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2009年08月10日(月)更新

もう「松茸」をいただきました。

昨日の日曜日は、急な友人夫婦のお誘いでお昼ごろからゴルフに。
一週間ほど前、例年にない遅い梅雨明け宣言があったのですが、その後も真夏
の高い入道雲と強い日差しとは無縁の毎日です。

昨日も小雨が時々降るお天気でしたが、シーサイドで北風の涼風もあり涼しくて
助かりました。もうあの地面から燃え上がるような真夏のゴルフとはしばらく縁が
なく、またその季節のゴルフは敬遠するようになってしまいました。

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入浴後、誰もいなくなってしまったクラブハウスを出ようとすると、友人の奥さんが
「松茸を沢山いただいたので一緒に食べません?」とのお誘い。
「マツタケですか?」いくら夏が短そうといっても早すぎるのでは、と不審そうな顔を
すると、「海外のお友達からたくさん送っていただいたの。メキシコ産ですって」。

共通の友人の「天ぷら」屋さんに、席をつくってもらっていただくことに。
Mさんが、小ぶりの段ボールケースに一杯入った「松茸」と「電気コンロ」を持って
登場。
おお、見事な松茸が。形、色、香りも食欲を誘います。

季節先取りの見事なメキシコ産マツタケ  季節先取りの見事なメキシコ産マツタケ


天ぷらにもしていただきましたが、やはり炙ってスダチを絞りかけ、塩を少し
振っていただくのが風味もよくグッドでした。ごちそうさまでした。

松茸は「最近はトルコからも入ってきますよ」 とは天ぷら屋さんの奥さんの弁。
「へえー、中国、朝鮮半島、カナダなどはよく聞きますよね」と返事して、ふと考え
たのは、これも最近ロシア沿海州にビジネスの拠点をつくって頑張っておられる
Iさんのこと。あの辺はいいマツタケがあるんではないでしょうか。
今度、お土産期待してます。

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うまい寿司には目がない、という大先輩がおられて飛行機で行くような遠いところ
までお供したこともありますが、モノを集めるような趣味より、グルメ、食通がいい
かも知れません。「うまかったなあ」で終わり。他に未練は残さないというのはいさ
ぎよい気がします。


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2009年08月05日(水)更新

「白洲次郎と正子の世界展」を観て考えたこと。

2日(日)、「金沢21世紀美術館」へ立ち寄って、表題のイベントを覗きました。

この美術館は建築物としては個人的にあまり好みではありませんが、原則収蔵品
を持たない(企画展中心)、ワークショップなども盛んに行い、市県民のアートへの
参加を促すというコンセプトが評判を呼び、内外からの見学者も多いようです。
金沢の繁華街、香林坊から10分もかからない、市役所前の好立地にあります。

金沢21世紀美術館

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「白洲次郎と正子の世界展」

数年前から白洲次郎の人気が高まりブームの様相です。NHKなどで特集が組ま
れ、なお輪をかけたとも言えます。
一方、白洲正子にはたくさんの著書もあり、メディアにもよく登場されたので、一般
的には先に知られたのではと思いますが、私も仕事が染織関係ですので著作を
結構読みました。もちろん紀行文やそのほかの手仕事に関する優れた本も多いの
ですが、なによりあの強烈なキャラクターが魅力です。
モノや人、本物を見分ける審美眼がハンパでないのでちょっとコワイですが。

白洲次郎という人を理解するには、結局「スノッブ(俗物)あるいはスノビズム(俗物
根性)」と「ノブレス・オブリージュ(高貴な義務)」そして「ダンディズム」の三つが
キーワードではないでしょうか。

二人とも「上流」の出身で、その財力で青年時代次郎は英国に、正子は米国に
留学しますが、外国で何を考えたかについては私はあまり知りません。
想像するに良くも悪くも嫌というほど「日本人であること、東洋人であること」を思い
知らされたのではないか、という気がします。

よく言われるプリンシプルにしても、日本には「騎士道」に負けない「武士道」もあり
田園でのライフスタイルだって十分楽しめる文化を日本は持っていることを次郎は
体現して見せました。
正子は幼少の頃から「能楽」へ傾倒します。「日本的なるモノ(文物)」の“美”に
対しての萌芽はこのころからかも知れません。

ともあれ、いずれも多感な時期の英・米での留学が反面教師の役割を果たした
ように私には思えます。
「上流」ではなく「上質」とは何か。それはまぎれもなく日本にあるものではないか、
ということを学んだのではないかと思います。勝手な想像ですが。

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展示を見て、白洲次郎が戦後の一時期、GHQとの折衝役や「講和条約」に関わっ
たのは本意とするところではなく、宰相となった親友吉田茂のために一肌脱いだ
のであろうこと、また東北電力の会長に就任し、電源開発という戦後復興の大プロ
ジェクトにおけるダム建設なども、「武相荘(ぶあいそう)」と名付けた鶴川村の
百姓家で楽しんだ「日曜大工」と次郎にとっては同列のものではなかったか、など
と考えると「すごい日本人がいたもんだ」とあらためて白洲次郎という人間に大きな
魅力を感じます。

そして普段はノコギリやトンカチをふるい、野采づくりや作庭に夢中になり、無類
の車好きで晩年までポルシェをぶっ飛ばし、イッセイ・ミヤケのモデルもつとめる
・・・・白洲次郎の「ダンディズム」ということでしょうか。

白州次郎の横顔 次郎の農作業スタイル。どちらも図録から
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「風の男」「韋駄天お正」とあだ名された二人。
会場の出口近く、最近流行りの記念品販売コーナーには、関連書籍がいっぱい。
反対側のグッズ類はかなりお値段が高い、と思ったのですが、「武相荘」と焼印が
捺された「竹製靴べら」と、英国仕込みでハンディキャップ2のゴルファーでもあり、
軽井沢ゴルフ倶楽部のコワイ理事長として、時の総理クラスにも「さっさとプレー
せよ」と言ったことでも有名な「PLAY FAST」とプリントされた赤いトレーナーを
迷いましたが買ってしまいました。
ポストカードを2枚買っただけのカナイの感覚がまともです。

竹製靴べら=次郎がよく作ってプレゼントしたとか。 ポストカード・次郎愛用のシルクハット用トランク 
ポストカード・親友ロビンとともに愛車ベントレーでの旅

(“俗物”でスミマセン=反省。ただ白洲次郎・正子のいろいろなグッズを売ると
いうのはお二人は天上でどう思っていらっしゃるかな、と帰り道ふと思いました。
・・・・自分で買っておいてそれはないか。)。


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2009年08月03日(月)更新

犀星生誕120周年「抒情小曲の夕べ」を金沢で聴く。

1日(土)は、進行中の大きな案件で石川県の某所に関係者が集まり、商社から
提示された厳しい内容のコスト分析、精査をしました。
なんとか目途がつきそうな結論が出て、待たせておいたカナイとホッとして金沢へ。

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8月1日は室生犀星の誕生日で、生誕120周年を記念する『抒情小曲の夕べ』と
題された音楽会が「金沢市文化ホール」で催されました。会場は1000人を超すと
思われる聴衆でほぼ満席。

『抒情小曲の夕べ』

「幼年時代」「性に目覚める頃」「あにいもうと」「杏っ子」など犀星は詩情あふれる
長短700編の小説の他に、生まれ故郷の金沢の美しい風景を描いた詩などが
2000編、1400編の随筆、俳句も1800句に及ぶそうです。

「抒情」などの美しい言葉も最近は使われないようになりました。いい響きなのに
世の中にそれだけ余裕がなくなったのでしょう。
司会と朗読は金沢出身で、現代演劇の女形としても有名ですが、数々のドラマに
出演している篠井英介(ささいえいすけ)さん。50歳とは思えない若い風貌と身の
こなしに加えて艶やかな声。

“サロメ”公演チラシ・・10月19日より東京グローブ座 “サロメ”公演チラシ・・10月19日より東京グローブ座

犀星の有名な「犀川」「かもめ」「海濱獨唱」などを「オーケストラ・アンサンブル・
金沢」の室内楽メンバーの演奏をバックに朗読。・・・危うく涙しそうでした。
(曲目は磯部俶「犀川」、ショパン「雨だれのプレリュード」、バッハ「G線上のアリア」
モーツアルト「ディベルティメント」など。このオーケストラは設立当初より聴いてきま
したが、本当に成熟してきたと思います)。

会場で久しぶりに男・女の合唱の美しさも堪能しましたが、「朗読」「読み聞かせ」
の素晴らしさにも最近目覚めております。
20代のころ、福井出身の宇野重吉さんの朗読「智恵子抄」にすっかりはまって、
カラオケのない時代ですのでよく会社の宴会で所望されてモノマネをしました。
「あれが安達太良山 あの光るのが阿武隈川・・」とか「智恵子は東京に空がない
という・・」等など、一節を今でも諳んじています。

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6月の末に、金沢でご活躍中の安嶋ひろ子さん(元アナウンサーで、読書アドバイ
ザー、金沢文芸館ディレクター。素晴らしい朗読家でもあります)から、『室生犀星
ゆかりの福井県の三国町で朗読の会を催します。犀星のたった一人のお孫さん
である室生洲々子(すずこ・室生犀星記念館名誉館長)さんもお出でになります。
ご紹介しますからお出でになりませんか』 というご案内をいただきました。
 ・・が残念ながら所用があり伺えませんでした。

先日、再びこの「犀星120周年記念音楽会」のご招待状をくださったので、カナイ
と一緒に出かけました。金沢は当日「百万石花火大会」もあり、ホテルへの帰り道
花火まで楽しめ、さらにホテル近くの創業50年、マスターは三代目というスコッチ
バーで一人ゆっくりと金沢の夜を満喫できた幸せな週末でした。

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音楽会の前に、会場の近く千日町にある「室生犀星記念館」を訪れました。
記念館の正面ににとてもいい“タブの木”があり、いとおしい気になりました。

犀星の多くの本を装幀した「恩地孝四郎」の作品が展示され、ネットで本を読みた
いとは思えない私にはあらためて「本」の魅力、楽しさも味わわせてもらいました。

翌2日(日)は、そのコンセプトが、国内だけでなく海外からも高い評価を得ている
「金沢21世紀美術館」へ。
市民ギャラリーで開催中の『白洲次郎と正子の世界展』を堪能。「上流と上質の
違い」「本物の人生を生きた二人」については次回に書きたいと思います。


恩地孝四郎 装幀の美 恩地孝四郎と犀星の饗宴」図録から


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2009年07月31日(金)更新

全従業員が書く一行日記→「社内回覧板」

ほとんど毎日愛読しているブログの一つに、中国株、起業、おしゃれなどその道の
ブロガーが集まっている邱永漢(Qさん)主宰の「もしもしQさんQさんよ」があります。
お読みになっておられる方も多いかも知れません。
前回第3428回「本を読む時間はプラスの時間です」も思わず膝を打つ記事です。

Qさんは昔からのフアンです。書斎で「世界経済」をどうのこうの言う評論家と違い、
自分のお金を投じていろいろと事業をやり、80歳半ばのお歳で相変わらず旺盛
な好奇心でアジアを中心に世界を飛び回っておられます。
何度もピンチがあり、ご本人は1勝9敗だともおっしゃっていますが、リスクの取り方
もしっかりしていらっしゃるので今日があるのでしょう。

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「もしQ・・」の中で、昨年の10月から、マナー講師の西出博子さんが、「礼儀正し
い人が出世します
」というコラムを連載されており、これはいい、と思ってコピーを
とり、社内に回覧することにしました。(毎週火・木・土、第1回2008・10・21の
「マナーとはなんですか」~2009・7・30「お願いの仕方一つでその後は変わり
ます」まで112回)。

私はあまり「朝礼」をしません。必要な時はパートさんもいる午後1時に「昼礼」を
することはあります。(現場では毎朝作業打ち合わせはやっていますが)
大体社長の話を本当に真剣に聞いているのか、18人ほどの目をみていると分か
るものです。皆それぞれこれからの今日の自分の仕事の方に頭がいっているとか、
家庭の心配ごとを考えている人もいるかも知れません。

社長の20分の話が伝わらないと18名で360分が無駄になります。(極端ですが。
しかしパートさん一人が休んだことと同じです)

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それで「社内回覧板」を使うことにしました。これだと手が空いたとき自分のペース
で読めるし、パソコンをズッと使っている人には息抜きにもなり、目にもよいと。
(「経営者会報ブログ」の面白い記事も時々コピーして挟みます。)

回覧板といえば・・向こう三軒両隣、なつかしい

しばらくして、西出さんのマナーの記事が「とても役立っています」という声が出まし
た。知らなかったこと、疑問だったことが「ああ、そういうことだったの」。
もちろん私とて例外ではありません。

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それでいいことを思いつきました。全員の「回覧順」だけを本文の横にプリントして
いたのを、一枚表紙をつけて「一行25字程度の感想→日記」を書いてもらうよう
にしたのです。

「アノ気難しい職人さんのような人は何も書かず、次へ回すんでは」と想像していま
したが、ナント全員毎回「一行日記」を書いているのです。最後は私の所へ戻って
きますので私が読んで次の回のコラムの下に挟んでおきますので、全員が前回
のみんなの「一行日記」を読むことになります。(私がちょっとしたコメントを欄外に
書くこともあります)。

「無口な人、シャイな人だと思っていたのは大いなるカン違いだった!」、
「それはちょっと違うんでないかい」・・新発見の毎日です。

しかしこういう「社内コミニュケーションのやり方」もありだな、と最近ニンマリして
います。社員同志の間にも同じような効果が出てきたように思います。

『 他人が読みます。字は大きく濃く書きましょう。シャーペンは学生が使うもの、
FAXの文字がうすいと読みにくいし、大きなトラブルになる場合があります。
自分の好き嫌いでなく、相手の立場で考えるのがマナーではないでしょうか』

『 字を書くことが苦にならないようになれば、そのうち離れている家族に手紙や
ハガキを書いてみたくなるかも知れませんよ 』
・・・・最近の私のコメントです。

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「字を書く」機会が減っていると思われないでしょうか。
朝新聞を読む、会社に行く、パソコンでのメールのやりとり、あるいは現場で作業、
帰宅して一杯飲んで、テレビ見て寝る、の人も多くなっている気がします。

短い文章に言いたいことを凝縮する・・いい訓練になると思っているのは社長の私
だけではない、と信じたい。


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2009年07月29日(水)更新

なにわの社労士“いよりんさん”ご一行来社。

ご一行といってもサカエヤの新保さんとお二人なんですが、元気印のいよりんさん
は三人分くらいの存在感がありますので、終始にぎやかで楽しい半日をおくらせて
いただきました。

新保さんはどうやら当社に一度行きたい、行きたいといよりんさんに話しておられ
たそうですが、その理由がわかりました。

5年前の夏、ちょうど福井豪雨の日、(堤防決壊で大変な災害があった日)当社の
「書Tシャツ=吉川壽一作と専務が手造りしたアートTシャツ」をネットでご注文され、
いろいろ専門的なことを電話でご質問されているうち、当社の専務浜本が「今、
床上浸水しそうなので、のちほどまた」と言われて非常に恐縮した、「アノ時は
すみませんでした、そんな状況とは露しらず」と、浜本に話されて大笑いでした。
イエ、イエ、何枚もお買い上げいただいてその節はありがとうございました。

「明日、いよりんさんと新保(ニイホ)さんが見えるよ」と娘に話したら、娘もニイホ?
どこかで聞いたお名前、と思ってファイルを調べたらお客さんだった、と。
先日いよりんさんの「出版記念パーティー」で、いよりんさんに娘あてのサインを
ご著書にしていただきました。そんなわけでお二人と初対面という感じではなかっ
たようです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

訪問記はいよりんさんがすでにUPされておりますし、新保さんはデジカメを帰りの
サンダーバードに置き忘れたというハプニングがあったそうですが(早くでてくる
といいですが)、いずれブログにお書きになるでしょう。
新保さんは、当社の工房でご自身がデザインしたTシャツのインクジェットプリント
をほんとに楽しそうに見ておられました。
それにちょうど9月の「上海展」の準備で当社にきていた吉川壽一さんとも合えたし、
「満足、満足」というお顔に見えました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そんなわけで、いよりんさんご来社の目的である、次回出版のご本への材料収集
(取材)は、珍しい「山の上の茶屋での田舎料理昼飯」とおしゃべり、それから当社
でのIYORINTシャツの「夏休み図工制作」で日が暮れてしまいました。

社長の私としては取材の依頼メールにありました「労務に関する鋭い突っ込みを
させていただきます!」をかわせてよかったな、とホッとしておりますが。

はまじい専務と制作に見入るお二人 ハイ、出来ました。宿題一つ終わったァ。


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