられたようですが、特に「良寛」に魅かれるとのこと。
岡潔の言葉『道元、西行、芭蕉とともに、良寛のような二千年に一人という人たち
と活字を通して友達になれるとは、私はなんと幸福な境涯なんでしょう』も紹介して、
「大愚良寛」と題したご自身のエッセイのプリントも添付してくれました。

当地でも名の通った中堅企業の社長M氏、「オシャレ」などには一切関心がない、
といって笑いますが、その強い眼の光、ゆるぎない言葉、強靭な心・体から発散
するモノはこれだったのか、「経営は全てオープンにしている」という自信ある発言
にも得心しました。


『友なきはさみしかりけり しかりして こころうちあわぬ友も欲しなし』 橘 曙覧
 (幕末の福井の歌人)


横山国男

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