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金継ぎ(きんつぎ)・・リサイクルについて

投稿日時:2007/02/14(水) 14:53rss

江戸ブームですが、江戸は「環境リサイクル」という点でも
素晴らしかったようです。

大掛かりな装置でペットボトルから糸を「再製」するような
現代とちがって、「エネルギー」を殆ど使わないリサイクル
・・「修理・再生」が中心です。

古着屋、紙くず買い・拾い、いかけや、たが屋、下駄の歯の
入れ屋、傘の古骨買い、瀬戸物の焼き継ぎ屋などがあったようで、
一部は近年まで残っていたものもあります。

私の中学生時代は「厚歯」の下駄で通い、減ってくると下駄屋
に持っていって入れ替えてもらいましたし、母は茶碗を欠かした
時でも少しいいものは「焼き継ぎ」に出していました。



「修理」といえば先日食事した近所の和食屋さんで、食べ終わった
織部風の小皿に「金継ぎ」がしてあるのを見て、ご主人に「珍しい
ですね」と言うと、なんと自分で修理したとのこと。

皿1       


皿2


「本漆(うるし)だとかぶれるので、カシュー(人工漆)で
やったんですよ」。 こちらが興味深そうに眺めているので、
忙しい時間帯なのに、他の修理した小鉢や皿なども戸棚から出して
見せてくれました。どれも純金を使ったプロの修理法に近いもの。

物やサービスが豊富になり、修理するより買ったほうが安いと
「使い捨て」が当たり前になって「ものを大切にした日本人の
美徳」が喪失したといわれていますが、上手な「金継ぎ」などは
それ自体が新しい「景色」となって心を和ませるものです。

次は「再生」のお話。
このお店は2年ほど前、近くの民家を「京の町屋」風に改装再生し、
移転したのですが、去年の夏八畳の部屋に「油団(ゆとん)」
という古い「大福帳」や和紙の古紙をニカワと植物油で固め、オカラで
磨き上げる敷物(越前和紙の産地、福井ならではの夏の敷物、今は
ほとんど見かけません)が敷いてありました。

傍らの家内に「これがいつも話している“油団”だよ」と講釈して
いると、お茶を持ってきたご主人が嬉しそうに笑って「名前を知って
いたのはお客さんが初めてです」。まだ若いご主人と一足飛びに友達に
なったような気がしました。

(お店の名は“泰平”。福井駅より徒歩10分。下のズボ蟹も)


【御食国(みけつくに)福井の食べ物】

              
ズボ蟹    


ズボ蟹。水蟹ともいいます。ズワイと
違い、甲羅の部分は食べません。              
端から2,3センチの所を「パキッ」と
折り、引き出すとたっぷりとした、
美しい蟹の身が水を滴らせて・・。
今の季節だけのおいしい蟹で、バカ
高いズワイより好きという人も。
              

横山国男

http://www.yosakoiya.jp/
http://www.echi-zen-art.co.jp/

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