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2010年07月09日(金)更新

涼しい句

桜ばし=夏の箸置きマット
写真 <桜ばし=夏の箸置きマット>

時々伺う近くのビジネスホテル内にある和風レストラン「桜ばし」。
この季節、アジサイの絵とともに夏の「箸置きマット」に書かれた句は、

         しばらくは滝にこもるや夏の初

以前にご紹介した春の桜の句と同様、芭蕉の句。

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「夏の初」をどう読むのか支配人にお尋ねすると「げのはじめ」と読み、
 「夏(げ)」は「夏行(げぎょう)」のことで、陰暦4月16日から
90日間水垢離などをする僧侶の行のことを言うとのこと。

そういえば、ついこの間「半夏生(はんげしょう)」だった。夏を“げ”と
読むんですね。半夏生とは夏至(これも“げ”!)から数えて11日目、
今年は7月2日で、金沢では半夏生の日に必ず食すという名物「氷室饅頭」
を、いつものように仕入れ先のOさんからたくさんいただいた。

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この滝は日光東照宮の近くにあり、滝の岸壁にくぼんだ空間があり、滝水
の落下が裏から見れるので「裏見の滝」として当時は華厳の滝よりずっと
有名だったとか。

「裏見の滝」を見物しながら、まるでその夏行に入ったような気分になっ
た。そういえば、もうそろそろ夏行の始まる季節だなあ、と芭蕉が詠んだ
のである、と「奥の細道」の解説にありました。

落下する滝水を裏から見るというのは、なかなか涼しい光景に思えます。
どこか外国の瀑布にスケールの大きなものがあったように覚えています。


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2010年07月07日(水)更新

七夕伝説

七夕の<説話>
こと座の1等星ベガは、中国・日本の七夕伝説では織姫星として機織りが
上手で天帝の娘。夏彦星(牽牛星)は、わし座のアルタイルで働き者。
天帝は二人の結婚を認め、めでたく夫婦となったが、夫婦生活が楽しく、
織姫は機を織らなくなり、夏彦は牛を追わなくなった。このため天帝は
怒って、二人を天の川を隔てて引き離したが、年に一度7月7日だけ会う
ことを許し・・・・・・

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今日7月7日は七夕(たなばた)。この拙ブログも総訪問者数7万を超え
て、なんとなく7に縁のある心持がしています。読んで頂いて恐縮してい
ますし感謝申し上げます。できれば700回くらいまで頑張って続けられ
たら・・と思っていますが。

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七夕の<風習>
全国的には、短冊に願い事を書き、葉竹に飾ることが一般的に行われてい
る。短冊などを笹に飾る風習は、夏越の大祓に設置される茅の輪の両脇の
笹竹に因んで江戸時代から始まったもので・・・

<説話>も<風習>もWikipediaから引用しました。なんという便利で
すごい世の中になったものかと思います。
「知る喜び」「調べる楽しみ」が尽きません。ブログを書くのにも助けて
もらっています。
そして人類の知恵は、iPadに3DTV、コンピュータの環境はクラウドへと
留まることを知りません。

後世、私達の生きた時代も「織姫と彦星」のようなロマンティックな伝説
を残すことができるといいのですが。

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2010年07月05日(月)更新

「身土不二」・・石塚左玄の“漢方の食養生法”

石塚左玄は江戸時代末期に福井市で生まれ、「食育」を日本で最も早く
提唱した医師です。

昨日の福井新聞に、石塚左玄の功績を研究している地元の岩佐勢市さんと
いう方が『食育の祖 石塚左玄物語』(A5版 89ページ 580円 
正食出版刊)を出版されたという記事が掲載されていました。

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 医師石塚左玄についてご存じの方は少ないのではないかと思います。
かく言う地元の私も名前を聞いたことがあるくらいでしたが、つい先日、
東洋医学・漢方のM先生(大阪)のところへカナイと治療を受けに行った際、
待合室に「漢方の食養生法」という20頁ほどの小冊子があり、そこに
「石塚左玄翁」の食育に関することが詳しく書かれてあるのを読んだ直後の
新聞記事でしたから少し驚きました。

冊子の後半に『食医 石塚左玄先生』と題して、左玄は日本人は五つの原理
に基づいた食べ方をしなければならないと述べている、とあります。

その五つの原理とは、1.食物至上論 2.陰陽調和論 3.穀物動物論
4.一物全体食論 5.身土不二論 です。

全てをご紹介できませんが、最後の「身土不二論」というのは、その土地、
その季節のものを食べよという教えです。

身体とそのおかれている風土とが、一体となること。その土地、その地方
に先祖代々伝わってきた伝統的食生活には、それぞれ意味があり、またその
土地に行ったらその土地の食生活を学ぶべきであると。

今や食生活における季節感というものは薄れ、自然のリズムを無視した姿
がそこにあります。人類は高度な文明を築く程に進歩したが、自然との調和
に関しては後退の一途をたどっている、というようなお話がM先生の解説を
まじえて書かれています。

ただM先生は、「明治時代と違いますから。あまりストイックに考えても
逆にストレスになりますよ」と笑っておられました。

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これとよく似た話を、建築家で心友のS君が昔からよくしてくれました。

「家」も、その土地で生育した木で建て、壁や瓦にはその土地の土を使う
のがそこで暮らす人間に最も適している・・これも「身土不二」でしょう。
密閉につながるサッシや新建材がアトピーなどの障害を生むことと無関係
ではないと言われています。今の時代にはなかなか難しいことですが。

要するに、人はあまり「風土」を無視して生活すると病気になったりする、
ということでしょう。

さらに言えば、医学を東洋、西洋と区別するのではなく、どちらもその良い
点を「医療を受ける人」のために活かすべきであり、もちろん病院や医師の
ために医療が存在するわけではありません。

最近は、鍼灸や漢方の「身体全体を見渡して“整える”」という考え方、
その前の「命は食にあり」「病は口にあり」など、現代栄養学とは違う
日本人に合った“食養”を説く左玄や益軒のような古人の食生活に関する
研究も大いに参考にする必要があると考えるようになりました。


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2010年07月01日(木)更新

新「外国人技能実習制度」がスタート

今日7月1日から、改正入国管理法が施行され、これまでの外国人研修・
技能実習制度に変わって「外国人技能実習制度」がスタートします。

以下は今日の繊研新聞の記事です。

『制度改正は、長時間残業や不払い賃金などをめぐってトラブルが多発し、
批判が高まったことを受けて行われた。「国際貢献・技術移転」という
制度の建前を堅持、新たに在留資格「技能実習」を新設し、縫製業に多い
団体管理型受け入れの場合、2ヶ月間の座学研修期間を義務付ける一方、
それ以降は雇用契約を結び、実習生は労働基準法や最低賃金法など労働
関係法令の適用を受ける。また3年間を通じて受入れ団体の「責任」も
明記。不正行為を行った際の罰則も強化された。』(以下略)

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一昨日、ここ3年ほど衣装の縫製をお願いしてきた、S縫製のA社長が廃業
の挨拶に来られました。私と同年で、ともに「ものづくり」に人生の大半を
かけてきた、いわば同志のような人。

4~5年ほど前から、大手アパレルからの受注が減り、ロットも小口化、
設備・人員を縮小し、他産地と同様、実習生という名の中国人の縫製工を
中心に切りまわしてきたのですが、苦境は深まるばかり。

個人的なつぎ込みも限界なので、昨年末から廃業の決意を固めたとのこと
です。
その決断の理由の一つに、新しい「外国人技能実習制度」も関係している
ように聞こえました。

簡単にいえば、繁閑の激しい受注を乗り切るため、実習生も望んで長時間
の残業に応じてくれたこれまでのようにはいかなくなった、ということで
しょう。

また、実習生の資質が以前に比べて低下しているようだ、とも。
中国でも繊維産業などでは人手不足となりつつあり、優秀な工員は新産業
の方に就業する傾向が強いようです。
そのため、技能を教えるのに非常に時間・手間をとられ、生産性が上がら
ない、クレームが多くなったという悩みも話されました。

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かって縫製が一大地場産業だった地域でも、社長の月給が5万円(あとは
年金で)、奥さんは無給で、中国からの“実習生”だのみでなんとか続け
てきたというケースもあると聞きましたが、もう無理ではないかと思います。

縫製を引き受けてくれるところがないと、当社の業務も続けられませんから
パターン(型紙)の自社制作など、考えられる対応を早急にやっていかねば
なりません。

逆に考えれば、このものづくりのシステムを国内できちんと守る、あるいは
再構築できたら、勝機はあるとも言えます。

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A社長も頑張ったんですね。儲けるとか何とかより、ひたすら自分が納得
できる「ものづくり」をしたい・・それが一番の報酬と考えてきたのでしょ
うが、グローバル化、フラット化が許してくれなかった。

エコポイントや地上デジタル化対応などで、一時の活況を呈しているかに
見える自動車や家電も「需要の先食い」という見方もあるようです。
縫製産業と同じ道をたどらないとは誰も言えないのでは、とA社長を見送り
ながら思いました。


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