株式会社横山工藝 代表取締役 横山 国男 の日記 | 経営者会報 (社長ブログ)
「プリント道」45年余。新たな自身の夢と後継者への手紙-(株)横山工藝社長 横山国男のブログ
2007年04月04日(水)更新
経営者にカリスマ性は必要か
<質問>
経営者には、やはりカリスマ性が必要だと思われますか。もし必要ならば、
それを培う方法はありますか。それとも、カリスマ性とはそもそも先天的な
ものなのでしょうか。
(東京大学教養学部3年 小川明浩さん)
カリスマ性がある、または強い人とは本来、特異性、神秘性、非人間性
などの強い人を言ったようですが(ナポレオンやヒトラー)、最近では
カリスマ美容師、カリスマモデル、カリスマ主婦などもう少し明るく
軽い感じで用いられていますね。
経営者ではホリエモンなども、社の内外でそういう印象で見られていた
時期があったように思います。
後継者にはよくそういう話をしますが、「社員を“何で”引っ張っていく
のか」・・尊敬、畏怖、大きな優しさ(仏心)、社会性、儲ける才能(勘
の良さ)、情報の取捨選択の的確性、有言実行力、業務の深い知識などなど
「さすが、社長」と思わせるモノはいくつか必要でしょう。
こういうものを強く社員が意識するとき、経営者に「カリスマ性」を感じる
かも知れません。
それらの殆どは、学習や深い思索から身につくものとも考えられますから、
「先天的」とばかりは言えないと思います。
私の場合、「カリスマ」とは「翁」と名のつく人というイメージがあります。
「福沢諭吉翁」、東京電力の「松永安左衛門翁」、ナショナルの「松下幸之
助翁」といった人たちです。
そういえば最近「翁」と呼ばれる人がいないですね。
打ち続く「政・経・官・学界」の不祥事とも関係があるような気がします。
横山国男
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2007年04月03日(火)更新
藤田幸希さんに女子プロゴルフの人気の秘密を見る
先日の日曜日、福井で女子プロゴルファー藤田幸希(さいき)さん
の後援会発足の「記念コンペ」が開かれ、お招きをいただき出席し
ました。
ゴルフ愛好家の友人のTさんが、トーナメント会場で、フアンを大
事にするマナーの良い藤田プロに感心し、熱烈なフアン・支援者と
なり、お互いのファミリー同志の交流にまで及んで「福井後援会」
設立へと発展したようですが、渡米した宮里藍や横峯さくらに次ぐ、
今最も輝いている人気プロですから、超多忙の合間を縫って、栃木
からご両親とマネージャーの運転する車で駆けつけてくれたのです。
プロゴルフだけでなく、今日本では総じて「女性」の方が元気が
あります。格差とか、犯罪などの暗いチョット不安な社会の雰囲気
の中、やたらと周囲に気を使い、どちらかというと「目立たない」
ようにしている「男たち」を尻目に、「自分で決めた目標」に
向かって、明るく、屈託のない、それでいて陰では血の滲むような
練習(自分にも他のプロにも負けたくないという強い心)ですら、
かっての「スポ根」でなく、楽しさに変えてクリアしてしまうこの
若い女性たちのバイタリティーに、国民の多くが「晴れ晴れ」とし
たものを感じ取るのでしょう。
宮里藍、横峯さくら、藤田幸希の各選手は三人ともほぼ同年
ですが、もうひとつの共通点は「お父さんが先生・師匠」ということです。
幸希さんのお父さん(健氏、JGAハンディ+3だそうです)と一緒に
ラウンドさせていただき、いろいろなお話もお聞きしましたが、
「まだ幸希には教えていないこともあります」という「技」もさる
ことながら、強く感じたのは「子どもの資質・性格を見抜く力」と、
「どうしたらモチベーションを高く持ち続けられるか」という点で、
非常に父親が「辛抱する、我慢する」ことを大事にされている点です。
三人のお父さん、中でも宮里優氏、藤田健氏はかって全国の
競技会出場レベルのトップアマです。
「ゴルフ」の素晴らしさから多くのことを学ばれたに違いありません。
そして「育てる」ということの難しさも喜びも、共に「父娘」のもの
として他人では持ち得ない「感慨」も感じておられるでしょう。
パーティーの席では幸希プロが、「今年は目標を高く持って、年間
5勝、賞金1億を目指します。福井の皆さんも藤田幸希をヨロシク!」
と明るく宣言。賞品の手渡し、サインの書き込み、記念写真の撮影で
お茶目なポーズと、この「エンターティンメント」「サービス精神」
に溢れた期待の「若手女子プロゴルファー」は、師匠であるお父さん
から「フアンあってのプロ、フアンあっての名声と賞金」を何より
「叩き込まれている」のでしょう。
先々週の「週間ポスト」巻末のカラーグラビアにも「藤田幸希」の
特集がありますが、最後に「ずっとプロをやっていくつもりはあり
ません。30歳で結婚して、ジュニア育成の仕事をしたいんです」と
連盟や県の「ジュニア育成」にタッチしている私には涙の出るような
コメント。
今日から「春休みジュニアゴルフ教室」に、小三の孫をはじめて参加
させることにしました。
「エチケット・ルール・マナー」と「人とコースに思いやり」が私の
ゴルフの基本。
新しいジュニア用の「キャディバッグ」のカバーに「さいき2007・
4・1」とサインしてもらいました。
贈呈した“飛翔” 書 吉川壽一 サイン入り キャディバッグ
横山国男
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2007年03月31日(土)更新
久米さんは私の“灯台”
先日、10年ぶりに「くめさん」の久米繊維工業本社を訪問
させていただきました。
この間、久米社長・ご兄弟とは当社を含め、各所で何度か
お会いしておりますので、「久しぶり」という感じはない
のですが、錦糸町駅から久米繊維さんまでの風景は全く
変わってしまい、大通りの右手にあった「昭和」を感じさ
せた「大時計」の精工舎工場は高層ビルとモールに変わって
おり、強いビル風も吹いておりました。
ちょっと浦島太郎のような気分です。
久米社長、スタッフの皆さんといろいろな打ち合わせのあと、
近くで「お昼」を頂く事になって、肩を並べて歩いていた
博康専務さんが、「この辺も最近はスーツ族がやたら多くなり
ました。以前はジャンパー姿の人も多かったんですが」という
話や、看板に「本所」という文字を見たりすると、あの
関東大震災で有名になった“本所被服廠”とか、駅名に“糸”
がついているせいか、このあたりが繊維や服と関係が深かった
街だったことを自然に思い起こさせます。
久米繊維さんもその名のとおり、この地域に多くある糸偏企業の
一社だったのでしょうが、反対側の高層ビルを除けば、界隈では
以前から高いビルで、屋上の[KUME][Jentle]のサインも堂々と
していて先代からの経営の立派さが想起されます。
久米社長と私のお付き合いのきっかけは10年ほど前に受賞された、
「日経インターネットアワード」です。
ある日「日経産業新聞」の一面に“アワード受賞”三社の記事が
載り、二社は誰でも知っている大企業でしたが、「久米繊維工業」
という全く知らない企業の名前が、私には特に「光を放って」いる
ように見えました。「繊維」という困難な業界に身をおく者には
何か「灯台」が見えた気がしたのです。
ITという言葉すらまだ一般的でない、特に地方ではインターネット
の黎明期といってもよい頃だったと思います。
私はすぐ久米信行社長に会いにいくことにしました。
(私の生涯で“自ら出合いを求める”“そのために行動する”
という点で、最も大きなエポックだったと思います。後継者に
どうしても伝えたいことの一つです)
受賞理由や経歴を読んで、「久米信行さんという人は、きっと
これからの時代をリードするキーマンのお一人」という確信の
ようなものを感じた記憶があります。
今回訪問して素敵なギャラリー併設の事務所に案内していただき
ましたが、前はカラフルな二階の事務所で「くめさん」は今と
同じように、ニコニコ、丁寧な応対で福井から出てきた二回りも
上の「おじさん」に熱くインターネットの将来を語り、膨大な
「Tシャツコレクションルーム」も案内してくださいました。
あれから10年、途中稀代の書家と言ってもよい、級友の「吉川
壽一」も加わって、“日本のTシャツ”を作りたい、という共通の
夢を持たせていただく関係が続くことになりました。
ともすれば危ういITの世界で、「メール道」「ブログ道」などで
日本人が忘れてはならない“道”で血を通わせよう、ご本業の
「Tシャツ」で社会貢献もできる、健全な「プロシューマー」を
生み出そう、という信念はますます強くなっておられるな、と
感じた今回の訪問でした。
いくつかの「楽しい」“共創”のお話もあって、明日からの4月が
明るい新年度になりそうです。
今後とも後継者ともどもよろしくご指導ください。
横山国男
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2007年03月27日(火)更新
じいちゃん、ばあちゃん頑張れ!・・能登沖地震
25日(日)朝の「能登半島沖地震」はかなり離れている福井
でも相当の揺れでした。
冷蔵庫の上にあったカップが落ちて割れましたが、家屋に
被害などは全くありませんでした。(福井:震度4)
もっとも我が家は鉄骨2階建ての社屋の中にあり、揺れますが
まず倒壊の心配はありませんので、相当の地震でも外へは飛び
出さないことにしております。
それにしても今回も日曜日の朝9時半すぎ、最少の人的被害
で済んだ時間帯でした。「阪神淡路」の時は早朝でしたが、
これらが平日の通勤・通学時間であったり、都心に人が多く、
火を使う時間帯だったとしたら、と考えると想像するのも
恐ろしいことです。
報道が進むにつれ、かなりの「大地震」であったことが判明
しましたが、TVを見て感ずることがいくつかありました。
画面に登場する人の殆どが高齢者で、地方の「高齢化社会」が
進んでいること、しかしまだ「ご近所の底力」を一部垣間見る
ことも出来、「ほっ」とする場面もありました。
これは「田舎」ならではのことでしょうか。
勿論すべての被災者がそうではありませんし、ひどく「落ち込
んでいる人」はインタビューに応じるどころではないのかも
知れませんが、意外に「怖かったあ、でも相手は自然だもの、
しょうがないね」みたいな口調の人もいて、「そうそう、命が
あってよかったね」といってあげたいようなシーンもありました。
南北に長い日本列島、火山も多く、だからこそ美しい変化に富む
国土が形成されたようですが、時々襲ってくる「大地震」やその
ほかの自然災害が「日本人の気質」とは無関係とは思えません。
「しょうがない、また建てなきゃ」・・ぜひ頑張って欲しいもの
です。
歳をとったせいでしょうか。東京に長く滞在するのはなんとなく
落ち着きません。「今、直下型の・・」なんていつも考えたりは
しませんが、地理も不案内となってしまったし、すっかり風景も
記憶にあるものとは違ってきています。
と言いながら28,29と上京しなければならないのですが・・。
軍手とタオル、帽子ぐらいは常時持っているべきなんで
しょうかね。
横山国男
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2007年03月23日(金)更新
明大生との一問百答への回答
<質問>
自分が、もし現在の会社で一社員の立場だったとしたら、
社長を支えるためにどんなことが必要で、どんなことが
出来ると考えますか?
※社長ご自身がどんなフォローを望んでいらっしゃるかを
お聞きしたく思います
(東洋大学経営学部3年 渡辺麻貴さん)
「社長を支える」「支えて欲しい」という意識は、商社の社員で
あった時代は勿論、社長と呼ばれる現在でもあまりありません。
それより社長を含む「組織(会社・仲間)を支える」という意識を
持ってもらえたら、とは思います。
結局、社長というものは、組織(会社)への忠誠心や参加意識、
創意工夫を強く持った社員がいて、業績が良ければ、「支えて
もらっている」という意識、感謝の念は自然に生まれます。
あえてお答えするなら「人」という字のように、社長も社員も
お互い「支えあう」といった意識・感覚が小規模な事業所では
特に大切なことのように思えます。
横山国男
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2007年03月17日(土)更新
【今週のお題】社長になっていなかったら何をしていますか?
経営者である皆さんは、夢を抱いて事業に打ち込んでおられる
ことと思いますが、もしも、ご自身が社長でなかったら、いまどんな
仕事に就いていたのでしょうか。あるいは、どんな仕事に就きた
かったのでしょうか?
福井を発祥とする元気な「焼き鳥チェーン」があります。
ここではお客さんへの呼びかけは二通りしかありません。
「シャチョーッ」と「センセーッ」です。
この伝でいくと「社長」でなかったら「先生」ということ
になるのですが・・。
若い頃はそういう仕事があることを知りませんでしたが、
「ゴルフコース設計家」になってみたかったですね。
「大地をキャンバスに絵を描く」・・“先生”と呼ばれる
商売です。
土木・建築・造園・景観・美術・心理・気象・農学等など、
名コースは芸術的な要素も含めた「総合建設」ともいわれ、
名建築同様、コース設計者の名前は永く記憶されます。
現実味のあるお答えとしては、
私の場合、「大工さん」か「家具職人」ですね。
とにかく「樹」・「木」が大好きの「木フェチ」ですから。
木造建築か木製家具一本やり。「構造計算」などとは無縁の
伝統工法。・・・一日中でも大工さんの仕事を見ていたい、
木工所に入り浸りになっていたい、という子どもでしたから。
あ、そういえば「木製カヌー」作家などというのもいいですね。
湖畔の工房で、なんて夢のようです。
どのみちサラリーマンは続けられなかったと思います。
横山国男
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2007年03月16日(金)更新
“フラット化”の究極は一物一価
今朝の地方紙に「中国の需要急増で外材(木材)が高騰し、
県産木材に追い風」というローカルニュースが掲載されて
います。
中国の経済発展が消費の増大とともに、多様化、高級化をも
招いているので、先日「ゴルフ場を葡萄畑に」という拙ブログ
を書きましたが、このままいくと金属泥棒の他にもいろいろな
ところに形を変えて影響が出てくることでしょう。
穀物にしても、穀物のまま食すのではなく、「牛肉」がうまい
となれば、膨大な「飼料」としての穀物が何倍も必要になり、
ガソリンやプラスティックなどの原料としての「石油」も、
世界の「アパレル工場」として低価格を武器に大いに稼いだ
豊富な外貨(ドル)でドンドン買うということでしょうから、
国際的に食料や資源の需給バランスが大きく変化することは、
私でも容易に想像がつきます。
つい最近、当社の「よさこい衣装」を縫製して頂いていた
「縫製工場」(ほとんど中国へ移転し、わずかに残っている
工場ですが)から、中国から戻ってきている大手アパレルの
仕事が増えてきて、申し訳ないが手がかかって、数量の小さい
当社の仕事はお断りしたい、価格は中国との比較をすぐ言われ
るので厳しいのですが、従業員もいるし通年の仕事なので、と。
シーズンを前にして青くなりましたが、幸い伝手を頼りいろいろな
「縫製ができる人」を紹介していただいて事なきを得ていますが、
年齢層の高い人たちなので将来の対応を考えておく必要があります。
当社も中国への産業移転の「波」をかぶった業種ですが、この
10年の繊維、染色、縫製産業などの疲弊ぶりをみていると、もう
仕事が戻ってきてもやれる状態ではありません。
一昨日も“信用情報”に長い歴史のある京都の染工場倒産の
ニュースが出ていました。
別な言い方をすれば、これからは中国やそれに続く国からどんな
価格、納期、品質を提示されても「要る」のなら受容しなくては
ならないということです。我々は生産手段を失ってしまい、
主導権はアチラにあるのですから。
地滑り的な「中国への進出、工場移転」を見ながら、早晩そうい
うことになると予想しておりましたので、海外進出できないなら
「どうしたら日本で生き残れるか」をここ数年のテーマとして考
えてきました。。
同様な業態の経営者の皆さんも同じではないでしょうか。
国境やイデオロギーという堤防が決壊し、生産工場だけでなく有り
余る投資資金やサービスまでも「最適地」を求めてダイナミックに
流動する世界の経済。
いずれ“一物一価”が実現するまで、高い所は低くなり、低いところは
高くなって「フラット化」していくのでしょう。
横山国男
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2007年03月13日(火)更新
“魯山人の宇宙展”とダンディズム
日曜日に友人たちが、雪の心配のない滋賀でゴルフをやろう、と
いうことになり、仏像や寺、なだらかな丘陵地、曲がりくねった
街道の湖国「近江路」は、司馬遼太郎、白洲正子ならずともいつ
でも行きたい、走りたい所なので、即「OK」しました。
もう一つちょいと足を延ばして、京都のデパートで開催している
カワシマコレクション、紀尾井町の福田屋所蔵品が公開されると
いう「魯山人の宇宙展」も見たかったので前日から出かけることに
しました。
もうかなり前になりますが、東北新幹線「宇都宮」から、延々と
関東平野を陶芸好きの仲間とレンタカーで走り、「笠間」まで
「日動美術館」と北鎌倉から移設された魯山人の「春風萬里荘」を
観にいったことが思い出されます。
「魯山人」を知ったのは、魯山人が世話になり、またその焼き物
制作に大きな影響を与えたとされる、近くの「山代温泉」須田菁華
さんの店を家内と覗いたときからです。30年も前のことですが、
以来魯山人の作品が気になって仕方ありません。
生涯に、創ったり星岡窯で生産した膨大な焼き物は、一品制作、
床の間の置物とは違った「日用の器」が藝術にまで昇華された例
だと思いますが、類稀な絵や書に対する造詣と創作力、「食」に
対する貪欲な探究心などが相互に絡み合って「とんでもない」作品
の迫力、人間力を世に知らしめた昭和の芸術家の一人でしょう。
人物や作品などについて論評する知識も鑑識眼も持ち合わせて
いませんが、それより「大様な人柄」と言う点に大いなる魅力を
感じますし、作品そのものだと思います。
私には確たる「座右の銘」というものは無かったのですが、最近
ようやく「真善美」でイイカナと考えているところです。
それは「真」か、それは「善」か、それは「美」か、判断時の
フイルターというわけですが、私の小さなモノサシでは計れない、
とてつもなく大きな「真・善・美」を追い求めたのが芸術の魯山人
や山頭火であり、政財の吉田茂や白洲次郎などではないでしょうか。
「孤高」ともちょっと違う、もっと骨太で、対象・本質にぐいぐい
と迫り、「風評」など意に介さず、「美」や「プリンシプル」を
体現したこの「昭和の男たち」こそ、真の“ダンディズム”という
言い方がピッタリ似合うように思えるのです。
果たして「平成」からはどんな「本物の男」が出てくるのでしょうか。
左の展覧会図録から 春風萬里荘
2007年03月12日(月)更新
50年前の“The Saturday Evening POST"誌
写真は1954年11月13日発行の同誌です。(価格は15セント)
もう一つは'68年11月号の“Esquire”誌(1ドル)です。
どちらもアメリカを代表したグラフ誌。
当社の専務が「フィフティーズ」のデザインなどのために資料
として所蔵しているもので、数十冊あります。
POST誌にはまだ日本製品の広告がありませんが、14年後の
Esquireには「SONY」「Canon」の広告が顔を出しています。
懐かしいスターもよく登場していて、パラパラとめくって
いるだけですが、興趣が尽きません。
見開きのGM「Pontiac」の広告イラストレーションなどは巨大な
アメリカそのもので、最近佐世保に入港して話題となった
原子力空母「ロナルド・レーガン」などより大きく見えるような
気がするのも面白いところです。
アメリカがすごい自信と矜持を持っていた時代なのでしょうね。
横山国男
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2007年03月09日(金)更新
ネットカフェ難民~事務局ブログに感動~
3月8日付けで配信いただきました「経営者会報ブログ」コムMAGA
vol.50のトップにある「文明の自滅!?」論に感動した一人です。
忘れてはならない思いやりある“社会人の視点”だと感服しました。
TVニュース特集「ネットカフェ難民~イスで暮らす若者たち」を
見ておりませんが、“日雇い派遣”と呼ばれる若者たちをつくり
出している現状の先には、文明の自滅が待っている、とのご指摘
に同感です。
「企業の社会的責任」「コンプライアンス」などなど新しい言葉
が次々と出てきますが、実態は真逆の方向へ走っているという気
がしてなりません。
“「経済」とは、人民を救うことを意味する「経世済民」若しくは
「経国済民」の略である。(Wikipedia)”
とするならば、今の日本に本当の「経済」はあるのだろうか、どう
したらよいのだろうか、と零細な企業主は考え込んでしまいます。
毎日、自社の生き残り(ばかり)を、必死に考えている自分がそこ
にいるからですが。
数年前、外国人の経営者を迎えて、その手腕で建て直しに成功した
大手の自動車メーカーがありましたが、遊休地や不要施設の処分は
ともかく、大規模な従業員のリストラについては、他に方法がない
のだろうか、と思った一人です。
それは「かわいそうだな」という感情論ではなく、家族を含めた数万、
数十万の「顧客」をいずれ失うことに繋がるのではないか、と漠然と
危惧したからです。
人は、会社に出勤して仕事をするときは「生産者」として企業の一員
ですが、家に帰れば「消費者」「生活者」です。
当たり前ですが、「生産者」でなくなるということは、健全な「消費者」
でもなくなるということではないのか、と素朴に思ったのです。
地方で生活していると、「高齢化社会」が急速に進んでいることを
まざまざと実感します。
いずれそう遠くない将来、毎日どこにも出ず、一日中テレビを見て
すごす老人たちが増え、地方の街は今以上に活気を失い、“イスで
暮らす若者たち”が「年金制度」を粉々に打ち砕く・・・という想像は
悲観すぎるでしょうか。
横山国男
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