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2009年02月27日(金)更新

5人の“匠”でこれからやること。

<引用はじめ>
『日本の伝統文化の染織はその地域ごとに、ほんのわずかな人たちによって
守り伝えられている。それを継承する人々を訪ねた。訪問のたびに季節が移り
風景が変わった。そのデリケートで美しい日本の気候や風土がいろいろな素材
や技術、技法までも作り出す魔法の役目を果たしていることを知らされた。
作品はどれもみな美しく、地域の色や景色、大地の匂いまでも織り込んでいる。
またどの人もみな笑顔が良かった。大好きな物づくりに没頭している姿や、それを
誇る情熱に心揺さぶられた。
今回の「伝統の染織文化」を訪ねる旅は、楽しく感動することの多い旅ではあった
が、重く考えさせられることの多い旅でもあった。その中の一つ、訪ねた先のいず
れもが伝統の染織文化は一つの家族、一人の人の手によって守られているという
現実に考えさせられた。受け継ぐことの困難さは言うまでもない。
あまりにも細々として未来への継続は危ういように見える。しかし考えてみると、
逆に最小の単位だったからこそ継続してきたのかも知れない。企業レベルだと、
どうしても効率や種々の経済事情が優先されることを考えれば当然のかたちと
いえる。(後略)』 (「大地の染織」 はじめにから抜粋 吉見 逸朗著 繊研新聞社刊)

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昨夜、和紙を織物・編み物にすることに情熱を傾けてきた3人の“匠”たちと私、
当社専務の5人で「苦労話をする会」をやりました。

織のエキスパートは70代、編みのプロは50代、残る3人は60代で、無地染め、
プリントデザイン、コンピュータグラフイックスが専門。

皆、ものづくりに半生をかけてきた男たち。生きいきして歳を感じさせず、この
技術と製品をどう世の中に送り出すか、で夢中なのです。

作家のように一人の手造りではありませんが、各自が「これでどうだ!」と自分の
持っているものをぶつけ、企業としても成り立つ方法を論じて夜がふけるまで話す、
最高に「楽しい」ひと時でした。

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26日の(株)クエストリー櫻田社長のブログ「身の回りにある宝物」を読みました。
「何もないと思っていた田舎には実は宝物があった。でもそれの見つけ方を知ら
なかった」 「いまあるものを使うこと、いまある宝物を生かすこと」。

大学や専門学校で繊維工学やデザインを学んだが、気がついたら小さな工場、
工房でどっぷりとモノづくりに浸ってきた5人の“匠”たち。

さて、何がどう発展していくか見ものです。


横山国男

【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/

2009年02月25日(水)更新

映画のセリフから

「将来のことを考えろ」
「将来なんて捨てている」
「違う!将来がお前を捨てているんだ」
                     <映画 「サタデー・ナイト・フイーバー」より>

日本映画が久しぶりにアカデミー賞を獲得したニュースは、最近暗いニュースが
多い中で明るい話題でした。監督、俳優がすぐれていることはもちろんですが、
当然脚本も素晴らしかったに違いありません。

それにしても、上のセリフ・・なかなか含蓄があって、こういう言い回しには思わず
ひきつけられます。
いろいろなものを読み、観察して、考える、そういうことを続けていくうち、作家や
脚本家はこのようなセリフを書けるようになるのでしょうか。

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ところで余談ですが、
「サタデー・ナイト・フイーバー」で一躍ハリウッドのスターになったジョン・トラボルタ。
その後はシリアスな役もこなして、一時はビッグネームの女優が「最も共演したい
相手役」として挙げていました。中年になってかなり太りましたが。

先年、「ヘアスプレー」(2007)という映画で、すごい太ったお母さん役をやって、
観る方の目を白黒させましたが、内容はいま一つだったように思いました。
しかし存在感のある俳優で、出世作と言える「サタデー・・・・」では、ダンスはもの
すごくうまいけれどこんなに大スターになるとは思いませんでした。

とびっきりの飛行機マニアで、操縦の資格は勿論、大型のジェット機(なんと普通
 の旅客機!)も所有、自宅敷地内には滑走路があり、何機もの軽飛行機も
持っているという記事には驚きました。

ハリウッドの大スターともなるとスケールがケタ違いですね。


横山国男

【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
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2009年02月23日(月)更新

「撤退」も大事な戦略

『撤退に異常な意味をもたせてしまう何かが、この国(の文化)にはある。と思う』

確かこんな文章をあるブログで読んだ記憶があるのですが、たしかに日本人は
罪ではなく「恥」に重きをおくようなところがあります。

事業を始めたころ、ある政府系金融機関の若手経営者の会があり、その後の
パーティー席上、一人の融資担当者が少し笑いながら話してくれたことを今でも
鮮明に覚えています。

『 「福井は浄土真宗の盛んな土地柄で、人様にご迷惑をかけるのを一番恥と
する。歯をくいしばってでも事業継続、借入返済を一番に考える事業主が多い。
大いに貸付けてもよい」と東京の本部から言われているんですよ』と。

暗に最後はすべてを差し出しても弁済する・・・ともとれる話でした。

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今回の不況は、第一次石油ショック、ニクソンショックなどを経験済みの私でも
それらとは全然違うと思います。「ガンバロー!!」の精神論などではとても乗り
切れるとは思えません。

いろいろな補助や支援で命脈をつないできた企業が退場を迫られることになり、
否応なく産業構造の転換が起きると思います。

考えてみれば、最後は「竹ヤリ」で国を守ろうとまで真剣に考えた「太平洋戦争」、
精神論がいかに悲劇を長引かせたか、と暗澹とした気持になります。

セフティーネットを張りながら、同時に新しい経済社会へ移行していく決意がそれ
ぞれの事業経営者に求められているのだと思います。

事態が表面化してくるのはこれからだ、と最近周りの経営者と話していてもヒシ
ヒシと感じます。恥だなんて思わず「正しい撤退」も視野に入れて心を落ち着かせ
て対処したいものです。


横山国男

【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
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2009年02月21日(土)更新

挑戦と勇気

      挑戦とは自分と闘うこと、勇気とは自分を信じること

作者不詳ですが、今朝は身にしみる名言のように思いました。周囲にいろいろな
ことがあっても元気を出してモチョット頑張らねば。

今までのブログで最短だけど、ま、いいか。

横山国男

【染型工房 横山工藝】
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2009年02月18日(水)更新

はっきり言います!「なんですぐに起業??」・・いよりんさん。

17日付[明大生との毎週一問百答]で、明大商学部の大塚さんが「起業します!
個人事業ですが、正直怖いです。不安です。経営者のみなさまが起業するときに
気をつけていたこと、失敗したことアドバイスなどありましたらお願いします」と質問
されました。

これに対し、間髪入れず人材育成のサポーター井寄事務所の“いよりん”こと井寄
さんが「学生からなんですぐに起業??」「起業するなら会社に最低3年は勤める
べき!」と、他の経営者のみなさんはどうお考えかわかりませんが、と断って持論
を述べられました。詳しくはいよりんさんのブログを再読いただくとして、私も同感
です。
(この際いよりんフアンであることはぬきにして)。

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私も8年ほど商社でサラリーマン、どうしてもつくりたいものがあって、その後3Kも
かくやと思われる町工場2社(最初は商社の先輩が社長、つぎは典型的町工場の
親父さんが社長)で計7年、それから起業しましたので本当に貴重な経験をした、
と今は思います。

生来の職人気質と用心深さがあいまって、なんとか30年零細な企業を続けて
これたのではと考えておりますが、いくつか私なりにアドバイスができることもある
ように思います。
ただ少し長くなりますのでブログでは意を尽くせません。ご興味があれば大塚さん
メールください。

それにしても大塚さん、いよりんさんの剣幕には驚きましたよね!。
大塚さんはもう「起業します!」と言ってるのに。・・・アドバイスになってない(笑)
でもいよりんさんは誰よりも大塚さんたちのことを心配しているんですね。ご自身の
経験から。

「経営者会報ブログ」は素晴らしいと再認識しました。

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ちょうど今読んでいる本「あなたには“躾”があるか?」(斎藤 薫著 講談社)に
面白いことが書いてありました。

No221【一流企業の躾】 <一流企業は、一流の躾をするから“一流”なのだ>編。

抜粋です。
『 「一流企業に1年でも2年でもいた人って、30代40代になってもわかるんです」
と言ったのは、ある小さな企業の女性社長。「特に、何でもない基本的なことで
わかります。“おじぎ”より、もっと基本的なことで」。
“おじぎ”より基本的なことって何なのかと思ったら、おつかいもので持っていく
おせんべいの袋を床に置かないとか、お客様がいらした時、首だけじゃなく体ごと
そちらを向くとか・・・。まさに“体の中に躾があるかどうかってこと”をこの人は
言いたいのではないのか。(中略)一流企業は、たとえば3ヵ月の“研修”みたいな
もので、社会人としての“言葉にできない躾”を一人一人の体に送り込んでいる。
まずは“会社の名に恥じない人に”という、誇り。それが、いつの間にか“躾ある
人たち”を育成するのだろうと言うのである。 これ、すごくよくわかる・・・(略)』

・・その無言の躾が代々伝承されてきたのが“一流企業”というものである。
だから、つべこべ言わず入れるなら入ろう、一流企業。と結んでいますが、もちろん
一流企業って大企業とは限らない、と私は思います。

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そう言えば、この未曽有の不況を作りだした元凶は「躾」のできていない連中の
仕業だったのかも知れない。


横山国男

【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
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