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2008年12月24日(水)更新

クリスマスイブの東京から帰って。

今日は朝一番の飛行機で東京へ。さきほど(9時頃)帰宅しました。
来年始動する企画の概要を決めるための打ち合わせに、企画デザインを担当
する長女も同行しました。

青山のI商事本社を久し振りに訪れましたが、セキュリティが格段に厳重になって
いて、受付で渡されたパスポートを各所でチェッカーにあてながら、目的のフロアー
へ。着いた部屋でもインターホンで担当者に連絡し、ロックを外してもらわないと
入れない仕組みです。 窮屈な世の中になったな、と思わずにはいられません。

もう一社は、京葉線葛西の事業所をお訪ねしました。ここはストレートに事務所に
入って行き、「やあ、やあ、お久しぶりです」。 すぐ応接間に通されましたが、
なにかホッとします。 どこでもこんな風にやれた昔がなつかしい。

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そう言えば今日は12月24日、「クリスマスイブ」だったんですね。
「だったんですね」と言うほど街にそんな雰囲気が感じられなかったのです。
クリスマスの音楽も例年ほどは聞こえません。それにしても一気に暗くなった
感じがします。

羽田空港にはきれいな大きいツリーがいくつか見受けられましたが、この時期は
いつもならJALの機内にもクリスマスのリースなどが以前は飾り付けられていた
ようにも思いますが、それもなく、全く普段通りの風景。搭乗率は50%くらい。

ただ帰りの便で、機内へ入ろうとすると客室乗務員が、「操縦室をご覧ください」
と言うので、ブリッジの窓から機首の方をのぞくと、パイロットがサンタクロースの
扮装をして操縦席からこちらに手を振っていました。

『高度1万メートル・・満天の星空の中。トナカイの引くそりのサンタと、行きちがう
ジャンボのパイロットサンタが手を振りあうシーン』なんて、柄にもなく、暗い窓外
を見ながらロマンチックな空想をしてみましたが、すぐ短い眠りに。

小松について飛行機からブリッジへ出るところでも、その扮装で立っておられて
「ありがとうございました」と挨拶する姿はユーモラスで、ちょっと心が和みました。

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欧米の人のような宗教的な意味合いはもともと薄い日本のクリスマスですから、
今までが商業主義に踊らされていたといえばそれまでですが、やはり年末の
風景として定着していましたから、こう一気に影をひそめたようになるのもどこか
さみしいものです。

帰宅するとテレビのニュースが、今年は家でクリスマスイブをすごす家庭が多い、
とその風景を流していました。

横山国男

【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/

2008年11月28日(金)更新

「会議は踊る」

1931年のドイツ映画「会議は踊る」。
よく知られた題名ですが、このオペレッタ映画をご覧になった方は少ないのでは
ないでしょうか。なにしろ初期のトーキー映画だそうですし、私もかなり古い映画を
観ている方ですが、題名だけしか知りません。

原題は「会議は踊る、されど進まず」で、ヨーロッパ各国の首脳が領土問題で
集結した「ウイーン会議」に題材をとったものらしいです。

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明日の土曜日、当社設立時からお世話になっている、A社と「商品開発会議」を
初めてスタートさせることになり、さきほどまで「準備」をしていました。

今までの自社の会議に本当に不満をもっています。(私の責任なのですが)。
それで今回他社と協働で難局打開のために開くこの「会議」を契機に、「会議」
とはなんのために開くのか、「会議」とはどうあるべきなのか、を関連書籍なども
少し読んで頭の中を整理しました。

・「会議」の成功は一に「準備」にかかっていること。
・「議題」と「ゴール」を必ず設定すること。
・事前に情報を整理し、「共有化」をはかること。
・参加者全員の力が活用されるべき。
・「可視化ツール」を使いこなし、議論の効率化をはかる。などなど。

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またある本によれば、会議の目的は、
① 創りだすため
② 決めるため
③ 行動しやすくするため
④ 学ぶため
と書いてあり、「目的」を明確にすれば、参加者の意欲が高まり、効率的な会議が
できます! とあります。今回は①の創りだすための会議です。

とりあえず、これら知り得たことの要点をレジュメにし、相手先の出席者にもお渡し
して、「実のある会議にしましょう」と呼びかけました。先方の社長にも読んでいただ
き「全く同感です」との言辞をいただきました。

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出席者全員のファイルを準備しながら、思いついたことがあります。
それは「会議」というのは、「跳び箱」に似ているのでは、と思ったのです。

「会議」のための「準備」は、跳び箱の助走に似ています。すなわち十分な助走が
必要で、会議自体は「踏切板」のような気がします。

十分な助走、満を持した踏切り(会議)が、高く遠い目標地点へのきれいな着地を
生むのではないかと。
「準備」にあたる助走がない、あるいはあっても短い(弱い)のでは、高い障害を
超えることは出来ません。

開始・終了の時間厳守は勿論です。両社の社長はオブザーバー的役割、第1回
でも挨拶は5分まで、と両社の運営担当者(ファシリテーター)が決めたようです。

横山国男

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2008年05月22日(木)更新

【明大生との毎週一問百答】・・訪問先では立って待つ。

<ご質問>
新たな人との出会いの場面において、大切にしていること、
心がけていることがありましたら、教えてください。
                          (明治大学商学部 大石絵美莉さん)



なるほどと思って10年来実行していることがあります。それは訪問先(特に初対
面、お願い事がある場合、懇意な間柄では未だないというときなど)へお伺いし、
応接間や商談室などへ通されたら、相手の方が出てこられるまで「立って待って
いる」ということです。
新入社員もそろそろ一人でいろいろな所へ「お伺い」する頃です。何かのお役に
立てば嬉しいですね。

これは私の座右の書の1冊「日本人のお行儀」(草柳大蔵著・グラフ社)に書かれて
いるエピソードで、以来努めて実行するようにしています。
戦後すぐのお話ですが、今も古くなっていないと思いますし、文章が素晴らしい
のでそのままご紹介します。

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「何故立って待つか」
昭和二十三、四年ごろ、私は雑誌の編集部員をしていたが、先輩に急用が出来て、
芦田均氏に依頼した原稿の受け取りにゆかされた。
 応接間に通され、ソファーにすわって読みかけの岩波文庫を読んでいると、芦田
夫人が手に原稿を持ってあらわれた。
「はい、これ」と渡され、礼を言って立ち去ろうとすると、「お待ちなさい」と夫人に声
をかけられた。
「あなたのお父さんはどんなお仕事をされていたの?」と問われて、門塀や墓石を
つくる石屋でしたと答えると、「そう、それではご存知ないのでしょうね」とやさしい
笑顔になって、夫人は教えてくれた。
「他家を訪問したときはね、そこのご主人が出てくるまで座らずに待つのが作法
です。家の方でも、お客様が手持ち無沙汰にならないように、絵を架けたり、花を
生けたりしているのです。これからは、書や絵や花をご覧になりながら、立って
待たれたらいかがですか」

この忠告をありがたく頂戴して、私は私なりに実行してきた。二十数年たって、文藝
春秋に人物論を連載しているとき、当時日本経済の要の位置にいた興銀頭取の
中山素平氏にインタビューを申し込んだ。
銀行の応接室で小林和作画伯の大きな絵を見ながら待っていると、頭取室から
中山氏が出てこられて、開口一番、こう言った。
「キミとは初対面だ。どんな男かと、キミをよく知っている三菱銀行の田実頭取
(故人)に電話で聞いてみた。こちらが出てくるまで応接間で立って待っている
男だよ、という田実さんの返事を聞いて、キミとあってみる気になったんだ。
あとで田実さんに礼を言っておき給え」 (引用終わり)

横山国男

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2007年12月28日(金)更新

JAF(日本自動車連盟)加入暦30年のステッカー

JAFより加入30年の標章である金ピカのステッカーが送られてきました。

ステッカー

お礼状のようなコメントが入っているだけでしたので、卑しさ半分、冷やかし半分で
「何か他に特典はないんですか」と電話してみました。
若い女性の声で「えー、特別に何もないんですよ、ナントカの保険料が10%お安く
なりますが」。

期待もしていませんでしたので、しっかり聞いてもいませんでしたが、今時予期せ
ぬ高価なものやサービスをするほうが余程いい加減な運営をしている財団、とも
受け取れないわけではないので、これはこれで少しも不満はありません。

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この30年間でJAFにお世話になったことは初めの頃にたった一度だけです。

家内とお中元の挨拶に出かけ、「北陸高速」を走っていた時、アクセルを踏んで
いるのにだんだんスピードが落ちてきて「うわー、なんだ、なんだこれは」と思い
つつ、少しパニックになりながら、ともかくミラーを見つつ路肩へ。
(完全に惰性で走っている状態)

最後は「ヨロヨロ」と路側帯に停車しましたが、後続車のことを考えると生きた心地
ではありませんでした。
シフトレバーをPに入れようとすると、全く手ごたえがありません。サイドブレーキを
引いて外に出ると、車の下からオイルが細い流れを作っています。
変速装置(デフ)のオイルがほとんど流出してしまったというわけです。

買ってそれほど経たないドイツ製の小型車でしたが、「怒り」というよりあきれてしま
いました。
高速道路の電話でJAFに連絡、やがて積載車が到着、「私たちはどうすれば・・」と
聞きますと、「ご自分の車に乗ってください」とのこと。

次のインターチェンジまで10分ほど、バスより高い景色でしたが、「路肩まで寄せ
られなかったら・・」と、ともかく無事を喜んだことでした。

この経験が30年もJAFに年会費を払わせ続けることになるわけですが、その後
は全く利用がありません。毎年更新をためらいながらも「ひょっとしたら・・」という
思いが湧きます。
これは保険の感覚に似ていますね。

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10年ほど前までは、小松市にある当社の最大の顧客への納品はすべて私が担当
していました。納品もそうですが、新柄のデザインをどう表現するかなど
細かい打ち合わせや提案が欠かせないからでもあります。

ふすまの大きさほどもある「捺染用シルクスクリーン版」を、多いときは100枚以上
小型トラックに積載し、念のため2系列のロープ掛けをします。一本のロープでは
万一切れて高速道路上に版をばら撒いたりしたら、とんでもない大事故の引き金
になりかねません。

雨の日も雪の日も台風のなかも往復140キロを運びましたが、この間私の運転者
として最も感激した出来事は「四輪駆動」装置が小型トラックにも普及したことです。
雪道、暴風雨の中、4本のタイヤがしっかりと路面をつかんでくれる安心感は本当
に素晴らしい技術で、これは雪国に住んでいる人にしか分からないと思います。

ただ初期のころはよくパンクを経験しました。後輪ばかりだったのは幸いでしたが、
高速路上でのタイヤ交換は、車線側の場合、背中のすぐ後ろを大型トラックが
猛スピードで駆け抜け、恐怖感はハンパではありません。雨の日は頭からドロ水の
シャワーを浴びることも。
20年間、大きな事故に遭わなかったのは幸運でした。

週2回ほど、延べ1500回を超え、道路公団への支払いもその間だけでも計算す
ると、なんと500万円近くになるんですが、もちろん標章などはアリマセン。

現在は捺染部門長が引き継いでくれています。これからも「安全第一」でお願いし
ます。


横山国男

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