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2009年04月15日(水)更新

「死に甲斐のあるまち」「琵琶湖と水」・・元八幡市長と滋賀県知事のお話

12日(日)、大津プリンスホテルのコンベンションホール(淡海)に、国際ロータリー
第2650地区(京都・滋賀・奈良・福井)4県のロータリアン約2800名が集合し、
「2008~2009地区大会」が開催されました。

ホストクラブは「近江八幡RC」で、ガバナーは元近江八幡市長の川端五兵衛さん。
地元JCのリーダーだった時代に、同市のゴミとヘドロで埋まった「八幡掘」の再生
を、自ら泥だらけになりながら市民運動にまで盛り上げ、川だけでなく住民の意識
改革にまで結実させた「地域リーダー」のお一人。

コンクリートで覆われるはずだった現在の八幡掘 国際ロータリー第2650地区 ガバナー:川端五兵衛氏(近江八幡RC)

大会のテーマ「終の栖(すみか)のまちづくり」は、川端ガバナーがロータリーの
最大のテーマである「奉仕」を、生まれ育ったまち、今暮らす街でそれぞれが実践
して欲しい、と。
そして「生涯をここで終えてもよいと思えるようなまち」をつくりましょう、生き甲斐
だけでなく「死に甲斐のある終の栖のまちづくり」をめざしましょう、と基調講演を
されました。

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続いて、大会記念の特別講演をされたのは、滋賀県知事 嘉田由紀子さん。

嘉田由紀子 滋賀県知事

嘉田知事のプロフイールは大会の資料ではじめて詳しく知りました。
1950年埼玉県本庄市生まれ。京都大学大学院、ウィスコンシン大大学院終了の
農学博士。’81年滋賀県庁に入庁され、琵琶湖研究所の研究員をスタートに、
琵琶湖博物館総括学芸員、2000年京都精華大学人文学部教授などを経て、
2006年7月滋賀県知事に就任とあります。

過去30年以上にわたり県内各地を歩き、人びとの暮らしと琵琶湖のつながりを
学び、ご著書には「水をめぐる人と自然」「水辺くらしの環境学」など多数あるとの
ご紹介で、今回の講演者としてとてもふさわしい方と楽しみにしていました。

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お話の中で、昭和30年代までに上水道があったのは大津市と近江八幡市の
一部地域のみであり、飲み水にもその他生活用水としても琵琶湖の水をそのまま
使っていた「沖島」の例を当時の写真で示されました。

そこには「水神さま」が祀られています。住民がいかに「水」を大切にそして汚さな
いことを当たり前の意識として持っていたかがわかります。
難しい理屈など抜きに、結果として環境や生態系を守っていたことの例をお話に
なり印象的でした。

今年の冬は周囲の冷たい雪解け水の流れ込みによる琵琶湖の表層水と深層水
(最深部は100m)の入れ替わり(循環)が、温暖化の影響か例年になく遅く、よう
やく3月になって起きた、その他にも地球環境の変化が琵琶湖を観察していれば
わかる事が多い、と琵琶湖博士らしく、演題「琵琶湖は地球環境への小さな窓」を
締めくくられました。

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ところで、「タオルはまかせたろ の寺田社長」「近江牛の新保社長」がお住いに
なられる滋賀県。 福井のお隣ですが、なぜか大フアンなのであります。
どちらかというと「近江」という方がピッタリくるのですが、白洲正子さんも方々に
足跡をのこしていますし、司馬遼太郎さんとの記述もとても多いですね。

おまけに、「里山」という言葉を初めて使用したのは私、とご本人がおっしゃられて
いる近江人写真家の今森光彦さんの自然と人間の関わりを写した写真集「里山」
は私の清涼剤がわりの愛読書。

今日はこの近江の棚田の美しさを見てください。

今森光彦 フィールドノート 「里山」より


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2009年04月13日(月)更新

満開の桜・・「京都漱石の會」講演会に行く。

夏目漱石の二人のお孫さんとそのご縁戚の方の講演を11日(土)の午後、桜が
美しい京都今出川の同志社女子大講堂(純正館)で聴かせていただきました。

ご縁をいただいた「京都漱石の會」(丹治伊津子さん主宰)の第3回企画、『夏目
漱石ゆかりの「半藤一利・松岡陽子マックレイン講演会」 』です。

陽子マックレインさんは漱石の長女・筆子と漱石の弟子・松岡譲の三女。陽子さん
の妹が作家の半藤未利子さんで、そのご夫君が半藤一利氏というご関係です。

陽子マクレインさんは「比較文学から見た則天去私」というテーマで、“ジェーン・オ
ースティンとオリバー・ゴールドスミスの作品から影響を受けた漱石の作品と人生
について”という要旨がプログラムにありましたが、正直私にはこのあたりの素養
がほとんどありませんので拝聴するのみでした。
しかし、80代の半ばのご年齢ですが、90分間最後までよく通るお声でお話になら
れたのには感嘆しました。 失礼ですが、きっと脳がまずお若いんでしょうね。

半藤一利氏と主宰丹治伊津子さん お元気な陽子マックレインさん

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半藤一利氏は、「文藝春秋」編集長、同社専務を経て作家活動に入られ、昭和史、
幕末史についてもご著書多数であり、そのキレのよい語り口で私も大フアンです。

漱石のお孫さんが夫人ということもあって、漱石についてお詳しいのは当然とも
いえますが、面白かったのは漱石の作品は「門」まで、その後の作品は個人的に
はお好きでない、一言でいえば「暗いから」と、笑いながらお話しされました。

演題は「『坊っちゃん』を読む」“文明史家としての漱石”でしたが、歴史作品を
書かれる作家らしく、作品の時代背景、史実との照合から、「坊っちゃん」が書か
れた背景や、舞台を松山の中学にとっているが、実際は漱石が勤めた帝大
の同僚の先生たちをモデルにしていることなどを面白可笑しくお話になりました。

またかっての編集者らしく、「坊っちゃん」の原稿は400字詰め原稿用紙でいうと、
250枚くらい(中編)だそう。
これを大人気になった「吾輩ハ猫デアル」の連載終了のころの第10章と最終章で
ある11章の間の8日間で書きあげている、とお調べになったそうです。

なんで中断してまで「坊っちゃん」を書いたのか? 半藤さんは大変興味をもった
とのことですが、どうやら東大英文科講師の漱石には我慢のならない権威主義の
先生ばかりで頭にきた、それが急きょ「坊っちゃん」を書かせた、とのことです。

漱石は何度いわれても当時の文部省、東大からの「文学博士」の称号を蹴っ飛ば
し続けたことは有名ですが、最後は郵便物の宛先に「文学博士 夏目漱石殿」と
あると、今でいう「宛先に尋ね当たりません」とつっ返し、印刷のやり直しの費用まで
払ったという徹底ぶりなどは、漱石が維新(ご一新)後、早くも権威や地位でものを
言う人間が多くなったことに辟易していた、という半藤さんの解説がとても面白く、
あらためて漱石の人間的魅力を感じさせられました。

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講演が終わり、この講演会を企画された丹治伊津子さんにも初めてお会いできまし
たので、ご挨拶もできました。
何かの折の京都の女性のお着物姿というのは土地柄もあり、本当に素敵です。

半藤さんの近刊「幕末史」(新潮社)にサインもいただき、桜花爛漫の同志社大の
キャンパスをあとにしました。

半藤一利著「幕末史」 ご著書にサインをいただく

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京都駅に戻り、草津まで電車、翌日12日(日)の大津プリンスホテルで開催され
る年に一度の「ロータリー地区大会(京都・滋賀・奈良・福井)」へ出席するため、
草津駅前のビジネスホテルへ投宿。

記念講演=嘉田由紀子滋賀県知事の「琵琶湖は地球環境の小さな窓」を楽しみに
早めに就寝しました。



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2009年04月10日(金)更新

「まんがタイトルロゴと書の美」展 書家吉川壽一の挑戦

SYO ARTISTと名乗る書家の吉川壽一さん(当社顧問)が、先月京都の中心部、
烏丸御池にある「京都国際マンガミュージアム」で展覧会を開催。

今回の個展は「まんがタイトルロゴと書の美 鳥獣人物戯書」と題して、数々の
漫画のタイトルロゴを書いてきた吉川さんが、この展覧会のために「当初とは変化
しているストーリーや主人公に思いをはせて新たに書いた」という渾身の作品を
展示しました。私は会期末ギリギリに観に行きましたので、ブログでのご案内も間
に合いませんでした。

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いつものように特大の揮ごう作品は、10年以上も連載された三国志の世界を
題材にした「蒼天航路」の作者、王欣太(キング ゴンタ)さんとのコラボレーション。

龍の絵はキングゴンタ、“気”の文字は吉川壽一との共作
 
龍の絵はキングゴンタ、“気”の文字は吉川壽一との共作


宮本武蔵の生き様を描いた「バガボンド」(井上雄彦)、第二次世界大戦のさなか
にタイムスリップした自衛隊兵士をモチーフにした「ジパング」(かわぐちかいじ)、
他講談社の「モーニング」に掲載されたものを中心にタイトルロゴだけでも20作品
におよびます。

会場ではセリフを面白く配した「マンガふきだしの書」をはじめ、種々のパネル作品
など総数90点が訪れた人を圧倒させてくれました。

展覧会チラシ 展覧会チラシ

その他このマンガミュージアムの館長である養老孟司先生との対談も会期中に
企画されました。
そのお題が『書として見るか。画として読むか』ですから、このお二人の話はかなり
シュールな内容だったに違いありません。

またコスプレを楽しむパフォーマンスも何度か行われ、この古都の度肝を抜く
「書展」の様子は、新聞の他にNHKで関西一円に放送されたようですから、ご覧
になった方もいらっしゃるかも知れません。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ところでもう一つ素晴らしかったのが、この「京都国際マンガミュージアム」の建物。
京都の方はご存知でしょうが、ここは廃校になった「元龍池小学校」で、ミュージ
アムに改装されました。
これが本当に当時の面影を残しながら、レトロとモダンの内外装が“はんなり”と
調和して、いつまでも歩き回りたい懐かしくも温かい迷路のような空間なのです。

50万冊を超え、今なお増え続ける漫画の収集、日本が生んだコミック文化に触れ
たいと多くの外国人旅行者のキョウト新名所にもなっているようです。

「SYO ARTIST 吉川壽一」の今回の挑戦相手は、千二百年をはるかに超える
時間のものすごい集積と厚みを持つ「京都・KYOTO」だったような気がします。


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2009年04月08日(水)更新

なりふりかまわず

カーディーラーで役員をやっている親友がフラッと会社にやってきました。
「このご時世だから会社に一日中いるのもなんだか落ち着かない」とのこと。

「で、クルマの販売30%ダウンとか本当なの?」と私。
「ホントすごいよ。なんかセールスの連中も慣れっこになってきたのか最近は
最初の危機感すら薄れてきたみたい。慣れるって怖いわ」。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

彼は総務・経理担当なので質問しました。
「でも、3月末は意外に倒産情報も新聞に出てないし、静かだったようだけど」と
言うと、
「こんな話もあるよ。銀行も3月末決算だから、融資先には必要最小限の資金を
出して不渡りを回避させ、期末での倒産だけはとりあえず避けた、とかね」。

「そう言えば先日銀行から手形・小切手帳の値上げのお願いってのが来て、それ
が50%UPとあったのでビックリした。何でも値下げしている時代にどういうこと?
って思ったよ。 もっとも手形は使わないから通知はすぐ捨てちゃったけど」と私。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

昔から見ると、「振り込み」などはパソコンを使って客である私たちがそれも費用を
負担してやるようになったし、決済資金なども前々日用意せよ、とかいろんな点で
顧客サービスとは反対の方向へいっているように思うのは私だけでしょうか。

そのうち銀行へ行くと「自動ドア」の電気代をとられるようになるかも知れない、と
友人と苦笑しました。他に「有料化」できるものはないかと鵜の目鷹の目の専門の
スタッフまでいるとの冗談ともつかない噂もありますが、それだけ銀行といえども
厳しい時代に直面しているということでしょうか。

ともあれ、大きな企業がそこまでしているのですから、我々も経費の節減などに
もっと真剣に取り組まなければ、と友人が帰ったあと考えてしまいました。


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2009年04月06日(月)更新

【明大生との毎週一問百答】 心の整理のつけかた

<ご質問>──────────────────

 人生の岐路においてひとつの道を決断したとき、どのような思いで
 下したのでしょうか。

      (岡崎塾4期生・東京大学経済学部3年 嘉信由紀さん)


<お答>
大企業のサラリーマンから町工場に転じた私ですが、それが人生の岐路で大きな
決断を要したとの思いはあまり強くなく、思うに「やりたいこと、好きなことができる」
 という希望の方が強かったように思います。

その時点では、まだ起業まで思い描いていたかどうかはっきりしませんが、モノを
作る仕事ですから、自分のやりたいようにやるにはいずれ独立開業する時期が
くるだろう、と考えていたと思います。

何でも需要が伸びている時代でしたし、友人たちも次々と会社を興すのを見て
いましたから、恐怖感はなかったのですが、やはりなにより若かったということ
でしょう。今から考えると夢中で寝る時間も惜しんでやりましたが、少しもつらいと
は思いませんでした。

多少の苦労や心配もなかったといえばウソになりますが、なにより周囲の人の
おかげで今日までこれたと感謝しています。

ご質問の趣旨と微妙にズレていますが、要は「正しいか正しくないか」よりも、
「好きか嫌いか」の方が重要で、「好き」なら決断の重みもあまり感じないように
思います。要するに「前しか見てない状態」ですから。

ズレついでに、私の友人(建材商社社長)のブログに素敵な言葉がありましたので
ご紹介します。
友人とは同業の社長さんが、毎月1日にハガキをくださるそうです。3月1日の
ハガキには、

   『 行く手がふさがったら、それは別の扉が開くサイン』

愛知県にお住いだという同業社長さんの創作かどうか存じませんが、なにか心が
楽になるようなそんな気がしました。

すごく悩んで決断した・・というようなことでもあとで考えると「案ずるより産むが易し」
 だった、というケースが私の場合多かったように思います。


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