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2009年03月05日(木)更新

「大恐慌」来るなら来てみろ。

今、本屋さんへ行くと「恐慌本」がいっぱい。
その内の一冊「大恐慌入門」(朝倉 慶著 徳間書店)を買って読みましたが、
まえがきにある「ケタ違いのスーパーバブル崩壊を覚悟せよ」「悲劇の幕はまだ
切って落とされたばかり」「デリバティブという“金融ばくち”に熱狂したツケをこれ
から払わされる」などの刺激的な小題が並んでいます。

なんでも彼らがやった「ばくち」の総計は、想定元本で6京円(一億円の一万倍が
一兆円、一兆円の一万倍が一京円)だそうで、これが音を立てて崩れていってる
とのこと。私の勝手な解釈ですが、世界の富の40%くらいが一瞬で吹っ飛んだ
計算になるようです。(もっともそれが「富」だったのかどうか怪しいものですが)
昔「ジャワの東」という映画で、高さ40mくらいの「大津波」が押し寄せてくるシーン
があり、胆をつぶしましたが、まあそんなものではないかとも思います。

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ところが、あまりにも天文学的な数字のせいか、私自身になにが起こるのか具体的
にイメージできないせいか意外と平静に読了しました。
それより、この間から考えている「何でも60%」になる、する、という思いつきが私を
落ち着かせているのかも知れません。

要するに一度日本人は何でも現在の60%で生きる覚悟をしたらよいのでは、と。
しかもこれはそうトンデモナイコトでもないように思えるのです。
大体が現在の生活は「過剰」ばかりのような気がします。議員の数も行政サービス
も夜間の照明も車の排気量も新聞のページ数も食糧の輸入・廃棄分も休耕田の
面積(農業補助金)も私の摂取カロリーも・・・・・・数え挙げたらキリがありません。

3リッターの車に乗っているのなら1800ccに、1000ccなら600ccの軽に乗る、
十分です。衣食住全般にわたって楽しく4割減を目指したらどうかと思います。
おかげで成人病が減り、国の医療費も60%になるかもしれません。
家だって子供が巣立っていけば日当りのいい40%を文字どおり「ハウス農園」に
すれば野菜などはとても二人では食べきれません。バイオ技術も発達してますし。

とまあ、考えているわけですが、あながち荒唐無稽というわけでもないのです。
日本は南北に長い列島ですし、水もあります。一滴の水もないようにみえる
アラビアの砂漠でもベドウイン族はチャンと暮らしていますから、それに比べれば
恵まれすぎているほどでしょう。

会社の売り上げも現在の60%でやれる体制をつくります。人件費も60%、これは
一見難しいように思えますが、もともと日本人の労働生産性はすごく低いですから
これを1.5倍くらいに高めれば60%にしたことと同じではないでしょうか。
過剰生産するくらいなら、わが社などは駐車場のアスファルトをはがして元の畑に
もどして半農半工、半農半商、社員は家族の食糧を作る、ご近所の高齢者にも分
けてあげる、というのは健康的でグッドアイデアだと思いますが。

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こんなことを考えるのは私の世代は食糧難を経験してますし、私などは中学生まで
母親の小さな畑を手伝った記憶がしっかり残っていて、いざとなったら何とかする、
できるという自信がある(と思っている)からかも知れません。
その点都会でお暮らしの皆さんは大変ですぞ。

世界、日本の経済がどうなるかは予想もつきませんが、かって経験したことが
ない場面は一度は避けられないと思っていたほうがよさそうです。
でも、ついこの前まで日本人はそういう暮らしをしていたのです。サラリーマンなど
という職種の就労者は戦前は30%しかいなかったらしいですから。(今は70%)

横山国男

【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/

2009年03月02日(月)更新

全国よさこい衣装コンペ・・デザイン部門で優勝、総合でも準大賞!!

昨日3月1日(日)、福井県の繊維素材で制作したよさこい衣装のデザインを競う
「第4回全国YOSAKO衣デザインコンペティションinふくい」の最終審査会で
当社がデザインした「颯爽JAPAN(兵庫)」の衣装が<デザイン賞部門>で優勝、
演舞の内容や動きに合わせデザインや配色、素材使いを工夫した個性的な衣装
かどうかを審査する<コンペ部門>では、デザイン画を描き、プリント生地から
制作させていただいた地元「明新森組chezawatoto(ジュニア)」 が準大賞を
獲得するという大変嬉しい結果となりました。

2日の福井新聞=当社でデザイン・制作した衣装で踊るジュニアたち

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この催しは、福井県の繊維産業の振興、イメージアップを目的に県繊維協会など
が「ふくいファッションイベント実行委」をつくり、力を入れてきました。
本年度は全国122チームから応募があり、<コンペ部門>、<デザイン部門>
合わせて13チームが最終審査に残るという狭き門でした。
県産生地の提供を受けた13チーム(1チーム代表10名)は、福井の会場へ招待
されて演舞します。

 今年から新設された、祭りなどで実際に着用した衣装を対象に審査する
<デザイン部門>には昨年苦心して制作した長女(企画・デザインディレクター)
の衣装デザインが優勝。
 <コンペ部門>は、新人の服装学院出身のOさんが、福井の「よさこい」では
草分け的存在の“明新森組” 森代表のきびしい注文に何度も試行錯誤を繰り返し
ながら、テーマの「花火」を見事に衣装に表現してくれました。
また、この花火の衣装は会場に集まったよさこいフアン、観客からの人気投票で
1位の「優秀賞・イッチョライNPO賞」も受賞するというW受賞の快挙でした。

審査の結果発表で、二人は抱き合って喜んだようですが、夜遅くまで何か月も
苦労した甲斐があったというものです。

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インターネットを中心に事業を進めてきたショップ「オーダーよさこい屋」も4年ほど
になり、ようやく「ワンストップ=デザインからお渡しまで全て当社内で完結する」
という強み、良さをご理解いただけるようになったと思います。
「よさこい衣装」の検索でも常にトップページをキープしてきました。

加えて繊維・織物・二次加工など全てが周辺に揃っていますので、バラエティに富ん
だ企画・デザインの活かし方が出来る強みがある、と考えています。
特に今回のように、「オリジナルプリント生地の制作」は、プリント柄のデザインから
必要量のみプリントする当社の得意技をいかんなく発揮できたと思います。

長い間、「地場産業ルネッサンス」の一翼を担いたい、福井の繊維産業が製造のみ
に偏っている現状を少しでも改善できたら、の思いが少し実現に近づいた気がした
今回の受賞でした。

これを励みにこれからも社員一同でがんばりたいと思っています。

颯爽JAPAN=デザイン賞 テーマ“花火”=コンペ準大賞、人気投票一位

横山国男

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2009年02月27日(金)更新

5人の“匠”でこれからやること。

<引用はじめ>
『日本の伝統文化の染織はその地域ごとに、ほんのわずかな人たちによって
守り伝えられている。それを継承する人々を訪ねた。訪問のたびに季節が移り
風景が変わった。そのデリケートで美しい日本の気候や風土がいろいろな素材
や技術、技法までも作り出す魔法の役目を果たしていることを知らされた。
作品はどれもみな美しく、地域の色や景色、大地の匂いまでも織り込んでいる。
またどの人もみな笑顔が良かった。大好きな物づくりに没頭している姿や、それを
誇る情熱に心揺さぶられた。
今回の「伝統の染織文化」を訪ねる旅は、楽しく感動することの多い旅ではあった
が、重く考えさせられることの多い旅でもあった。その中の一つ、訪ねた先のいず
れもが伝統の染織文化は一つの家族、一人の人の手によって守られているという
現実に考えさせられた。受け継ぐことの困難さは言うまでもない。
あまりにも細々として未来への継続は危ういように見える。しかし考えてみると、
逆に最小の単位だったからこそ継続してきたのかも知れない。企業レベルだと、
どうしても効率や種々の経済事情が優先されることを考えれば当然のかたちと
いえる。(後略)』 (「大地の染織」 はじめにから抜粋 吉見 逸朗著 繊研新聞社刊)

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昨夜、和紙を織物・編み物にすることに情熱を傾けてきた3人の“匠”たちと私、
当社専務の5人で「苦労話をする会」をやりました。

織のエキスパートは70代、編みのプロは50代、残る3人は60代で、無地染め、
プリントデザイン、コンピュータグラフイックスが専門。

皆、ものづくりに半生をかけてきた男たち。生きいきして歳を感じさせず、この
技術と製品をどう世の中に送り出すか、で夢中なのです。

作家のように一人の手造りではありませんが、各自が「これでどうだ!」と自分の
持っているものをぶつけ、企業としても成り立つ方法を論じて夜がふけるまで話す、
最高に「楽しい」ひと時でした。

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26日の(株)クエストリー櫻田社長のブログ「身の回りにある宝物」を読みました。
「何もないと思っていた田舎には実は宝物があった。でもそれの見つけ方を知ら
なかった」 「いまあるものを使うこと、いまある宝物を生かすこと」。

大学や専門学校で繊維工学やデザインを学んだが、気がついたら小さな工場、
工房でどっぷりとモノづくりに浸ってきた5人の“匠”たち。

さて、何がどう発展していくか見ものです。


横山国男

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2009年02月25日(水)更新

映画のセリフから

「将来のことを考えろ」
「将来なんて捨てている」
「違う!将来がお前を捨てているんだ」
                     <映画 「サタデー・ナイト・フイーバー」より>

日本映画が久しぶりにアカデミー賞を獲得したニュースは、最近暗いニュースが
多い中で明るい話題でした。監督、俳優がすぐれていることはもちろんですが、
当然脚本も素晴らしかったに違いありません。

それにしても、上のセリフ・・なかなか含蓄があって、こういう言い回しには思わず
ひきつけられます。
いろいろなものを読み、観察して、考える、そういうことを続けていくうち、作家や
脚本家はこのようなセリフを書けるようになるのでしょうか。

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ところで余談ですが、
「サタデー・ナイト・フイーバー」で一躍ハリウッドのスターになったジョン・トラボルタ。
その後はシリアスな役もこなして、一時はビッグネームの女優が「最も共演したい
相手役」として挙げていました。中年になってかなり太りましたが。

先年、「ヘアスプレー」(2007)という映画で、すごい太ったお母さん役をやって、
観る方の目を白黒させましたが、内容はいま一つだったように思いました。
しかし存在感のある俳優で、出世作と言える「サタデー・・・・」では、ダンスはもの
すごくうまいけれどこんなに大スターになるとは思いませんでした。

とびっきりの飛行機マニアで、操縦の資格は勿論、大型のジェット機(なんと普通
 の旅客機!)も所有、自宅敷地内には滑走路があり、何機もの軽飛行機も
持っているという記事には驚きました。

ハリウッドの大スターともなるとスケールがケタ違いですね。


横山国男

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2009年02月23日(月)更新

「撤退」も大事な戦略

『撤退に異常な意味をもたせてしまう何かが、この国(の文化)にはある。と思う』

確かこんな文章をあるブログで読んだ記憶があるのですが、たしかに日本人は
罪ではなく「恥」に重きをおくようなところがあります。

事業を始めたころ、ある政府系金融機関の若手経営者の会があり、その後の
パーティー席上、一人の融資担当者が少し笑いながら話してくれたことを今でも
鮮明に覚えています。

『 「福井は浄土真宗の盛んな土地柄で、人様にご迷惑をかけるのを一番恥と
する。歯をくいしばってでも事業継続、借入返済を一番に考える事業主が多い。
大いに貸付けてもよい」と東京の本部から言われているんですよ』と。

暗に最後はすべてを差し出しても弁済する・・・ともとれる話でした。

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今回の不況は、第一次石油ショック、ニクソンショックなどを経験済みの私でも
それらとは全然違うと思います。「ガンバロー!!」の精神論などではとても乗り
切れるとは思えません。

いろいろな補助や支援で命脈をつないできた企業が退場を迫られることになり、
否応なく産業構造の転換が起きると思います。

考えてみれば、最後は「竹ヤリ」で国を守ろうとまで真剣に考えた「太平洋戦争」、
精神論がいかに悲劇を長引かせたか、と暗澹とした気持になります。

セフティーネットを張りながら、同時に新しい経済社会へ移行していく決意がそれ
ぞれの事業経営者に求められているのだと思います。

事態が表面化してくるのはこれからだ、と最近周りの経営者と話していてもヒシ
ヒシと感じます。恥だなんて思わず「正しい撤退」も視野に入れて心を落ち着かせ
て対処したいものです。


横山国男

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2009年02月21日(土)更新

挑戦と勇気

      挑戦とは自分と闘うこと、勇気とは自分を信じること

作者不詳ですが、今朝は身にしみる名言のように思いました。周囲にいろいろな
ことがあっても元気を出してモチョット頑張らねば。

今までのブログで最短だけど、ま、いいか。

横山国男

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2009年02月18日(水)更新

はっきり言います!「なんですぐに起業??」・・いよりんさん。

17日付[明大生との毎週一問百答]で、明大商学部の大塚さんが「起業します!
個人事業ですが、正直怖いです。不安です。経営者のみなさまが起業するときに
気をつけていたこと、失敗したことアドバイスなどありましたらお願いします」と質問
されました。

これに対し、間髪入れず人材育成のサポーター井寄事務所の“いよりん”こと井寄
さんが「学生からなんですぐに起業??」「起業するなら会社に最低3年は勤める
べき!」と、他の経営者のみなさんはどうお考えかわかりませんが、と断って持論
を述べられました。詳しくはいよりんさんのブログを再読いただくとして、私も同感
です。
(この際いよりんフアンであることはぬきにして)。

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私も8年ほど商社でサラリーマン、どうしてもつくりたいものがあって、その後3Kも
かくやと思われる町工場2社(最初は商社の先輩が社長、つぎは典型的町工場の
親父さんが社長)で計7年、それから起業しましたので本当に貴重な経験をした、
と今は思います。

生来の職人気質と用心深さがあいまって、なんとか30年零細な企業を続けて
これたのではと考えておりますが、いくつか私なりにアドバイスができることもある
ように思います。
ただ少し長くなりますのでブログでは意を尽くせません。ご興味があれば大塚さん
メールください。

それにしても大塚さん、いよりんさんの剣幕には驚きましたよね!。
大塚さんはもう「起業します!」と言ってるのに。・・・アドバイスになってない(笑)
でもいよりんさんは誰よりも大塚さんたちのことを心配しているんですね。ご自身の
経験から。

「経営者会報ブログ」は素晴らしいと再認識しました。

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ちょうど今読んでいる本「あなたには“躾”があるか?」(斎藤 薫著 講談社)に
面白いことが書いてありました。

No221【一流企業の躾】 <一流企業は、一流の躾をするから“一流”なのだ>編。

抜粋です。
『 「一流企業に1年でも2年でもいた人って、30代40代になってもわかるんです」
と言ったのは、ある小さな企業の女性社長。「特に、何でもない基本的なことで
わかります。“おじぎ”より、もっと基本的なことで」。
“おじぎ”より基本的なことって何なのかと思ったら、おつかいもので持っていく
おせんべいの袋を床に置かないとか、お客様がいらした時、首だけじゃなく体ごと
そちらを向くとか・・・。まさに“体の中に躾があるかどうかってこと”をこの人は
言いたいのではないのか。(中略)一流企業は、たとえば3ヵ月の“研修”みたいな
もので、社会人としての“言葉にできない躾”を一人一人の体に送り込んでいる。
まずは“会社の名に恥じない人に”という、誇り。それが、いつの間にか“躾ある
人たち”を育成するのだろうと言うのである。 これ、すごくよくわかる・・・(略)』

・・その無言の躾が代々伝承されてきたのが“一流企業”というものである。
だから、つべこべ言わず入れるなら入ろう、一流企業。と結んでいますが、もちろん
一流企業って大企業とは限らない、と私は思います。

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そう言えば、この未曽有の不況を作りだした元凶は「躾」のできていない連中の
仕業だったのかも知れない。


横山国男

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2009年02月16日(月)更新

元気が出るミュージカル映画「マンマ・ミーア!」

週末は今世界的に大ヒット中の(ミュージカル映画の興収記録を塗り替えている)
英米合作の映画「マンマ・ミーア!」を夫婦で観に。
製作、監督、脚本、主演すべて女性というからたいしたもんです。

チケット売り場で久しぶりに“人生の達人”と私がひそかに敬愛するゴルフ友達の
Y先輩とその奥さん、娘さんと思しき方にお会いして挨拶を交わしました。
「これ、ブロードウエイの舞台を見たんだけど、映画になったというんで観に来た」。

何代か続いた材木屋さんを数年前さっさと閉め、以降はゴルフと世界の船旅に
夢中。 船上ではパソコンを操り、仲良くなった熟年のみなさんの旅の模様を
DVDに編集してあげて大いに喜ばれている、田舎には珍しいトンデルアラセブン。

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内容充実の「プログラム」(600円)も買いましたが、「ウエブを含む転載不可」
なので写真を載せられないのが残念ですが、まだの方にはこの不況感蔓延の
時期、ぜひご覧になることをおすすめします。ドリンクより元気が百倍します。

まずこの映画は中高年の人にピッタリ。全編かってこれも大ヒットしたABBAの
ヒットナンバーが20曲以上も流れる中、下腹がちょっとプックリの男女俳優が
必死で歌って踊ります。知ってる曲ばかりなので観客はノリノリで大いに楽しめ
ますが、かってのフレッド・アステア、シド・チャリッシのようなエレガンスは全くあり
ませんし、「ウエストサイド・ストーリー」のような研ぎ澄まされた画面もありません。

まあ、来し方を感じさせる「ウエストサイ・ストーリー」とも言えて大共感。
それにしてもこの映画もまた、ミュージカルは初めてというアカデミー賞14回
ノミネート(2回受賞)の大女優メリル・ストリープ一人の大タチマワリ。
「メリルのメリルによるメリルのための」映画のような気もしないではありませんが、
なんとオン年59才、これだけ歌って踊って演技して、には感服します。

各国では観客が総立ちになって、手拍子、足拍子、踊り出すものまで出ている
そうですが、そこは中年の観客が多いせいか日本人は静かに観ています。
それでも私同様、足で拍子をとっていたり、自然と肩をゆすったりせずにはいら
れない、久しぶりの底抜けに楽しいミュージカル映画でした。

美しいギリシャの小さな島の石造りのボロホテルと岬の曲がりくねった石段の
先にある丘の教会という舞台・景色を見るだけでもホッとしますし、暗い世相を
ひと時忘れさせてくれます。

大げさに言えば、猥雑で泣かせるセリフも随所にちりばめられたこの映画を観て
みんなが共感している間は、根拠はないけどなんだか世界は大丈夫なんでは、
 と思わされる素敵なミュージカル映画でした。

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出口で再びY先輩にお会いする。
「やっと意味がわかったよ。向こうで舞台を観た時はちんぷんかんぷんだった
から」。


横山国男

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2009年02月13日(金)更新

意外と好評なんだそうです=「逆チョコ」。

明日2月14日は「バレンタインデー」。土曜日なのでこの際「義理チョコ」は無しに、
とチャッカリ考えるのかと思ったら「義理」は意外と根強いんだそうです。

「恋人たちの愛の誓いの日」とされ、世界各地で様々な祝い方があるそうですが、
ヨーロッパなどでは、男性、女性の別なく、花やケーキ、カードなどを贈り合うそう。
日本に見られるようなホワイトデーのような習慣はあまりないようです。

先日「繊研新聞」に<バレンタインデー 今年の消費動向を読む>という記事が
ありました。マーケティング会社が調査した今年の「バレンタインデー事情」で興味
を引いた記述を二つほど転載させていただきます。

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「逆チョコ」という言葉があることを知りませんでした。(私)

『森永製菓が行った「男と女のバレンタイン意識調査」では、話題の「逆チョコ」市場
が盛り上がり、ボーダーレス化が見られた。10~50代の男女各400人を調査。
「欲しいと言われればチョコを贈る」と答えた男性は90.8%に上った。
意識としても「男があげても良いと思う」は7割と、逆チョコに違和感はないようだ。
そこに込める気持ちは「感謝」61%、「友情」40%、「シャレ」27%、「愛情」25%
が上位。贈る相手は会社員の65%が「妻」、学生は56%が「学校の女性友達」で、
「彼女」の40%を上回った。
 女性も「逆チョコ」を好意的に受け止めている。98%が「もらったらうれしい」と
回答し、逆チョコ男性を「気が利いている」67%、「すてき」44%、「紳士だ」17%
と評価する。くれた男性を「異性として意識する」は8割近く、逆チョコ男性のネーミ
ングでは「チョコメン」が一番だった。
逆チョコの予算は「本命(女性)」は平均1672円、「義理」600円。本来の女性が
男性にプレゼントする場合では本命1714円、義理542円と若干の差があった』。

冒頭の根強い「義理」については、

『バレンタインデーにチョコをあげる「予定がある」と答えたのは、「義理」70.8%、
「本命」49.2%と義理が根強く、イベント化が目立つ。それは「バレンタインデーを
どう思うか」との結果にも表れ、「イベントとしてはアリだと思う」が57.5%と過半数
を上回った。そこに「毎年楽しみにしている」10.0%を加えると約7割がイベントと
して好意的。逆に「正直、結構、面倒」「なければいい」は約4人に1人。無関心派
を加えると3割になる』。

他にも「草食系の増殖」とか「20代はおウチ派」だとかの面白い調査分析があり
ますが、総じて チョコ=「感謝を込めた季節のギフト」に定着が最近の我が国の
「セントバレンタインデー事情」と理解してよいようです。

ホワイトデーに頭を悩ませなくてもよくなるかも知れませんね。

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ところで、日本の「バレンタインデーにチョコを贈る」というイベントを考えだしたのは
「メリーチョコレートカムパニー」の原社長さんであることはあまりに有名です。

始まりの1958年(昭和33年)のフエアの売り上げはたった170円(3枚のチョコ)
だったと、この「経営者会報事務局ブログ(昨年の1月19日号)」に、ITをいち早く
利用して高収益企業にした原さんへの取材の記事も載っています。

滅多に「講演会」というものには行かない私が、10年以上も前、お話をうかがって
「情報化時代」の幕開けを強く実感させていただいた恩人の一人とも言える方でした。
その「メリーチョコレートカムパニー」が、ロッテホールディングスに全株買収され、
原社長さんも退かれたという、昨年末のニュースは衝撃的でした。
家族経営の理念のもと、あれほどの超優良企業であられたのに。
原因は巨額のデリバティブ取引の損失とか。誰もが予想しえなかった「金融崩壊」、
本当に経営とは一寸先は闇、何が起こるか分かりませんね。

なにはともあれ、お元気であられることを念じるばかりです。


横山国男

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2009年02月11日(水)更新

沖縄は「琉球国」として独立したらどうだろう。

先週末、ここのところ厳冬期に恒例になっている沖縄へ。
近くの小松空港では出発日も帰着日も気温6度前後(今年は雪はないですが)、
那覇は滞在中、日中は23度前後で、もう桜が葉桜になっているところもありました。

それにしてもなぜこんなに国内なのにバカ高い旅費になるのか。すべてインター
ネットをフルに使って、「早割運賃」と「宿泊バーゲン」を使い倒し、これ以下には
ならないところまで工夫していますが、円高の今、「韓国ツアー」の格安ぶりなどを
見ているとあきれてしまいます。

上海からの留学生などに聞くと、日本は大体何でも5倍くらいの感じと言います。
そうかも知れません。福井・東京間のJR料金が約3万円ですから、中国の都市部
一般勤労者の2か月分の給料くらいが乗車賃で消えてしまうのです。

このような高コスト・高賃金・低生産性ではグローバル化、フラット化にとても耐えら
れるとは思えません。

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飛行機の窓から見える美しい島々、トロピカルな風景は雪国から来たものには
縮んでいる体、心がゆっくりと解凍されるような気さえします。
しかも、最近沖縄の名の通ったリゾートは「アジアンリゾート」と言ってもよい、
国際級のホテル・サービスが増え、ここは「バリ島」の一流ホテルか、と思える
ような雰囲気、サービス持つホテルも多くなりました。

しかし、必ずしも観光客が増えているようには見えません。今回は特にホテルも
空港もにぎわいが少なかったように思いました。ここにも「世界同時不況」の影が
忍び寄っているのでしょうか。

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何度か沖縄へ行くうち、「沖縄」は独立した方がよいのでは、と思うようになりました。
もちろん、その前に日本が連邦制などをとる必要がありますが、17世紀後半に
薩摩藩の付庸国となるまで「琉球王国」という、独自の政治・経済・文化を持つ
独立国だったのです。明の配下に置かれた時代もあったようですが。

地方分権といいながら東京一極集中はますます進み、日本の政治、経済、社会が
今後まともに機能するのだろうかなど心配される時代。
そのすぐれた固有の文化、風土、国際級になってきた観光資源の整備などを
生かして、日本政府の諸々の規制や制約から自由になり、中国やロシアと直接
航路を開き、観光を大きな産業として真のアジアンリゾートを目指すというのは
どうでしょうか。

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考えてみれば「北海道」も同じような気がします。いつまでも硬直化した中央政府
に頼らず、地方が活き活きと「国づくり」ができる時代が来た方が幸せではないか、
そんなことを帰りの飛行機の窓外を見ながら考えました。



横山国男


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会社概要

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個人プロフィール

「知るは喜び、調べるは楽しみ、分かるは感動、学ぶは一生」とか。高齢者の仲間入りの年齢ですが、仕事でも趣味でもICT時代の恩恵に感謝しています。趣味・・本好き、水彩画、ゴルフ('05までJGA委員、現在中部ゴルフ連盟ジュニア育成委員ほか。エポック・・還暦のアルバトロス、'06...

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