株式会社横山工藝 代表取締役 横山 国男 の日記 | 経営者会報 (社長ブログ)
「プリント道」45年余。新たな自身の夢と後継者への手紙-(株)横山工藝社長 横山国男のブログ
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2008年10月19日(日)更新
「君を幸せにする会社」を読んで。
何をもって「幸せ」というかは、人それぞれ違うのでしょうが、「幸せになりたい」と
世界中全ての人が願っている、もっと言えば、人だけでなく生きとし生けるもの全
てがそう願っているに違いありません。
「君を幸せにする会社」(天野敦之著・日本実業出版@1300)を読みました。
本書を書かれた公認会計士の天野さんは、「真善美」メルマガでもおなじみです。
久米信行さんもご推奨の一冊です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
クマ太郎、プー太、コン吉など寓話の形をとった物語に引き込まれました。
例によって「あとがき」を読み返していますが、多くの心に残る文章がありました
ので、その一部を。
『物語のなかでクマ太郎が悩んでいたように、みんなががんばって利益を追い
求めているのに、みんながますます不幸せになっています。何かが根本的に
おかしいのではないかと多くの人たちが感じています。
こうした問題の根底にあるのは、「利益は創造した本源的価値の対価である」と
いう真理を、多くの人たちが忘れてしまっていることにあると思います。
本源的価値とは、お客様を幸せにし世の中をよりよくすることです。つまり企業
の利益はお客様の幸せの対価だということです。』
『しかし、現実には、多くの企業が、自ら本源的価値を生み出すことなく、お客様
をだますなどして他者から利益を得ようとします。
そのようにして一時的に利益を得ても、結局は損失となって還ってくるだけです。
企業が、継続的に利益を得るためには、自分たちのよさを活かした、自分たち
ならではの本源的価値を創造するしかないのです』
『しかし本源的価値を創造するのは、口でいうほど簡単なことではありません。
自分の利益のために無理にお客様を幸せにしようとしても、それはすぐにお客
様に伝わってしまいます』
・・・引用はここまでにしますが、その解決のカギは「まず自らが幸せになること」
とあり、全てが感謝の対象になる、私たちはついないものに目をむけてしまうが、
あるもののほうが圧倒的に多く、幸せになるために必要なものはすべて与えら
れているのですよ、と著者はおっしゃいます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
折しも「世界金融危機」「地方経済衰退」のさ中、良書に出会いました。
ご一読をお薦めするしだいです。
横山国男
【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/
世界中全ての人が願っている、もっと言えば、人だけでなく生きとし生けるもの全
てがそう願っているに違いありません。
「君を幸せにする会社」(天野敦之著・日本実業出版@1300)を読みました。
本書を書かれた公認会計士の天野さんは、「真善美」メルマガでもおなじみです。
久米信行さんもご推奨の一冊です。
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クマ太郎、プー太、コン吉など寓話の形をとった物語に引き込まれました。
例によって「あとがき」を読み返していますが、多くの心に残る文章がありました
ので、その一部を。
『物語のなかでクマ太郎が悩んでいたように、みんなががんばって利益を追い
求めているのに、みんながますます不幸せになっています。何かが根本的に
おかしいのではないかと多くの人たちが感じています。
こうした問題の根底にあるのは、「利益は創造した本源的価値の対価である」と
いう真理を、多くの人たちが忘れてしまっていることにあると思います。
本源的価値とは、お客様を幸せにし世の中をよりよくすることです。つまり企業
の利益はお客様の幸せの対価だということです。』
『しかし、現実には、多くの企業が、自ら本源的価値を生み出すことなく、お客様
をだますなどして他者から利益を得ようとします。
そのようにして一時的に利益を得ても、結局は損失となって還ってくるだけです。
企業が、継続的に利益を得るためには、自分たちのよさを活かした、自分たち
ならではの本源的価値を創造するしかないのです』
『しかし本源的価値を創造するのは、口でいうほど簡単なことではありません。
自分の利益のために無理にお客様を幸せにしようとしても、それはすぐにお客
様に伝わってしまいます』
・・・引用はここまでにしますが、その解決のカギは「まず自らが幸せになること」
とあり、全てが感謝の対象になる、私たちはついないものに目をむけてしまうが、
あるもののほうが圧倒的に多く、幸せになるために必要なものはすべて与えら
れているのですよ、と著者はおっしゃいます。
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折しも「世界金融危機」「地方経済衰退」のさ中、良書に出会いました。
ご一読をお薦めするしだいです。
横山国男
【染型工房 横山工藝】
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【オーダー よさこい屋】
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2008年10月14日(火)更新
足羽三山(あすわさんざん)文化協議会
人口27万ほどの福井市。 真ん中を北と南に分けて、足羽川(あすわがわ)が
流れています。4年前には記録的集中豪雨で市内で堤防決壊、当社も僅かです
が、床上浸水しました。
坂もあまりないこの町の西寄りに、いずれも標高100mにも満たない、足羽三山
(足羽、八幡、兎越)の三つの山がポッカリと浮くようにあります。
三つの山は、点在しているわけではなく、一つの山といってもよいのですが、
谷で隔てられているので、それぞれに名前がついたのでしょう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
古代から人が住んだこの小さな三山周辺には、多くの遺跡や文化財もあります。
また学術的にも珍しいシダ類やギフ蝶などの植生を持つことでも知られています。
市民、とりわけ私のような足羽山の下に生まれ、今日までのほとんどをこの山を
友として暮らしてきた者にとっては、単なる「小さな山」以上の存在です。
生まれ育ったところの原風景というものは、誰にとっても格別の意味を持つよう
で、「ふるさと」とか「里山」という言葉にも独特の温かい語感がありますね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
原子(げんし)光生さんは、40年前、八幡山の麓に「時雨窯」を開いた陶芸家。
今では85歳ともなられ、足を悪くされたので特養施設におられるそう。
時雨窯の存続と足羽三山の文化を考える主旨で、「足羽三山文化協議会」が
このほど設立されました。
第1回の設立記念講演会が、市が移築・整備した“かやぶき”の古民家、(昔の
生活用具も収集)「おさごえ民家園」の一軒、なかでも大きな「旧城地家」の座敷
で開かれました。
(「兎越」は“おさごえ”。“うさごえ”とも読みます。)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「足羽三山文協」の事務局長は、原子さんの御子息、斎藤成也さん。
斎藤さんは51歳、今は三島市にお住いだそうですが、名刺をいただいてビックリ。
国立遺伝学研究所、総合研究大学院大学生命科学研究科、東京大学大学院
理学系研究科生命科学の、いずれも教授とあります。
87歳の南部さんに比べれば、まだまだお若いので、将来わが町から二人目の
ノーベル賞受賞者に、などとフッと想像してしまいました。
足羽三山で思いっきり遊んだ子供のころの話などをトツトツと語って自己紹介を
された後、記念講演に招いた高校時代の同級生、花園大学教授の佐々木 閑
さん(仏教学・三国町出身)をご紹介されました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【仏教の現在】と題された、楽しいお話を90分。
「釈迦」の周辺から、大乗・小乗仏教の成り立ち、仏教伝来、オウムとはどういう
宗教か、までユーモアたっぷりのやさしい仏教のご講義でした。
30名ほどの聴講者の大半が高齢の方ばかりでしたが、日曜日の午後、こういう
静かな時間を持てたのは、とても裕福な思いがしました。
横山国男
【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/
流れています。4年前には記録的集中豪雨で市内で堤防決壊、当社も僅かです
が、床上浸水しました。
坂もあまりないこの町の西寄りに、いずれも標高100mにも満たない、足羽三山
(足羽、八幡、兎越)の三つの山がポッカリと浮くようにあります。
三つの山は、点在しているわけではなく、一つの山といってもよいのですが、
谷で隔てられているので、それぞれに名前がついたのでしょう。
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古代から人が住んだこの小さな三山周辺には、多くの遺跡や文化財もあります。
また学術的にも珍しいシダ類やギフ蝶などの植生を持つことでも知られています。
市民、とりわけ私のような足羽山の下に生まれ、今日までのほとんどをこの山を
友として暮らしてきた者にとっては、単なる「小さな山」以上の存在です。
生まれ育ったところの原風景というものは、誰にとっても格別の意味を持つよう
で、「ふるさと」とか「里山」という言葉にも独特の温かい語感がありますね。
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原子(げんし)光生さんは、40年前、八幡山の麓に「時雨窯」を開いた陶芸家。
今では85歳ともなられ、足を悪くされたので特養施設におられるそう。
時雨窯の存続と足羽三山の文化を考える主旨で、「足羽三山文化協議会」が
このほど設立されました。
第1回の設立記念講演会が、市が移築・整備した“かやぶき”の古民家、(昔の
生活用具も収集)「おさごえ民家園」の一軒、なかでも大きな「旧城地家」の座敷
で開かれました。
(「兎越」は“おさごえ”。“うさごえ”とも読みます。)
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「足羽三山文協」の事務局長は、原子さんの御子息、斎藤成也さん。
斎藤さんは51歳、今は三島市にお住いだそうですが、名刺をいただいてビックリ。
国立遺伝学研究所、総合研究大学院大学生命科学研究科、東京大学大学院
理学系研究科生命科学の、いずれも教授とあります。
87歳の南部さんに比べれば、まだまだお若いので、将来わが町から二人目の
ノーベル賞受賞者に、などとフッと想像してしまいました。
足羽三山で思いっきり遊んだ子供のころの話などをトツトツと語って自己紹介を
された後、記念講演に招いた高校時代の同級生、花園大学教授の佐々木 閑
さん(仏教学・三国町出身)をご紹介されました。
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【仏教の現在】と題された、楽しいお話を90分。
「釈迦」の周辺から、大乗・小乗仏教の成り立ち、仏教伝来、オウムとはどういう
宗教か、までユーモアたっぷりのやさしい仏教のご講義でした。
30名ほどの聴講者の大半が高齢の方ばかりでしたが、日曜日の午後、こういう
静かな時間を持てたのは、とても裕福な思いがしました。
横山国男
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2008年10月12日(日)更新
これもまやかしだった?「企業価値」という言葉。
昨夜(11日)、夜8時からのNHKスペシャル「緊急生放送・国谷裕子アメリカ発
世界金融危機の深層に迫る」を見ました。
抑制の利いた内容で、サブプライムとか証券化など、もう一つよくわからない私
にも「何が起きたのか、これからどうなるのか」・・・頭がすっきりしました。
それにしても「クローズアップ現代」でおなじみの国谷さんというキャスターは素晴
らしいですね。 「クロ現」を2日ほど休んで、急きょNYへも取材に飛んだとか。
この人を目指すような女性が多くなれば、日本の未来も明るいと思います。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ところで頭がすっきりしたといえばもう一つ。
「企業価値」という言葉について、読ませてもらっているブログ「世に倦む日日」
さんが、最新号で下記のようにバッサリやってくれて、胸のすく思いがしました。
<引用始め>
『この1週間の株の下落で東証の時価総額は2割消えたと報じられている。
企業価値とは1週間で2割も消滅するものなのか。工場が災害に遭ったわけでも
なく、経営者が死んだわけでもなく、同じ製品を同じ従業員が製造して販売して、
売上も同じ水準を維持しながら、1週間で2割も企業価値が下落するのは何故
なのか。その企業価値とは一体何なのだ。(中略)
1970年代には「企業価値」などという怪しげな概念はなく、そのような言葉を
企業の目的として言う経営者もいなかった。経営者たちは、よい製品を作って
社会に貢献するために企業を経営していた。本田宗一郎も松下幸之助も井深大
も。 「企業価値」なる範疇が「金融工学」と同じく全くのまやかしの範疇であった
真実が世界同時株安によって証明された。
「企業価値を高める」ための経営はなくなる。企業にとっての株式は自己目的で
はなく、単に資金調達の手段でしかなくなる。 <引用終わり>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
上場などとは無縁の零細企業経営者の私にとって、あえて「企業価値」という言葉
を使うなら、BS/PL(数字)に表出しない、社長やスタッフのキャラクターや企画力、
企業も良き社会の一員であるべきとする経営理念、のれんや信用などのいわば
企業文化力、オフバランスシートこそ本来の「企業価値」ではないかと、常日頃考
えているのですが。
横山国男
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世界金融危機の深層に迫る」を見ました。
抑制の利いた内容で、サブプライムとか証券化など、もう一つよくわからない私
にも「何が起きたのか、これからどうなるのか」・・・頭がすっきりしました。
それにしても「クローズアップ現代」でおなじみの国谷さんというキャスターは素晴
らしいですね。 「クロ現」を2日ほど休んで、急きょNYへも取材に飛んだとか。
この人を目指すような女性が多くなれば、日本の未来も明るいと思います。
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ところで頭がすっきりしたといえばもう一つ。
「企業価値」という言葉について、読ませてもらっているブログ「世に倦む日日」
さんが、最新号で下記のようにバッサリやってくれて、胸のすく思いがしました。
<引用始め>
『この1週間の株の下落で東証の時価総額は2割消えたと報じられている。
企業価値とは1週間で2割も消滅するものなのか。工場が災害に遭ったわけでも
なく、経営者が死んだわけでもなく、同じ製品を同じ従業員が製造して販売して、
売上も同じ水準を維持しながら、1週間で2割も企業価値が下落するのは何故
なのか。その企業価値とは一体何なのだ。(中略)
1970年代には「企業価値」などという怪しげな概念はなく、そのような言葉を
企業の目的として言う経営者もいなかった。経営者たちは、よい製品を作って
社会に貢献するために企業を経営していた。本田宗一郎も松下幸之助も井深大
も。 「企業価値」なる範疇が「金融工学」と同じく全くのまやかしの範疇であった
真実が世界同時株安によって証明された。
「企業価値を高める」ための経営はなくなる。企業にとっての株式は自己目的で
はなく、単に資金調達の手段でしかなくなる。 <引用終わり>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
上場などとは無縁の零細企業経営者の私にとって、あえて「企業価値」という言葉
を使うなら、BS/PL(数字)に表出しない、社長やスタッフのキャラクターや企画力、
企業も良き社会の一員であるべきとする経営理念、のれんや信用などのいわば
企業文化力、オフバランスシートこそ本来の「企業価値」ではないかと、常日頃考
えているのですが。
横山国男
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2008年10月10日(金)更新
母校(高校)からノーベル賞受賞者が出ると
福井市の名誉市民である南部陽一郎さんが、ノーベル物理学賞を受賞された
ニュースは、他の地方都市同様、ちょっと疲弊感の漂う昨今のわが町に明るい
話題をもたらしました。地元紙も連日関連記事を載せています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1901年から始まったノーベル賞は、2007年までに777名の個人、20の組織
に与えられています。
うち日本人の受賞は今年の4名を入れて、物理学賞7名、化学賞5名、生理学・
医学賞1名、文学賞2名、平和賞1名の16名です。(経済学賞は0)。
ただし南部さんは米国国籍をとられています。
(また87歳の南部さんは最高齢受賞者のお一人です)。
米国国籍といえば、国別ではやはりアメリカがすごく、300名を超えていますから、
超大国(だった?)の面目躍如、世界中の優秀な学者にすぐれた研究の環境を
提供してきた成果と言えるのではないかと思います。(この項Wikipedia参考)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ところで、南部さんは旧制福井中学(藩校明道館=現県立藤島高校)の卒業生。
うちの小4の孫が「お母さんが卒業した学校だって言ってた」と、先日話してくれた
のは、きっとその話題が出たのでしょう。
私の卒業した工業高校も私が入学した年から分離しましたが、2,3年生はこの
学校の工業科に通っていましたので、校史に含まれています。
確かに、全国数千の高校の中で、16名しかいないノーベル賞受賞者の卒業生が
いるのは誇らしいことに違いありません。昔なら“提灯行列”ものかも。
県内有数の進学校ですが、娘は美大へいった変わり種。補修も受けられず、金沢
の画塾へ一人通っていたことが昨日のことのように思い出されます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
昨日、二人の孫(9才と5才)に手紙を書きました。それは今年の夏休みに二人を
連れ、カナイと4人、シカゴ・ボストンを在米の次女夫婦とともに旅したことについて
です。
南部さんはシカゴ大学、下村さんはボストン大学のそれぞれ名誉教授。
偶然ですが「お前たちが行った所で研究をしている偉い先生だよ。勉強しなきゃ」
と冗談半分にハッパをかける文章を書いて「話してやって」と娘に渡しました。
夏休み中のMITやハーバードのキャンパスにも行きました。
何もわからないでしょう。「古いね、きれいだけど」くらいです。
でもそれでいいのです。世界は広い、勉強している人がたくさんいるんだ、と
どこか頭の片隅に残ってくれれば・・が私の目的でしたから。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
それにしても、学問とか研究とかのモチベーションになっているのは「夢」とか
「ロマン」なんだなあ、とあらためて思いました。
南部さんはインタビューで、何度も、少年時代福井の野山を駆け回ったことを話さ
れているのも印象的でした。
「好き」がキーワード。
文化勲章を受章した福井出身の白川静さん(文字学)のエピソードに
「あ、そろそろ昼飯食いに行かなきゃ」と思って窓の外を見ると、真っ暗だった、
なんて話も心に残っています。
邱永漢さん(Qさん)も言ってました。「一日に30回も時計を見るようじゃ、
今の仕事で成功はおぼつかない」と。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ところで、我が家の未来のノーベル賞候補2名はどうしているかな、と覗くと、
「ヨシッ、コイツーゥ、イケ~ッ、ヤッタ~~」と、30分だけ許されているDS(ゲーム)
に身も心も奪われている真っ最中。
・・・これじゃ「ノーベル賞」どころか「脳減る症」になりかねないナ。
横山国男
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ニュースは、他の地方都市同様、ちょっと疲弊感の漂う昨今のわが町に明るい
話題をもたらしました。地元紙も連日関連記事を載せています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1901年から始まったノーベル賞は、2007年までに777名の個人、20の組織
に与えられています。
うち日本人の受賞は今年の4名を入れて、物理学賞7名、化学賞5名、生理学・
医学賞1名、文学賞2名、平和賞1名の16名です。(経済学賞は0)。
ただし南部さんは米国国籍をとられています。
(また87歳の南部さんは最高齢受賞者のお一人です)。
米国国籍といえば、国別ではやはりアメリカがすごく、300名を超えていますから、
超大国(だった?)の面目躍如、世界中の優秀な学者にすぐれた研究の環境を
提供してきた成果と言えるのではないかと思います。(この項Wikipedia参考)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ところで、南部さんは旧制福井中学(藩校明道館=現県立藤島高校)の卒業生。
うちの小4の孫が「お母さんが卒業した学校だって言ってた」と、先日話してくれた
のは、きっとその話題が出たのでしょう。
私の卒業した工業高校も私が入学した年から分離しましたが、2,3年生はこの
学校の工業科に通っていましたので、校史に含まれています。
確かに、全国数千の高校の中で、16名しかいないノーベル賞受賞者の卒業生が
いるのは誇らしいことに違いありません。昔なら“提灯行列”ものかも。
県内有数の進学校ですが、娘は美大へいった変わり種。補修も受けられず、金沢
の画塾へ一人通っていたことが昨日のことのように思い出されます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
昨日、二人の孫(9才と5才)に手紙を書きました。それは今年の夏休みに二人を
連れ、カナイと4人、シカゴ・ボストンを在米の次女夫婦とともに旅したことについて
です。
南部さんはシカゴ大学、下村さんはボストン大学のそれぞれ名誉教授。
偶然ですが「お前たちが行った所で研究をしている偉い先生だよ。勉強しなきゃ」
と冗談半分にハッパをかける文章を書いて「話してやって」と娘に渡しました。
夏休み中のMITやハーバードのキャンパスにも行きました。
何もわからないでしょう。「古いね、きれいだけど」くらいです。
でもそれでいいのです。世界は広い、勉強している人がたくさんいるんだ、と
どこか頭の片隅に残ってくれれば・・が私の目的でしたから。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
それにしても、学問とか研究とかのモチベーションになっているのは「夢」とか
「ロマン」なんだなあ、とあらためて思いました。
南部さんはインタビューで、何度も、少年時代福井の野山を駆け回ったことを話さ
れているのも印象的でした。
「好き」がキーワード。
文化勲章を受章した福井出身の白川静さん(文字学)のエピソードに
「あ、そろそろ昼飯食いに行かなきゃ」と思って窓の外を見ると、真っ暗だった、
なんて話も心に残っています。
邱永漢さん(Qさん)も言ってました。「一日に30回も時計を見るようじゃ、
今の仕事で成功はおぼつかない」と。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ところで、我が家の未来のノーベル賞候補2名はどうしているかな、と覗くと、
「ヨシッ、コイツーゥ、イケ~ッ、ヤッタ~~」と、30分だけ許されているDS(ゲーム)
に身も心も奪われている真っ最中。
・・・これじゃ「ノーベル賞」どころか「脳減る症」になりかねないナ。
横山国男
【染型工房 横山工藝】
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2008年10月08日(水)更新
ハナニアラシノタトエモアルゾ
昨日もNYダウは急降下、東証も大きく下げて、ともに10000を割り込むという
数字だけは悲しくも分かりやすい指標に。
関連する仕事に就いている人、投資家の人たちは、まるでジェットコースターに
乗せられているような心地で、特にここ数日間の下げ局面は奈落の底へ向かって
真っ逆さまに落ちていくような恐怖感を味わっているのかも知れません。
金融とか投資とかに無縁ですが、それでもいずれ我々小規模な事業所にも家庭
にも影響がないはずがありません。どうなっていくんですかね。
今回の騒動が起きたころ、日本経済に与える影響を聞かれて「ハチが刺した
程度」と、我が国の財務相だったかがコメントしていましたが、今でもそのような
認識なんでしょうか。聞いてみたい気がします。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
満開の桜花のようにも見えたアメリカ経済、しかし思わぬ夜半の嵐、突風が襲っ
て・・シチュエーションは違う気もするのですが、思い出すのは井伏鱒二の自由詩。
コノサカヅキヲ受ケテクレ
ドウゾナミナミツガシテオクレ
ハナニアラシノタトエモアルゾ
「サヨナラ」ダケガ人生ダ
「花に嵐の喩えもあるぞ サヨナラだけが人生だ」のフレーズが、ここしばらく私の
頭のなかをぐるぐるします。
「ウオール街」よサヨウナラ、「ヤッピー」たちよサヨウナラという暗示なんでしょうか。
横山国男
【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/
数字だけは悲しくも分かりやすい指標に。
関連する仕事に就いている人、投資家の人たちは、まるでジェットコースターに
乗せられているような心地で、特にここ数日間の下げ局面は奈落の底へ向かって
真っ逆さまに落ちていくような恐怖感を味わっているのかも知れません。
金融とか投資とかに無縁ですが、それでもいずれ我々小規模な事業所にも家庭
にも影響がないはずがありません。どうなっていくんですかね。
今回の騒動が起きたころ、日本経済に与える影響を聞かれて「ハチが刺した
程度」と、我が国の財務相だったかがコメントしていましたが、今でもそのような
認識なんでしょうか。聞いてみたい気がします。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
満開の桜花のようにも見えたアメリカ経済、しかし思わぬ夜半の嵐、突風が襲っ
て・・シチュエーションは違う気もするのですが、思い出すのは井伏鱒二の自由詩。
コノサカヅキヲ受ケテクレ
ドウゾナミナミツガシテオクレ
ハナニアラシノタトエモアルゾ
「サヨナラ」ダケガ人生ダ
「花に嵐の喩えもあるぞ サヨナラだけが人生だ」のフレーズが、ここしばらく私の
頭のなかをぐるぐるします。
「ウオール街」よサヨウナラ、「ヤッピー」たちよサヨウナラという暗示なんでしょうか。
横山国男
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2008年10月07日(火)更新
反省猿「次郎」クン来社。
先週の金曜日(3日)、わが社に「三代目次郎」と師匠の村崎太郎さん、スタッフ、
それに地元TV局(福井テレビ=フジ系列)の関係者など14名が来社されました。
福井TVでは、毎年秋の一日「トントン祭り」という、家族向けの大きなイベントを
開催しています。
今年は「太郎・次郎」のコンビを招き、10月5日(日)に開催となりました。
「三代目次郎」クンが福井県若狭町生まれで10才になることもあって、里帰り
公演を機に地場産業の繊維・織物を使って「衣装」を作ることになったのです。
制作会社がネットで検索したら、わが社の「よさこい衣装」がトップページに出て
きたので、ぜひ、ということのようです。何度か打ち合わせにも見えました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
動物をコマーシャルに使ったものの中で、出色はご存じ「ウオークマン」のお猿
さんでしょう。 (’87年 初代チョロ松。周防猿まわしの会所属)。
ウオークマンを手に持ち、イヤホーンを耳に、静かに目をつむったチョロ松の
深遠な表情は、澄み切った背景とともに、名優もかなわない見事な画面で印象
的でした。 CM史上に残る名作の一本ではないでしょうか。
太郎さんは’80年に先代次郎とコンビを組んで、猿まわしを復興させました。
その後(株)太郎倶楽部を発足、山口県光市の放浪芸だった「周防猿まわし」を
国内はもちろん、アメリカや中国公演まで成功させ、メジャーにした功績者です。
二代目ゆずりの「反省ポーズ」とともに、三代目次郎クンは、太郎さんと絶妙な
「オリジナル漫才」を、そしてダイナミックなパフォーマンスで大人も子供も魅了
してきたのです。5日は衣装制作者として、娘たちも会場へいったようですが、
暑さとライトの熱で次郎クンはちょっとバテ気味だったとか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
衣裳はTVで見ていただくとして、番外で太郎さん・次郎さんに当社が記念に作って
プレゼントしたのが、一品もののオリジナルT。(デザイン=書は吉川壽一さん、
グラフィックスは当社専務の浜本)。太郎さんやスタッフの皆さんにも喜んでいた
だけたようです。
そのほか、“衣装制作の過程を追う”として、当社のシルクスクリーン製版工程や、
インクジェットによるオリジナル1枚製作のTシャツプリントの現場も撮影されました。
13日(月)、20日(月)2回にわたり、福井TV(12CH)夜7時30分からの
「ふくい浪漫 い~ざぁ・ええDay」のなかで、一部紹介されることになるようです。
(他日KBS京都、神戸サンTVでも放映されると聞きました。)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
猿は神社と縁が深く、馬(神馬)の守り神だそうです。そういえば子供の頃神社の
お祭りに上がる大きな”幟(のぼり)”の下端に、赤い布で作った「お猿のぬい
ぐるみ」が結わえられていたのを思い出しました。
間もなく誕生日を迎える午年生まれの私には、思いがけない「お猿さん」の来訪
でハッピーな気分の秋の一日でした。
*当日太郎さんとチビ(太陽クン=四代目次郎候補?)と当社スタッフとの記念写真。
横山国男
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それに地元TV局(福井テレビ=フジ系列)の関係者など14名が来社されました。
福井TVでは、毎年秋の一日「トントン祭り」という、家族向けの大きなイベントを
開催しています。
今年は「太郎・次郎」のコンビを招き、10月5日(日)に開催となりました。
「三代目次郎」クンが福井県若狭町生まれで10才になることもあって、里帰り
公演を機に地場産業の繊維・織物を使って「衣装」を作ることになったのです。
制作会社がネットで検索したら、わが社の「よさこい衣装」がトップページに出て
きたので、ぜひ、ということのようです。何度か打ち合わせにも見えました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
動物をコマーシャルに使ったものの中で、出色はご存じ「ウオークマン」のお猿
さんでしょう。 (’87年 初代チョロ松。周防猿まわしの会所属)。
ウオークマンを手に持ち、イヤホーンを耳に、静かに目をつむったチョロ松の
深遠な表情は、澄み切った背景とともに、名優もかなわない見事な画面で印象
的でした。 CM史上に残る名作の一本ではないでしょうか。
太郎さんは’80年に先代次郎とコンビを組んで、猿まわしを復興させました。
その後(株)太郎倶楽部を発足、山口県光市の放浪芸だった「周防猿まわし」を
国内はもちろん、アメリカや中国公演まで成功させ、メジャーにした功績者です。
二代目ゆずりの「反省ポーズ」とともに、三代目次郎クンは、太郎さんと絶妙な
「オリジナル漫才」を、そしてダイナミックなパフォーマンスで大人も子供も魅了
してきたのです。5日は衣装制作者として、娘たちも会場へいったようですが、
暑さとライトの熱で次郎クンはちょっとバテ気味だったとか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
衣裳はTVで見ていただくとして、番外で太郎さん・次郎さんに当社が記念に作って
プレゼントしたのが、一品もののオリジナルT。(デザイン=書は吉川壽一さん、
グラフィックスは当社専務の浜本)。太郎さんやスタッフの皆さんにも喜んでいた
だけたようです。
そのほか、“衣装制作の過程を追う”として、当社のシルクスクリーン製版工程や、
インクジェットによるオリジナル1枚製作のTシャツプリントの現場も撮影されました。
13日(月)、20日(月)2回にわたり、福井TV(12CH)夜7時30分からの
「ふくい浪漫 い~ざぁ・ええDay」のなかで、一部紹介されることになるようです。
(他日KBS京都、神戸サンTVでも放映されると聞きました。)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
猿は神社と縁が深く、馬(神馬)の守り神だそうです。そういえば子供の頃神社の
お祭りに上がる大きな”幟(のぼり)”の下端に、赤い布で作った「お猿のぬい
ぐるみ」が結わえられていたのを思い出しました。
間もなく誕生日を迎える午年生まれの私には、思いがけない「お猿さん」の来訪
でハッピーな気分の秋の一日でした。
*当日太郎さんとチビ(太陽クン=四代目次郎候補?)と当社スタッフとの記念写真。
横山国男
【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/
2008年10月03日(金)更新
もし今の仕事がつまらなかったら
「もし今の仕事がつまらなかったら、それは仕事がつまらないのではない。
あなたがつまらないのだ」。
谷口正和著「オンリーワンのつくり方」(講談社@1500円)の”あとがき”に
「マーケティングアーティストのあなたに」と題して書かれている一節です。
私は本屋さんで本を買うとき、あとがきをまず読むくせがあります。
あとがきは著者が長い時間をかけて産んだ、あるいは汗をしぼって運動した
あとのクールダウンにも似た感慨が述べられていて、著書への、著者への共感
を得るのに参考になりやすい気がするからです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
仕事がつまらないと思ったことはありませんでしたし、自分をつまらない人間だと
思ったこともあまりないように思いますので、今日まではまずまず幸せな方でしょう。
それでもこのような文章に出会うとギクリとするのは、惰性で仕事をしていたり、
面倒なことから逃げることを続けていると、いつか“つまらない人間”になりますよ、
と言われているようにもとれるからです。
心したいと思いました。
横山国男
【染型工房 横山工藝】
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あなたがつまらないのだ」。
谷口正和著「オンリーワンのつくり方」(講談社@1500円)の”あとがき”に
「マーケティングアーティストのあなたに」と題して書かれている一節です。
私は本屋さんで本を買うとき、あとがきをまず読むくせがあります。
あとがきは著者が長い時間をかけて産んだ、あるいは汗をしぼって運動した
あとのクールダウンにも似た感慨が述べられていて、著書への、著者への共感
を得るのに参考になりやすい気がするからです。
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仕事がつまらないと思ったことはありませんでしたし、自分をつまらない人間だと
思ったこともあまりないように思いますので、今日まではまずまず幸せな方でしょう。
それでもこのような文章に出会うとギクリとするのは、惰性で仕事をしていたり、
面倒なことから逃げることを続けていると、いつか“つまらない人間”になりますよ、
と言われているようにもとれるからです。
心したいと思いました。
横山国男
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2008年10月01日(水)更新
センスの問題でしょう。
中山国交省大臣が就任5日目で辞任しました。
問題発言、取り消し、謝罪と進む中、途中から開き直りというか、「確信犯」だと
するマスコミ論調が増え、結局は「自爆」を選んだようにも見えます。
私が感じたのは「政治家としてのセンスがない」のではと。公人、私人としての
区別とかいろいろ言われていますが、地方議員の場合、一代議士、まして新発足
の内閣の構成員であり、おかれている立場で、言うべきこと、言ってはいけないこと
があるのは社会一般の常識ではないでしょうか。
選良なら、ここでは個人の主義主張を述べる場ではないというセンスが必要では。
新総理は背後から弾が飛んできた、と驚いたに違いありません。
ちなみに福井県は日教組の組織率80%だそうです。学力テストの結果も各科目
とも全国トップクラスなので、前大臣の意見にはちょっとというか、かなり説得力が
ないですね。
昨年は創立100周年記念行事の運営委員として母校(県立の工業系高校)へ
頻繁に出入りしましたが、生徒はきちんと挨拶しますし、長時間の講堂での集会
でも姿勢よく静かで、嬉しいことでした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ところで、KY=空気が読めない、というのも要はセンスの問題でしょう。
そんな風に考えていくと、TPOから外れた服装も、スーツとシャツとネクタイの
マッチングも、会食のときの話題も、声の大きさも全部センスの問題。
類語としてバランス、黄金比、今どきの人は使わないけれど“按配”(あんばい)と
いうのもありますね。
社会の中でも個人生活でも、日本人の美意識の根底には按配(塩梅、案配)が
あり、センスと共通しているように感じます。
私にとっては、エチケット、マナーとともに、教養を身につけたいものとあらためて
思わされる出来事でした。
横山国男
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問題発言、取り消し、謝罪と進む中、途中から開き直りというか、「確信犯」だと
するマスコミ論調が増え、結局は「自爆」を選んだようにも見えます。
私が感じたのは「政治家としてのセンスがない」のではと。公人、私人としての
区別とかいろいろ言われていますが、地方議員の場合、一代議士、まして新発足
の内閣の構成員であり、おかれている立場で、言うべきこと、言ってはいけないこと
があるのは社会一般の常識ではないでしょうか。
選良なら、ここでは個人の主義主張を述べる場ではないというセンスが必要では。
新総理は背後から弾が飛んできた、と驚いたに違いありません。
ちなみに福井県は日教組の組織率80%だそうです。学力テストの結果も各科目
とも全国トップクラスなので、前大臣の意見にはちょっとというか、かなり説得力が
ないですね。
昨年は創立100周年記念行事の運営委員として母校(県立の工業系高校)へ
頻繁に出入りしましたが、生徒はきちんと挨拶しますし、長時間の講堂での集会
でも姿勢よく静かで、嬉しいことでした。
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ところで、KY=空気が読めない、というのも要はセンスの問題でしょう。
そんな風に考えていくと、TPOから外れた服装も、スーツとシャツとネクタイの
マッチングも、会食のときの話題も、声の大きさも全部センスの問題。
類語としてバランス、黄金比、今どきの人は使わないけれど“按配”(あんばい)と
いうのもありますね。
社会の中でも個人生活でも、日本人の美意識の根底には按配(塩梅、案配)が
あり、センスと共通しているように感じます。
私にとっては、エチケット、マナーとともに、教養を身につけたいものとあらためて
思わされる出来事でした。
横山国男
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2008年09月29日(月)更新
心友。
先日、一泊で中学校のクラス会がありました。卒業50年となり感慨もひとしお、
皆それぞれいい歳になりました。
会に先立ち、亡くなられた二人の担任の先生と級友8名へ黙祷しました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
秋の夜長、多くの友人の中から、一人の本当に長いつきあいの「親友」というより、
「心友」のことを考えています。
彼とは小学校一年で同級となり、2度のクラス替えでもそのまま6年一緒でした。
すぐ上の姉同士が同級だった関係もあって仲良くしていましたが、以来60年近く
経った今でもそのまんまの気分です。
「友」とは志を同じくするもの、「朋」は机を並べた学友を指すそうですが、私には
同じこと、「遠方より来る 亦楽しからずや」というより、今でも近所なのですが。
いつも彼が来るのを心待ちにしています。会えば私の方が7割くらいいろいろな
話題を投げかけますが、彼は「それは違う」という言い方をあまりしません。
「こういう見方もできるかも」「こんな話もあるぞ」という話し方をします。
要するに私より大人なんですね。
互いに好きな建築、美術の話から、環境、エコ、教育、旅行そして社会問題など
話題はあちこちに飛びます。 あっという間に時間が経ち、彼も時計を見てそぞろ
席を立つのですが、話は尽きず、車のドアを開けながらまだオシャベリ続行の時も
あります。互いに忙しい身、話したいことが山積しているのを久しぶりに放出する
わけです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
30年前、業種は違いますが、互いに一部出資者となって会社を設立しました。
しかしそのことは全く忘れてしまっています。なんとか共に無事経営を続けてこれ
たからかも知れませんが。(彼は最近身内でない専務に承継しました)。
しかし、仮にどちらかに何かあっても「親友・心友」でいられた自信もあります。
私は会社をスタートしてしばらくして、土地、建物、設備に多額の借入をしました。
カナイに「僕に何かあった時には、全て(権利書、預金通帳、印鑑、帳簿、借金
の明細など一切合財)を持って彼のところへ相談に行くこと」と命じました。
(彼は知りませんが)。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この話は私たち夫婦だけの間の約束事として終わるつもりでしたが、事業を承継
して永続させていくと決意した娘たちに「真の友人は心の栄養になり、安心を与え
てくれるもんだよ」と言ってあげたい気がしたものですから。
当時、私の指示を聞いたカナイは「いい友達がいてうらやましいわ」と言ったように
記憶してます。
横山国男
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皆それぞれいい歳になりました。
会に先立ち、亡くなられた二人の担任の先生と級友8名へ黙祷しました。
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秋の夜長、多くの友人の中から、一人の本当に長いつきあいの「親友」というより、
「心友」のことを考えています。
彼とは小学校一年で同級となり、2度のクラス替えでもそのまま6年一緒でした。
すぐ上の姉同士が同級だった関係もあって仲良くしていましたが、以来60年近く
経った今でもそのまんまの気分です。
「友」とは志を同じくするもの、「朋」は机を並べた学友を指すそうですが、私には
同じこと、「遠方より来る 亦楽しからずや」というより、今でも近所なのですが。
いつも彼が来るのを心待ちにしています。会えば私の方が7割くらいいろいろな
話題を投げかけますが、彼は「それは違う」という言い方をあまりしません。
「こういう見方もできるかも」「こんな話もあるぞ」という話し方をします。
要するに私より大人なんですね。
互いに好きな建築、美術の話から、環境、エコ、教育、旅行そして社会問題など
話題はあちこちに飛びます。 あっという間に時間が経ち、彼も時計を見てそぞろ
席を立つのですが、話は尽きず、車のドアを開けながらまだオシャベリ続行の時も
あります。互いに忙しい身、話したいことが山積しているのを久しぶりに放出する
わけです。
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30年前、業種は違いますが、互いに一部出資者となって会社を設立しました。
しかしそのことは全く忘れてしまっています。なんとか共に無事経営を続けてこれ
たからかも知れませんが。(彼は最近身内でない専務に承継しました)。
しかし、仮にどちらかに何かあっても「親友・心友」でいられた自信もあります。
私は会社をスタートしてしばらくして、土地、建物、設備に多額の借入をしました。
カナイに「僕に何かあった時には、全て(権利書、預金通帳、印鑑、帳簿、借金
の明細など一切合財)を持って彼のところへ相談に行くこと」と命じました。
(彼は知りませんが)。
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この話は私たち夫婦だけの間の約束事として終わるつもりでしたが、事業を承継
して永続させていくと決意した娘たちに「真の友人は心の栄養になり、安心を与え
てくれるもんだよ」と言ってあげたい気がしたものですから。
当時、私の指示を聞いたカナイは「いい友達がいてうらやましいわ」と言ったように
記憶してます。
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2008年09月26日(金)更新
荻須高徳コレクション展を観る。
地元デパートから「荻須高徳 秘蔵のコレクション展」の案内があったので、カナイ
と昼食をかねて観に。
油絵、水彩、リトグラフ、デッサンなど40点あまり、大好きな画家の一人なので、
とてもハッピーな時間を過ごしました。
荻須高徳(1901年愛知県稲沢市生れ~1986年パリで死去)は、東京美術
学校(現藝大)へ進み、師は藤島武二、同級生に小磯良平、渡仏後は佐伯祐三
の親友として彼の死にも立ち会ったようです。フォーブ(野獣派)のブラマンク、
ユトリロなどの影響を強く受け、後年は独自の画風を確立しましたが、画業活動の
ほとんどをパリで行い、1956年にはフランス政府からレジオン・ドヌール勲章を、
1986年(昭和61年)には、文化勲章も受章しました(没時追贈)。
上記した画家たちとその作風は、私の最も好むところですが、中でも荻須の描き
続けたパリやベニスの街角、お店など、建物や街頭の風景には強く惹かれ、趣味
の水彩画を描く時でも頭のどこかでチラチラします。
もう一つ、私の中の荻須高徳は、画家にありがちな奔放な感じがなく、いつも髪を
きちんと分け、仕立ての良いシャツとスーツを身に着けたネクタイ姿やツイードの
オーバーコート姿など、多くはパイプを口にして、とてもお洒落な人、日本人には
少ない大人の男、国際派という印象があります(白洲次郎などもその口ですね)。
長いパリでの生活が醸し出す雰囲気もあるのでしょうが、ちょっと日本人離れした
風貌と寡黙な印象で、そのクールな老ダンディーぶりには憧れてしまいます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コレクションはリトグラフ(石版画)が大半なのですが、中にE.A.(作家保存版)の
サインのものが多いので、売り場の人に尋ねると、先年パリで亡くなられた夫人
の関係筋から出たものが多いとのこと、荻須が制作中に急死したため遺作の
リトグラフ制作は夫人が監督し、番号や署名判、アトリエ印も美代子夫人が押し
たものが多く含まれている、とのことでした。
15号の油彩が2点。パリの街角を描いたとてもいいもので、しばらく立ち止まって
じっくり見せてもらいましたが、お値段はともに3990万円。別世界の話なので
格別驚きもしませんが、クリスティーズなど海外のオークションなどではどれほど
の値がつくのだろうか、と一瞬下世話なことを考えてしまいました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この11月22日から12月14日まで、愛知県稲沢市にある「荻須記念美術館」で、
市制50周年・開館25周年を記念して、「荻須高徳展」が開かれるようです。
常設展示品、収蔵品の他に、遺族、所蔵家からも作品が寄せられるようですから、
ぜひ観にいきたいと今からワクワクしています。
横山国男
【染型工房 横山工藝】
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油絵、水彩、リトグラフ、デッサンなど40点あまり、大好きな画家の一人なので、
とてもハッピーな時間を過ごしました。
荻須高徳(1901年愛知県稲沢市生れ~1986年パリで死去)は、東京美術
学校(現藝大)へ進み、師は藤島武二、同級生に小磯良平、渡仏後は佐伯祐三
の親友として彼の死にも立ち会ったようです。フォーブ(野獣派)のブラマンク、
ユトリロなどの影響を強く受け、後年は独自の画風を確立しましたが、画業活動の
ほとんどをパリで行い、1956年にはフランス政府からレジオン・ドヌール勲章を、
1986年(昭和61年)には、文化勲章も受章しました(没時追贈)。
上記した画家たちとその作風は、私の最も好むところですが、中でも荻須の描き
続けたパリやベニスの街角、お店など、建物や街頭の風景には強く惹かれ、趣味
の水彩画を描く時でも頭のどこかでチラチラします。
もう一つ、私の中の荻須高徳は、画家にありがちな奔放な感じがなく、いつも髪を
きちんと分け、仕立ての良いシャツとスーツを身に着けたネクタイ姿やツイードの
オーバーコート姿など、多くはパイプを口にして、とてもお洒落な人、日本人には
少ない大人の男、国際派という印象があります(白洲次郎などもその口ですね)。
長いパリでの生活が醸し出す雰囲気もあるのでしょうが、ちょっと日本人離れした
風貌と寡黙な印象で、そのクールな老ダンディーぶりには憧れてしまいます。
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コレクションはリトグラフ(石版画)が大半なのですが、中にE.A.(作家保存版)の
サインのものが多いので、売り場の人に尋ねると、先年パリで亡くなられた夫人
の関係筋から出たものが多いとのこと、荻須が制作中に急死したため遺作の
リトグラフ制作は夫人が監督し、番号や署名判、アトリエ印も美代子夫人が押し
たものが多く含まれている、とのことでした。
15号の油彩が2点。パリの街角を描いたとてもいいもので、しばらく立ち止まって
じっくり見せてもらいましたが、お値段はともに3990万円。別世界の話なので
格別驚きもしませんが、クリスティーズなど海外のオークションなどではどれほど
の値がつくのだろうか、と一瞬下世話なことを考えてしまいました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この11月22日から12月14日まで、愛知県稲沢市にある「荻須記念美術館」で、
市制50周年・開館25周年を記念して、「荻須高徳展」が開かれるようです。
常設展示品、収蔵品の他に、遺族、所蔵家からも作品が寄せられるようですから、
ぜひ観にいきたいと今からワクワクしています。
横山国男
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