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2009年08月27日(木)更新

瀧 勝己さん(空間プロデューサー)にお会いする。

昨26日は東京へ。有楽町の「東京国際フォーラム」で(株)クエストリーさんが開催
された「ショップブランディングセミナー」を受講しました。

社長の櫻田さんとは、この「社長ブログ」がご縁でお付き合いができましたが、
「店がブランドになる」ことを支援・プロデュースする、と言われるだけあって、その
小売店へのきめ細かなご指導にはいつも感心させられます。

当社は店・ショップなどのリアルな店舗をもっているわけではありませんが、サイト
上のショップであっても全く同じ工夫が必要だなと思うことが少なくありません。

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講演第2部で、ミッドタウンに「驚きと刺激、娯楽、感動」に満ちた、新しいビジネス
モデルといわれるライフスタイルショップ「THE COVER NIPPON」(ジカヴァー
 ニッポン)をつくり、その総合プロデューサー瀧 勝己さんが90分お話くださると
いうので参加しました。 「日本・和」に魅かれている久米信行社長もご聴講です。

瀧 勝己

瀧さんのプロデュースされる会社が「メイド・イン・ジャパン・プロジェクト株式会社」
という社名ですから、ズバリ、こんなに分かりやすい社名もありません。

若い時、滋賀県で「婚礼4点セット」を売りまくり、その後一転して「アルフレックス」
「カッシーナ」などの欧米家具の販売でもダントツの実績を残されますが、瀧さん
の眼力の行きついた先はアジア。 そして日本の“凄さ”が分かったそうです。

贈り物やおもてなしで見せる日本人独特の精神文化と美意識がモノに表れる・・
これこそが「メイド・イン・ジャパン」なのです、と仰られたように理解しました。
“THE COVER”とは「のし紙」のことだそうです。

マスコミや業界誌などでは取り上げられない、しかし瀧さんから言われてみると
確かに「モノ、コトがどういう方向に動いているのか」を実感します。

瀧さんいわく<お店の成功の方程式>とは、
モノ X VMD X 人 だそうで、そのうち一つでも0点が
あると、掛け算なので全体が0点になるとのこと。
さすが厳しい時代に、厳しい場所で成功されている人の持論に納得です。
目利きは勿論ですが、マーケティングでもすごいなあ、と勉強になりました。

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当社では、最近「インクジェットプリントを利用した和紙の壁紙」を、某大手ホテルの
バンケットルーム用に納入しました。
まだ、開発の余地があるとみて、瀧さんのご意見を頂戴することがもう一つの目的
でセミナーに参加いたしましたが、休憩時間中に幸い試料をご覧いただくことが
でき、また近いうちにお訪ねするお約束もかないました。

櫻田さん、瀧さんにお引き合わせくださってありがとう御座います。


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2009年07月13日(月)更新

「Tシャツは移動するメディアである」

当社専務浜本(はまじい)が制作した「Lost」と題するプリントTが、久米繊維工業
本社1Fプレスルーム併設のギャラリーで展示されています。(7月末まで。ご案内
ブログはこちら


この不思議な時空を感じさせる作品を観て、久米繊維さんのスタッフの一人盛本
純子さんがアナログとデジタルを行きつ戻りつするとお感じになったらしく、素敵な
動画を作成してくださいました。 



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ところでここにTシャツに関する1冊の本があります。
「T-SHIRT PRINT DESIGN & LOGOS」 (ピエ・ブックス 出版 1994)「T-SHIRT PRINT DESIGN & LOGOS」 (ピエ・ブックス 出版 1994) 「T-SHIRT PRINT DESIGN & LOGOS」 (ピエ・ブックス 出版 1994)
「T-SHIRT PRINT DESIGN & LOGOS」 (ピエ・ブックス 出版 1994) 「T-SHIRT PRINT DESIGN & LOGOS」 (ピエ・ブックス 出版 1994)

この本の「まえがき」の最初に以下のような記述があり、かなり古い本ですが、
その主張は未だ健在で、当社がこだわっている理由の一つなのです。
(おそらく久米信行社長も盛本さんも同意見だと勝手に想像しているのですが)

『Tシャツは移動するメディアである。街がショップ、広告、カルチャー等、渦巻く
情報をクロスオーバーしながら発信する一つのメディアだととらえるのと同様に、
そこに集まる人々は街を形成していくファクターであり、彼らの行動や興味、それ
を反映させる美意識、音楽やファッション傾向、趣味趣向等に今やTシャツは密接
に結びついている。目を引くTシャツを着て歩く行為は、小さな看板やポスターと
類似するパワーを持っている。Tシャツの魅力はたくさんある。まずはノンセックス、
ノンシーズン、ノンエイジ、ノンルールという点で、あらゆるカジュアルウエアの代表
として多目的に楽しむことができるアイテムであるということ。
そしてシンプルなフォルムだからこそ、キャンパスにした際にひとつのヴィジュアル
を生き生きと表現することが、プリントという手法において可能になってくる面白さ。
しかも、素材及び製品としてはカット&ソーに総称されていて、これは簡便でロー
コスト、つまりライトで実用的という長所を持っている。・・・(後略)』

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盛本さん、YouTube アップありがとうございました。


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2009年04月01日(水)更新

「ウイリアム・モリスから民芸まで」展を観る

先日、クエストリーさんの「ブログ実践塾」に参加した翌日、東京都美術館で4日迄
開催中の「生活と芸術=アーツ&クラフツ展 ウイリアム・モリスから民芸まで」展
に足を運びました。上野のこのあたりは春休み中ということもあり、小学生連れの
お母さんや高齢者の人が多く賑わっていましたが、なかなか地方では観られない
展覧会などが多く、上京した際にはチェックして博物館、美術館を覗くことを楽しみ
にしています。一応高齢者なので免許証を見せて1500円の入館料が800円に。
石原さんアリガトウゴザイマス。

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ウイリアム・モリスは19世紀後半に英国で起こった「装飾芸術」、それも自然や
伝統柄をモチーフにし、折からの工業生産に対抗して職人の手仕事の復権を
目指した「アーツ&クラフツ運動」の旗手としてご承知の方も多いと思います。

モリスは主に壁紙やインテリアに用いる「テキスタイル・デザイン」の図案家として
運動の中心的存在だったようですが、私は織物を学ぶ学校でモリスの図案を見て
「こういう仕事があるのか」と思い、この道に入った一人です。

<ウイリアム・モリス 壁紙見本「果実」あるいは「柘榴」1866年>

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これらの運動はやがてヨーロッパ全土に広がり、日本でも柳宗悦、浜田庄司、
河井寛次郎、富本憲吉、バーナード・リーチ、染織の芹沢銈介などの「民芸運動」
 と相呼応して、「用の美」の再発見、文字通り「生活と芸術」に一般大衆の目を向
けさせ、一時代を築きました。

その流れは、その後アール・ヌーボーを経てアール・デコに、そして「バウハウス」
につながっていくのだと思いますが、私はモリスの時代のどれも温かみを感じさせ
る「土臭さの中の洗練」ともいうべきデザインに魅了されます。

現在のような「近代工業社会」の行き詰まりを実感するとき、イギリスの装飾芸術
の殿堂と言われる「ビクトリア&アルバート美術館(V&A)」が収集してきた、これら
の「生活の中の芸術品・民芸品」は観る者をホッとさせますね。

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ところで「ビクトリア&アルバート美術館」は、外国の美術館などによくある
お金持ちのパトロンによって支えられています。

2年ほど前、パトロンの一行が長野県須坂市の「田中本家」を訪れ、江戸時代より
保存されてきた生活用具、婚礼衣裳、玩具、家具などを見て驚嘆し、予定をはる
かにオーバーして近くの温泉旅館へ宿泊した、という話を聞きました。

納めた三越にすらないという着物・衣装の美しさ、雛人形などの素晴らしさなどは、
帰国後の報告でも絶賛されたそうです。V&Aがヨダレをたらしたかも知れません。

「田中本家」は公開されているようですから、一度是非行ってみたいところの一つ
です。

初めて衣服にプリント生地を使ったブラウス。ウイーン工房1914年

*写真はいずれも同展図録より。

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 2008年制作事例簡単オーダーのご紹介猿回し芸人「太郎さん・次郎クン」の舞台衣装
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2009年03月12日(木)更新

滝沢直己氏(元イッセイミヤケデザイナー)との懇談会

昨日(11日)は、(財)ふくい産業支援センター・デザイン振興部の招請で、
福井の繊維企業7社が、(株)NAOKI TAKIZAWA DESIGNの滝沢直己氏と
現在のアパレル業界、服作りにおけるデザイナーの地位や意識の変化、福井
産地についての考察など幅広いお話と、最新サンプルの求評・意見交換など
があり、大いに勉強させて頂けた2時間でした。

滝沢さんは、’82年に「三宅デザイン事務所」に入られ、’08年に上記の会社を
設立されました。
私もお会いしたことがあるテキスタイル制作の皆川魔鬼子さんらとともに、
ISSEI MIYAKEを支えてこられた方です。
婦人アパレル以外にユニフォームにおける新しい概念の提示、美術館のカーテン
デザインなどでは’07年にフランス文化省より芸術文化シュバリエ勲章なども授与
されておられる日本を代表するデザイナーのお一人です。

滝沢直己氏

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出席されている企業は「織物・ニット製造業」の方がほとんど。うち2社の社長さん
は織物についてはすごいプロ。 昔からの顔なじみです。
いつも「素晴らしい合繊織物」を見せていただくので尊敬していますが、滝沢さんの
お話で印象に残った点は以下のとうり。

「福井の合繊織物は日本一、いや世界一といってもよいと思います。しかし上手に
これを料理しているのはほとんど海外の有名ブランドなんですね」。
「日本は国内に海外ブランドものを含め高級なものが売れる都市がいくつもある。
しかしたとえばフランスでもパリやリヨン、そのほかの国でもごく少数の都市しか
そういうものが売れる階層を持たない」。
「日本のアパレルは今まで階層とは無縁で上質のモノを求める消費者群があり、
国内マーケット志向で十分やってこれた。しかし、ここへきてその中心であるデパ
ートの販売力も急速に落ちてきている」。
したがって「アパレルにもデザイナーにも手詰まり感が強くなってきている」など。

また、今女性(一部の男性にも?)は、服など身体の「外側」への関心が薄くなって
きたようだ。「内側」へ、たとえば美容やヨガなどの「内面(精神)と連関したボディー」
への関心が高まってきているのではないか。ファッションもそういう方向でのものづ
くりが求められていくのは自然だと思う・・・などのご意見は分かる気がしました。

当社は、私と娘が出席しましたが、なんと女性は娘だけ。不況業種の代表のように
言われ、長い間縮小に次ぐ縮小を続けてきた繊維業界、しかし今残っている企業
はそれだけの存在理由のあるところ、ただ皆さん高齢化しています。
もっと若いそして特に女性がこういう席を占めて欲しいものです。(私も早晩ひっこ
むべきですね)

クエストリの櫻田社長が言われるように「作り上手の伝え下手」というのが日本の
地場産業の課題だと思うからですが、特に繊維・ファッションの企画・製造現場に
もっと多くの感度の高い女性が進出すれば中国恐れるに足らず、と思います。
前出の皆川魔鬼子さんなどは機屋(はたや)に泊まり込みで糸・織物と格闘した、
と聞きました。そして世界に発表してきたのです。

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私たちは今最も情熱を注いでいる「和紙織物」について、意見をお聞きしました。
「一枚の布」と「人」との間に生まれるもの、その空間にある「氣」は人に何をもたら
すのか、だとすればもっと「衣」は体にも心にも「ゆったり」したものであるべきでは
ないのか、というようなちょっとまとまらない話をしました。
滝沢さんは「合繊の福井」とはまた違う繊維の話が出てビックリされたようですが、
色々楽しいアドバイスが聞けてとても有意義でした。

*滝沢さんは、今日3月12日 「日本のデザインとものづくり」と題して、当地で
 開かれるデザインオープンセミナーのために来福されたものです。

皆川魔鬼子テキスタイルデザイン集 1988 講談社

横山国男

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2009年02月02日(月)更新

「売れる商品づくりの実践プログラム」を受講するのですが。

生活(せいかつ、Life)とは、人が生きている限り、その命を維持し、育むために
行っている必要不可欠な活動のことである。衣食住を生活の基本の柱ということ
もあるが、その他にも日常生活行動という名でいうようなものや、働くこと、余暇を
営む、コミニュケーションをとり、生きることの中に積極的な意義を見出し、それを
喜びとする営み、職業生活と私的生活、また、その間の社会的な生活といった
分野にまたがるものをいう。・・・・・・・・・(ウイキペディア)

「生活」の意味を正しく知りたい・・・私にとって「知るは喜び」ということなので。

続いて「生活」についてネットで検索していると、博報堂のシンクタンク「生活総研」
のページに。
嶋本達嗣所長の設立趣旨のメッセージがあり、「見えないものを見る」と題して
その中に次のような記述があります。『「ものの見方」とは、あらかじめそこにある
ものではありません。見えないものを見出そうとする者によって、はじめて創造され
るものです。それは夜空に星座を見出す行為と似ています。一つひとつの星は、
誰にでも見えますが、星列の間に白鳥やさそりの姿を見るには創造力が必要
です。私は、その創造力とは情熱と技術であると思います。・・・・』 ネットあれば
こそ、「調べるは楽しみ」でもあります。

『有名デザイナーや成功者の話を聞いて、気分だけ盛り上がってもできない物は
できません。できるようになるには少しの概念の変化や視点の変化がきっかけに
なります。それを見つける、気付くトレーニングを目指しているとご理解ください。
なので一般論は通じないのです。常識の9割は正しくありません。自分で考える
事のできない者の道具なんです、常識とは。でも常識から外れる、信じるのは
一番難しいものかもしれません。・・・・・』
これは先週第1回の「売れる商品づくりの実践プログラム」<主催(財)ふくい産業
 支援センター デザイン振興部>のK講師からいただいたメールの中にある私
へのアドバイスです。「分かるは感動」と言いたいのですが、正直難解な部分も。

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時々当社の仕事を「生活文化関連産業」と表現していますが、「生活」とはなにか、
それは「文化」とどう関係するのか、それがきちんと分かっていないのに「売れる
商品」が作れるはずがないと。

「学ぶは一生」と思い、これから13回に及ぶ上記セミナーを娘とともに受講する
ことにしましたが、小休憩をはさんで4時間の講義は、高齢社長にはなかなか
ハードなもので、以前は覚えなかった疲れも感じました。

*拙ブログのモットーである「知るは喜び」「調べるは楽しみ」「分かるは感動」
「学ぶは一生」に無理やりあてはめて書きました。
最近は「そして考える」→「実践する」というのが最も大事なんではないかと思う
ようになりましたが。


横山国男

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