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2008年03月19日(水)更新

「一心」・・盲目の貫主が書かれた我が座右の銘

色紙「一心」

この色紙「一心」は、会社の私の仕事部屋に30年架けてきました。
家宝とかその手のものには縁がありませんが、カナイの父より、創業の際に譲り
受けたものとして、最も大切にしてきました。

長い間にかなり黄ばんできましたので、先日懇意の「京表具師」のTさんに「お洗
濯」をしていただいたところ、きれいになって戻ってきました。
額も新しくして気分を「一新」しているところです。

書は大本山永平寺74世貫主佐藤泰舜禅師。昭和50年ごろに岳父が永平寺が
ある町の警察署長に就任した際、戴いたそうですが、この色紙を初めて見たとき、
そのなんとも言いがたい力強さ、迷いの無さに魅かれて、懇望して創業の記念に
譲り受けました。
(因みに今年1月5日、106歳で亡くなられた宮崎奕保(えきほ)貫主は第78世です。)

 実は佐藤貫主様は、目が不自由で視力がありませんでした。この書もお側に
おられる禅僧が、筆を持たれた貫主さまの手を置かれた色紙まで導き、そして
一気に書かれた、と面前した岳父より聞きました。

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一心・・・私は「一業専心」と肝に銘じることにして来ましたが、「一心不乱」、社員、
家族と「心を一つに」などとも読める、我が座右の銘でもあります。

盲目であられたが故でしょうか、澄み切った、一点の疑いのない素晴らしい書だと
感じるのですが、どう思われますか。

横山国男

【染型工房 横山工藝】
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