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孫連れアメリカの旅(1)

投稿日時:2008/08/01(金) 06:38rss

9歳と5歳の二人の孫(男の子)を連れてシカゴ・ボストン9日間の旅行を終えて昨夜
帰ってきました。屈託なさそうに見えましたが、それでも緊張した旅だったに違いあ
りません。この間シカゴに住む次女夫婦がよく世話をしてくれたので助かりました
が、国土も経済も超大国のアメリカですから、ほんの一端を覗いたといったところ
でしょうか。

それでも中西部の、人口290万、都市圏人口約1000万、白人の郊外流出、有色
人種の旧市街流入、あらゆる面で典型的なアメリカの大都市といわれるシカゴは、
アメリカを知る格好のモデルの一つかも知れません。

1830年ごろのシカゴは、十数個の丸太小屋と雑貨屋が一軒、飲み屋が二軒しか
なかったそうですから、あれからまだ200年も経っていないわけですが、ミシガン湖
とミシシッピ川を結ぶ運河建設を機に一大発展を遂げ、1871年の大火災を機に
不燃住宅を法制化して近代都市へ変貌、有名なデトロイトの自動車産業など周辺
都市同様、主産業の農業以外に工業化にも成功しましたが、重厚長大産業の衰
退を経た今でも商業、金融、流通の一大拠点として不動の地位にあります。

シカゴのダウンタウン。かってこの都市を発展させた運河は今では観光ルートと
して色とりどりの水上バスが摩天楼の間を縫うように行き交い、川風がとても心地
よいのですが、すぐ脇の高層ビルでは世界経済を震撼させている穀物や石油の
取引など、今も変わらぬ人間の熱い営みが渦巻いているんだなあ、と“新感覚”の
旅情を味わったというのが感想です。

シカゴの運河風景 シカゴの市内 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

娘夫婦は中心部からメトラ(メトロポリタンレールウエイの略)という鉄道で北西へ
一時間ほどの郊外PALATINEという街のアパートメントを借りて住んでいます。
中層のクラシックな外観を施した半地下室と3フロアで家賃は月2000ドル近い
そうですが、勿論住宅手当がなければこのようなところには住めないでしょう。

平日だからでしょうが日中あまり人影もなく、ダウンタウンで多く見かける黒人にも
殆ど出会いません。お金持ちはまた違う所に住宅地があるそうで、階層別にそれ
ぞれが住み分かれているようです。それでも宅配便がドアの外に荷物を置いて
いっても失くなったりはしない地域のようです。
やはり日本と一番違うのは土地がふんだんにあり、樹木が多いこと、花壇やアウト
ピアが整備されて美しいことでしょうか。

PALATIN駅 メトラWデッカー

「機関車トーマス」に出てくるような駅には夏休みの子供たちを連れた親子で一杯
でしたが、その日は「カブス」の試合がある日で、“FUKUDOME”のユニフォーム
(レプリカ)を着た子供さんも。シカゴには「ホワイトソックス」もフランチャイズをおい
ているのですが、(滞在中は両チームとも首位)圧倒的にカブスフアンが多いのだ
そうです。泊まっていたホテルにもいかにも近隣の州からカブスフアンと思われる
お父さん・お兄さんが応援にやってきた、という楽しい風体の人にも出会いました。
機中から見たシカゴ付近に野球場が多いのにびっくりしましたが、やはりアメリカは
なんといっても「ベースボール」の国なんですね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

夏に海外旅行へ行くと主だったところの「冷房の効きすぎ」に参ってしまいますが、
さすがにアメリカでもここのところの原油高でしょうか、想像よりは寒くなかったよう
に思えましたが、それでもダウンタウンに向かう車内は私たちにはジャケットを着て
いてちょうどくらい。しかし彼の地の大人も子供もTシャツに短パンがほとんどです。

娘は日本人より体温が高いせいでは、と言いますが、市内へ行った帰り、ダブル
デッカー(二階建て車両)の冷房の効いた二階席で、タンクトップに短いパンツ、
ビーチサンダルの若い女性が足元にリュックを置き、大きなタッパーウエアに似た
プラスティック容器の中のサラダ様のものをフォークでムシャムシャ食べながら、
恋人かご亭主かわかりませんが、ときどきハグし、おしゃべりを続けるカップルに
はちょっと驚きました。・・「裸に近いのに寒くないの」と。

PALATINEの少し前で降りていきましたが、二人の向こう側に座ってそれまでパソ
コンに向かっていた30代の男性が私の方を見て、ニヤニヤしながら「参ったね」と
いう仕草をしたところを見るとこれは少し変わったカップルのようですが、いずれに
しても昔から冬でもTシャツの外国人をみると「すごいな」と思うのは日本人だから
でしょうか。

ともかく殆どの人が判で捺したように短パンかジーンズにTシャツのスタイル、なる
ほどここは「ギャップ」「LLビーン」「エディバウアー」の国、きれいな長い足、焼けた
小麦色の肌がとてもよく似合っていますが、かなり太っている人も多く、男性は
おなか周りがスッキリしている人を探すのが難しいくらい、女性でも30代以降では
なるほどダイエット産業が繁盛するはずと妙に納得させられるものがあります。

中には「コニシキ」のような人もちらほらいますが、さすがに日本では見かけません。
世界一の長寿国「JAPAN」の食生活が浸透しはじめているのもうなずけます。
日本で長生きしている人をみても痩躯で「鶴」のような足の人が殆どですものね。

マネーの本で高名な本田健さんの本にあったように記憶していますが、アメリカでも
富豪といわれる人の離婚率は極めて低く、長身かどうかは別にして、体型も細身の
人が多いという文章をフッと思い出しました。

しかしそんなことを知ってか知らずか,どこのレストランも今夜もまた超満員、「今を
 楽しむのが人生」とばかり、この巨大な消費大国の大都市シカゴの夏の夜は
緯度がかなり北にあることもあって8時を過ぎてもまだまだ明るいのでした。

横山国男

【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/

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おかえりなさい!

ご無事にお戻りになられ、何よりです。
先日小松空港でお会い出来、びっくり!!
ご夫妻共にお元気そうでしたので一安心しました。

横山先輩のブログ、毎日チェックさせていただき、お帰りを心待ちにしておりました!!

シカゴはまだ訪れていない所ですので
興味を持ってブログ拝見させていただきます。
hello

Posted by hello at 2008/08/02 06:23:00 PASS:
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