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2010年11月05日(金)更新

「お茶会」・・“次客”で緊張する

3日(祭)は、市民文化祭という催しで、友人夫妻のE子さんが「お茶席」
の責任者を勤めるのでぜひお出でください、とのお誘いに、お昼過ぎカナイ
と大きな市民ホールへ。

能楽などの芸能、美術展などのほか、茶道も各部が席をつくって多くの
市民が集まっていましたが、若い頃は、この日はゴルフなどに行っている
休日で、あまりこのような催しに出かけた記憶がありません。

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待合となっている廊下の椅子には、すでに次回のお点前を待つ人が20人
余り。入れ替わりがあって、最後尾の席に腰を下ろすと、E子さんが挨拶に
見え、私に最前列へと何度もおっしゃいます。
「不調法なのでカンベンして」と押し問答しましたが、みっともないので
言われた席に着きました。

正式なお茶席に出たこともなく、いつもはロータリーの大会などで設けられ
る気のおけない茶席で、お菓子を頂きお運びの女性からお茶碗を受け取り、
何度かで飲み干して一礼して退出する、という程度の作法しか知りません。

左となりは正客の女性。私は次客ということか。扇子をひざにして座って
おられるのですが、私は扇子の用意もありません。後ろからカナイが懐紙
を差し出す。

E子さんの挨拶、正客への出席お礼とともに私の名前まで言われて少し緊張
しましたが、正客のやられるとおりにマネすればなんとかなるだろうと腹を
くくり、目の前の若い女性のお点前を見つめておりました。

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千玄室大宗匠が国際ロータリーの重鎮なので、ロータリーの茶席はいつも
裏千家。今日の遠州流と作法に何か違いがあるかも知れないと考えている
内、お菓子が配られたのでいただく。

次客までは正面からのお茶が供され、E子さんが私の持つ茶碗の由来とか
説明されるのですが、なにか気の利いたご返答をしなくてはならないのかも
分からず、「いただきます」と言って、お茶碗の回し方など少し違うようで
すが、それとなくマネをしてお茶を飲み干し、ほっと一息。

それでも、浅黄色のお茶碗の内面と濃緑の抹茶の色の対比がとても美しく、
飲みごろの温度といい、こういう時代だからか「あ~、お茶はいいな」
とあらためて思いました。

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翌日、E子さんからカナイに電話があり、10時から4時まで13回も
席があり、(250名以上ということか)途中でお菓子も足りなくなって
大慌てで追加するなど、大変でした、とのこと。

道具の選定、掛け軸、生け花などの床のしつらいなど、何かと準備が大変
だったと思いますが、大役を無事勤められ、ご盛況でよかったですね。

不調法な次客で申し訳ありませんでしたが、一期一会の心(?)で
お許しください。
(いい歳をして、少し作法を学ばねば、と思った“文化の日”でした)


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2010年09月29日(水)更新

謡曲

「何とかしなければ」と夫婦で話していた、身辺のモノ、もの、物。
重い腰を上げるきっかけは「断・捨・離」を提案する本を読んだこともあり
ますが、幸運にも7月から帰省した次女の大車輪の手助けを得たこと。
おかげでほとんど片付きました。

誰もが仰るそうですが、「ウチってこんなに広かったっけ!」。
久しぶりにお風呂に入った気分とでも言うか、これで何かあっても迷惑を
かける度合いも少なくなったかな、と気分が軽くなったのも事実です。

考えてみると、戦後の物の無い時代に育ち、高度成長期を迎えて一気に物に
対する欲求が爆発。しかし親からは「物を粗末にしない」「もったいない」
を刷りこまれた世代です。溜まる、積み上がるのも当然。
田舎のこととて物理的スペースが多いのも原因の一つかも。

「収納場所を作る」や「収納術」を考えるのは、今は流行らないようです。
どうしても必要な物なのか? 買う前に何度も自問すると80%は要らない
という結論になる、と断捨離を提唱する人たちは言います。
だからまず買うな、増やすなと。これからもデフレは解消しないでしょうね。

「ホラ、考えないで捨てる!捨てる!」娘たちの叱咤が飛んだ猛暑の夏では
ありました。

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だが、しかしです。
中には「別れ難い物や本など」も結婚40年近い夫婦にはあるのです。
人間、前ばかり見て生きていくわけでもない。娘たちからみれば過去の遺物、
ガラクタにしか見えないものでも、我々には残り少ないですが未来への力に
なり得る(と思いたい)物もあります。

もちろんいずれはそういうものも力を失うでしょうが、ここは家長の特権で
今回は「第一次断捨離」を宣言し、若干抵抗。

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私の「紋付・袴」の衣装箱が出てきました。中に写真も。
日付は昭和62年11月15日。福井能楽堂で「土蜘蛛」のシテ。と裏に
書かれています。

「謡曲」(うたい)を習っていたころの写真で、右から3番目が私。
4番目が後見のTK先生。後ろは全てプロで「地謡」とミスした時の
プロンプター役でもあります。

「土蜘蛛」シテ 1987年 秋

下は翌年6月の発表会。「隅田川」と裏にあります。裃を着けているのは
曲によるものと思います。袴から手を出し、扇を下しているので私の謡の
場面です。

【写真の説明】

隣県は宝生流のメッカ加賀百万石。その影響で福井も宝生流の謡曲をやる
人が多いのですが、全国的にはメジャーは断トツで観世流。

たまたま福井県若狭のご出身、京都・観世流の能楽師TK師の奥様がカナイ
と同級生というご縁もあって私は福井教室で観世流を習いました。
早いもので、その頃「船弁慶」で初舞台を踏まれたご子息も、観世流能楽師
シテ方としてつい先年一本立ちされました。

20代のころから能をかなり観ていました。勢い余って「謡曲」を習うこと
になりましたが、仕事が忙しくなり4年ほどしか続きませんでした。

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室町時代の話し言葉がそのまま生き続けていると言われている「能・謡曲」
ですが、今日まで生き続けているにはワケがあるはずです。
あの硬い板の間に座り、足のしびれを気にしながら650年前の世界に
ワープするというのは、思うに究極のアナログであり、デジタルの危うさ
を凌駕する気が今はします。

その頃、たびたびカナイと岡崎の「京都観世会館」へ行きましたが、いつか
またそういう日を、と写真を見てあらためて思いました。

大掃除(断捨離)のおかげです。


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2010年04月19日(月)更新

さまざまのこと思ひ出す桜かな

週末は近くの桜の名所、足羽山で「よさこい衣装デザインコンペ大賞受賞の祝い
と新入社員の歓迎会」を開きました。山の上は少し気温が低いせいか、うす灯り
のなかに浮かぶまだ満開の夜桜が幻想的。

薄明かりの中の幻想的な夜桜

表題の俳句は芭蕉の数少ない桜を詠んだ一首。たしか、伊賀の仏像のみが立つ
廃寺跡の桜を詠んだもので、最晩年の句だったとか解説を読んだ記憶があります。

桜の時期、この句は人それぞれにさまざまなことを思いださせてくれるような気が
してとても好きです。

毎年この時期、和レストラン“桜ばし”に架けられる色紙

この時季、いつもお世話になっている近くのホテルリバージュアケボノのレスト
ラン「桜ばし」さんに、以前差し上げた書家吉川壽一さんのこの句の色紙が
懸ります。

ホテルは日本の“桜百選”でも有名な足羽川堤を目の前にし、「桜橋」のたもとに 
建っているという「桜づくしのホテル」。

経営者ご家族のホスピタリティー、上質な調度品や季節のしつらいなどは、今時
のビジネスホテルなどでは味わえない、いわば小さなシティホテル。

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その「桜ばし」で先日カナイと食事をさせていただいた時の「箸置きマット」がこれ。

桜の絵と俳句が描かれた箸置きマット

扇にて酒くむかげやちる桜 の句が。

俳句は好きでも素養のない私には、作者不詳で意味ももう一つでした。

あとで社長の妹さんの支配人が教えてくださいました。

作者はこれも芭蕉でした。

爛漫の桜の木の下、興のおもむくまま謡曲の一節を舞う。扇を大杯に見立てて。
そこへ一陣の春風が吹き、桜の花びらが扇の盃に舞い落ちてきた・・ というよう
な意とか。

桜前線は今日はもう北上中です。


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2009年11月06日(金)更新

初冬のシルバーガーデニング

社屋の玄関前に少しずつプランターや鉄製の置き棚に鉢植えなどを増やして
きました。道路沿いにもレンガで花壇をつくって今年も長く楽しませてもらった
黄色のメランポジュームを抜き、冬越しのパンジーを植えました。

やがて雪の下になりますが春には・・

住まいのような雰囲気は避けるようにしていますが、それよりお出でになる方が
「あら、きれい!」とか「この花、なんていうんですか?」と聞いていただいたりしま
すと嬉しくなります。

写真 1 写真 2

ドウダンツツジも30年たち、紅葉した葉ももうすぐ落葉します。並んでいるポット
もそのころから使っています。プラ製のものは寿命が短く、古くなると汚くなります。
素焼のものは古くなるほど味わいが出ます。(人間もこうありたいのですが・・)

一昨年30周年記念にと思って植えた正面の「株分けのケヤキ」も少し大きくなり、
今月末には縄で縛り、今年も桜の古枝を少し使ってクリスマスツリーの形に造形、
ほのかなイルミネーションを巻きつけると、みぞれが降る夕暮れ時などとても
きれいで、通る人になにかを感じてもらえるような気がします。

写真 3 写真 4

写真 5 写真 6

左上の写真の大きな樽型は、近所の園芸店に長く売れずにあるのを知っていまし
た。先日「いくらにしてくれる?」と聞くと「半額でいいです」というので即ゲット。

日曜日にカナイと培養土を入れ、ビオラを20本植えました。ビオラもパンジーの
同種とか、冬を超えて来春はこぼれるように花を咲かせてくれるでしょう。

黄色系の花が多くなってしまいましたが、カナイも私もお金がたまるという「黄色の
サイフ」を連想しているのかも知れません(笑)。

ともあれ、会社に来られる方がホッとしていただくのが一番と思ってやってますが、
今は冬を前にしていますので花にも勢いがありません。

来年の5月ごろにはもう一度UPして見ていただけるよう、それを楽しみにカナイと
世話をしていきたいと思ってます。


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2009年02月06日(金)更新

何年ぶりかでラジオを買う。平原綾香を聴いてみる・・

カナイが夜眠れないときラジオを聴いているが、ベッドのサイドボードに組み込ま
れているラジオの音質が悪いので楽しくない、とのこと。

そこでラジオにしては少し値が張りますが、音質には定評のあるBOSE(ボーズ)
の「ウエーブ ミュージック システム」という小型のラジオ(CD再生も)を薦めま
した。

BOSE ウエーブ ミュージック システム

このラジオはベストセラーなので、ご愛用の方もたくさんおられることでしょう。
友人の奥さんが指圧・マッサージ屋さんで、いつも頭のところから小さい音量でも
とてもやわらかいクリアーな音が聞こえるので気持ち良くなり眠ってしまう、それで
ソッコーで買った、という話を聞いたこともあります。

BOSEは10年ほど前、床置き型のポータブルにしてはかなりの大きさと重量の
あるシステムを「訪販」で買ったことがあり、今はホームシアターのスピーカーに
なってます。すごい重低音が床と共鳴するときなどはなかなか迫力があります。

音の通り道(音道?)に独特の設計思想を持つ、米国にしては数少ないすぐれた
AV製品の一つではないかと思います。

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開梱してトリセツを読み始めましたが、結局面倒になって、会社のK君に
当地のAM,FMとも周波数を調整してもらいました。

CDの試聴は買ったばかりの平原綾香さんの「Path of Independence」。

“Path of Independence ” 平原綾香 ドリームミュージック

タイトル曲のほか、TVドラマ「風のガーデン」の「ノクターン」、「カンパニュラの恋」
も入った14曲。
壮大な銀河系に包み込まれていくような「Jupiter」以来、すっかり魅了されて
いる平原綾香さんの素晴らしい歌唱が、この小さな、しかし豊穣なシステムから
流れてきて感動ものでした。

No.7 「今・ここ・私」の詩も素敵です。

   ・・・ 明日じゃない 昨日じゃない いつでもない ただこの今
      どこかじゃない だれでもない 今ここに 私がいるの

      今ここで 私は歌う


ラジオもCDも「オススメ」の逸品で、久し振りの癒される買い物でした。

横山国男

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