株式会社横山工藝 代表取締役 横山 国男 の日記 | 経営者会報 (社長ブログ)
「プリント道」45年余。新たな自身の夢と後継者への手紙-(株)横山工藝社長 横山国男のブログ
老後の読む楽しみは「夏目漱石」がよいかと。
12日(月)は、錦糸町の久米繊維工業さんをお訪ねして、今年させていただい
た仕事のお話とか、来年ぜひ共同で実現したい企画の提案なども久米社長、
スタッフの皆さんとお話することができました。
絶滅寸前の「和綿」復活プロジェクトのDVDも見せていただき、「これはロマン
ですねー」と感激。
また「エコロジー・チャリティー2007 Tシャツ・アート展」のプロデューサーで、
イラストレーターの竹本明子さん(デザインスタジオバンブー)にも、久米社長の
お計らいで、お会いすることができました。
今夏アート展の参加作品のほとんどを、当社のインクジェットシステムで制作さ
れました。出来上がりを喜んでいただきましたが、こちらこそ感謝しております、
と御礼を申し上げました。
==============
ところで、今回久米繊維さんをお訪ねした折に、もう一つ手前の「両国」の江戸
東京博物館で開催されている「文豪・夏目漱石―そのこころとまなざし」展を家内
と観ることも楽しみにしていました。
「夏目漱石」に詳しくありませんが、(“猫”と“坊ちゃん”くらいしか読んでいないの
で)いずれ全集を読み通したいもの、とかねがね思っていたところ、京都の漱石
研究家で茶道家の「椿わびすけの家」という、とても心癒されるサイトを見つけま
した。(主筆―丹治伊津子さん)
ご案内で漱石のお孫さんである松岡陽子マックレインさん(米オレゴン大学名誉
教授=日本語・近代文学、83歳)の「漱石夫妻 愛のかたち」(朝日新書)を読ん
で、よく話題になる「鏡子夫人悪妻説」に関してもサラリとしたユーモアあふれる
文章を書かれていて、ぐっと漱石を身近なものに感じました。
同時に発刊されたこの展覧会の「公式ガイドブック」から、懸命に勉強した跡が
残るノートや、ロンドンの留学先から妻子に宛てた漱石の誠実で情愛溢れる
手紙類、俳句や絵なども豊富に展観されていることがわかりました。
(18日まで)
・・・・・・・・・・・・・・・・
公式ガイドブックに「おわりに」と題して、当博物館の橋本由紀子、金子未佳
両学芸員の記述があり、漱石の魅力の源泉に触れた気がしました。
(以下一部を引用させていただきます)
・・・むかしの人の一生は、平均寿命が80歳を超えた現代人に比べてずっと短く、
それゆえに早熟で、一事を成し遂げるのも早かったかもしれない。しかし明治の
文豪・夏目漱石が、小説家として世に出たのは遅く、人生も後半にさしかかって
からだった。(中略)
悩み彷徨する時間も長かったが、いくつになっても新しい世界に挑戦した漱石。
漱石の生き方は、進路を模索している若い世代や、第二の人生を歩みだそうと
する団塊の世代など、現代を生きる私たちに、勇気や示唆を与えてくれるものだ。
明治という時代とともに歩んだ漱石が、見ていたものは何だったのか、考えていた
ことは何だったのか、それを解き明かしたい・・・(略)。
出口近くの漱石のデスマスクを眺めながら、私の両親も明治生まれで、子供の
頃、正月には絣の着物に黒い足袋をはかせてもらい、祖母の家に行ったこと
などをふっと思い出したりしました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
偉大なエンターティンメント小説「吾輩ハ猫デアル」「坊っちゃん」から、「草枕」
「虞美人草」「三四郎」を経て、「それから」「門」へ。 そして晩年の「行人」「心」、
絶筆となった「明暗」まで、その他の作品も含め老後の「晴ゴ(ルフ)雨読」は、
じっくりと「夏目漱石」を楽しみたいな、と思った展覧会でした。
横山国男
【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/
た仕事のお話とか、来年ぜひ共同で実現したい企画の提案なども久米社長、
スタッフの皆さんとお話することができました。
絶滅寸前の「和綿」復活プロジェクトのDVDも見せていただき、「これはロマン
ですねー」と感激。
また「エコロジー・チャリティー2007 Tシャツ・アート展」のプロデューサーで、
イラストレーターの竹本明子さん(デザインスタジオバンブー)にも、久米社長の
お計らいで、お会いすることができました。
今夏アート展の参加作品のほとんどを、当社のインクジェットシステムで制作さ
れました。出来上がりを喜んでいただきましたが、こちらこそ感謝しております、
と御礼を申し上げました。
==============
ところで、今回久米繊維さんをお訪ねした折に、もう一つ手前の「両国」の江戸
東京博物館で開催されている「文豪・夏目漱石―そのこころとまなざし」展を家内
と観ることも楽しみにしていました。
「夏目漱石」に詳しくありませんが、(“猫”と“坊ちゃん”くらいしか読んでいないの
で)いずれ全集を読み通したいもの、とかねがね思っていたところ、京都の漱石
研究家で茶道家の「椿わびすけの家」という、とても心癒されるサイトを見つけま
した。(主筆―丹治伊津子さん)
ご案内で漱石のお孫さんである松岡陽子マックレインさん(米オレゴン大学名誉
教授=日本語・近代文学、83歳)の「漱石夫妻 愛のかたち」(朝日新書)を読ん
で、よく話題になる「鏡子夫人悪妻説」に関してもサラリとしたユーモアあふれる
文章を書かれていて、ぐっと漱石を身近なものに感じました。
同時に発刊されたこの展覧会の「公式ガイドブック」から、懸命に勉強した跡が
残るノートや、ロンドンの留学先から妻子に宛てた漱石の誠実で情愛溢れる
手紙類、俳句や絵なども豊富に展観されていることがわかりました。
(18日まで)
・・・・・・・・・・・・・・・・
公式ガイドブックに「おわりに」と題して、当博物館の橋本由紀子、金子未佳
両学芸員の記述があり、漱石の魅力の源泉に触れた気がしました。
(以下一部を引用させていただきます)
・・・むかしの人の一生は、平均寿命が80歳を超えた現代人に比べてずっと短く、
それゆえに早熟で、一事を成し遂げるのも早かったかもしれない。しかし明治の
文豪・夏目漱石が、小説家として世に出たのは遅く、人生も後半にさしかかって
からだった。(中略)
悩み彷徨する時間も長かったが、いくつになっても新しい世界に挑戦した漱石。
漱石の生き方は、進路を模索している若い世代や、第二の人生を歩みだそうと
する団塊の世代など、現代を生きる私たちに、勇気や示唆を与えてくれるものだ。
明治という時代とともに歩んだ漱石が、見ていたものは何だったのか、考えていた
ことは何だったのか、それを解き明かしたい・・・(略)。
出口近くの漱石のデスマスクを眺めながら、私の両親も明治生まれで、子供の
頃、正月には絣の着物に黒い足袋をはかせてもらい、祖母の家に行ったこと
などをふっと思い出したりしました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
偉大なエンターティンメント小説「吾輩ハ猫デアル」「坊っちゃん」から、「草枕」
「虞美人草」「三四郎」を経て、「それから」「門」へ。 そして晩年の「行人」「心」、
絶筆となった「明暗」まで、その他の作品も含め老後の「晴ゴ(ルフ)雨読」は、
じっくりと「夏目漱石」を楽しみたいな、と思った展覧会でした。
横山国男
【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/
- ブログ最終回・・「マザー・オワサ」 [03/27]
- 「備えあれば憂いなし」・・とはいうけれど。 [03/26]
- 私の「ブログ」体験記。 [03/24]
- 私が考える「プロフエッショナルの条件」 [03/22]
- 猫ドア [03/18]
- 容易ならざること [03/15]
- 祈るのみです。 [03/13]
- 驚嘆! 堂々の80年~「日本綿業会館」ビル(大阪) [03/10]
- 溝口肇さんのチェロ [03/09]
- 春がきた! [03/02]
- トスカーナ・・家族旅行の思い出 [02/28]
- 『フィレンツェ田舎生活便り2』というブログから [02/21]
- 「2011 兎ピョン・跳挑!たのしい会!!」~吉川壽一新年会 [02/18]
- ヴァレンタイン・デーあれこれ [02/15]
- 雪と氷の世界から南の島へ [02/09]
- 大雪と格闘したことも・・ [02/05]
- サッカー日韓戦~てっちゃんを想う。 [01/26]
- 「ウィーン・モーツアルト・オーケストラ」 [01/19]
- 『水を飲む人は井戸を掘った人の恩を忘れない』 [01/09]
- この一年は“なんくるないさぁ”で。 [01/01]
- 2011年3月(10)
- 2011年2月(6)
- 2011年1月(4)
- 2010年12月(7)
- 2010年11月(7)
- 2010年10月(9)
- 2010年9月(9)
- 2010年8月(9)
- 2010年7月(9)
- 2010年6月(8)
- 2010年5月(5)
- 2010年4月(10)
- 2010年3月(10)
- 2010年2月(11)
- 2010年1月(12)
- 2009年12月(10)
- 2009年11月(10)
- 2009年10月(12)
- 2009年9月(11)
- 2009年8月(9)
- 2009年7月(13)
- 2009年6月(7)
- 2009年5月(9)
- 2009年4月(12)
- 2009年3月(13)
- 2009年2月(12)
- 2009年1月(14)
- 2008年12月(13)
- 2008年11月(13)
- 2008年10月(14)
- 2008年9月(13)
- 2008年8月(12)
- 2008年7月(8)
- 2008年6月(12)
- 2008年5月(8)
- 2008年4月(8)
- 2008年3月(6)
- 2008年2月(5)
- 2008年1月(7)
- 2007年12月(10)
- 2007年11月(8)
- 2007年10月(10)
- 2007年9月(5)
- 2007年8月(8)
- 2007年7月(7)
- 2007年6月(10)
- 2007年5月(10)
- 2007年4月(7)
- 2007年3月(12)
- 2007年2月(8)
- 2007年1月(3)
- 2006年12月(2)
- 2006年11月(3)
- 2006年10月(11)
- 2006年9月(5)
- 2006年8月(3)
コメント一覧
- :舩田[11/17]
- 「スカーレット リボン」。
- アンディウィリアムスショーは私も殆んど欠かさずに見てました。...
- :横山工藝 横山国男[03/31]
- ブログ最終回・・「マザー・オワサ」
- >コクホー庄山様...
- :櫻田弘文[03/30]
- ブログ最終回・・「マザー・オワサ」
- 横山さん、クエストリーの櫻田です。 最後のブログを拝読しました。...
- :hello[03/30]
- ブログ最終回・・「マザー・オワサ」
- やはり閉じちゃうんですか・・・ 以前 そんなお話をお聞きした時、...
- :コクホー[03/29]
- ブログ最終回・・「マザー・オワサ」
- いよいよ大ファンだった横山さんのブログともお別れです。...
最新トラックバック
-
これもクリエイティブな仕事と思えば…
from After5のメインストリート
会社のイベントでポスティングを行うことになり輪転機を使ってオリジナリティーなチラシを作るべくにわか印刷屋になった話印刷といえば、昔は学校の先生がガリガリした原稿にイン ... -
昨日はバレンタインデー。悪党:民主党へ「青空」の歌詞を贈ろう
from 脳挫傷による見えない障害と闘いながら・・・
バレンタインデーでしたが、義理チョコで割引きシールを貼られたまま貰ったり。北方領 -
犬山城
from 青春18切符で行く,日本の「城」巡り29
oojijisunです,青春18切符で行きます お城巡りを準備中です、参考になります。 -
【ブログピックアップ】横山工藝 横山国男さん
from 経営者会報ブログ編集部
「ブログピックアップ」では、 経営者のみなさんの書かれたブログの中から、 お薦めのブログをご紹介しています。 今回のお薦めブログは 横山工藝の横山国男さんです。 * ... -
「節約の王道」林望・著 | 我が道を行く、気品にあふれた節約本
from 23:30の雑記帳
節約の王道(日経プレミアシリーズ) 節約本にありがちな、 ある種のみすぼらしさが感じられない、 上品なというか、気品にあふれた本。 筆者のものの考え方が独特なので、 同意できない方も多数いらっしゃると思われる。 例えば、ゴルフ好き、煙草好き、鉄道模型....
コメント