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2007年05月29日(火)更新

彫刻入門

このところ新年度の県立美術館の社会人講座「彫刻ー基礎講座」に毎週
土曜日通っております。
若い人もいますが、中高年の方が多く、男女は半々、私が一番高齢のよう
です。「洋画」「日本画」どの講座もそんな感じで、「学び」好き日本人、特に
元気な初老の人たちが多いことを実感します。

4月から6月まで10回、延べ40時間ほどですが、もうすでに旅行で2回ほど
休んでしまいましたので、私より先生(芸大出の学校にお勤めの女性の講師)
のほうが私が挫折するのではと心配そうで、なにかと助言をしてくださいます。

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春になるとなにかやってみたくなるものです。水彩画が好きで、昨年は敬愛
する玉村豊男さんの一日教室に入れたので、軽井沢くんだりまで5時間も
車を運転して今や超人気スポット「ヴィラデスト」農園のアトリエで、玉村さん
の手元もじっくり見せていただけたのは感激でした。

その時の私の「植物細密画」(ボタニカルアート)は憧れの「玉さん」に会えた
ことで満足したせいでしょうか、どうにも冴えない出来で終わりました。

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「彫刻基礎講座」はモデルさんを中央に3~4回までは鉛筆かコンテでデッサ
ン、人物の頭部や首、それを支える肩それぞれが球体や円筒、躯体などで
構成されているという「立体」をつかむ勉強。
小さくても鼻や口、眼窩、髪の毛などもおろそかにはできません。
最初はどうしても「似顔絵」のような平面になってしまい、苦労します。

うまく描けなくてもとりあえず次へ進まなくては。

1 デッサン


講座は午後からですが、先週末は遅れているので、朝の10時ごろから誰も
いない教室で前の週作っておいた細木を棕櫚縄で巻いた支柱となる「芯棒」
に粘土付けを見よう見まねでやりました。

子供の頃の「泥遊び」を思い出す粘土の感触はなかなかいいものですが、
その内このままいくと「若い女性の頭像」はずいぶんデカいものになるぞ、と
不安が。

大きくて”稚拙”な「女性像」はイタダケマセン。せめて大きさぐらいは抵抗の
ないものにしないと、と考えているところへ先生が見えました。

「そうですね、やはり芯木を切った方がいいでしょう」ということで粘土を一度
全部とることに。「こりやますます他の人より遅れるな」とあせります。

「横山さん、石や木彫は削り取ったらおしまいですが、粘土はどんどんつけ
て、どんどん削ってみて。しっかり面でとらえてみて。ちょっといいですか」と
木片で作ったヘラのようなものでグイグイと削ったり、盛り上げたりすると
途端に「うーん、さすが」と思わせるプロの所業。


で、先週の終りの時点がこれです。

彫刻1 彫刻2


自分で言うのもなんですが、初めてにしてはなかなかイイ線いってるんじゃ
ないかと。
ロダンやザッキン、平櫛田中とはいかぬまでも、もし彫刻家を志していたら
・・・などとアホな夢想が許されるのが「素人ゲージツ家気取り」に許される
特権なのです。

悪い予感がします。この像を撫でまわしているうち、最後はなんともつまらぬ
見る人になんの感興もおこさせない「白い塊」に仕上がるのではないか、と。



最終の2回は「石膏取り」をして美術館での作品展もあるようなので、今から
”気合の入った”友人・知人への案内状のデザインまで考えている今日この
頃です。


横山国男
【オーダーよさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/
【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/

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