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2008年10月12日(日)更新

これもまやかしだった?「企業価値」という言葉。

昨夜(11日)、夜8時からのNHKスペシャル「緊急生放送・国谷裕子アメリカ発
世界金融危機の深層に迫る」を見ました。

抑制の利いた内容で、サブプライムとか証券化など、もう一つよくわからない私
にも「何が起きたのか、これからどうなるのか」・・・頭がすっきりしました。

それにしても「クローズアップ現代」でおなじみの国谷さんというキャスターは素晴
らしいですね。 「クロ現」を2日ほど休んで、急きょNYへも取材に飛んだとか。
この人を目指すような女性が多くなれば、日本の未来も明るいと思います。

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ところで頭がすっきりしたといえばもう一つ。
「企業価値」という言葉について、読ませてもらっているブログ「世に倦む日日」
さんが、最新号で下記のようにバッサリやってくれて、胸のすく思いがしました。

<引用始め>
『この1週間の株の下落で東証の時価総額は2割消えたと報じられている。
企業価値とは1週間で2割も消滅するものなのか。工場が災害に遭ったわけでも
なく、経営者が死んだわけでもなく、同じ製品を同じ従業員が製造して販売して、
売上も同じ水準を維持しながら、1週間で2割も企業価値が下落するのは何故
なのか。その企業価値とは一体何なのだ。(中略)

1970年代には「企業価値」などという怪しげな概念はなく、そのような言葉を
企業の目的として言う経営者もいなかった。経営者たちは、よい製品を作って
社会に貢献するために企業を経営していた。本田宗一郎も松下幸之助も井深大
も。 「企業価値」なる範疇が「金融工学」と同じく全くのまやかしの範疇であった
真実が世界同時株安によって証明された。
「企業価値を高める」ための経営はなくなる。企業にとっての株式は自己目的で
はなく、単に資金調達の手段でしかなくなる。        <引用終わり>

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上場などとは無縁の零細企業経営者の私にとって、あえて「企業価値」という言葉
を使うなら、BS/PL(数字)に表出しない、社長やスタッフのキャラクターや企画力、
企業も良き社会の一員であるべきとする経営理念、のれんや信用などのいわば
企業文化力、オフバランスシートこそ本来の「企業価値」ではないかと、常日頃考
えているのですが。


横山国男

【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/
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