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2010年12月03日(金)更新

なぜ人気がない?「事業承継・後継者育成セミナー」

福井県中小企業応援センター、県商工会連合会が主催する表記セミナー
「帝王塾」が、11月末から12月初めまで6回開かれる(無料)という
新聞告知があったので、娘夫婦に「行ってみる?」と聞いたら、夜2時間
半なら出れるということで「定員40名だからすぐ申し込んだ方がいいよ」
と話しました。

「帝王塾」とはすごいネーミングだな、と思いましたが、先日第1回の
レジュメを見せてもらったので感想を。

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申し込み者が21名しかいなかったそうでちょっと意外でした。
第一回の講師は、中小企業診断士の塩野富佐男さんで「事業承継対策の
必要性」というテーマ。
冒頭に「会社が会社として存続し続けるための中長期的ビジョンを考える
こと」と事業承継セミナーの意義を述べられ、
・後継者育成、円滑なバトンタッチは、経営者の最も重要な責務のひとつ
・家族、従業員、取引先、地域への義務を果たす
・不測の事態に備えておく必要がある
・遅すぎることはあっても、早すぎることはない
・経営者が60歳を過ぎて、後継者が明確でないと銀行も融資に慎重になる

いずれも納得できることばかりです。そのほか資料を一通り読ませてもらい
ましたが、その中のグラフで象徴的だと思ったのは、会社代表者の平均
年齢が、大企業では30年前と変わらず63歳なのに、資本金1千万以下の
企業では、5歳も上がっているということ。高齢化だけでなく、後継者難
という問題もあると思います。

一昨日、2回目の講義は○名に激減してしまったとのこと。(なにか主催者
の落胆が想像されて人数を書けません)。「どうせ無料なんだから」などと
いう理由なら、2代目、3代目さんの承継への意欲にもいささか疑問を感じ
てしまうのですが・・・。

応援のつもりで2枚のグラフを転載させてもらいます。

会社代表者の平均年齢の推移

日本人(男性)の簡易生命表
<帝王塾 第1回資料から>


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2010年12月01日(水)更新

「クリスマスギフトコレクション」

今日から12月。街にはバブルの頃のような高揚した雰囲気はもうありませ
んが、それでも先月末あたりからクリスマスを意識したイルミネーションや
音楽が流れていて「あ~、歳末なんだ」と。

今年の猛暑の夏、今では数少ない国産の“傘”を製造、独自販売されている
「福井洋傘」さんから、大手百貨店のクリスマスギフトコレクション用に
特別な「子供傘」(限定100本)を作りたい、ついてはデジタルプリント
で、プリント傘地を制作してほしい、との依頼がありました。

福井洋傘さんは、先代社長からのお付き合いですが、日本製の高級洋傘、
和傘(蛇の目や番傘ではありません。洋傘仕立てです)で、つとに有名です。
数年前、ヨーロッパの美しいレースが10mほど手に入ったので、これで
日傘を7,8本ほど作って百貨店に出したところ、たしか一本6万円ほどだっ
たと聞きましたが、あっという間に完売したとか。

20万円という傘も作りましたよ、と先日も聞いて驚きました。
洋服や着物、バッグなどしめて100万以上のオシャレにビニール傘はない
でしょうから納得しますが・・。
一振りすると、雨滴がさっと切れる特殊撥水加工品「ヌレンザ」は、トヨタ
のレクサスにも装備されて話題となりました。

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2代目社長の依頼で出来上がったコレクションが、先日よりそごう・西武
さんのカタログ「ロイヤル・プラチナ倶楽部」の“クリスマスギフトコレク
ション”として、グッチ、ルイ・ヴィトンのバッグや宝石のショーメ、時計
のフランク・ミューラーなどの海外一流ブランドに並んで掲載されています。

福井洋傘


福井洋傘

左上と右下がプリントで当社がデジタルデータを制作、傘の縫製は独特の
やり方をしますのでノウハウが必要なのです。
あとの大人用2点は他社制作の紋織で、同色の無地とのコンビは、上品さが
あってとてもよいものに仕上がっています。
グラスファイバー製の骨で12間張り、ハンドル(持ち手)も特別に制作さ
れたものです。

各色限定50本。子供用は@27,300円、大人用は@33,600円となって
います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

***
今、日本では、人口とほぼ同じ年間1億3千万本の傘が毎年売られています
が(そのうちの50~60%がビニール傘)、日本製はなんと1%(160万
本くらい)という統計があります。

当社は30年余の歴史の中で、前半15年ほどは日本でも有数の傘地プリント
用の染型=「スクリーン型」を数多く製版していました。
婦人・紳士用は勿論、ディズニーやハローキティ、どらえもんなどのキャラ
クターの子供傘など、当社はそれで飯を食っていたといっても言い過ぎでは
ないほどでした。

それが、あっと言う間、10年もかからず全て中国へ移転してしまいました。
着物や下駄なども少なくなりましたが、傘は日常使う必需品です。
このように短期間に国内生産が絶滅した産品もあまり例がないのではと思い
ます。

思えば生き残ってきたのが不思議なくらいですが、サバイバルの記はまた
別の機会に。 2010年もあと残り僅かになりました。


株式会社横山工藝 横山国男

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2010年11月29日(月)更新

タウン誌「月刊ウララ」に掲載される

創刊から20年余、タウン誌の草分けとして全国でも名を馳せた「URARA」
(月刊ウララ=発行部数5万5千)の12月号特集「ネット商売、成功秘話」
に当社も掲載されました。現在は“life create magazine"URARAと表紙
にありますが、当地では情報誌として多くのフアンを獲得していますので
この場を借りて取材にお礼を申し上げたいところです。

月刊URALA12月号表紙 月刊URALA12月号見開き横山工藝

右上写真をアップにすると

月刊URALA12月号記事横山工藝


大先輩格、左下の「三和メッキ」さんと同ページというのも光栄ですが、
当社はまだまだ成功というには程遠い。
スタッフ一同これを励みに来シーズンも頑張ってほしいものです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

当社のネットビジネスも、長年支持していただいている「シルクスクリーン
製版」のお客様あってのこと。
企画・デザイン・プリント・縫製などの知識や技術は、そのほとんどが
シルクスクリーンや捺染、染織のストックから導き出されてきたものです。

祖業ともいうべき「染型・スクリーン製版」、同業者が少なくなっています
が、今後も一層注力、事業と技術を守りお役に立ちたいと心を新たにして
います。


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2010年11月24日(水)更新

いつまでも「英語」じゃないでしょ。

大卒の就職率57%。かってない超のつく「就職氷河期」だそうです。
『50社近く受けましたが、内定は1社ももらってません」とか聞くと、
可哀そう、大変だなと思います。

でも私は以前から「就職」、特に新卒の就職についてはいくつか不思議な
思いをしています。日本が高度成長に向かう時代、人手不足、金の卵とか
言われた時代に社会へ出た人間の「世迷い言」かも知れませんが・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

順不同、思いつくままに・・

東京などへ出張すると、企業回りをしていると思われる学生さんを見かけ
ますが、男女ともなぜみんな同じ服装、スタイル(髪型なども)なのか。
個性やセンスは服装など外見にまず出るのに、採用側、応募側ともにこれで
なんの疑問も感じていないのでしょうか。(面達とかマニュアルの悪しき
弊害?)

また、入社式の風景などをTVで見ると、男子は同じ黒っぽいスーツ、女子
も黒かグレー・・まるで軍隊のよう。こういうのを「没個性」というのでは。

それと日本人はやたらと英語、英語というけれど、もっと中国語、ロシア語
をはじめアジアや中近東の言葉を子どもの時から学ぶ風潮がそろそろ出て
くるべきと思います。インターネットも大いに利用できるのですから。

日本人の「グローバル」という意識は、今でも明治以来の「欧米」から抜け
出ていない・・ここでも低迷する日米欧から躍進する途上国、本当のグロー
バル化へ語学を含めた教育制度や我々の意識がついていっていないと
感じるのですが。
アジアやいろいろな国で働ければ「就職問題」など解決できる・・小さな
パイにしがみつくのはやめましょう、若者諸君!(笑)

企業が「新卒」ばかりをリクルートしているのもわかりません。採用経費、
入社後もOJTなど新人教育に膨大な費用をかけたのに「僕には向いていない
ことがわかりました」とか「私を“企画とかデザイン”に活かすべきなん
です」などと思いこみとトンチンカンな理由で2年もたたずに辞めていく。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

なんでそんなに(今の)大企業でなければならないの?と思います。
日本お得意の自動車も電機も、こと日本においては先が危ぶまれています。
新卒者が好む情報産業やマスコミ、広告代理店などのサービス産業も、
日本ではそういう製造業と深くつながっています。

もっと視野を広く持たれてはどうですか、と若い人に言いたい。
それにはまず、いろいろな国、地域の人と積極的にコミュニケーションを
とる勉強をしてほしい。そして遊びでもいいから海外にどんどん行ってみて
ほしい。そのためには「英語」もいいですが、近いところでアジアの国々の
言葉も話せるようになってはどうでしょうか。

若者の方から大企業を見限る、くらいの元気を出してほしい、と最近の
「就活・採用事情」を見て、小企業の老経営者である私は、ちょっと情け
ない思いをしています。


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2010年11月17日(水)更新

元総理が色紙に書かれたのは「春夏冬 二升五合」

もう一カ月以上も前の話ですが、好天の一日、当地で輸入車ディーラー、
ガソリンスタンド、自動車教習所、その他たくさんの事業を活発にされて
いるA商事さんの創立50周年記念の催しがありました。

初日は記念の式典をされ、二日目は盛大に150名もの参加者を集めてゴルフ
コンペが開催されました。
50周年ということで、豪華な賞品が用意されていましたが、私は屈辱的な
スコアをたたき、参加賞をいただいたのみでした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

表彰式を兼ねたパーティーは、会場を市内のホテルに移して行われました。
ウエルカムドリンクが振る舞われて間もなく、お隣の方が名刺を出された
のでご挨拶をしました。最近よく聞く人気の「お蕎麦屋」さんのご主人と
わかりました。

「これ、どういう意味ですかね」とテーブルの下のショッピングバッグから
一枚の色紙を取り出して私に尋ねますので、「これは?」と聞きますと
「今朝、練習場でA.T.さんに書いてもらったんですよ。でも意味が・・」

A.T.さんとは、自民党の最後(現時点で)の総理大臣のお名前です。
色紙には「春夏冬 二升五合」と達筆で書かれています。

春夏冬・・・・あ、そうか「秋がない」、アキナイ、「商い」でしょう、と。
そこまでは割合早く分かったのですが、次の「二升五合」についてアレコレ
話していると、同じテーブルの人も集まってきて、中のお一人が「それは、
“ますます 繁盛”ですよ」と言う。(ナンダ! これって有名なの?)

二升は(一升)枡で2杯(ますます)、五合は一升の半分だから半升(繁盛)
ふ~ん、こりゃナゾナゾか判じ物みたいと思いましたが、「なかなかいい
じゃないですか。お店に飾れますね」とヨイショしてあげた次第。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

それより、前日組み合せ表を見て、メインゲストのA.T.元総理の名前を
見つけたので、ちゃんと色紙と筆ペンを用意して、早朝から練習場で
待っておられたのはさすが。「商い」を伸ばす人は違いますね。

近頃は「ご主人、春夏冬 二升五合ってどういう意味?」とお客さんが尋ね、
「あ~、それはね 秋がないから・・・・・」と元総理の色紙で盛り上が
っているんでしょうか。「商い ますます繁盛」お祈りします。


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