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2007年10月22日(月)更新

義家弘介・山谷えり子さんを聴く。

 20日(土)は、県下19ロータリークラブ(RC)のロータリアンが年に一度、一堂に
会する「I.M.(インターシティミーティング)」で、県最北の「三国RC」の主催でした。
400名余のロータリアンを集めて話し合われたテーマは「新世代と語ろう」、地域の
7中学から生徒代表35名を招き、先生、保護者20名ほどのためにオブザーバ席
も用意されていました。

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基調講演「教育再生に向けて」は山谷えり子さん、中学生とともにいろいろな悩み
を話し合う「討論会」のコーディネーターに義家弘介氏。共に今は参議院議員です
が、「教育改革・再生」に並々ならぬ情熱をお持ちと知ってはいましたが、予想通り
2時間30分が短く感ぜられる内容でした。

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 山谷さんは多感な中学生まで福井で生活した思い出、故山谷親平氏(父・新聞
記者)の衆議院選挙落選から生活が暗転、逃げるように東京へ出発した夜の
福井駅で見送りにきた先生から「福井を忘れたらあかんざ(忘れてはいけない)」
と言われたことなどを導入部に、『今、中学生でも北海道がどこにあるかを知らな
い子が50%以上、私(山谷)たちの中学生のとき必須英単語は600、今は100
なんです』。
話題になった小学算数の円周率の小数点以下切捨てなどの話なども盛り込みな
がら、「真のゆとり教育とは」をもう一度考えてほしい、地域、親子がもっと学校と
深く関わることができるように、土曜日の多面的な空き教室利用に一校500万円の
予算をつけたプログラムなど、百家争鳴の教育再生論者と議員への説得に奔走
しているというお話には、正直昨今の政治家への失望を反省させてもらいました。

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義家弘介氏についてはちょっとタレントさん的な印象を持っていましたが、会場の
中学生からの相談や質問に「即答」する、そしてそのブレない熱い語り口に感心し
ました。失礼ながら「ただものではない」という風に思ったのと同時に、フォーラム
が終了と同時に壇上からパッと飛び降り、次々と参加の中学生と握手し、励まして
いく、中学生も嬉々として「キャー」と言いながら嬉しそうなシーンを見た時、パフォ
ーマンスなどという安っぽさや、今までの政治家の「集票行為」などというのとは
全く違うものを感じさせられたことを白状します。
この国に使命感を持った若い政治家が多くなることを本当に期待します。

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会員の減少に悩む「社会奉仕団体=ロータリークラブ」、私自身もモチベーション
が最近低くなるときがあります。
「政治には一切関与しない」を標榜するRCですが、(義家氏へのアプローチは昨
年のことで氏が参議院へ出馬するという話が全く無かった時点での依頼とのこと)
それでも今回のような「フォーラム」が行われるたびに、新しい力を注入されるよう
な気がしますし、教えられることが多いなあ、と思います。

ただ、主催者より何度も「報道関係者」の退去がアナウンスされるので、当初は
「?」違和感を持ちましたが、「教育改革・再生」に挑むお二人の周辺には、必ずし
も順風だけが吹いているわけではないことにも気付かせられました。


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2007年10月17日(水)更新

「次世代の日本の基幹産業はPUC」だそうです。

11月号の「文藝春秋」に、「日本興国論ー米国型経営を超えて」と題して、デフタ・
パートナーズ・グループ会長 原 丈人(じょうじ)氏の論文が掲載されています。
経済学に疎い私は原氏も社名も知りませんでしたが、米共和党のビジネス・アド
バイザリー・カウンセルの名誉共同議長として、米国の多くの産業人とも意見を
交換する立場にあるそうですから、傾聴に値するものと思い興味深く読ませても
らいました。すでに多くの方も読まれたのでは、と思いますが、「羅針盤なき日本
丸はこれからどうすべきか、というモヤモヤ」が結語でスッキリした感じを得ました。

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『アメリカはあと10年くらいは金融中心の国家にとどまります。しかしマネーゲーム
は何も生み出さず、収奪していくばかりなのでいずれ破綻します。金融と言うのは
新たな産業をつくるための脇役です。これを主役だと煽るアメリカの風潮、この
分野の自由化こそが構造改革だと勘違いする一部のメディア、知識人は、世界を
破綻に導きます。いつまでもアメリカの猿真似をしているようでは、日本に未来は
ありません。日本発の新しい基幹産業を創出して、世界経済を牽引する国になる
べく、まず一歩を踏み出すことが必要です。』(同誌299ページから引用)

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勿論上記の結論の論旨は格別目新しいものとは思いませんが、原氏は論文の
中で、明快な分析と「日本だからこそ可能な産業立国図」を描いて見せます。
その主旨が、計算機能中心主義(コンピュテーション)から相互通信機能中心
主義(コミュニケーション)へパソコンの核となる設計思想が移行し、2015年頃
には社会へほぼ普及することになり(この次世代のアーキテクチャをPUCと
呼ぶそうです)ここに日本の大きなチャンスがある、と述べておられます。

PUCはソフトとハードが分離できないビジネスモデルなので、最も精密なものを
小さく作る能力を持つ日本が最有力で、次世代の基幹産業となりうるが、それに
は思い切った基盤作りが必要で、政府も含め産業界の発想の転換、強い意志
と政策が必要と説かれているように読み取れました。

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タイトルの添え書きに「ヘッジファンドに騙されるな。米国を知り尽くした起業家の
提言」とあり、「企業は株主のもの」ではない、ストックオプションを廃止せよ、ヘッジ
ファンドを規制すべし、など大変面白く勉強になりました。

横山国男

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2007年10月13日(土)更新

雨中のジュニアゴルファーたちに感動

年二回春と秋に開催しているクラブ主催の「ジュニアゴルフ大会」も8回目になり
ましたが、8日(体育の日)は初めての雨で、責任者の私は前夜から本当にやき
もきしました。

まだ薄暗い中、家を出てクラブに向かいましたが、途中雨は止まず、中止すべき
かどうか思案しながらクラブハウスに入りました。驚いたことにもう数名の保護者
の方とレインウエアを着た子供たちがいます。

そのうち、指導をお願いしていた委員の方も次々と見えられ、「すごい雨ですね、
今日は午前中は止まないらしいですよ」と言いながら、それでも何方も「中止した
らどうですか」とも仰らないし、着替えにロッカーへ向かわれます。

ゴルフは天候に関係なく、というよりいろいろな障害の中で工夫してプレーする
とは言え、小学校の低学年の子もいて、事故や怪我が主催するものには一番
気になるところ、ずぶ濡れになって「風邪」をひいたら、などとも考えてしまいます。

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担当理事やクラブの先生と協議し、様子を見ながら途中まででもやることに。
小学1年生から高校3年生まで2名の欠席を除いて、42名の子供たちがスタート
していきました。今回から保護者のコースへの立ち入りを禁止したので、お父さん
やお母さんが心配しているのでは、とロビーを覗くと意外にそうでもなく、テレビ
などをみて談笑しています。同伴している委員に任せている、ということでしょう。

最後の組がスタートして1時間ほど過ぎてから、雨はさらに強くなり、雷注意報ま
で出そうな感じ。携帯で各組の委員、クラブの巡視員に聞きますと、寒さも加わり、
震えている子もいるとのこと。
「小中学生は中止させて戻ってください」と指令して、保護者の方に「上がったら
すぐ入浴させてください」とお願いしました。

ところが、「あと少しだから子どもたちがやらせてくれと言っています」と委員から
の報告があり、それでは各組の委員さんの判断に任せます、という指令に変え、
最終的に全ての小中学生の子どもたちがハーフの競技を終えて上がってきまし
た。(高校生は18ホール完走)

皆濡れねずみのようになりながら、それでも元気にスコア提出のテーブルに来て、
「空振りしちゃった」「パットしても全然ボールが転がらないんだよ」とかにぎやか
におしゃべり。「さー早くお風呂、お風呂」と促しましたが、本当に子どもたちは
雨中のサバイバルゲームさながらを楽しんだようです。

・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・

<NPO法人日本ジュニアゴルファー育成協議会(JGC)の活動理念>の一部を
ご紹介します。

「生きる力と高い価値観を持ったジュニアを育てよう」
(略)子どもたちが身に着けなければならないことは、勉強の能力、運動能力だけ
ではありません。将来、健全で豊かな充実した社会生活をおくるための「あたりま
えだけどとても大切なよい習慣」を身に着ける「ライフスキル=ソーシャルスキル」
が必要なのです。これまでの道徳とか社会規範といったものを盲目的に子ども
たちに押し付け、型にはめ、無理やり適応させることが正しいとは限りません。
子どもたち自身で、自分たちの新時代にふさわしい道徳・社会規範を築き上げて
いくための「生きる力=社会力の育成」と「高い価値観の創造」を学ぶために、
今われわれ大人がサポートすべきだと考えています。
ルールやマナーを第一とするゴルフは、まさにそのライフスキルを学ぶために
最適なスポーツなのです。(HPより引用)

バッグを担ぐのもまだまだ 育成委員用パーカー・キャップ
キャディバッグもまだ重いね。          育成委員用にパーカーと
                            キャップも作りました。

横山国男

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2007年10月07日(日)更新

留学生から聞いた「ベトナム南北高速鉄道計画」

先週のロータリークラブのゲストスピーカーは、当地の国立大学へ「米山奨学生」
としてベトナムから留学しているF君でした。

スピーチの前に昼食を共にしたのですが、同じテーブルにいた当クラブの会員の
一人が「ベトナム戦争」の話題を持ち出しましたが、「生まれる前の話ですから」と
盛り上がりません。

そういえば早いもので、ベトナム戦争は1960年に始まり、1975年に終結している
のですから、20歳過ぎのFくんは「戦後生まれ」なんですね。
へぇー、もう30年あまりも経つのか、と私自身も意外な感懐をおぼえました。

ベトナムの現在人口は8,000万人、経済成長も著しいものがありますが、F君
の話の中で興味をひいたのは「ベトナム南北高速鉄道プロジェクト」です。
戦後、国内・国際的な人・モノの移動は数十倍に増加しているのにも拘わらず、
鉄道分野への投資のスピードは遅く、根本的な解決が求められているとのこと、
総工費は330億ドルと見積もられており、日本はこのプロジェクトの支援を約束
しているそうです。

統一されたベトナムは南北に細長い国ですから、首都ハノイと次のホーチミン
(かっての南ベトナムの首都サイゴン)がほぼ両端にあることを考えると、これが
「新幹線」で結ばれて、現在29時間かかる鉄道が10時間以下になることはとて
つもない経済社会への効果をおよぼすことは疑いありません。

プロジェクトのスタートまでにはまだ紆余曲折がありそうですが、この春訪れた
タイの国際空港のスケールの大きさ、上海の発展など急速に近代化するアジア
各国に比べ、わが国は少子高齢化以上に若い人のエネルギーが感じられない
ように思います。

学んでいる「生物化学」をベトナムで活かしていきたい、と締めくくったF君の目
には力があるような気がしました。

横山国男

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2007年10月06日(土)更新

こしの都1500年・・「大祭の衣装作り」

継体天皇は応神天皇五世皇孫で、お生まれは近江の国(滋賀県)高嶋ですが、
御母が越前国(福井)の坂中井の娘で振姫(ふりひめ)と称されました。
3歳の時、御父が亡くなられたので、御母に従い越前に戻り、福井の北に隣接
する現坂井市丸岡町でお育ちになり、その容姿は威風堂々として大変徳の高い
お方に成長された、との言い伝えがあります。

成人の後は、勧業、治山・治水に意を尽くされ、当地越前開闢の祖とあがめられ
ましたが、58歳の時、数度の要請により第26代天皇として、河内の国樟葉宮
(くすはのみや)に移られ、ご即位されました。
当社の近くの「足羽(阿須波)神社」(あすわ)の御神体として現在も祀られており
ます。

継体天皇
継体天皇石像(足羽神社HPより)
足羽山より三国を望み、現代でも
福井の平和と発展を見守っています。

在位25年、名帝の名をほしいままにしましたが、御年82歳で山城国にて崩御、
本年は即位1500年にあたるということで、福井をはじめこの春から各種記念行事、
イベントが関わりのある各地で目白押しとなりました。

なかでもこの5日から、越前市(旧武生市、今立町)を中心に7日まで、「こしの都
1500年大祭」と銘打たれたイベントは、「国連関係の国際映画祭」、大陸からの
技術の伝来と交流をテーマにした「こしの都浪漫回廊パレード」と称する、日本海
の河野から持ちこんだ古代船に匠の技で再現した献上品を積み込み、1500人が
練り歩くパレードなど、盛りだくさんの行事が地域住民や国連からの来賓も参加し
て開催されています。

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この夏、7月も中旬だったと思いますが、実行委員会のM委員長さんから、突然
「パレード、式典用の衣装を作ってほしいので、今から伺います」とお電話があり、
お見えになりました。

広げられた「デザイン画」は当地の服装専門学校の生徒さんが描かれたコンク
ール入賞作品ですが同席した娘が頭を抱えてしまいました。
決められた予算のなかでやるには曲線が多く縫製もハンパではありません。
それに前後にイベントのロゴやマーキングがフルカラーで入っており、とても
可能とは思えなかったのでしょう。

「いつまでに必要ですか」とお尋ねすると「9月20日までにお願いします」とのこと、
納期までに十分な日にちもありません。

それからの2ヶ月は大奮戦、あらゆる加工方法を駆使して、なんとか期日までに
お納めしましたが、翻ってみるとずいぶん勉強もさせてもらいました。
また一つ事例が増えて、娘は成長したことでしょう。
思いがけず、Tシャツも数デザイン作らせていただくことになりました。

子供の頃、この足羽山の頂上近くにある、継体天皇像のところでよく遊びました。
巨像ですが5頭身くらいで、なんとなくちょっと怖い顔に見えましたが、今は
この古代史にも関わる記念すべき「大祭」での衣装やTシャツを作らせていただ
いて、優しい面持ちに見えるのは現金なものです。

以下は作品です。この休み中にパレードも見に行こうと思っています。

衣装 Tシャツ


横山国男

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2007年09月25日(火)更新

値ごろ感

モノやサービスの値段について、最近は混乱してしまう事例がたくさんあります。
「100円ショップ」などへ行くと、なぜこのようなものを100円で売ることが可能なのか、多少ともまだこの日本で「モノ作り」に関する仕事をしている身としては「不可解」なのですが、立派に店舗が続いているところをみると、十分に採算がとれているということなのでしょう。

一方サービスについて、例えば銀行の「振込み手数料」などは、逆の意味で「不可解」を禁じえません。「物流」ではありませんし、これだけ世界的にネットワークが進
んでいる中、いわばコンピュータを利用した数字の付替えだけで210円から840円、当社では韓国のデザイン会社へ毎月2~30万のアートワーク料の支払いがありますが、なんと5000円前後の「送金手数料」を銀行に支払います。

当社へ来られる行員の方に、皮肉まじりにこのお話をすると、どこでもこういう話があるとみえて、反論はされません。色々な施策で銀行の利益が回復していますが、
このような「手数料収入」が具体的な金額として決算書には記載されず、見えにくく
なっているのも釈然としません。

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10月1日から「日本郵政公社」が民営化の緒につき、「JP日本郵政グループ」とし
てスタートします。

当社の近くの「町の郵便局」へよく行きますが、近所のおばあちゃんが窓口で年金や貯金、保険のいろいろな相談があるのでしょう、懇切丁寧に、大きな声で分かるように何度も窓口のお姉さんが説明している光景にぶつかります。(先日も同じ説明をしてあげたのに嫌がらず・・)勿論世間話の相手にもなっています。

また、かたわらのきれいな待合室では顔見知りのおばあちゃん同志がにぎやかにおしゃべりを楽しんでいます。近くの幼稚園の園児の作品や、ご近所さんの「絵手紙」も壁に貼られていて、喫茶店などとは無縁の高齢者のサロンなんですね。

私も知らなかったのですが、10月1日から郵便局の窓口を利用する「通常払い込み」は、従来の3万円までの150円が330円に、「電信現金払い」は1万円までの送金手数料が今までは180円だったのに630円になるそうです。

公共料金の払い込み手数料などにいたっては、今まで一律30円だったものが、なんと8倍の240円になるそうですから、「改革」とか「郵政民営化」とはこういうことだったのか、それにしてもマスコミがこのような”事件”を事前に報じた気配がないことにはあきれます。このようなことになることを知っていたら、刺客とかチルドレンとかを面白がっていたはずがありません。

公務員改革、小さな政府どれもこれからの日本には必要でしょう。でも郵政省は
旧国鉄などとは違って累積赤字が1円だってあったわけではありません。もう少し段階的な政策がなかったのでしょうか。

全国でおよそ1000箇所の「町や村の郵便局」が消滅するとも言われています。
「おばあちゃんたちの楽しみの場所」がまたひとつ無くなり、都会へ行っている孫へのわずかの「お小遣い」を送るのにも悲しい思いをさせることになるわけです。

横山国男

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2007年09月13日(木)更新

仕事は楽しみ?

<ご質問>
人生において、仕事は楽しみですか。それとも、成長の手段でしょうか。
                  (東洋大学経営学部4年 渡辺麻貴さん)


大企業、小企業のサラリーマン、そして30年余の自営業を振り返って、幸い
「仕事」を苦痛に思ったことはあまりないように思いますが、ただ経営の責任が
あるようになってからは、「仕事が楽しい」という心境は、やはり業績がそこそこ
よくないと得られないもので、悪い時は“遊び”をしていても心から楽しめない
ものですね。

今、読んでいる「ネクタイと江戸前」(’07年版ベストエッセイ集ー文藝春秋刊)
にとても素晴らしい一文があり、突き動かされました。

作家の高橋三千綱さんのエッセイ「個人再生を夢見て」の文末に、陶芸家の
河井寛次郎がいった言葉が引用されていて、スランプに陥っている高橋さんが
激しいショックを受けた、とあります。

『この世は自分を見に来たところ。この世は自分を発見しに来たところ。新しい
自分が見たい。 仕事する』

芸術家というのはこういう発想をするものなのか。・・・・
ともあれ「仕事」は人間の成長と深く結びついていると思います。

横山国男

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2007年09月07日(金)更新

自分の載っている新聞はちょっと気恥ずかしいもの

今朝(7日)の地元紙「福井新聞」の“文化・生活面”に私の写真とオーガニック
コットンに関する記事が掲載されました。

オーガニックTシャツ

少し前のブログに助田茂蔵さんの謄写版絵を、久米繊維さんのオーガニック
コットンTシャツにプリントして好評だった、と書きました。

文化・生活面を担当する記者(女性)が、最近なにかと話題の「オーガニック」
を調べるうち、久米繊維さんを知り、そのつながりで地元の当社を訪ねて来ら
れた、ということのようでした。

「社長ブログも読ませてもらいました」と嬉しいことを仰ってくださいましたが、
とにかく「オーガニックT」のPRになってよかった、というのが私の感想です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ところで、新聞社やTV局からの取材の申し込みは、シャイな私にとって、いつ
もちょっとした決心が必要で、今回も娘に押し付けようとしましたが、「あまり
詳しくないから社長が出て」と、一蹴されました。娘は地元TVの取材などでも
ものおじせず、うまくこなしているように見えるので頼みたかったのですが。

友人の書家の吉川寿一君は、しょっちゅうマスコミに顔をだしていますが、
たまに他の同級生や知人の顔を紙上で見つけると、「あいつも歳とったな」とか
「儲けているみたいで羨ましい」とか余計なことが気になる「お年頃」なんです。

髪の白さや、後退、顔のシミなども多少は気になりますが、それよりやはり私の
場合はちょっと「気恥ずかしい」というのがあり、自意識過剰なんでしょう。

数年前、JGA(日本ゴルフ協会)の委員を委嘱されたときは、地元紙のスポーツ
面にかなり大きく写真と紹介記事が出て、しばらくちょっと人に会いたくないとさえ
思いました。クラブ(ゴルフやロータリー)へ行くと、「新聞見たよ、なんとかかんと
か」とすぐ声がかかってくるからですが。

「仕事もせず、ゴルフばかりやってる人」と思われたくない、でもゴルフは歴史や
ルール、コース設計などもかなり勉強もしたし、名誉なことじゃないか、などと
思いは乱れて・・・・。 でも誰も本人が思うほど気にしていないんでしょうね。

それでもリタイアも近くなり、自社の「情報発信」に役に立つなら、と自分に言い
聞かせているのですが、先日「高齢経営者ブロガー」とかの話題で、地元TV
番組の企画があって説明を受けたのですが、「しばらく延期になりました」という
連絡をいただいて、残念どころかやはりホッとしてしまうのです。

横山国男

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2007年09月04日(火)更新

朝青龍問題について考えたこと

TVの「ワイドショー」情報からか、家内は朝青龍については厳しい意見ですが、
私はどちらかといえば朝青龍に「同情的」です。

それはこの問題の引き金になった「モンゴルでのサッカーに興じる朝青龍の
映像」にあります。
なんとも楽しそうで、もっと驚いたのは「相撲取り」とばかり思っていたら、その
動きの素早いこと、見事なヘッディング、なんとアスリートじゃないか、「相撲は
変わったんだ」という現実を見せられたことにあります。

それと同時に、26歳とはいえ、特殊な社会に異国から飛び込んで、最高位の
「横綱」にはなったけれど、異文化を嚥下しきれていない「少年」の部分が垣間
見えて微笑ましいと思ったくらいです。
「おふくろさん」の膝元は、やっぱり暖かくて、嬉しいんですね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

私の子供の頃の「大相撲」というのは、栃若全盛期(栃錦・若ノ花)ですが、
大起(おおだち)とか、大内山とかの巨漢、巨躯の力士がいて、当然というか
動きはスローモーなので、朝青龍のような栃・若に弱点を攻められて大抵は
土俵に転がされていました。
今でも栃錦が大内山を柔道の背負い投げのような技で決めたときの写真
などは、あの大内山の長い足が、天井に当たるのではないか、と思うほどの
大逆転大技で目に焼きついています。

それでも大起などは、今で言う「キャラが立って」いて、入場してくると館内は
子供たちの大歓声ですごい人気があったものです。土俵上では「壁」のように
突っ立っていただけのような印象がありますが、今とは比べ物にならない
力士の数で層が厚い大相撲でしたから、巨漢だけで幕内が張れたわけでは
ありません。今年ついに「新弟子検査」で合格した日本人は0だったそうです
から、隔世の感があります。 国技「大相撲」はどこへいくのでしょうか。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

それにしても「問題」になって以降の朝青龍の表情は尋常ではありません。
病名はともかく「文化の相違」が、一辺にこの少年のような「横綱」を襲った
背景に、とかく「内向き」になってきている日本人の狭量と「マスコミの弊害」が
あるような気がするのは私だけでしょうか。

関連するブログのコメントにつぎのようなものがありました。

「朝青龍に日本国内で加療を命じていたら、相撲協会は確実に訴えられて
いた。顧問弁護士の意見を参考にして、母国での治療となったのでは。
国内法において“傷病の悪化に関して配慮を怠ると使用者責任を問われる
という大原則がある”」んだそうです。

相撲協会も責任のない“派遣”力士がほしいと思っているかもしれません。

横山国男

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2007年09月01日(土)更新

私流「事業承継論」・・なぜそう考えるようになったか

小企業や商店などの事業承継について、ここ2回ほど他愛のない話をブログ
に書きました。「事業承継」などというとあらたまった感じがしますが、私が
社会に出る頃でも、まだ長男がかなり親の後を継ぎました。

いろいろと理屈をつけても、要は後継者が「継ぎたい」と思わなければ、
事業承継は難しい、「夢」のない話ばかりでは、と強烈に覚えているエピソ
ードが私の「やぶにらみ事業承継論」をブログで披露した主な理由です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

高校三年の時、同級生の一人が「俺は親父の機屋(はたや)なんか絶対継
がんぞ。朝は早ようから夜遅うまで、織工さんがおらんときは親父とおふくろ
で織機をまわし、合間にや畑や田んぼもやらんとあかん。家族全員で飯を
食ったこともほとんどない。旅行にも行かん。それで月末になると『今月も
赤字や、なんとかせんとな』って二人で相談してる。 俺は就職するぞ。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今時、無借金で、経営者が高給取りで、財産もしっかりある、おまけに仕事は
カッコいいなんていうケースもあるのかもしれませんが、おそらくそういう
所で「事業承継」が問題になるとは考えにくいと思います。

大半は経営の環境が変わり、日々競争にさらされていたり、少子高齢化によ
る販売不振や中国からの輸入品に押されている、土木・建築業などでは
「公共事業の削減」が経営に困難を強いているなどなど、継がせる方から
見ても、心配があるからこそ「事業承継」がクローズアップされているとも
言えるのではないでしょうか。

しかし時代は私たちの思惑など関係なく変化していきます。恐れてばかりいた
り、立ちすくんでいてもおそらく何も解決しないでしょう。
若い人は「明るい面」だけ見て、未来を信じて進めばよい、と思います。

創業者の苦労話も小言も本人は「役に立つ」と思ってしていますが、どれほど
の意味があるのか、とも思う此の頃です。

それより、事業を承継できるのは「目の前にやるべきことがある」という幸運を
喜んでほしい、「ネットカフェで今日一日の仕事を探す」常に明日は食えないか
もしれない恐怖と隣り合わせの同世代の人もいるのです。

親父の創ったものを踏み台にして、自分のやりたいことを悔いなくやってほしい、
そしてきっと我々がやってきた時代より、はるかに社会全体で面倒をみなけれ
ばならない人が増える・・こういう境遇の人のことをいつも忘れずにいる経営者
になってくれれば「井戸を掘った」甲斐があろうというものです。 
 この話題オワリ。

横山国男

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会社概要

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個人プロフィール

「知るは喜び、調べるは楽しみ、分かるは感動、学ぶは一生」とか。高齢者の仲間入りの年齢ですが、仕事でも趣味でもICT時代の恩恵に感謝しています。趣味・・本好き、水彩画、ゴルフ('05までJGA委員、現在中部ゴルフ連盟ジュニア育成委員ほか。エポック・・還暦のアルバトロス、'06...

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