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2008年06月05日(木)更新

倒産しても死んだらあかん!

年をとると朝早く目が覚めます。一昨日でしたか、早朝4時過ぎに目が覚めて、
TV(NHK総合)のスイッチを入れると、表題のショッキングなタイトルで相原和幸
さんと言う方がお話し中でした。

ご自身も会社を倒産させた経験者だそうで、(出資を受けていた会社が経営危機
に陥った瞬間、突然取引銀行が相原さんの会社の当座もクローズしてしまった
とか。すごいことをやるもんですね。)今はNPOを立ち上げて、この経験から企業
再生、悩んでいる経営者への助言をライフワークにされているようです。

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年間3万人を超える自殺者、それも再び増える傾向にあるようですが、この中には
経営に行き詰った中小・零細企業の経営者が多く含まれていると言われています。
相原さんは「倒産しても死んだらあかん」と題して、次のようなことを話されましたが、
真面目な人、努力家であればあるほど過重な責任感に押し潰され、「早く楽になり
たい」と思う気持ちも痛いほど分かるのです。

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<相原語録>
○ 「見栄は捨てよ、誇りは捨てるな」
   毅然とした態度で。そして礼節を失わないこと。
○ 「気力回復の材料を見つけなさい」
   自分よりさらに苦しい人もいる。つらい気持ちを癒してくれる、小さなことでも
   よいからモノ・コトを見つけなさい。(花でもメダカからでも命の尊さを教わる
   ことができる、と言う風に私は受け取りました)
○ 「倒産はオレのせいじゃない、と思うこと」
   但しそれは自分の心の中で。(グローバル化やフラット化の中で頑張ったんだ)
○ 「法を守り、法に守られること」
   法に沿った解決を。(自身の混乱が収拾を難しくするのではないでしょうか)
○ 「償いの気持ちを忘れずに」
   債権者への弁済ということだけにとどまらず、これからはハンディを乗り越え、
   社会に貢献するぞ、という広くて強い心を持つこと。

走り書きでメモしましたので、相原さんの真意を十分伝えられていないかも知れま
せんが、大略そんなお話だったと思います。
また、ITが挫折を生む場合もあるが、話者自身のようにNPOなどでITを利用して
立ち直るきっかけを得ることもできる、とも。

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零細な企業の倒産は、経営者から全てを奪います。家・屋敷・信用はもちろん、
経済的後ろ盾を失くしたと考える子供達も離れていきます。頼みの妻も「なぐさ
め、励ましてくれる人」ばかりではありません。(偏見かも知れませんが、女性は
こんな場合でも本当に強い人が多いように思います。昨日までの何不自由の
ない暮らしでも、状況が変われば人が変わってしまったような亭主をおいて、
さっさとパートにでも出る強さがあるように思います。リアリスト(笑)なんでしょう
が、それはそれで救われますし、翻って男は本当は弱虫だと自分自身思います。)

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想像してみます。 債権者から逃れ、小さなアパートを見つけて、あれからの一人
暮らしももう2ヶ月。踏み切りの前でズボンのポケットに手を入れれば、硬貨が
二つ手に触るだけ・・・・・・・・・“オレはもう終わりだ”。

商売やビジネスがうまくいっているときの「男」は強いものです。なんでも出来る
ような気になります。しかし暗転したとき、「この人は強いな」と思った人にはこの
30年で二人ほどしか会ったことがありません。

横山国男

【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/
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