株式会社横山工藝 代表取締役 横山 国男 の日記 | 経営者会報 (社長ブログ)
「プリント道」45年余。新たな自身の夢と後継者への手紙-(株)横山工藝社長 横山国男のブログ
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2008年10月12日(日)更新
これもまやかしだった?「企業価値」という言葉。
世界金融危機の深層に迫る」を見ました。
抑制の利いた内容で、サブプライムとか証券化など、もう一つよくわからない私
にも「何が起きたのか、これからどうなるのか」・・・頭がすっきりしました。
それにしても「クローズアップ現代」でおなじみの国谷さんというキャスターは素晴
らしいですね。 「クロ現」を2日ほど休んで、急きょNYへも取材に飛んだとか。
この人を目指すような女性が多くなれば、日本の未来も明るいと思います。
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ところで頭がすっきりしたといえばもう一つ。
「企業価値」という言葉について、読ませてもらっているブログ「世に倦む日日」
さんが、最新号で下記のようにバッサリやってくれて、胸のすく思いがしました。
<引用始め>
『この1週間の株の下落で東証の時価総額は2割消えたと報じられている。
企業価値とは1週間で2割も消滅するものなのか。工場が災害に遭ったわけでも
なく、経営者が死んだわけでもなく、同じ製品を同じ従業員が製造して販売して、
売上も同じ水準を維持しながら、1週間で2割も企業価値が下落するのは何故
なのか。その企業価値とは一体何なのだ。(中略)
1970年代には「企業価値」などという怪しげな概念はなく、そのような言葉を
企業の目的として言う経営者もいなかった。経営者たちは、よい製品を作って
社会に貢献するために企業を経営していた。本田宗一郎も松下幸之助も井深大
も。 「企業価値」なる範疇が「金融工学」と同じく全くのまやかしの範疇であった
真実が世界同時株安によって証明された。
「企業価値を高める」ための経営はなくなる。企業にとっての株式は自己目的で
はなく、単に資金調達の手段でしかなくなる。 <引用終わり>
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上場などとは無縁の零細企業経営者の私にとって、あえて「企業価値」という言葉
を使うなら、BS/PL(数字)に表出しない、社長やスタッフのキャラクターや企画力、
企業も良き社会の一員であるべきとする経営理念、のれんや信用などのいわば
企業文化力、オフバランスシートこそ本来の「企業価値」ではないかと、常日頃考
えているのですが。
横山国男
【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/
2008年06月05日(木)更新
倒産しても死んだらあかん!
TV(NHK総合)のスイッチを入れると、表題のショッキングなタイトルで相原和幸
さんと言う方がお話し中でした。
ご自身も会社を倒産させた経験者だそうで、(出資を受けていた会社が経営危機
に陥った瞬間、突然取引銀行が相原さんの会社の当座もクローズしてしまった
とか。すごいことをやるもんですね。)今はNPOを立ち上げて、この経験から企業
再生、悩んでいる経営者への助言をライフワークにされているようです。
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年間3万人を超える自殺者、それも再び増える傾向にあるようですが、この中には
経営に行き詰った中小・零細企業の経営者が多く含まれていると言われています。
相原さんは「倒産しても死んだらあかん」と題して、次のようなことを話されましたが、
真面目な人、努力家であればあるほど過重な責任感に押し潰され、「早く楽になり
たい」と思う気持ちも痛いほど分かるのです。
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<相原語録>
○ 「見栄は捨てよ、誇りは捨てるな」
毅然とした態度で。そして礼節を失わないこと。
○ 「気力回復の材料を見つけなさい」
自分よりさらに苦しい人もいる。つらい気持ちを癒してくれる、小さなことでも
よいからモノ・コトを見つけなさい。(花でもメダカからでも命の尊さを教わる
ことができる、と言う風に私は受け取りました)
○ 「倒産はオレのせいじゃない、と思うこと」
但しそれは自分の心の中で。(グローバル化やフラット化の中で頑張ったんだ)
○ 「法を守り、法に守られること」
法に沿った解決を。(自身の混乱が収拾を難しくするのではないでしょうか)
○ 「償いの気持ちを忘れずに」
債権者への弁済ということだけにとどまらず、これからはハンディを乗り越え、
社会に貢献するぞ、という広くて強い心を持つこと。
走り書きでメモしましたので、相原さんの真意を十分伝えられていないかも知れま
せんが、大略そんなお話だったと思います。
また、ITが挫折を生む場合もあるが、話者自身のようにNPOなどでITを利用して
立ち直るきっかけを得ることもできる、とも。
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零細な企業の倒産は、経営者から全てを奪います。家・屋敷・信用はもちろん、
経済的後ろ盾を失くしたと考える子供達も離れていきます。頼みの妻も「なぐさ
め、励ましてくれる人」ばかりではありません。(偏見かも知れませんが、女性は
こんな場合でも本当に強い人が多いように思います。昨日までの何不自由の
ない暮らしでも、状況が変われば人が変わってしまったような亭主をおいて、
さっさとパートにでも出る強さがあるように思います。リアリスト(笑)なんでしょう
が、それはそれで救われますし、翻って男は本当は弱虫だと自分自身思います。)
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想像してみます。 債権者から逃れ、小さなアパートを見つけて、あれからの一人
暮らしももう2ヶ月。踏み切りの前でズボンのポケットに手を入れれば、硬貨が
二つ手に触るだけ・・・・・・・・・“オレはもう終わりだ”。
商売やビジネスがうまくいっているときの「男」は強いものです。なんでも出来る
ような気になります。しかし暗転したとき、「この人は強いな」と思った人にはこの
30年で二人ほどしか会ったことがありません。
横山国男
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2008年04月07日(月)更新
コンパさんに街頭募金のコツを教わる。
して「ポリオ撲滅キャンペーン」の募金活動を行いました。
私の所属する「福井西RC」が提唱クラブとなって、県下で500名近いロータリアンが
それぞれの地域で「のぼり」を立て、「チラシ」を配布して奉仕活動を実践しました。
「ポリオ」って何?という方がおられますが(私のような年長者に多い)、実は私も
RCに入るまで知りませんでした。「脊髄性小児まひ」のことで、それならご存知の人
が殆どでしょう。
世界各国のRCが加盟する国際ロータリーが1985年から撲滅運動を展開。
80年代には130カ国で毎年35万人が発症したといわれていますが、現在では
ワクチン投与が進み、発症が確認できるのは4カ国。発症者は数十人から数百人
規模までに追い詰めましたが、それでも発症者がいるかぎり「撲滅」ではありません
し、西太平洋地域では再び増加の兆候があるといわれています。
このワクチンの費用を負担し続けてきたRCと投与のために世界各国へ出かけた
医師を中心としたロータリアンの貢献は偉大なもので、なかでも日本の活動には
特筆すべきものがあり、ロータリークラブの一員として誇りを感じるときでもあります。
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提唱クラブということもあって、当クラブ会員の大半が福井市の西北部にある
ショッピングセンターの入り口3箇所に立ち、さらに会員子弟のボーイスカウトや
女子高生数名もボランティアとして参加してくれました。
さらに会員のどなたかが飲み会の席で依頼したのでしょう。顔見知りのコンパニオン
事務所の女性社長とスタッフも2名応援に加わってくれて、にぎやかになりました。
スタッフのひとり(昼は看護学校に通う学生さん)が、「私、よく街頭募金に出ます」
と言って、街頭募金のコツを話してくれました。
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『募金箱を持つ人の10mから15m前でチラシを渡します。チラシに目をやりながら
募金してあげたい、と思うと財布を取り出します。いきなり募金箱では財布の中まで
見られるような気がするんですよね。この助走距離があまり長いと、今度は方向を
変えてしまわれるんです』
『RCのように熟年の男性ばかりズラーッと立たれているとちょっと引いてしまいます。
会員の奥さんや、お孫さんなんかも参加したらソフトな雰囲気になり、いいんでは
ないでしょうか』
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とても参考になりました。来年は会長を引き受けねばならない身としては、今回の
募金活動から学ぶことが多くありました。
お花見に絶好の日和、午後のショッピングセンターはいつもより人出が少なく、
心配しましたが、それでも目標額をかなり上回ったようで、準備を進めてきた会長、
幹事、社会奉仕委員長さん、出席会員の皆さん(他クラブも)ご苦労様でした。
横山国男
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2008年01月25日(金)更新
東京新聞「結いの心」を愛読しています。
長野県最北、お隣はもう新潟という日本有数の豪雪地帯、「栄村」からの発信で、
村長は高橋彦芳さん(79歳)、平成の大合併に異を唱え「小さくても輝く自治体
フォーラム」を企画して、2003年には全国の首長も集まったとあります。
『彼(村長)は、よくこんな問いかけをする。「百姓が丹精込めて作ったコメが茶わん
一杯16円ぐらい。汽車で売り子が回ってきてコーヒー一杯飲むと300円。本当の
価値は、どちらにあるか」効率が最優先、カネにならないものは切り捨てるーという
風潮をもたらしたグローバリズム。競争に明け暮れる世界で、モノの値段が決まって
いく。「そんなのわしら百姓が勝てるわけねぇだろ」』(引用終わり)
舌鋒するどく、山里の現実から今の日本という国を語りながら、どうしたら農業を
守ることができるかを、栄村でのいろいろな事例を述べながら、時には愉快に時
には切なく報告をして下さいます。
「結い」とは、村に住む住民全てが参加する無報酬の「共同作業」で、かって住民
の中にも青、壮年者が多かった時代は道を直したり、河川の清掃など奉仕作業
的性格が強いものだったようですが、今はそれに加えて「高齢者の一人暮らし」の
家の雪下ろしなど、命にかかわることまで、それも高齢化した村人で対処しなけれ
ばならなくなって、大変な時代になっていることが読み取れます。
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子供の頃、私の住む地域でも、家の前の小さい川に掛かっている橋を何年か毎に
町内の親父さんたちが、材料を持ち寄り、架け替えたり、補修をしていた記憶が
あり、作業が終わると一杯飲んで、父親は赤い顔でご機嫌で帰ってきました。
これを当地では「結い」といった記憶はありません。こういう「共同作業」を何と言っ
たのか忘れましたが、今でも休日に近郊の農村部の集落を車で通ると、住民が
それぞれ道具を手に、小河川の清掃や、花壇の手入れをされている地区を目に
します。もう長い間、このような作業に参加していないので、ゴルフ場へ行く時など
は、なにか申し訳ないような気持ちでいつも早々と通り過ぎてしまうのですが。
「結い」のことを「普請(ふしん)」という地域もある、とこのブログに書かれています
が、私の地方では「普請」というのは、「道普請」、「家の普請」を指していたように
思います。
職人だった父が「男には普請をさせよ、女には子を産ませよ、と昔から言うもんや」
などと、今から考えると問題発言になりかねない物言いをした記憶がありますが、
考えてみると、新しい家が建ち、子供が次々と生まれるということは、社会がどん
どん成長していく時代だったわけですね。
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今では精々、家内のガーデニングの手伝いぐらいしか土に触れることのない私が、
「お百姓さん」の中身を語ることは僭越ですが、「農業」こそ未来の「日本の産業」
として最も有望だと信じています。
「情報」とか「金融」とか、不確かなものに振り回されるより、戦後の「農業政策」の
失敗とは別に、「品種の改良」や「機械化」「バイオ」などの分野で蓄積されてきた
日本の「農業力」は、「公害防止技術」「環境維持技術」とともに、世界はもとより、
まず自国の食と安全保障に大きく貢献するのでは、と思うこの頃です。
横山国男
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2007年12月29日(土)更新
出来ることから始める・・Tシャツを贈る。
が得た収穫といえば、沢山の「気付き」をもらえたことです。
「社長ブログ」以外にも、少なからぬブログを毎日読ませてもらい、世の中には
素晴らしいブロガーがたくさんおられることも知りました。
一人ひとりが家族のこと、職場や企業、地域のこと、日本という国のこと、世界の
こと、そして「宇宙船地球号のゆくえ」にまで及ぶあらゆる問題に対し思索し、真剣
に立ち向かわれている人が多いことも知り、心強く思いました。
また、必然的に自分の考えの甘さや無知に気付いたり、そういう見方が
あったのか、これからの仕事や生き方をどう考えるべきなのか、などなど自分と
いう人間を否応無く再認識、自省させられることも多くありました。
老後の生活にパソコン・インターネットが欠かせないツールになるであろうことも、
強く認識した一年でした。
勿論、ブログという手段を持ち得ない(持たない)「先師」が数多おられることで
しょうし、このような尊敬すべき人たちも含め「未来をよりよきものにしたい」と思
われ、行動する人たちを少しでも応援できたら、とあらためて思った一年でもあり
ました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
厳しい経営の中でも、自社で出来ることで少しでも社会にお役に立てることも、
これからは考えてみよう、とリーダーで話し合うようになったのも、そういう人たち
の活動をブログやメルマガで読ませて頂いたことにあります。
この秋、社会福祉団体に、少量ですが「プリントTシャツの作成寄贈」を申し入れ
て、必要としているグループを推薦していただくことにしました。
一昨日「障害者のスポーツ指導者グループ」のリーダーの人たちが見えられ、
「指導者にロゴ入りのTシャツが欲しいと思っていましたが、なかなか手が回らず
とても嬉しいです」と、早速デザインの打ち合わせなどをして帰られました。
ささやかですが、新年が創業30年のわが社の“フイランソロピー元年”になる
なら喜ばしいことでもあります。
後継者には、無理をせず、出来る範囲で長く続けていって欲しいと話しています。
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来るべき2008年が、皆様にとって輝かしい年でありますように!!
横山国男
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2007年11月09日(金)更新
知らなかった「赤福」のもう一つの顔。
なったとは聞かない」・・・ここのところ食品業界に次々に起きている問題で例に
よってマスコミのバッシングから擁護するお父さんの応援まで日本中大騒ぎです。
いずれ「耐震偽装」の問題に懲りて、建築基準法が現場を無視して厳格化され、
「建築確認申請」の処理が進まず、このままでは中小工務店などの倒産が一気
に増えるのでは、と懸念される事態が食品業界にも及ぶかも知れません。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
偶然ですが、「1993年M&T総合センター情報【各地の話題】」というインターネット
の記事にぶつかりました。
あの「赤福」が、国道の付け替えで疲弊した伊勢神宮の門前町「おはらい町」の
町並み整備に平成元年からの5年間に伊勢市に総額5億円を寄付、さらに赤福
が音頭をとって、食事や買い物をしてもらうために魅力的な一角をその中心部に
作ろうということになり、中核施設「おかげ横丁」の構想を実現したと。
すごいのは診断してもらった建築家の清家清氏から、「伊勢造り」で町並みを統一
するなら、赤福の4階建てのビルが一番美観を壊していると指摘され、潔く本社ビ
ルを取り壊すことに決め、この跡地に目玉ゾーンを造ったことです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『赤福がおかげ横丁の事業に注ぎ込んだ経費は総額100億円以上。実に当時
の年商に匹敵する額である。プロジェクトが持ち上がった時、会社の財務を担当
していた平居氏は、7年間で借金を返済する計画を立て、社内に説明した。この
まま手をこまねいていては、おはらい町にある本店も衰退するばかりだという
危機感が全社的にあり、開発自体には特に反対の声は上がらなかったが、巨額
の借金を背負い込むことには危惧が強く、スタッフは綿密な計画を立てることを
迫られた。』(同サイトから引用)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
地権者60人一人ひとりに対する不動産業者を介さない、自社だけでの買収活動
を展開し、成功したのは率先して自社ビル解体、跡地提供の英断があったれば
こそでしょう。
目論見どおり、官民一体となって年間600万人の参拝観光客を、再生した「おは
らい町」「おかげ横丁」に回遊させることに成功、廃業寸前の各お店も息を吹き
返し、赤福の借金も平成12年には完済したようですが、全国各地のシャッター
通りの起死回生になかなか妙手がないといわれる現代、なんともすごい話ですね。
それにしても「無期限の営業禁止処分」とは。
横山国男
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2007年10月22日(月)更新
義家弘介・山谷えり子さんを聴く。
会する「I.M.(インターシティミーティング)」で、県最北の「三国RC」の主催でした。
400名余のロータリアンを集めて話し合われたテーマは「新世代と語ろう」、地域の
7中学から生徒代表35名を招き、先生、保護者20名ほどのためにオブザーバ席
も用意されていました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
基調講演「教育再生に向けて」は山谷えり子さん、中学生とともにいろいろな悩み
を話し合う「討論会」のコーディネーターに義家弘介氏。共に今は参議院議員です
が、「教育改革・再生」に並々ならぬ情熱をお持ちと知ってはいましたが、予想通り
2時間30分が短く感ぜられる内容でした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
山谷さんは多感な中学生まで福井で生活した思い出、故山谷親平氏(父・新聞
記者)の衆議院選挙落選から生活が暗転、逃げるように東京へ出発した夜の
福井駅で見送りにきた先生から「福井を忘れたらあかんざ(忘れてはいけない)」
と言われたことなどを導入部に、『今、中学生でも北海道がどこにあるかを知らな
い子が50%以上、私(山谷)たちの中学生のとき必須英単語は600、今は100
なんです』。
話題になった小学算数の円周率の小数点以下切捨てなどの話なども盛り込みな
がら、「真のゆとり教育とは」をもう一度考えてほしい、地域、親子がもっと学校と
深く関わることができるように、土曜日の多面的な空き教室利用に一校500万円の
予算をつけたプログラムなど、百家争鳴の教育再生論者と議員への説得に奔走
しているというお話には、正直昨今の政治家への失望を反省させてもらいました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
義家弘介氏についてはちょっとタレントさん的な印象を持っていましたが、会場の
中学生からの相談や質問に「即答」する、そしてそのブレない熱い語り口に感心し
ました。失礼ながら「ただものではない」という風に思ったのと同時に、フォーラム
が終了と同時に壇上からパッと飛び降り、次々と参加の中学生と握手し、励まして
いく、中学生も嬉々として「キャー」と言いながら嬉しそうなシーンを見た時、パフォ
ーマンスなどという安っぽさや、今までの政治家の「集票行為」などというのとは
全く違うものを感じさせられたことを白状します。
この国に使命感を持った若い政治家が多くなることを本当に期待します。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
会員の減少に悩む「社会奉仕団体=ロータリークラブ」、私自身もモチベーション
が最近低くなるときがあります。
「政治には一切関与しない」を標榜するRCですが、(義家氏へのアプローチは昨
年のことで氏が参議院へ出馬するという話が全く無かった時点での依頼とのこと)
それでも今回のような「フォーラム」が行われるたびに、新しい力を注入されるよう
な気がしますし、教えられることが多いなあ、と思います。
ただ、主催者より何度も「報道関係者」の退去がアナウンスされるので、当初は
「?」違和感を持ちましたが、「教育改革・再生」に挑むお二人の周辺には、必ずし
も順風だけが吹いているわけではないことにも気付かせられました。
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2007年03月08日(木)更新
「園芸福祉」と「園芸療法」
雪のなかった冬でしたが、昨日はめずらしく10センチほどの
積雪、スノータイヤを交換してしまった人は大慌てでした。
でも春はもうそこまで、花の季節も間近い3月初旬の北陸です。
友人のMさんは長年ご夫婦で花屋さんを経営してきました。
最近息子さん夫婦が郊外のショッピングセンター近くに大きな
お店を開店されたのを機に、老後は「園芸福祉」の仕事に力を
入れていきたい、と話してくれました。
先日そのMさんの紹介で「園芸福祉士」の方が、ロータリー
クラブで30分間「卓話」をして下さいました。
*******
幅広い年代の人が、「花や野菜を育てる」という活動を通じて、
楽しみや喜びを共有するというのが「園芸活動」、それを体感
できる場所や空間を作り上げるのに「初級園芸福祉士」という
資格があって、今や43の都道府県で2000名が「NPO法人日本
園芸福祉普及協会」の講座を受講しているとのこと。
(福井県ではまだ7名しか有資格者がいないのだそうですが、Mさん
も勉強中のお一人とか。)
さらに森を散歩する時の爽快な気分、植物が育っていくのを見る喜び、
自分で作った野菜を見ながら隣の人とオシャベリをする、“芋煮会”
などはその典型らしいのですが、「癒し効果やコミニュケーション
効果」をうつ病患者の治療や、身体障害者、精神障害者のリハビリ
などの治療に活用する「園芸療法」も確立しつつあるそうです。
医療法人「和佐の里」(和歌山県)の“園芸療法”の取り組みなど
もご紹介され、園芸はこれからの社会の中で、リクリエーションと
しても、治療としても、さまざまな分野で活用されていくことに
なるでしょう、と講師は結ばれました。
*********
いただいた資料を読むと、「園芸療法」は18世紀ころヨーロッパで
始まったそうですが、我が国には1990年代に紹介されたとあり、
あまり知られていないのも不思議ではありません。
米国には「アメリカ園芸療法協会」があり、Mさんの話ではベトナム
戦争で肉体や精神が傷ついた帰還兵の療法としても知られており、その
ための特殊な園芸用器具なども開発されているとのこと。
そういえばトム・クルーズの主演した映画で、ベトナムから下半身不随
の身で帰還した若い兵士の“人間の尊厳が壊れていく”戦争の悲惨さが
よく出ていた秀作がありましたが、「園芸療法」がこのようなケース
にも有効なんだな、と思いました。
翻って荒廃する我が国の学校や街、頻々と発生する「金属類」の盗難、
「園芸福祉」のような活動は特に高齢者にでも出来る社会貢献ですから、
全国に広まって、植えた人も見る人も“ハッピー”な気分になる日本に
したいものです。
横山国男
http://www.yosakoiya.jp/
http://www.echi-zen-art.co.jp/
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