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2010年10月13日(水)更新

原点

昭和40年代の中ごろ、私は勤務していた商社を退職し、その2年程前
に同じ会社を退職して信州で染工場の経営を始めていた、横浜支店時代の
先輩のもとへ入社しました。ものづくりの夢断ち難いものがあったからです。

工房は絹や麻素材の広幅生地に、手描き染と私が担当したプリントの部門
があり、従業員のほとんどが武蔵野美大の通信教育をうけている学生が
中心でした。スクーリングがある夏季は一カ月ほど休業する、というのん
びりしたもの。 今から思えばいい時代だったとも言えます。

その頃の中・高年女性の服は、町の洋装店で作るもので、特にデパートの
ない地方では繁華街に多くの洋装店があり、生地を選び、服飾雑誌などを
参考にしながら縫製していた時代です。

東京や繊維の町大阪には、生地問屋・商社があり、私達の作った素人くさい
オリジナル・逸品モノでも、京都室町の有力な問屋さんに支持されて、忙し
い活気と希望に満ちた数年間を送ることができました。

数シーズン、雑誌「ミセス」の初夏の巻頭カラーグラビア、プリントの洋服
の生地として掲載されたものもあり、モデルは、ミセス専属だった若きころ
の稲葉賀恵(ヨシエイナバ)さんが多かったことも思い出です。

あれから40年もの歳月が流れましたが、その間、既製服(プレタポルテ)
が、素材、色、柄、サイズとも豊富になり、インポートものも含め、デパ
ートやブチックの全盛時代を迎えます。
今ではオーダーで洋服を作る(オートクチュール)という女性はほとんど
いないのでしょう、その手の洋装店はほとんど姿を消しています。

そして現在は、カジュアル化とファストファッションが主流ですが、あの
頃の服に比べれば随分チープになったな、とも思いますし、それと同時に
世界が称賛した日本人のマナーやエチケットも失われていったような気が
します。 服、服装というのは大事です。

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自分でデザインし、型をつくり、プリント作業までしていたころの作品と
いうか小布が出てきてなつかしい。
(もうその頃のものはほとんどサンプルすら残っていません)

広幅プリント服地の端切れ。 素材はインドシルク
写真<広幅プリント服地の端切れ。 素材はインドシルク>

私の原点のような気がして力づけられます。


株式会社横山工藝 横山国男

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