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2006年09月30日(土)更新

【お題】経営者を志した瞬間

慶應義塾大学 吉井千晴さんの質問

「なぜ経営者を志したか、転機となるきっかけはあったのか」
にお答えします。


私の場合は最初から「経営者を志した」わけではなく、
自分のやりたいことを事業化するために「会社」を
創る、結果「経営者」(というより自営業者といった
方が近いと思いますが)になったと言えそうです。

勿論転機はありました。大手の商社を辞め、一転、町工場で
技術習得している内、「私ならこうする、こうしてみたい」
という事例が嵩じた結果です。


「会社を経営する」以上は、従業員や家族、株主に対する
責任があるのは当然ですが、自力ではどうすることも出来ない
「グローバル化」「フラット化」など、すさまじい産業構造
の転換・変化の時代でもあり、業種によっては限界もある
のではないでしょうか。


いろいろな希望や夢を実現するために起こした会社が、
いつか自分を苦しめるようになるのでは本末転倒です。
そうならないよう「変化の兆候」を探り、後継の育成も含め、
自社の対応力を上げることに努力する以外ないと思います。


それが無理という判断なら、足元の明るい内に清算し、
「再チャレンジ」するのも少しも恥ずかしいことでは
ないと思います。


最近周囲で「決断の遅れ」が招いたと思われる倒産などが
目につくようになり、一層その観を深くしています。