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2011年03月15日(火)更新

容易ならざること

5年前、尊敬する久米繊維久米信行社長から書くことを勧められた「経営
者会報ブログ」、ヨタヨタながら3月末には500回に届きそうなので、
一旦休止しようと考えていました。

最後の数回は、理屈っぽくない明るい話題を、なんて考えていたのですが、
文字通り「驚天動地」の事象が発生して、心が千々に乱れているこの2~
3日です。

「ブログ」はツイッターなどと違って日記でもあり、小さな自分史を兼ねて
この5年間何を考え、どうしたかも後継者と二人の孫に残しておくのも悪く
ないか、とも思って来ました。

つらいですが、2011年3月11日、この国に
「容易ならざること」が起きたことも書いておきたい。
「9.11」ならぬ「3.11」のことを。

+++

何があってもビクともしないような大阪の「日本綿業会館ビル」が、80年
も前に建てられた話を10日のブログに書いたら、社労士の井寄さんから
「事務所がすぐそばなので寄って下さったら良かったのに・・」とコメント
をもらいました。翌11日、コメントを返そうとしても障害があり、メール
しました。
(いよりんさん、何かあったらここへ避難するといいですよ)。

井寄さんのブログでは「皆さん、元気を出しましょう。日本経済のためにも
私も普段どおりの生活を心がけたい・・」というような記事を最初に書いて
おられましたが、メールでは「とは言っても心が折れそうになる」と。
正直皆さん同じだと思います。私もです。

+++

今、3月15日の早朝ですが、東電福島原発に「容易ならざること」が
起きているようです。
原子力発電16基を抱える「福井県民」として、以前、関係の本、たとえば
反原発の作家広瀬隆さんの『東京に原発を!』や『ジョン・ウェインはなぜ
死んだか』などの著書も読みました。

13日付の「ニューヨークタイムズ」紙が、今後予想される深刻な事態に
ついて書いている、とのネットでの報道もありますが、一般人である私が
生半可な知識で不用意なことを書くつもりはありません。
ただ自分はきちんと事実を知り、心を平静に保ちたいと思っています。

+++

先ほどCNNを見ていたら、巨大津波が引き起こした惨状の現場も報じては
いますが、避難所の若い夫婦にインタビューをしていました。
タオルを被った若いお父さんが赤ちゃんを毛布にくるんで抱いています。
かたわらに奥さんも。小さな命を守り切った喜びを語っていたように思い
ます。

また、兄弟と思われる小さな男の子二人が床の上でふざけあっています。 
無邪気に・・・。
傍らでは、目をつむる老人、頭を抱え微動だにしない人もいますが、
不思議にこの赤ちゃんと子供たちの光景に明るいものを感じました。

日本のマスコミも瓦礫の山ばかり映さず、心が折れかかっているこの国の
人たちに、このような「希望」を感じさせるシーンも見せてくれたら、と
思いました。



株式会社 横山工藝
横山 国男
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