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2007年12月20日(木)更新

レンブラントの映画から。

「レンブラントの夜警」という“映画”が来春公開されるそうです。

『・・特に注目されたのが、レンブラントの作品に音や光を当て、絵に込められた
物語を浮き彫りにしようという企画で、選ばれた作品は「夜警」(1642年)。いわ
ずと知れた、彼の代表作である。』(週刊新潮12月13日号)

今年、レンブラントとならぶオランダを代表する画家、フェルメールの作品が日本
でも公開され、大変な人気だったようですが、残念ながら見ずに終わりました。
レンブラントは3年ほど前のお正月、京都の美術館「レンブラント展」で、かなりの
作品を見ることができましたが、「夜警」は一度も来日していないとのこと。

レンブラントといえば、『・・レンブラント・ライトと呼ばれる光と影の強弱を巧みに
用いた・・』(同誌)大画家ですが、私の印象は黒いバックから人物や風景のモチ
ーフが浮かび上がる絵ばかりです。

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昨年の初夏、軽井沢近くの「ヴィラデストガーデンファーム」の農園主であり、
画家の玉村豊男さんの「一日水彩画教室」でご指導を受けたことがあります。
ワイン作り、料理は勿論、玉村さんの絵のフアンもすごく多いのですが、美学を
修められた玉村さんから印象的なお話を聞きました。

『ヨーロッパの油絵は、黒をバックにそこから「光と影」の表現に向かっていくが、
日本画は白を背景に、ハイライト部分は和紙や絹本の白を活かして描き上げて
いくのです。これはヨーロッパでは水蒸気が非常に少なく、遠景でもクリアーに見
える、対する日本では遠景は常に霞み、「ぼかし」とか「おぼろげ」とかの表現が
多いのは、ひとえに水蒸気、湿気の国だからです』。

ストンと胸に落ちましたが、連想したのは「レンブラント」と「横山大観」でした。
どちらも大変な感動を観る人にもたらしますが、「芸術と風土」は切っても切れない
関係にあることをあらためて感じさせて頂いたお話でした。

横山国男

【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/
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