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2011年02月28日(月)更新

トスカーナ・・家族旅行の思い出

二人の娘も30代の半ばを過ぎたのに、親は何かのとき子供あつかいを
するフシがあるのは困ったもので反省しなければ。

家族で旅行した記憶はあまりありません。娘たちが小学生のころ、当時
凝っていた「オートキャンプ」で、夏休みに北海道をワゴン車にテントを
積んでほぼ一周したことがあります。一週間ほどの旅でした。

中学、高校生ともなると、私の仕事も忙しかったですが、何より娘たちが
部活や塾へ行く日が多くなり、吹奏楽部の次女などは夏休みでも毎日のよう
に練習のため登校していたような記憶があります。

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次女が大学を卒業する前年の秋、これからはこういう機会もないだろうと
考えて家族4人でイタリアへ行くことを提案しました。

仕事であるテキスタイルプリントに関連して、ミラノにほど近いコモには
私自身何度か行きましたが、もっと南の葡萄畑と古い中世の街が点在する
トスカーナ地方に一度は行ってみたいものと憧れていました。

フィレンツェで買った記憶があるカレンダーが1997年のものなので
旅行は96年の秋でした。
トスカーナ地方の古い街並みや美しいブドウ畑の写真ばかりなので、今日
まで旅の思い出に残してあります。  それにしても時の経つのは早い。

   
 <表紙は有名なチェルタルド>

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トスカーナの中心、シェナにほど近いところで大きな農家を買い取り、
アトリエも設けて制作していた知人のフランス人画家が、発つ前に連絡
すると「ぜひいらっしゃい」と言ってくれたので、私たちは新婚さんばかり
のツアーをはずれて一日寄り道することにしました。

画家はフィレンツェのピッティ広場で私たちを拾うと、4駆のSUVを疾走
させながら「もう10日ほど早く来れば葡萄の取り入れの仕事が一杯あった
のに」と英語で言った(ようだ・・笑)。

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途中、バスの窓から遠くに見えていたいくつかの古い石造りの街、そのうち
の一つSan Gimignano(サン ジミニアーノ)に入って車を止め、かって
役場だったというホールで開かれていた画家の個展を見せてもらいました。


  <サン ジミニアーノ>

日本の墨絵に惹かれてその技法を独自のものにした彼の「裸婦」のデッサン
や油彩などは本当に生き生きしてどれもチャーミングで、ヨーロッパでの
人気ぶりがわかりました。



夕暮れのオレンジ色の街灯に照らされた中世の街が素敵でした。
細い路地の左右にはいろいろなお店があり、ぶらさがっている手打ちの
銅鍋や調理器具にカナイは目を輝かせていましたし、娘たちも小さなお土産
をさがして歩いていました。

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画家が家の中やアトリエを案内してくれたあと、地下の土を掘った横穴から
埃まみれのワインを持ってきてテーブルに置きました。
「日本では世話になった」ということでしょうか、年代もののキャンティ
ワインで日本では相当値の張るものだったに違いありません。

これも近くの川で獲ったというマスの料理をいただいたあと、同居している
陶芸家が私たちをツアーの一行が待つフィレンツェのホテルに送ってくれま
した。その頃はツアーには「フリータイム」というような設定が少なく、
前もって旅行社には了解をとっていましたが、添乗員(女性)が帰ってきた
私たちを見てホッとした顔をしたのを覚えています。

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この旅のことを思いだすと、当時卒業後の就職のことで私と次女には考え
の相違があり、旅行中も少し話をしましたが私は気が晴れませんでした。
しかし、後年次女の机の上に画家のアトリエの暖炉の前で撮った一枚の
写真が飾られてあるのを見て、なぜかホッとしたような気分になりました。
娘たちにとってもいい時期のいい旅だった、と(勝手に)思いたい。

株式会社横山工藝 横山国男

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