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2009年01月19日(月)更新

「チップス先生さようなら」(1939ー映画)

18日の昨日、「大学入試センター試験」が終わりました。試験会場から出てくる
受験生たちのはじけるような笑顔が例年どおり新聞に載っています。
進学指導の先生もきっとほっとしているところではないでしょうか。

ちょっと不出来だったのでは、と心配はしていても、今後国公立大の一般選抜や
私立大の入試もこれからあるので、新聞の見出しの『ひとまず「ほっ」』・・・よくわか
ります。
とにかく、期末試験のようなものでも、終わったときのあの開放感はどなたも覚え
があるはず。

私はほとんど映画館へ直行していました。この前、この歳までどのくらい映画を
観た(TVでの放映も含めて)ことになるのかな、と考えてみました。
よくわかりませんが、二千本はゆうに超えていると思います。

昨年末、経済紙に広告が出ていた「名画DVD」(120本)も、1本あたりはレンタル
より安いので購入しました。このうち7~8割は観ているはずなのですが、途中まで
見覚えのあるシーンが出てこないこともあります。記憶力も減退の一途ですから、
「新作」と思えばトクしたような気分にもなろうというもの、あまり気にしません。

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「チップス先生さようなら」は先述の名画シリーズのものではなく、バーゲンで買っ
たものですが、主演のロバート・ドーナットがあの「風と共に去りぬ」のクラーク・
ゲーブルをおさえて、’39年度の「アカデミー主演男優賞」を獲りました。

チップス先生さようならDVD

「教師は素晴らしい職業よ!! 生徒たちの力になり成長を見守り、社会に飛び
出し活躍する姿を見届ける。いつも若者に囲まれ、教師は歳をとらないわ。」
ウブで物堅く、人気もいま一つのチップス先生が、キャサリン(グリア・ガーソン)と
出会い、結婚することによって少しずつ人間味のある教師に変わっていく。
しかし、初出産がうまくいかず、最愛の妻と生まれるはずだった愛の結晶を同時
に失うシーン。・・・・呆然自失のチップスがそれでも向かう先は教壇だった。

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イギリスのとある全寮制のパブリックスクールを舞台に物語は展開しますが、
ワンパクどもをいつも見守り、大戦(第一次)に影響される生徒や、出征する卒業
生とその家族の心の支えになりたいとオロオロしながら、キャサリンが予言した
「あなたは必ず校長になるわ」も、皮肉なことに戦争のおかげで臨時で命じられ、
「お前が言ったとおりだったよ」と照れながら回想して微笑むシーン・・・・・この
静かな、しかし心動かされる演技の数々がゲーブルを打ち破ったのかも。

トーキー初期の、映画がまだシンプルで分かりやすかった時代の名作の一本だと
思います。(監督は“誰が為に鐘は鳴る”のサム・ウッド)

横山国男

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