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2009年11月17日(火)更新

仕事の流儀、男たちの流儀。

昨夜、正確に言うと今朝の午前1時過ぎに台湾高雄での姉妹ロータリークラブの
「創立30周年記念行事」に出席し、13名の会員・夫人とともに帰路台北観光を
終えて帰国しました。

ハッピを着て、大旗で祝意を表した我々のパフォーマンスが大ウケして、閉会時
にはハッピは全て姉妹クラブの人に奪われ、フィナーレは歌と踊りの状態となり、
「友好万歳」・・・・。

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帰宅して入浴するも寝付かれず、TV(NHK)にスイッチを入れると、「プロフェッシ
ョナル ’仕事の流儀’ =宮崎アニメの世界 密着300日」が放映中。

宮崎駿氏が「最後の仕事」と吐露したという「崖の上のポニョ」の制作過程と氏の
“生み出す苦悩”を300日にわたって取材したすごい映像に引き込まれました。

宮崎駿・・68歳。 世界の宮崎と比ぶるべくもありませんが、ほぼ同年である私に
は「老いる」というのがどういうことかは分かります。かっての三分の一、五分の一
のスピードでしかコンテが描けなくなった、と。

身を削り、最後の力を振り絞って結末を描き上げる場面は壮絶な感さえあります。
もはやかっての宮崎駿ではないとご自身が感じておられるのでしょうか。しかし
きっと時をおけば再び創作のエネルギーが充満してくるはず、と思いたい。

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放映が終わってもますます目が冴え、手元にあった「週刊現代」をパラパラ見る
と、伊集院静氏の連載『それがどうした “男たちの流儀”』が目に入り読むことに。

今週号は松井秀喜に言及。伊集院さんの人物を見る目は、特に「男」を評価する
事にかけては凄いので自分の軽薄さを思い知らされることも度々ですが、マツイ
ヒデキという人間もしっかりみておられて、今回の偉業も当然という話ぶりです。

(略)『大丈夫、必ずその時は来ます。誰だと思ってるんですか? マツイヒデキ
ですよ。」「そうですね。マツイヒデキですものね」』という地方のマツイフアンとの
電話でのやりとりを書いたあと、寝ぼけ眼の私の目に入ったのが次の文章。

・・・『その中の一人、NHKの大谷実ディレクターが、今春、若くして亡くなった。
葬儀場に彼がチーフで制作した一年目のマツイを特集した番組が流れていた。
―大谷君、マツイヒデキはきっとやってくれるよ。私はそう言って、葬儀場を出た』
 とあります。

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大谷実さんは福井生まれ、ご両親をよく存じています。今年3月の末、この有能で
人間味あふれる御子息の実さんがガンで亡くなられたことを、4月のはじめある
会合でお会いしたお父さんのあまりの憔悴ぶりで知りました。

ガンと分かってから2年ほど、覚悟を決めて一層テレビディレクターという天職に
打ち込んだあとの凄絶な死だった、とお聞きしました。
四十九日の法要にお花をお送りしたのが昨日のようです。

’95年の「新日本探訪」から’09年放送の遺作「シリーズ ONの時代~時代の
輝きを見つめる旅~」まで、多くのドキュメンタリーや「クローズアップ現代」等など
での素晴らしい仕事、そして何より大谷実さんはご自分の“仕事の流儀”で多くの
後輩たちを教え導いたことを、訃報に悲しむ職場の同僚達が寄せたA4紙55枚
のFAX(コピー)で知りました。

大谷さんの死を悼む仲間の慟哭の追悼文FAX

これは、「涙なくして読めないですよ」とコピーをお見せくださった人のもので、まだ
私の手元にありますが、今日までブログには書けませんでした。

伊集院静さんの文章に“流儀を持つ男”として出てきましたので、このナイスガイに
ついて私の知っていることを話してもよいかな、と思いました。
追悼文を寄せられた人の中には普段テレビでお顔を拝見するアナウンサーやキャ
スターも多くおられ、驚きと慟哭、そして感謝の言葉が綴られています。

いつも後輩を思い、育てられた大谷実さんの「仕事の流儀」「男の流儀」を読ませ
てもらい、宮崎駿さんも松井秀喜さんも大谷実さんも、そして伊集院静さんも、
「プロフェッショナル」と呼ばれる人たちは、自分の“流儀”というものを確立して
いる人のことをいうのだと、あらためて思い知らされました。


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2009年06月12日(金)更新

ジョン・ウェイン

2回続けてお悔やみの話を書くのはちょっと気がひけますが、昨日6月11日は
ちょうど30年前の1979年、ジョン・ウェインが72歳で亡くなった日です。

ジョン・ウェイン・・団塊ジュニアくらいの人には「ああ、名前は知ってる。昔西部劇
によく出てた俳優でしょ」ぐらいのものでしょうが、私たちの年齢、すなわち子ども
のころから青春時代にかけてウエスタンをよく観た者にとっては「スクリーンの
英雄」の一人。

ウエスタンばかりでなく、けっこういろいろな映画に出たり、作ったりしてますが、
黒澤と三船の黄金コンビと同様、やはりジョン・フオードの演出で作られたもの
に名作が多いのは肯かれる方が多いと思います。

強靭な体と強い意志、今なら「古い!」と言われるかも知れませんが、常に男と
して、チームリーダーとして「頼れる存在」を演じ続けました。
「Boss」「家父長」という言葉がピッタリ。

ジョン・フォードの詩情あふれるアメリカの西部の広大な風景、レディの前で見せる
なんとも言えない「はにかみ(羞恥)」や、「リオ・ブラボー」(ハワード・ホークス監督)
では、ウェインのライフルの使い方は独特だったなァなどと思いだします。
(他の役者と違い彼はやみくもに引き金を引いたりしません。疾走するインデアン
 の動きに合わせて的確に銃口を移動させていく演技などは迫真もの)。

大男で自他ともに認める「愛国主義者」だった、そうですGMのキャデラックのよう
な強いアメリカを文字通り体現していたジョン・ウェインも、胃癌に冒された最晩年
杖をついて現れたアカデミー賞の会場での痩せた姿は泣けるものでした。

アッチラ大王を演じた「征服者」の撮影場所が、ネバダ核実験場から100マイル
風下だった、それが死因となったという広瀬隆著『ジョン・ウェインはなぜ死んだか』
(文藝春秋1988)も当時読みましたが、私の中ではそんなことより今でも強烈に
「男」「父」「厳しい優しさ」「責任」「仲間」・・・・などがグルグルします。

ちなみに私の好きなジョン・ウェインの映画は、
「駅馬車」「赤い河」「三人の名付け親」「黄色いリボン」「捜索者」「リオ・ブラボー」
といったところです。

ジョン・ウェイン 引用:Wikipedia (John Wayne Screenshot from Challenge of Ideas, The (Part 1), a PD movie. ) ジョン・ウェイン 引用:Wikipedia ('''''The Searchers''''' is a 1956 epic Western film directed by John Ford which tells the story of a man who spends years looking for his niece who was taken by Indians. Cast : * John Wayne : Ethan Edwards * Jeffrey Hunter : Marti)
写真引用:Wikipedia


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2009年03月13日(金)更新

オードリー・ヘプバーンの言葉

オードリー・ヘプバーンに次のような言葉があるのを見つけました。

『 美しい唇であるためには、美しい言葉を使いなさい。
   美しい瞳であるためには、他人の美点を探しなさい 』

いかにもオードリーらしい言葉ですね。

先日久しぶりに「ローマの休日」をDVDで観て驚きました。こんなにふくよかだった
のか。もちろん太ってはいませんし、ウエストなどは一体何センチ?と思うくらい
細いのですが。  
しかし生き生きとしたあの唇にも瞳にも美しさ、若さが溢れています。

晩年、ショーン・コネリーと共演した「ロビンとマリアン」ではもう痛々しかったし、
最後の仕事だと本人も思っていたであろうTVシリーズ「庭園紀行」などでは、もう
病を得ていることは誰の目にも明らかでした。

また、共演しているグレゴリー・ペックも若くてすごいハンサムだったな、と。
いまどきのイケメンと違い、がっしりした身体、意志の強そうなそして知性を感じさ
せる面立ちは、最近のハリウッドのスターにもあまり見かけないですね。

ところでデジタルでの映画などの保存については意外と長寿命ではない、との見解
が一般的になってきているようです。
フイルムの方が優っているというのは何かホッとするものを感じるのですが。

C.Gなどまだ存在しない「ニュー・シネマ・パラダイス」と同じような時代に映画大好
き少年の一人だったからでしょうか。

横山国男

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2009年03月07日(土)更新

波乱晩嬢

博報堂のシンクタンク「生活総研」の上席研究員、山本貴代さんは「女性視点の
心理・消費分析」とか「富裕層の意識と実態」などを研究テーマとされ、レポートの
題名に「富裕四族」、「女の豪快消費」、「OLついつい消費」、ご著書には「黒リッチ
ってなんですか?」「平成モザイク消費」など、主にこの年代層の女性をターゲット
と考えている企業、サプライヤーには読んでおいて損はない情報や分析が多いと
思います。

聞きなれない「晩嬢」もそのレポートにでてきます。30~40代の独身女性で、主に
自宅通勤なので可処分所得も高く、仕事バリバリ、私生活面でも健康・若さの維持
に敏感、教養を高める、チャリティなど身の丈にあった社会貢献にも意欲的と
いった元気な女性像が浮かびます。
アラサーとかアラフォーなども、単なる年代層を示すだけでなくて本来このような
意味も含めて造語されたのではないでしょうか。

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 「晩嬢」ってC&W(カントリー&ウエスタン)の楽器“バンジョー”を連想させる
せいか、晩の字がついてる割には暗くないですね。
それから「嬢」なんですが、「お嬢さん」「令嬢」とか、なかなか華やいだ文字に感じ
てこれもイイカンジ。

「嬢」といえば
1944年のアメリカ映画「毒薬と老嬢」。監督はハートウオームな作品が多い名匠
フランク・キャプラですが、原題は「Arsenic and Old Lace」となっています。
Arsenicはヒ素、Old Laceはどうやら古いレースのついた服(を着た老婦人)の
意味のようです。
私は長い間、「老嬢」はオールドミスというのかと思ってましたが、これは和製英語
かも知れませんし、最近あまり言わないところをみると差別用語なんでしょうか。

二人の老嬢姉妹(リリアン・ギッシュとベティ・デイヴィス)の毎年夏の岬での別荘
生活の日常を描いた秀作「八月の鯨」(1987・米国映画)で、久し振りに男性を
夕食に招くシーンがあり心に残りました。
盲目のちょっと意地悪な妹ベティにさとられないよう、つつましやかなリリアンが
長い髪を結いなおし、アクセサリーを選び、お化粧する場面です。
老嬢のそれでも女の部分、可愛さと情念のようなものを感じさせられました。

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さて、「晩嬢」の行く手にはなにが待ち構えているのでしょうか。
50代、60代それから・・・・。
なかには「結婚はしたくないが、子供は欲しい」なんてアンケートの回答も見られま
した。たしかに経済社会の混乱も起きていますし、いつまでも親が生きているわけ
でもありません。

でも行く末が「波乱晩嬢」ではかわいそうな気もするのです。

横山国男

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2009年02月25日(水)更新

映画のセリフから

「将来のことを考えろ」
「将来なんて捨てている」
「違う!将来がお前を捨てているんだ」
                     <映画 「サタデー・ナイト・フイーバー」より>

日本映画が久しぶりにアカデミー賞を獲得したニュースは、最近暗いニュースが
多い中で明るい話題でした。監督、俳優がすぐれていることはもちろんですが、
当然脚本も素晴らしかったに違いありません。

それにしても、上のセリフ・・なかなか含蓄があって、こういう言い回しには思わず
ひきつけられます。
いろいろなものを読み、観察して、考える、そういうことを続けていくうち、作家や
脚本家はこのようなセリフを書けるようになるのでしょうか。

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ところで余談ですが、
「サタデー・ナイト・フイーバー」で一躍ハリウッドのスターになったジョン・トラボルタ。
その後はシリアスな役もこなして、一時はビッグネームの女優が「最も共演したい
相手役」として挙げていました。中年になってかなり太りましたが。

先年、「ヘアスプレー」(2007)という映画で、すごい太ったお母さん役をやって、
観る方の目を白黒させましたが、内容はいま一つだったように思いました。
しかし存在感のある俳優で、出世作と言える「サタデー・・・・」では、ダンスはもの
すごくうまいけれどこんなに大スターになるとは思いませんでした。

とびっきりの飛行機マニアで、操縦の資格は勿論、大型のジェット機(なんと普通
 の旅客機!)も所有、自宅敷地内には滑走路があり、何機もの軽飛行機も
持っているという記事には驚きました。

ハリウッドの大スターともなるとスケールがケタ違いですね。


横山国男

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