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「プリント道」45年余。新たな自身の夢と後継者への手紙-(株)横山工藝社長 横山国男のブログ
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2008年10月20日(月)更新
石川遼クンに見る「スーパースター」の資質。
のですが、夕刻になっても右足の指先が腫れて痛いので、近くの懇意の整形医
に行きました。
レントゲンで見ると、薬指、中指に小さな剥離骨折があり、全治一か月とのこと。
アルミ板の副木をあてていただいたので、歩行はなんとかできますが、しばらく
不自由な生活をおくる羽目になりました。
それにしても簡単にバランスを崩すようになったなあ、と年齢を実感させらました。
しかし「いや、いや この程度で済んでよかった」と、分別くさく自分を慰めるのも、
また老いた証しのような気がして抵抗を感じるものです。
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そんなことで日曜日の取引銀行のゴルフコンペは、絶好の天気でしたが、急きょ
欠席させてもらって、午後からTVで「日本オープン」をじっくり観戦。
すでに私には後景となってしまった、まぶしいほどの若さを感じさせてくれるのが、
2位に入った石川遼クン。
17歳ですが、持っているものは天性のゴルフの才能だけではないようです。
ルックス、ファッション、インタビューでの話し方や声質、しぐさや笑顔がいずれも
絵になる現代のメディア向き。 女子では宮里藍さんにも似たものを感じます。
長嶋、王、イチローに次ぐスポーツ界から久し振りの国民的人気を持つスターが
生まれつつある予感がしました。
それは早くもコマーシャルへの露出の多さが証明しています。
石川遼クンへの各社のアプローチは、今後さらに激しさを増すことでしょう。
ゴルフでは、青木、尾崎、中島(AON)、岡本綾子などもスターだったと思います
が、この人たち、たとえば尾崎などのコマーシャルへの登場はきわめて少なか
ったように思います。
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優勝した片山晋呉は独自のスタイルでここまで来た人という感じ。35才で7人目
の永久シードの25勝を挙げたのには並々ならぬものを感じさせます。
ゴルフに対してきわめてストイックで、練習と研究熱心ではこの人の右に出る者は
いない、というのが定説ですが、あの独特のテンガロンハットと不思議なネックレス
のスタイルは、ゴルフ行者のようで残念ながら少し華がないように思います。
プロ転向したとは言え、遼クンはアマチュアのお父さんが10年ほど指導したに
すぎません。
まだジュニア年齢の遼クンが、プレッシャーを楽しみながら自分をおびやかす
位置にきてしまう、という現実に、片山選手は苦笑しているかも知れません。
また苦節○十年、ようやく夢のツアーに出られるようになったプロも数多くいます。
彼らが石川遼クンの多額の契約金におだやかでない気持ちを持ったり、最近で
は心ない言葉を吐くシーンもあるとか聞きますが、私にはわかるような気もします。
しかし、一流選手のほとんどが苦しんだ、今回の日本オープンの超難関コースを
軽々とクリアした石川遼という“少年”に尊敬すら感じはじめているのでは。
自分たちの世界にタイガー・ウッズが生まれつつあることを、素直に誇りに思う
ようになって欲しいと思います。
第一、当人の遼クンはこれらの雑音をうまく処理し、時にはそれをエネルギーに
置換する才能まで持っているのでは、と感じました。
タイガー・ウッズなどを見ていても「スーパースター」に必要な資質です。
戦う舞台をアメリカに移す日もそう遠くないかも知れません。
横山国男
【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/
2008年09月25日(木)更新
川奈ホテル&ゴルフコース
毎年米国のゴルフ誌が選ぶ「世界ベスト100コース」の50位前後を常にキープ
しているゴルファー憧れの名コースです。(他には廣野、鳴尾の両コースくらい)。
大島コース(1928開場)富士コース(1937開場)の36ホールで、今年は「大島
コース開場80周年記念」ということで、格安のパックが用意された幸運をキャッチ。
ホテル開業は1936年ですから、ゴルフコースが先にできたわけですが、アリソン
が設計した富士コースは、9年後、ホテルとほぼ同時期に完成したことになります。
創設者大倉喜八郎(男爵)は、大倉財閥の設立者としても、政商としても有名です
が、川奈ホテルの他に、帝国ホテル、ホテルオークラ、大成建設、富士銀行など
名の知れたところでも20数社の設立または設立に関与し、建築関係でも鹿鳴館、
帝国劇場、大倉山ジャンプ競技場など枚挙にいとまがありません。
ただ、喜八郎は1928年4月、大島コースの開場を目前にして90歳で亡くなりまし
たから、さぞ残念だったでしょう。あとは兄の喜七郎が継ぐことになります。
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大島の方は初めて回りましたが、聞きしに勝る難コース。経営が西武グループに
移ってカートを導入したので、今は我々熟年組でも苦にせずプレー出来ますが、
高低差30~50mもあろうかという打ち上げ、打ち下ろしもあり、当時はゴルフと
山登りを同時に味わうことになったのでは、と昔の人の健脚ぶりが偲ばれます。
夕食のあと、支配人と思しき方と「ゴルフ談議」を楽しみましたが、「30年前の若い
頃でも、夏の大島コースのキャディは本当に大変でした。14番Hに“見返り坂”と
愛称がつけられていますが、やれやれやっと14番まできたか、とお客様もキャディ
も見返りましたことから、その名がつけられたと聞いております」。(談)
当時は重機(ブルドーザー)もなく、設計家大谷光明指揮のもと、ほとんどモッコと
荷車くらいで手作りみたいなものでしょうから、山を崩すなどということはどだい無
理だったでしょう。近代ゴルフコースの設計理念では、ピンがティから見えるホール
が18Hのうち少なくとも12~14H、ハザード(バンカー、池)の位置が視認でき、
極端な打ち上げ、打ち下ろしが無いというのが定理でしょうから、そういう観点から
は全く外れています。しかし黎明期の日本のゴルフコースとして、今なおほぼ原型
を維持しているのは日本のゴルフ史上貴重な文化遺産コースだと思われます。
富士コースは本当に素晴らしいものです。相模灘と霊峰富士をのぞむロケーション
にも感動しますが、火山灰地と思われる表土に、こんなに美しい高麗芝のコースが
維持管理され、その設計の巧みさとともにおそらく「東洋一」と評されるのには、
誰も異論がないでしょう。大袈裟でなくゴルファーならここでプレーできる幸せを感じ
ると思います。 同行した友人たちも帰りの新幹線でも感激冷めやらぬといった
風情、あれこれの話題でスコアのことなどは二の次でした。
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川奈ホテルのロビーは、建築当初の面影をそのまま残しているようで、その重厚な
和洋混淆の造りは素晴らしいものですが、ソファーや日本画の大作の傷みもあり、
機能面からもいずれは手を入れることになるでしょう。
また、ゴルフコースのスタートハウスへ通ずる中庭に面した南欧風の「回廊」は、
8c角ほどの木口を見せたウッドブロックが敷き詰められていて、長く続く白い
アーチとマッチして本当に美しく、建築家のどなたかも激賞していましたが、多く
の名選手がここを通って、と思うと自然と今からのプレーへの高揚感みたいな
ものを、帰りには美しいグリーンでのあの難しいパットを思い出し、ウッドブロック
の優しい感触を足裏に感じながら、再び川奈に来れた喜びを感じます。
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70年前、大倉喜七郎が出身地である新潟県妙高高原に作った「赤倉観光ホテル」
はスキーのメッカとして有名ですが、バブル崩壊でやはりここも経営が変わりました。
昨年9月に訪れたこの「ノスタルジックホテル」、井上誠一設計のゴルフコースも
健在です。シミ一つない純白の本麻のテーブルクロスにナフキン、丁重であっても
慇懃ではない、微笑みを絶やさないプロフエッショナルなウエイターがサーブする
レストランは「超」をつけてもよいと思うほど。静謐さを保った上質のホテルとして
川奈ホテルとともに「古き良き時代」を彷彿させてくれます。
しかし文字通り日本の近代化、西欧文化への憧れを体現したとも言えるこのよう
なホテルも、バブルに翻弄され、ノスタルジーだけで生き残っていくのは容易では
ない時代になったような気がします。
今日は、「日本ゴルフコース設計者協会」の協力会員としての、ウンチクを語って
しまいました。
横山国男
【染型工房 横山工藝】
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2008年09月12日(金)更新
「日本女子プロゴルフ選手権大会」初日を観に行ってきました。
「第41回日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」11日から4日間ー
片山津GCの初日を、昨日観戦に行ってきました。
快晴で気温28度、初秋の片山津GCは、美しい松林を吹き抜ける日本海から
の微風の中、国内屈指の難コースに、131名が今年の「女子プロ日本一」を
決める熱い戦いを繰り広げています。
片山津は90ホール(18ホールコースが5つ)という、関西以西では横綱格の
歴史あるゴルフ場ですが、中でも「白山コース」は、名アマチュアプレーヤー
だった佐藤儀一(広野GC)が設計した、松と深いアリソンバンカーに囲まれた
小さな高い砲台グリーンが、プロ、アマを問わず、技量だけではなくゴルフが
知的ゲームであることを思い知らされる名コースです。(ゴルフ好きの方には
ぜひ挑戦をおすすめします)。
4年前には男子の日本一を決める「日本オープン」も開催されましたが、4日間
で確か2アンダーしか出させなかった(優勝谷口徹)ことは、当時主催者である
「日本ゴルフ協会(JGA)」の委員として、またメンバーとして私のゴルフ人生の
エポック的出来事として永く思い出に残ると思っています。
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ご縁があって、藤田幸希プロの福井後援会を結成したのが昨年の4月。家族
同志お付き合いのあるTさんの呼びかけで、お揃いのターコイズ色のTシャツ
を着た30人ばかりの応援団が熱心に各ホールをついて歩かれたようですが、
私は所用で昼には会社へ戻らねばならなかったし、ひざの具合が悪いカナイ
もいたので、7、8、9の3ホールが見渡せる松の下のラフに腰を下ろして観戦。
初日のペアリングには、福井出身の親友の娘さん山岸陽子さん(1勝)が同組
なので楽しさも倍加しました。陽子さんもすっかり中堅プロの風格になりましたが、
15年ほど前、プロ合格のお祝いのコンペで挨拶した初々しい「元気ハツラツ娘」
を思い出し感慨深いものがありました。
会場では、懐かしい人にも何人かお会いしました。ホール間を移動しているとき
「あら、横山さん」と声がしたのは、奈良の杉本真美プロ。
樋口会長の米国遠征時代とは少しあとになりますが、岡本綾子全盛時代、
小柄ながら「ヨーロッパツアー」で単身戦っていた海外遠征組の草分けのお一人。
早くも5年ほど経ちますが、セント・アンドルースなど10日間スコットランドを案内
してくださいました。相変わらずチャーミングで元気いっぱいの笑顔。
このあと午後の部のスタート係のお役目があるので、とテントの中へ。
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今朝、LPGA(日本女子プロゴルフ協会)のホームページで、昨日のスコアを確認
すると、トップは実力者、今最も強いと思われる、韓国の辛?周(シンヒョンジュ)
選手。一押しのプロ根性を持つ上田桃子選手が2位。(カナイが会場でTさんから
桃子さんのお母さんを紹介されたそうですが、選手の家族も多く一生懸命です)。
多くの若い男性フアンを引き連れていた、人気急上昇の原江里菜選手が3位と
なっていますが、あの「白山」を5アンダーで回る辛さんには驚かされます。
我々注目のお二人、藤田、山岸両プロは仲良く4オーバーで49位タイ。
先週の「ゴルフ5レディス」で3勝目を挙げた藤田幸希さんは、前日からの突然の
蕁麻疹(ジンマシン)で、指などが腫れて体調がよくないとのTさん情報。
優勝すると、スポンサー筋そのほかいろいろと行事があり、まして夏をすぎたあたり
から疲れがドッと出る時期ですので、胃腸にも気をつける必要があります。
ただゴルフはどこか不自由な部分があっても、それを意識して無理のないスイ
ング、頭脳的戦略で勝利をつかんだ例も多いのです。
超難関コース「白山」は無理をしないことが勝利への近道と私は思っていますので
まだまだ期待しています。
横山国男
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2008年06月23日(月)更新
400回にもなるコンペのお世話をした一年。
それが仕事であるホテルマンや介護職の人たちであっても、きっと「ご苦労さま、
ありがとう」の声にとても元気付けられるであろうことを、今更ながら実感します。
気遣いの一声を大事にしたいと思います。
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県下(といっても北半分くらいですが)のロータリアンのゴルフ同好会「はぐるま会」
(ロータリーのマークが歯車を図案化していることから)のお世話を一年間させて
いただいて、昨日22日(日)の例会が最終回でした。(冬季を除き9回開催)。
ナント昭和39年がスタート、45年間400回にもなろうかというクラブ1,2番の
伝統あるコンペです。
「ご苦労さん」「お世話になりました」などなどお声をかけていただいて、みなさん
それぞれ獲得した賞品を手にニコニコ家路につかれます。
昨日は梅雨に入り、ぐずついた天気でしたが、幸い雨も降らず、9回とも好天に
恵まれたことは幸せでした。屋外での行事では何より天候が気になるのは、何事
によらず、会長、幹事、世話役を引き受けられたことのある人ならどなたでも覚え
があるでしょう。
皆さんが帰られたあと、ゴルフ場との清算を済ませ、ひとりゆっくり風呂に浸かり
ながら、ようやくホッとしたというのが正直な思いでした。
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昨年の5月ごろ、「次は福井西RCが当番クラブです」と申し送りがあり、当クラブ
はもともと参加者が少ないので返上しては、という意見もあったようですが、会長、
幹事もゴルファーで、大変だから、は理由にならない「バックアップしますから、
横山さん世話人代表をお願いします」ということになりました。
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前任のクラブで事務局を担当された会員会社の女性社員から、ご親切に資料を
ディスクと一緒に頂いたのですが、あらためてこれは大変だな、という予感。
まず、7月から始まる新年度の会員の募集を早急に各クラブへ通知、同時に年会
費を開設した口座に振り込んでもらう、名簿の作成、FAX番号、生年月日の確認、
7月に入ってからでも時々入会申し込み書が未着のまま、会費が振り込まれたり、
事務は予想通り結構煩雑なものとなりました。
さらに私にとって問題だったのは、50名を超える会員に毎月「例会出欠案内」、
全員の出欠確認後、組み合わせを作り、賞品を手配し、「スタート表」を送付を
するのですが、一々FAXのナンバーキーを押してはいられません。
パソコンで文章を作り、登録者へ一斉送信しないと仕事になりませんので、娘に
相談するとケンモホロロ「夏はよさこいの衣装作りで猫の手も借りたいのに。お父
さん、いい機会だから自分でやったら」。
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この調子だと、何でも聞くと迷惑そうなので、近くのパソコン教室へいくことにしまし
た。K君という若いいい先生に恵まれてなんとかスタート。何度同じことを聞いても
嫌がらず、(ま、商売ではありますが)「ほう、ブラインドタッチですね。入力も速い
ですね」と元気付けてくれます。昔、船積み書類を作っていたので英文タイプが
必要でしたが、何十年経っても指が覚えているんですね。
ファクシミリもこれを機に、新しくしました。物入りでしたが、カラーコピー機能その他
は本業の仕事にも大いに役立つので決心しましたが・・・・・(涙)
そして、コンペ当日は1時間ほど前にゴルフ場へ行って受付をつくる、前日までに
お願いしておいた「賞品」がきちんと届いているかチェック、当日会費の徴収、先頭
組でプレーを終え、すぐ懇親会場に行き、表彰、賞品授与の準備、全てが終わり、
ゴルフ場への支払いを済ませてお風呂に入るという具合。
やれやれ今月も無事終わったか、とホッとする間もなく賞品代の振込み、記帳と
続き、予算どおりに進行しているか、賞品喜んでもらえたかな、なんて考えている
うち、早くも次回の案内書送付が迫っている、といった一年間でした。
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もちろん会長・幹事をはじめクラブの数名の会員もお手伝いしていただいたので、
なんとかやりきることができたのですが、昔は100名くらいの登録があり、パソコン
もない時代、大変だっただろうな、と想像します。
おかげでメールやブログだけでなく、ワードとエクセルを少し使えるようになったの
は、この歳で収穫でした。
社長は自分でやらなくても誰かにやらせれば済んでしまうことも多いですから。
しかし、使う機会がなければ、きっと忘れてしまうでしょうね。
横山国男
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2008年06月17日(火)更新
ボーンゴルファー タイガー・ウッズ。
プレーオフを入れると実に5日間、私も今回の会場サンディエゴ近郊のトーリー
パインズG.Cがアメリカンタイプではなく、シーサイドのリンクスタイプなので景色
が美しく、毎日早起きして風景も楽しみました。
早くも全米オープン史上歴史に残る名勝負だった、との声が高いのは、ひざの手
術後の痛みに耐え、文字通り手負いの「虎」となったタイガー・ウッズの度重なる
ここぞという時の奇跡的なショットとパット。しっかりと我が目で見て、同時代に生き
た喜びすら感じさせてくれるというもの。
中でも最終日18番でのバーディーでプレーオフに持ち込んだ5mほどの難しい
下りのパット、今日プレーオフでも1打リードされた18番で又もやバーディーで追
いつき、遂にサドンデス1ホール目、親友ロコ・メディエートを降しました。
昨日最終日のスタートホールでいきなりドライバーを大きく左に曲げ、瞬間顔を
しかめて歯を食いしばり、左ひざに手を当てたとき、今日は途中棄権だと誰もが
思ったに違いありません。しかし何度も崖っぷちから這い上がり、優勝カップを
手にしたタイガーウッズは、もうというかさらに伝説への道を歩きはじめた生まれ
ながらのゴルファー、ボーンゴルファーに相違ありません。プロですからゴルフは
彼の文字通り「天職」なんですね。
日本ではゴルフは金持ちの遊びとか、ニギリと称する賭博、最近では防衛省の
高官の接待疑惑などロクな印象がありませんが、今回の全米オープンを見れば
素晴らしいアスリートたちがその持てる技術と知力の限りを使って、自然と対峙
しながら頂点を極めようとする姿に誰もが感動を覚えるはずです。
私は人生で「ゴルフに出会えて良かった」と思う一人です。
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4,5年前「タイガー・ウッズ」の裸を見たいと言って、カナイに笑われました。
30歳を過ぎた今、彼は中年の雰囲気が少しでてきてしまいましたが、そのころは
ウエアーの外から見ても実に素晴らしい肉体を想像させました。
人間の体、男の体として申し分のないバランス、加えて時に見せる悲哀を感じさせ
る潤んだ大きな目、そして真っ白な歯と褐色の肌のコントラスト。
いつも落ち着いた品のあるウエアーをまとい、フエアウエイを歩く姿には「人間が
歩く」というのはこういう形なんだ、とすら思いました。
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伊集院静さんが「週刊現代」でしたか連載していた「スポーツの美神」というページ
にニューヨーク・ヤンキースのデレク・ジータ(遊撃手)の守備につく写真があり、
その美しさに感動してスクラップしましたが、ジータもウッズと同じ父親は黒人、
母は白人、ウッズの母親はタイ人です。
このような血のミックスが行われる時、時に素晴らしいバランスの肉体が生まれる
ような気がします。
本当はこのように人種の差別無く、地球上に仲良く美しく暮らすべきという神の
配剤かも知れないと、思いは飛躍します。
横山国男
【染型工房 横山工藝】
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