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2008年06月12日(木)更新

スピード社の水着の謎。

スピード社製の水着が話題になっています。ほとんどの方は何が起きているのか
についてご存知だと思いますが、今年2月以降の世界新記録37のうち35までが
スピード社のレーザー・レーサー着用、日本選手もびっくりしているようです。

ところで一体何が違うのか、繊維加工などの業界にいるものとして、この分野でも
日本のハイテクが断然優位と思っていましたから、ミズノ、アシックス、デサントの
オフシャルサプライヤー3社もショックでしょうが、大変興味がありますので、当社
の顧客で「繊維の表面加工」にも技術があるH社常務に聞いてみました。

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中でも昨年まで長年スピード社と結んでいたライセンス契約を解約したミズノの
苦衷は察して余りありますが、今年から契約したゴールドウインもまさかこんなこと
になるとは予想していなかったに違いありません。(株価上昇だそうですが)

ハイテクの水着はいずれのメーカーも水との相性や人体メカニズムの研究を重ね
て素材は勿論、縫製のやり方まで極限まで追求しているはずですが、面白いのは
ミズノは水になじむ素材で抵抗を減らし、動きやすさのために縫製のパーツも
増やした、対するレーザーレーサーは水をはじく(撥水)加工と、超音波を利用して
縫い目のない無縫製を取り入れていること。

さらにK常務の話では、レーザーレーサーは魚の鱗のメカニズム研究と浮力を
得るのにも独特のノウハウがあるのではないか(きわめて薄いフイルムを布地と
合体させる、いわゆる膜加工?)、また着用するのに20分ほどかかるそうで体の
凹凸をできるだけ減らし、流線型を作り出すようにしているのではないか、など
興味深い話を聞かせてくれました。

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日本の繊維加工の技術の高さは世界一といってよいはずです。旅客機の重量
軽減に突出した性能をもつ「炭素繊維」などは鉄の10分の1の重量で必要な
強度を確保できるといいますし、合繊など人造繊維分野では人工血管や様々な
風合いを持つ糸、織物が次々と今も開発されています。

しかし今回の五輪を前にした「水着騒動」は、自他共に認めていた日本の独壇場
がまた一つ揺らいだような、繊維業界にマグニチュード8くらいの衝撃を与えた
ものとして記憶されると思います。

横山国男

【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/

2008年05月21日(水)更新

ナイスガイ今田竜二の初優勝。

世界で最もレベルの高い「アメリカプロゴルフツアー」で、今田竜二がついに栄冠を
ものにしたニュースは日本のゴルフフアンを久しぶりに大いに湧かせ喜ばせました。

昨日(20日)は私も早朝5時過ぎからBS1の実況を観ていましたが、18番ホールの
難しいアプローチを1mほどにつけ、落ち着いてバーディーパットを沈めてトップタイ
になった時は、去年の同一大会でのプレーオフ(第2打を池ポチャしてZ・ジョンソン
に負けた)がよみがえり、ドキドキしました。

今田竜二はゲームを振り返って、特別なホールをあげませんでしたが、私は16番の
1打目フエアウエイバンカー、2打目グリーンバンカーと唯一のピンチを、落ち着いて
ピンそば60cほどに寄せ、パーをとった3打目のバンカーショットがハイライト
だった、と思っています。

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ゴルフを始めて間もないころでしたが、83年の「ハワイアンオープン」で劇的な
最終ホールでの逆転イーグルで日本人初優勝を決めた青木功(1勝)から、
丸山茂樹が01年初優勝(現在3勝)を挙げるまで、ほかの名手も挑戦しましたが、
18年もの月日がたってしまいました。

宮里藍、さくら、石川遼などの活躍で、今では「ジュニアゴルファー育成」が隆盛と
なり、「JGAジュニア会員」も2001年の6000名から、07年末には10000名を
超えるまでになっていますが、今田竜二が14歳で「マスターズに出たい、あの美し
いオーガスタで世界のプレーヤーと競いたい」という夢と希望を胸に、親の反対を
押し切って渡米した頃は、まだジュニアゴルフは一部のものでした。

それから17年、今回の優勝でついに自身の夢、マスターズ出場権も手にしまし
たが、これこそ「アメリカンドリーム」、ゴルフに限らずこの閉塞日本を突き破る
若いパワーが続いて欲しいと期待せずにはいられません。

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ハンサムで静かな今田竜二ですが、やはりインタビューでは少し興奮したので
しょう、プレーオフで倒した米国人ケニー・ペリーを2度も「ケニー・ペリーさん」と
言い直したのも微笑ましかったのですが、外国人プレーヤーも多いアメリカツアー
ではあっても、彼のそのような謙虚な態度が好感をもって受け入れられている
はずですし、ツアーメンバー、ご当地であるジョージアはもちろん、全米のゴルフ
フアンから祝福を得られたに違いありません。

かつて日本ツアーで予選落ちした丸山茂樹が、「こんなしょんべんコース」と放言して
物議をかもし厳重注意を受けましたが、丸山選手も米ツアーが長くなり、アメリカの
プロスポーツが、多くのボランティアに支えられ、ツアーやプレーヤーも毎年巨額の
チャリティを続けている現実を学んだことでしょう。(アーノルド・パーマーなどの支援
がなかったら成り立たない病院もあるのです)

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プレーオフは昨年と全く逆の展開となり、勝利の女神は今回今田竜二にほほ笑ん
だわけですが、ケニー・ペリー(9勝)は身長188cで15c差、体重も20kg多い
巨漢のトッププレーヤー、年齢だけ今田が17歳若い31歳ですが、ゴルフは経験
と記憶がものをいうスポーツですから、本当に今田竜二はよくやったと思います。

冷静なゲームプラン、研ぎ澄まされたアプローチの技術とパットの感性を持つ
笑顔のすばらしい「リュウジ・イマダ」から、これからも目が離せません。


横山国男

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2008年04月10日(木)更新

そのうち「末期高齢者医療制度」!?。

先日体協傘下の県ゴルフ協会「ジュニア育成委員会」部会の会議がありました。
会議の前に、委員有志でプレーをしましたが、私のパーティーは77歳のKさん、
72歳のOさん、それに私より若い50台のFさんとの4名。

中でもKさんは自治体職員を退職してからゴルフを始めてシングルになり、今でも
その実力には目を見張るものがあります。(昨年あと1打でエージシュートだったと
か。この1,2年が勝負だ、と話していましたが、十分可能性はあるでしょう)
外見も若々しく、背筋がピンと伸び、私も飛ばないほうではありませんが、一回り
下の私のドライバーショットをオーバーすることも度々。カートにもあまり乗らず悠然
と歩かれます。

「健康長寿の秘訣はゴルフですよ。それにこうやって口からでまかせ、オヤジ
ギャグを連発して相手をケムに巻いて楽しむのが私の流儀」なんだそうです。

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そのKさん、18ホールの間中、本日のオシャベリのテーマは4月から始まった
「後期高齢者医療制度」への憤懣。
「75歳からは“後期”だって。それじゃ85歳からなら“末期医療制度”とでも名づけ
るのかね。失礼だよ。いっそ“姥捨山医療制度”とでもしたらどうかね。」

あまりにシリアスな話題なので大笑いするわけにもいきません。とにかくKさんに
言わせると、「だまし討ちだね。1300万人の75歳以上の高齢者がなにも知らない
うちに決めちゃったんだから」「早よこの世からオサラバしなさい。若い人の5倍も
医療費がかかるんじゃ国がもたん、というのが本音やね」。

75歳以上の人の診療費は月6000円と限定されていて、これ以上かかる部分は
「個人負担」、負担できない人は必要な診療も受けられなくなる、ということらしい
のですが、Kさんは「日本国憲法を知らんのか、国には国民の健康を守る義務が
あるんやで」と、ますますボルテージが上がるのですが、難しい下りの4m程の
パットを苦も無く沈めて「ハイ、またパーね、アッハッハ」。(スコアは84、17番Hで
トリプルの7を叩いてこのスコアですから)

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もう一人のオールドマンOさんは「昨年は140日ゴルフをしました」とサラリと仰る
のでこれにもびっくり。
片方の目の視力は無いんだそうですが、「今年からロングパターにしてみたら調子
いいんですよ」・・この研究熱心さも大事だな、と思いました。スコアは83、いやはや
負けそうです。Fさんもシングルハンディキャッパーですが、二人にあおられたのか
危うく100を叩きそうなスコアになってしまい、苦笑していました。

Kさんいわく、「今度の選挙は覚悟しておけよ」だそうです。町議の経歴も長かった
だけにドスが利いていました。

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この週末は東名古屋GCでのCGA(中部ゴルフ連盟)の「ジュニア育成委員会」に
出席しますが、ここにもスーパーシニアがおられるので目を見張らされることで
しょう。医療費の抑制にゴルフが役立っているのは素晴らしいことです。

横山国男

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2008年01月28日(月)更新

白鵬とASASHOURYU。

久しぶりに、大相撲の中継を見ました。
千秋楽結びの優勝を懸けた「白鵬と朝青龍」の力相撲は、私にとっても永く記憶に
残る名勝負、大一番でした。

それにしても、この同郷の二力士のキャラクターは、朝青龍の事件で一層際立っ
た感じがします。

朝青龍がヒール(悪役)のイメージを相変わらずキープしているように見えるのは、
それが地で、本人は優等生などくそ食らえと思っているようで、私は嫌いではあり
ません。
以前のブログにも書きましたが、土俵外でのオチャメな言動など、頭の回転も
早く、ナイスガイだと思います。何より相撲を「アスリート」感覚で見せてくれる
のは、彼をおいて他にいません。

一方の白鵬については、このところあまり大相撲を見なかったので、よく知りませ
んでしたが、なによりびっくりしたのは「外国人力士」という違和感が全く無い、
それどころかかっての出羽錦とか、北の富士など日本人力士と全く体型も同じ
で、(やはり同じモンゴリアンだからでしょうか、琴欧州などとは上下のバランスが
違います)し、日本語も流暢、識者が強調してやまない横綱としての風格、様式美
までも兼ね備えてきたように見えます。

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それでも朝青龍がプロレスラーに見えるわけではなく、キャラの違う二横綱が、
一敗同士で賜杯を懸けて、ものすごい死闘を繰り広げた初場所千秋楽結びの
一番は、色々な意味で、「大相撲」が新時代に入ったことを予感させます。

日本人新弟子が皆無となった昨年、逆に言えば「大相撲」がグローバルなプロス
ポーツとして生きて行かざるを得ない、エポックメーキングな年として「2008年初
場所千秋楽の大一番」が記憶されるのではないかと、思いました。

フランクフルト在住の日本人ブロガーが書いていますが、衛生中継での大相撲の
人気はドイツなどでも高く、海外各国で放送されているようです。
大相撲は昔から「興行」と称しているのですから、相撲協会は「ロンドン場所」や
「ロサンゼルス場所」も、年一回ぐらいは開くことを考えた方がよいかも知れません。
大リーグでも開幕試合を日本でもやるようになってきている時代ですから。

横山国男

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2007年10月13日(土)更新

雨中のジュニアゴルファーたちに感動

年二回春と秋に開催しているクラブ主催の「ジュニアゴルフ大会」も8回目になり
ましたが、8日(体育の日)は初めての雨で、責任者の私は前夜から本当にやき
もきしました。

まだ薄暗い中、家を出てクラブに向かいましたが、途中雨は止まず、中止すべき
かどうか思案しながらクラブハウスに入りました。驚いたことにもう数名の保護者
の方とレインウエアを着た子供たちがいます。

そのうち、指導をお願いしていた委員の方も次々と見えられ、「すごい雨ですね、
今日は午前中は止まないらしいですよ」と言いながら、それでも何方も「中止した
らどうですか」とも仰らないし、着替えにロッカーへ向かわれます。

ゴルフは天候に関係なく、というよりいろいろな障害の中で工夫してプレーする
とは言え、小学校の低学年の子もいて、事故や怪我が主催するものには一番
気になるところ、ずぶ濡れになって「風邪」をひいたら、などとも考えてしまいます。

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担当理事やクラブの先生と協議し、様子を見ながら途中まででもやることに。
小学1年生から高校3年生まで2名の欠席を除いて、42名の子供たちがスタート
していきました。今回から保護者のコースへの立ち入りを禁止したので、お父さん
やお母さんが心配しているのでは、とロビーを覗くと意外にそうでもなく、テレビ
などをみて談笑しています。同伴している委員に任せている、ということでしょう。

最後の組がスタートして1時間ほど過ぎてから、雨はさらに強くなり、雷注意報ま
で出そうな感じ。携帯で各組の委員、クラブの巡視員に聞きますと、寒さも加わり、
震えている子もいるとのこと。
「小中学生は中止させて戻ってください」と指令して、保護者の方に「上がったら
すぐ入浴させてください」とお願いしました。

ところが、「あと少しだから子どもたちがやらせてくれと言っています」と委員から
の報告があり、それでは各組の委員さんの判断に任せます、という指令に変え、
最終的に全ての小中学生の子どもたちがハーフの競技を終えて上がってきまし
た。(高校生は18ホール完走)

皆濡れねずみのようになりながら、それでも元気にスコア提出のテーブルに来て、
「空振りしちゃった」「パットしても全然ボールが転がらないんだよ」とかにぎやか
におしゃべり。「さー早くお風呂、お風呂」と促しましたが、本当に子どもたちは
雨中のサバイバルゲームさながらを楽しんだようです。

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<NPO法人日本ジュニアゴルファー育成協議会(JGC)の活動理念>の一部を
ご紹介します。

「生きる力と高い価値観を持ったジュニアを育てよう」
(略)子どもたちが身に着けなければならないことは、勉強の能力、運動能力だけ
ではありません。将来、健全で豊かな充実した社会生活をおくるための「あたりま
えだけどとても大切なよい習慣」を身に着ける「ライフスキル=ソーシャルスキル」
が必要なのです。これまでの道徳とか社会規範といったものを盲目的に子ども
たちに押し付け、型にはめ、無理やり適応させることが正しいとは限りません。
子どもたち自身で、自分たちの新時代にふさわしい道徳・社会規範を築き上げて
いくための「生きる力=社会力の育成」と「高い価値観の創造」を学ぶために、
今われわれ大人がサポートすべきだと考えています。
ルールやマナーを第一とするゴルフは、まさにそのライフスキルを学ぶために
最適なスポーツなのです。(HPより引用)

バッグを担ぐのもまだまだ 育成委員用パーカー・キャップ
キャディバッグもまだ重いね。          育成委員用にパーカーと
                            キャップも作りました。

横山国男

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2007年09月04日(火)更新

朝青龍問題について考えたこと

TVの「ワイドショー」情報からか、家内は朝青龍については厳しい意見ですが、
私はどちらかといえば朝青龍に「同情的」です。

それはこの問題の引き金になった「モンゴルでのサッカーに興じる朝青龍の
映像」にあります。
なんとも楽しそうで、もっと驚いたのは「相撲取り」とばかり思っていたら、その
動きの素早いこと、見事なヘッディング、なんとアスリートじゃないか、「相撲は
変わったんだ」という現実を見せられたことにあります。

それと同時に、26歳とはいえ、特殊な社会に異国から飛び込んで、最高位の
「横綱」にはなったけれど、異文化を嚥下しきれていない「少年」の部分が垣間
見えて微笑ましいと思ったくらいです。
「おふくろさん」の膝元は、やっぱり暖かくて、嬉しいんですね。

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私の子供の頃の「大相撲」というのは、栃若全盛期(栃錦・若ノ花)ですが、
大起(おおだち)とか、大内山とかの巨漢、巨躯の力士がいて、当然というか
動きはスローモーなので、朝青龍のような栃・若に弱点を攻められて大抵は
土俵に転がされていました。
今でも栃錦が大内山を柔道の背負い投げのような技で決めたときの写真
などは、あの大内山の長い足が、天井に当たるのではないか、と思うほどの
大逆転大技で目に焼きついています。

それでも大起などは、今で言う「キャラが立って」いて、入場してくると館内は
子供たちの大歓声ですごい人気があったものです。土俵上では「壁」のように
突っ立っていただけのような印象がありますが、今とは比べ物にならない
力士の数で層が厚い大相撲でしたから、巨漢だけで幕内が張れたわけでは
ありません。今年ついに「新弟子検査」で合格した日本人は0だったそうです
から、隔世の感があります。 国技「大相撲」はどこへいくのでしょうか。

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それにしても「問題」になって以降の朝青龍の表情は尋常ではありません。
病名はともかく「文化の相違」が、一辺にこの少年のような「横綱」を襲った
背景に、とかく「内向き」になってきている日本人の狭量と「マスコミの弊害」が
あるような気がするのは私だけでしょうか。

関連するブログのコメントにつぎのようなものがありました。

「朝青龍に日本国内で加療を命じていたら、相撲協会は確実に訴えられて
いた。顧問弁護士の意見を参考にして、母国での治療となったのでは。
国内法において“傷病の悪化に関して配慮を怠ると使用者責任を問われる
という大原則がある”」んだそうです。

相撲協会も責任のない“派遣”力士がほしいと思っているかもしれません。

横山国男

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2007年08月23日(木)更新

5年前の今日、アルバトロス(あほうどり)が舞い下りました

還暦60歳の誕生日を目前にした、5年前の今日、8月23日でしたが、
ゴルフではきわめて稀といわれる「アルバトロス」(ホールの規定打数
パー〔PAR〕より3打少なくホールアウトすること)を経験しました。

アルバトロスは27万ラウンドに一度、(ホールインワンは約1万ラウ
ンドに一度)の確率という統計もあるそうですから、四半世紀余りの私の
ゴルフライフでも最大のエポックでした。
また60歳という年齢での達成も、「飛距離」がポイントになりますので
珍しいことかもしれません。

当日は暑い日でしたが、「ロータリークラブ納涼家族大会」を夕刻から
このゴルフ場のクラブハウスで催すことになっており、ゴルフをする人
は昼前にスタートしました。

この週末も例年同様の行事があり、チャリティーバザーやオークションで
奉仕のための資金を集めます。

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同組のプレーヤーは、このFゴルフクラブの支配人Hさん、建材商社社長
のSさんなどでしたが、9番ホール(543ヤード、PAR 5)はゆっくりした
打ち下ろしの、左に少し曲がる実質500ヤード位のロングホール。
私のドライバーショットは追い風にも乗り、硬いフエアーウエイを
バウンドしながら300ヤード程先の左側の平坦な場所に止まりました。

あとで聞いた話ですが、まだ若いキャディのKさんは4度のホールイン
ワンに立ち会ったという“幸運の女神”。
“女神”は8番までの私のゴルフを見て、「残り205ヤード、フォローの
打ち下ろしですから、4番アイアンでしょう」とのご託宣。

ゴルファーならナイスショットの感触はお分かりと思います。ほとんど
当たった感覚のない、スムースな振りぬきの1打はグリーン方向に飛び、
ひょっとすると「乗ったかもしれない」と思いました。

私の位置からグリーンは見えましたが、左奥にあるピンは左サイドの小山
の陰になり、見えませんでした。
少しの静寂のあと「入ったァ」「やったー、アルバトロス!!」という歓声が
あがり、「ホントかな」と思ったのを覚えています。

このゴルフクラブは15年になりますが、今日現在でも9番ホールでのアル
バトロスの記録は私だけのようですので、ちょっと気分がよいものです。

銀のプレートとマグカップ
アルバトロスの祝いに仲間から贈られた純銀のプレートと、その後昨年
ですが、ホールインワンも飛び出しましたので併せて記念に作成しお贈り
したマグカップです。

横山国男

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2007年08月01日(水)更新

「永遠の旅人」・・芭蕉さんとゴルフ

「月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。・・・」
何かの拍子に名文や名曲のフレーズ、一節などが何度も頭の中を
しばらく駆け巡ることがあります。

この「奥の細道」の冒頭も、最初口にした時、なんともいえない
リズム感と芭蕉の「旅への思い」、曾良を伴う「二人の旅人」が
パーッとイメージされて大好きな「出だし」のひとつです。

旅人二人
以前から好きなイラストのホームページです。(本文とは関係ありません)

「百代の過客」は「はくたいのかかく」と読むそうで、「永遠の旅人」
を意味すると解ってからは、一層心にしみる文章となりました。
いつかは「松尾芭蕉」にのめりこんでみたい、そんな気がします。

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先週末はホームコースの「芦原ゴルフ場」でプレーしました。
この日本海を望む「白砂青松」(大分松枯れ病にやられましたが)の
ロケーション、やがて半世紀にもなる歴史あるクラブ、私のゴルフ
ライフの原点でもあります。

9番ホールの途中、左手の松林からすぐ下の砂浜に、芭蕉が元禄二年
(1689)八月七日、ここで詠んだ「汐越の松」の句碑があり、時々
この石碑と松を訪ねてきた俳句愛好家グループの人影を目にします。
芭蕉が見た松はすでに枯れ、朽ちた大木として横たわっています。

「終宵(よもすがら) 嵐に波をはこばせて 月をたれたる汐越の松」 

五・七・五じゃないんですね。さっと駆け下りて写真を撮ってきました。

芭蕉句碑と地蔵さん 9番Hの案内板

「句碑」と隣の「お地蔵さん」に手を合わせてから、駆け戻って打った
ピッチングでの第三打はピンそばへのナイスショット、バーディーで
久しぶりのパープレー(ハーフ36)。芭蕉さんのご利益かも。
そう言えばゴルフも「永遠の旅人」に似ているようなところがあります。

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「永遠の旅人」といえばS・キューブリックの映画「2001年宇宙の旅」(1968)。

 オープニングのR・シュトラウス「ツァラトゥストラはかく語りき」は物語りの
予感を、ディスカバリー号が月へ向かう場面でのJ・シュトラウスの
「美しく青きドナウ」は宇宙の限りない静謐を感じさせて、40年も前に
見事なSFX世界の“旅情”を演出していました。

音楽や映像は私のいささか古くなった脳にも時々鮮やかに蘇り、一度
去来すると半日ぐらいは頭の中をぐるぐるしてちょっと閉口します。

横山国男

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2007年06月05日(火)更新

ウチの石川遼クン・・ジュニアゴルフについて考える

首相官邸にまで招かれ「日本全国を明るくしてくれた」と称賛されたジュニアゴルフ
の逸材「石川遼」君。高校一年生(15歳)でのプロ競技での優勝は、ゴルフという
スポーツ(ゲーム)が、特にトーナメントにおいては、4日間72ホールという長丁場で
行われることを考えると、「体・技・心」どれが欠けても成就されるものではありませ
んから、その実力は本物といえるでしょう。
このまま伸びていって、世界で活躍してくれるとよいのですが。


「ハンカチ王子」こと早稲田の斉藤投手に続いて、低迷する「男子プロゴルフ」の
救世主として期待されているわけですが、早くもマスコミは「ハニカミ王子」などと
ニックネームをつけ、ヨンさまを追っかけていたおばさまは大忙し。ゴルフ場などは
無縁の場所だったはずですが、石川君が出場している昨日の「関東アマ」は前代
未聞のギャラリー数で、「お弁当」500食があっという間に売り切れたということです。


「平和日本」「内向き日本人」を象徴しているような話題ではありますが、それだけ
今の日本が「さわやかさ」を渇望しているということでもあり、ある意味健全とも
言えるかも知れません。

        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ジュニアゴルフ育成」に関わる者として、いろいろな問題や課題も考えさせらて
いますが、(特に親の方に問題があるケースが多いのですが)そういうものを超えて、
なおゴルフには素晴らしい教育効果があると信じて疑いません。

「週刊ポスト」の石川遼君の記事にある、「集中力」「挨拶」「向上心」「笑顔」・・・の
どれをとっても今の子供たちや青年に欠けているものではないでしょうか。


しかし私が考える「ゴルフから学ぶこと」で最も重要視していることは他にあります。

それは
1.フイールドには審判がいないので、すべてルールに基づいて自分がジャッジ
  すること。(公正とはなにか。自分に有利にふるまわないということはどういう
  ことか)
2.プレーに関する「アドバイス」を受けることも、与えることも競技中は禁じられている
  こと。(すなわちあらゆるトラブルも、自分の頭と持っている技術と道具でなんとか
  しなくてはならないこと)

 「君たちがやがて社会に出たときの宝物になると思います」と、いろいろな大会で
挨拶するときの常套文句にしています。

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ところでウチの孫、未来の石川遼クン(ハナカミ王子)はこの4月から小学3年生に
なり、あまりにワンパクなので知合いのプロがやっている「ジュニアゴルフスクール」
に入れました。
家の中でゲームに異常に熱中することも心配でした。

どうやらゴルフが好きなようで、行き帰りの車のなかでも学校のことやゴルフのこと
を会話します。「石川遼君も同じ小三からゴルフをはじめたんだって」と今回の話題
も解説してやりますが、遼君のご両親(大変好感を持っていますが)のようなサポート
は出来ませんし、するつもりもありません。


ジュニアの指導に長い、Sプロにまかせて一切口も出しません。
時々のぞくと、おかしなグリップでブンブン振り回して機関銃のように嬉しそうにボール
をアチコチに飛ばしています。

しかし中学に入る頃には、飛距離でもスコアでもきっと私の方が負けると思います。
アチラはうまくなり、コチラは一層年をとるからですが。

コー君、いつかジジ・ババと3人でゴルフを楽しもう。


みんなのゴルフ
ジュニア基本ゴルフ教本「みんなでゴルフ」(@800円)
※ジュニアどころか、大人の教本としてもすぐれもの。ふだん必要なルールも
書かれていて、もしこの教本をマスター出来れば90点のゴルファーに
なれるでしょう。
(社)日本プロゴルフ協会で入手出来ます。http://www.pga.or.jp


横山国男
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2007年04月10日(火)更新

はるかなるオーガスタ

“ゴルフの祭典”第71回「マスターズゴルフ」が終わりました。
世界では数億人がTVを通じて観ていたことでしょう。

日本でもゴルフ好きの方なら、毎日早朝からTV観戦、最終日の9日
月曜日(現地日曜日)は出勤の途中も気になって、携帯でチェック
されていたサラリーマンの方も多かったかもしれません。

タイガー・ウッズフアンにはフラストレーションのたまる4日間で
したが、優勝したのはほぼ無名と言ってよい、ザック・ジョンソン
(31歳)。ヒリヒリするような重圧に耐えて、頂点に立ちました。


それにしても毎回思うことですが、外国の人はどうしてこのような
席でのインタビューの受け答えが素敵なんでしょうか。
この一見地味な(外見も)選手ザックも感動的な優勝者の弁を語り
ました。

外国人といってもアメリカが多い気がしますが、このような場合
まず主催者、関係者やボランティア、フアンへの感謝の言葉を述べ
ます。

1月に生まれたばかりの長男ウイルちゃんにキスしまくったあと、
「家族、仲間、そして神に感謝したい。夢と思っていたメジャーで
勝つことが出来たが、これからも出身地のアイオワを忘れないプロ
でありたい」と。泣かせますね。

前年度のチャンピオン、フィル・ミケルソンからグリーンジャケット
を着せてもらうと、「ワォ! 着慣れなくちゃね」と飾らない人柄が
よく出ていてほほえましくなりました。

日本では優勝者のインタビューの第一声が「そうですね、今日は・・」
と何を聞いても「ソーデスネ」で始まり「これからも応援よろしく
お願いしまース」で終わるのが非常に気になります。マイクを向ける
側のレベルにも問題があると思いますが。

        ・・・・・・・・・・・・・・・

1995年、生涯に一度はと思っていた「マスターズ」の決勝ラウンドを
観ることが出来ました。ジョージア州アトランタまでの長時間の飛行、
そこからバスでさらに数時間、ゴルフにまつわる私の思い出の中でも、
今でも色鮮やかで褪せることがありません。

本当に夢のような美しいコースでしたが、TVで観ていたのと全く違って
いたのは、実際にはかなりのアップダウンがある「丘陵コース」だった
ことでした。
全米アマで優勝したタイガー・ウッズが初めて招待された年だったと
記憶していますが、身体も細く、まだ少年の面立ちでした。


この年の優勝者は“オネスト”ベン・クレンショー。18番ホール最前列
で観ていましたが、最後の短いパットを沈めると、腰をかがめたまま、
パターから手を離し、両手で顔を覆い肩を震わせ慟哭しました。

あとで知ったのですが、師匠のハービー・ペニック老が大会直前に亡く
なり、共に長年師事したトム・カイトとともに葬儀に参列、棺を担いで
からトンボ帰りでオーガスタに戻ってきたのです。

“ハービーがついていてくれた”、とベンはインタビューで答えていた
ようです。すでに全盛期は過ぎていましたし、優勝者の予想ではかなり
後順位だったと思います。
背景にはいろいろなドラマがあるものですね。

     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

毎年のように用具の進歩や技術の向上があり、あれから「オーガスタ
ナショナル」も400ヤード以上距離が延びています。

108ミリのカップに向かって必死で考え、風を読み、自制と闘争本能の
間で揺れる心をコントロールしながら、持てる技術を駆使して攻める
マスター(名手)たち。そうはさせじとコースセッティングに叡智の
限りを尽くし、カップを守ろうとするスーパーインテンデントと呼ばれる
グリーンキーパーやコース委員会のマスターたちとの戦いがメジャーと
呼ばれるゴルフです。

今年の優勝スコアが久しぶりの4日間で1オーバーという、マスター達
を苦しめた結果は、ひとまず「コース」の勝ちだったということでしょう。

今ごろ「オーガスタナショナルゴルフクラブ」の面々は、あの美しい、
しかしあまり大きくないクラブハウスで祝杯を挙げているに違いありま
せん。

版画
       当時のNo.11ホール(版画)

タグ
珍しい木製のキャディバッグタグ

横山国男
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「知るは喜び、調べるは楽しみ、分かるは感動、学ぶは一生」とか。高齢者の仲間入りの年齢ですが、仕事でも趣味でもICT時代の恩恵に感謝しています。趣味・・本好き、水彩画、ゴルフ('05までJGA委員、現在中部ゴルフ連盟ジュニア育成委員ほか。エポック・・還暦のアルバトロス、'06...

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