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2007年05月31日(木)更新

みほとけは風のごとく花のごとく・・・禅僧からのお葉書 その一

ここ数日の内、お二人の禅師さまからお葉書をいただいて、なにやかやと
ちょっと粗野な気持ちになりがちだった、最近の自分を見つめ直すいい機会を
いただきました。

絵葉書
この愛らしい手描きのお地蔵様のおはがきを下さったのは松野宗純老師さま。

福井県の武生市(今は越前市)で、10年あまり「地蔵院」という、老師自ら托鉢
などで再興されたお寺(庵と言ってもよい大きさ)のご住職をされておられました。
御本尊はお地蔵様、お堂前には坂村真民先生が贈られた「念ずれば花ひらく」の
石柱があります。

2年ほど前、職を辞され、奥様の待つ横浜へお帰りになられましたが、確か
お年は77歳、今もご執筆や大学での受講、合間には「合唱団」で歌唱を
楽しんでおられるご様子です。


「PHP全国友の会会長」「松下政経塾塾頭」なども歴任され、平易な文章で我々
衆生に「禅」を通じての生き方をご指南され、「和力」などご著書も多い禅師さまです。


しかし何よりご尊敬するのは、米国の大学もご卒業後、メジャーの石油会社の
日本支社 にお入りになり、副社長時代不退転の決意で自ら発議した経営の変革ー
ー社員、全国の ガソリンスタンドのリストラを遂行され、再生の暁には自らもこの
リストラの苦悩の行き場を求めて、金沢の曹洞宗古刹「大乗寺」に、高齢を顧みず
禅の一修行僧をめざして門を叩かれたことです。

このときの決断は最愛の奥様からも賛成は得られなかった、と
以前NHK「新日本紀行」 でも述懐されておられました。


経営の最高責任者を終えても次々とポストを求め、一般社員の生活にはほとんど
関心ないようにも見える大企業の経営者も時にはおられるようですが、
松野先生ような経営者もおられたのです。


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2年ほどでしたが、主宰された「人間塾」でご指導をいただきました。
求めていた私の「心の師(メンター)」として、「仏縁」とはありがたいものだ、
と思わずにはいられません。

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お葉書には「私も人生最後の”林住期”を今歩いています」とあり、数年前大病を
された奥様がゴルフを楽しまれるほど恢復されたこと、私が作って差し上げた
お地蔵様のTシャツを「今年も着ていますよ」とお元気な近況が書かれてあり、
会社や私ども夫婦を気遣ってくださるお便りでした。

               
もう一枚は私に「金子みすず」を教えてくださった金剛院の諏訪普現師さまからの
おはがきです。次回に。


横山国男

【オーダーよさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/
【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/

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