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2008年10月08日(水)更新

ハナニアラシノタトエモアルゾ

昨日もNYダウは急降下、東証も大きく下げて、ともに10000を割り込むという
数字だけは悲しくも分かりやすい指標に。

関連する仕事に就いている人、投資家の人たちは、まるでジェットコースターに
乗せられているような心地で、特にここ数日間の下げ局面は奈落の底へ向かって
真っ逆さまに落ちていくような恐怖感を味わっているのかも知れません。

金融とか投資とかに無縁ですが、それでもいずれ我々小規模な事業所にも家庭
にも影響がないはずがありません。どうなっていくんですかね。

今回の騒動が起きたころ、日本経済に与える影響を聞かれて「ハチが刺した
 程度」と、我が国の財務相だったかがコメントしていましたが、今でもそのような
認識なんでしょうか。聞いてみたい気がします。

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満開の桜花のようにも見えたアメリカ経済、しかし思わぬ夜半の嵐、突風が襲っ
て・・シチュエーションは違う気もするのですが、思い出すのは井伏鱒二の自由詩。

コノサカヅキヲ受ケテクレ
ドウゾナミナミツガシテオクレ
ハナニアラシノタトエモアルゾ
「サヨナラ」ダケガ人生ダ

「花に嵐の喩えもあるぞ サヨナラだけが人生だ」のフレーズが、ここしばらく私の
頭のなかをぐるぐるします。

「ウオール街」よサヨウナラ、「ヤッピー」たちよサヨウナラという暗示なんでしょうか。

横山国男

【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/

2008年10月07日(火)更新

反省猿「次郎」クン来社。

先週の金曜日(3日)、わが社に「三代目次郎」と師匠の村崎太郎さん、スタッフ、
それに地元TV局(福井テレビ=フジ系列)の関係者など14名が来社されました。

福井TVでは、毎年秋の一日「トントン祭り」という、家族向けの大きなイベントを
開催しています。
 今年は「太郎・次郎」のコンビを招き、10月5日(日)に開催となりました。
「三代目次郎」クンが福井県若狭町生まれで10才になることもあって、里帰り
公演を機に地場産業の繊維・織物を使って「衣装」を作ることになったのです。

制作会社がネットで検索したら、わが社の「よさこい衣装」がトップページに出て
きたので、ぜひ、ということのようです。何度か打ち合わせにも見えました。

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動物をコマーシャルに使ったものの中で、出色はご存じ「ウオークマン」のお猿
さんでしょう。 (’87年 初代チョロ松。周防猿まわしの会所属)。
ウオークマンを手に持ち、イヤホーンを耳に、静かに目をつむったチョロ松の
深遠な表情は、澄み切った背景とともに、名優もかなわない見事な画面で印象
的でした。 CM史上に残る名作の一本ではないでしょうか。

 太郎さんは’80年に先代次郎とコンビを組んで、猿まわしを復興させました。
その後(株)太郎倶楽部を発足、山口県光市の放浪芸だった「周防猿まわし」を
国内はもちろん、アメリカや中国公演まで成功させ、メジャーにした功績者です。

二代目ゆずりの「反省ポーズ」とともに、三代目次郎クンは、太郎さんと絶妙な
「オリジナル漫才」を、そしてダイナミックなパフォーマンスで大人も子供も魅了
してきたのです。5日は衣装制作者として、娘たちも会場へいったようですが、
暑さとライトの熱で次郎クンはちょっとバテ気味だったとか。

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衣裳はTVで見ていただくとして、番外で太郎さん・次郎さんに当社が記念に作って
プレゼントしたのが、一品もののオリジナルT。(デザイン=書は吉川壽一さん、
グラフィックスは当社専務の浜本)。太郎さんやスタッフの皆さんにも喜んでいた
だけたようです。

太郎さん・次郎クンのオリジナルT

そのほか、“衣装制作の過程を追う”として、当社のシルクスクリーン製版工程や、
インクジェットによるオリジナル1枚製作のTシャツプリントの現場も撮影されました。
13日(月)、20日(月)2回にわたり、福井TV(12CH)夜7時30分からの
「ふくい浪漫 い~ざぁ・ええDay」のなかで、一部紹介されることになるようです。
 (他日KBS京都、神戸サンTVでも放映されると聞きました。)

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猿は神社と縁が深く、馬(神馬)の守り神だそうです。そういえば子供の頃神社の
お祭りに上がる大きな”幟(のぼり)”の下端に、赤い布で作った「お猿のぬい
 ぐるみ」が結わえられていたのを思い出しました。
間もなく誕生日を迎える午年生まれの私には、思いがけない「お猿さん」の来訪
でハッピーな気分の秋の一日でした。

*当日太郎さんとチビ(太陽クン=四代目次郎候補?)と当社スタッフとの記念写真。

太郎さん、チビと共に記念撮影


横山国男

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2008年10月03日(金)更新

もし今の仕事がつまらなかったら

「もし今の仕事がつまらなかったら、それは仕事がつまらないのではない。
あなたがつまらないのだ」。

谷口正和著「オンリーワンのつくり方」(講談社@1500円)の”あとがき”に
「マーケティングアーティストのあなたに」と題して書かれている一節です。

私は本屋さんで本を買うとき、あとがきをまず読むくせがあります。
あとがきは著者が長い時間をかけて産んだ、あるいは汗をしぼって運動した
あとのクールダウンにも似た感慨が述べられていて、著書への、著者への共感
を得るのに参考になりやすい気がするからです。

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仕事がつまらないと思ったことはありませんでしたし、自分をつまらない人間だと
思ったこともあまりないように思いますので、今日まではまずまず幸せな方でしょう。

それでもこのような文章に出会うとギクリとするのは、惰性で仕事をしていたり、
面倒なことから逃げることを続けていると、いつか“つまらない人間”になりますよ、
と言われているようにもとれるからです。

心したいと思いました。

横山国男

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2008年10月01日(水)更新

センスの問題でしょう。

中山国交省大臣が就任5日目で辞任しました。
問題発言、取り消し、謝罪と進む中、途中から開き直りというか、「確信犯」だと
するマスコミ論調が増え、結局は「自爆」を選んだようにも見えます。

私が感じたのは「政治家としてのセンスがない」のではと。公人、私人としての
区別とかいろいろ言われていますが、地方議員の場合、一代議士、まして新発足
の内閣の構成員であり、おかれている立場で、言うべきこと、言ってはいけないこと
があるのは社会一般の常識ではないでしょうか。
選良なら、ここでは個人の主義主張を述べる場ではないというセンスが必要では。

新総理は背後から弾が飛んできた、と驚いたに違いありません。

ちなみに福井県は日教組の組織率80%だそうです。学力テストの結果も各科目
とも全国トップクラスなので、前大臣の意見にはちょっとというか、かなり説得力が
ないですね。

昨年は創立100周年記念行事の運営委員として母校(県立の工業系高校)へ
頻繁に出入りしましたが、生徒はきちんと挨拶しますし、長時間の講堂での集会
でも姿勢よく静かで、嬉しいことでした。

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ところで、KY=空気が読めない、というのも要はセンスの問題でしょう。
そんな風に考えていくと、TPOから外れた服装も、スーツとシャツとネクタイの
マッチングも、会食のときの話題も、声の大きさも全部センスの問題。

類語としてバランス、黄金比、今どきの人は使わないけれど“按配”(あんばい)と
いうのもありますね。

社会の中でも個人生活でも、日本人の美意識の根底には按配(塩梅、案配)が
あり、センスと共通しているように感じます。

私にとっては、エチケット、マナーとともに、教養を身につけたいものとあらためて
思わされる出来事でした。

横山国男

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