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2009年05月18日(月)更新

“盛春まっしぐら”・・南部直登さんのコンサート

昨日は終日雨。頼まれていた「ジュニアゴルフ強化選手」の指導を解放されました
ので、友人が中心となって企画し、お誘いを受けていた「南部直登“盛春まっしぐら”
 スペシャルコンサートin FUKUI」にカナイとでかけました。

“盛春まっしぐら”・・南部直登さんのコンサート チラシ

南部さんは福井市出身。友人Iさんの同級生で間もなく還暦とのこと。
長い音楽生活三度目の正直で現在オリコンチャート30位にランクされているという
「九頭竜の流れ」がヒット中だそうで、同級生たちが地元でコンサートを企画した
ものです。やはり持つべきものは友達ですね。本当にそう思います。
今週末には私も未経験のコンサートの「実行委員長」をさせられて、馴れないチケ
ット販売、広告募集で多くの友人に助けてもらいましたので実感します。

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会場は400名ほどの入りでほぼ満員。この時期よくバックアップされたものと感心
しましたが、「九頭竜の流れ」は演歌でカラオケ愛好家が多いせいか、中高年の
フアンもかなりの数。

私は南部さんを見るのも聴くのも初めてでしたが、大変なエンタティナーです。
上記のヒット曲もさることながら「盛春歌(せいしゅんか)」と題する、これも南部さん
の作品(=作曲)が心にジンジンと沁みました。
若い時は文字通り「青春」、でも今だって心は「盛春」なんだと。

また、本当にレパートリーが広いのです。伸びのある声量と艶のある声質、抜群の
ギターの腕前、この年代までメガヒットに恵まれなかったけれど、あきらめずに夢を
追い続けた者だけが持っている人としての優しさ、豊かさ、ゆとりのようなものすら
感じさせてくれた素敵なコンサートでした。

ナレーションで紹介があったのですが、やはり原点はジャズ。友情出演の福井の
ジャズミュージシャン(アルトサックス)の大御所、白井淳夫さんも私の出発点は
「グレン・ミラー物語」と言っていましたが、南部さんもうなずいていました。

ゲストには他にも元劇団“四季”のソプラノ歌手村田恵理子さんも登場。
700回以上も歌ったという「オペラ座の怪人」を怪人の扮装で登場した南部さんと
共演。素晴らしいの一語でしたが、続く村田さんの「アヴェ・マリア」独唱にも心奪わ
れました。

“オペラ座の怪人”のお二人 “白井淳夫さんとの共演

さらにベンチャーズや白井さんとのジャズの即興をいれた“フォービート”のギター
演奏まで南部さんの多芸多才ぶりを心行くまで味合わせてもらった2時間でした。

南部直登さん

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オールデイズ・・・演ずるひとも観る人も、私の周りは頭に白いものが混じった人
ばかり。
セピア色になりかけた記憶が久しぶりに鮮やかによみがえった気がしました。

私、ジャズには深い知識がありません。でも「モダン・ジャズ・カルテット」(MJQ)
や、「アートブレイキーとジャズメッセンジャーズ」などには魅了された一人です。
ジャンヌ・モロー、モーリス・ロネの「死刑台のエレベータ」の映像が浮かびます。

その後デキシーランドジャズ、そしてブルーグラスからカントリー&ウエスタン
(C&W)にぞっこん。
久しぶりにカントリーヨーデルの「キャトルコール」をスリム・ホイットマンで聞きたく
なりました。(45回転レコードで持ってます)。

エディー・アーノルド、ハンク・スノー、ハンク・ウイリアムス、・・・・S・ホイットマンも
生きていれば80歳をこえているはず。

・・・やっぱりセピア色かな。


<写真提供:ISHIBASHI EYES × BLOG (石橋正人のブログ)>

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2008年11月10日(月)更新

素晴らしかった「高雄市國楽圑」福井公演。

台湾南部、高雄市の「高雄市国楽団」(正式にはタイトルの漢字)が、小松=台北
定期航空路開設(本年6月)を記念して金沢・小松・福井の3市で公演を行いました。

昨年秋、45名の団員で、東京をはじめ7つの公演を行い、日台の青少年交流など
も含めて大成功だったそうですが、今回は指揮者のほか14名の小編成です。

しかしその「音」は素晴らしいもので、中国・台湾の伝統楽器にすっかり魅了され
ました。
演奏者のほとんどが、国立台湾芸術大学、国立台南芸術大学民俗音楽研究所
などで高い技術を磨いている、あるいは卒業した若手の演奏家ばかりです。

台湾の調べ ~寒雲と共に~

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「二胡」「琵琶」「揚琴」などは聞いたことがあります。
特に「二胡」、あのシンプルな弦楽器がどうしてあれほどの豊かな、時に激しく
時に哀調を帯びた音を生むのか感嘆して聞き惚れてしまうのです。

中でも「桃花の川渡り」と題された、2台の二胡の合奏は見事なもので、長い曲を
激しい曲調の場面でも文字通り一糸乱れず弾きあげて感動的でした。

また「笛」や「笙(しょう)」も日本の雅楽で聞くものとちょっと違って(楽器も少し
大ぶりに見えました)、おだやかで膨らみのある音色は、本当に台湾特に中国の
長い文化を感じさせてもらった夜でした。

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このコンサートをプロデユースしたのは、来日23年、現在は金沢市に近い美川に
住んで音楽活動をしている、歌手の寒雲(カンウン)さん。<写真中央>
公演の前後にお目にかかりましたが、とてもきさくでかわいい人でした。

日本の名曲なども歌いましたが、やはり中国語(北京語)で歌曲を歌われるとき、
その伸びのある艶やかな声に「すごい」と思わされました。
聞くところによりますと、寒雲さんのお母さんは70歳を超えられていますが、
「台湾オペラ」(京劇)のスターで、人間国宝に指定されておられるそう。

紙は寒雲さんのお母さん

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深まる秋の夜、中国・台湾の伝統音楽に酔いしれたひと時でした。
この週末には、姉妹関係を結ぶ高雄のロータリークラブの周年記念式典に出席
しますが、よい話題ができました。

横山国男

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2008年07月11日(金)更新

「スカーレット リボン」。

リボンやテープ、ネームなどの素材にプリントするためのシルクスクリーン版を、
長年地場の多くの業者さんへお納めしているのは、当社の主力事業の一つでも
あります。感謝に堪えません。

先日、テーブルの上に、カナイがケーキの箱にかけるきれいな「真紅のリボン」が
置かれてあるのを見て、頭の中をフッとある曲がよぎり、それはいつまでもリフレ
インして私を悩ませました。

スカーレットリボン アンディ・ウイリアムス

40年も前の小さな白黒TVの画面、レーガン大統領が「アンディの声を国宝に
 宣言」と称えた、「ムーンリバー」「シャレード」「酒とバラの日々」などで大好きな
アンディ・ウイリアムスがソフトなハスキーがかった声で歌っていました。

 曲は「スカーレット リボン」。一人の少女がベッドに入る前、ひざまづいて「神様、
どうか紅いヘアーリボンをください。お願いします」というような、絵本のような歌詞
だったと記憶しています。たったその時一回聞いただけですが、感動して、以来
ズーッと特徴あるフレーズとメロディの一部が耳に残っていたのです。

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こんな時、インターネットは便利ですね。いろいろ調べて最後に北軽井沢でペンシ
ョンを経営されているSさんが、アンディ・ウイリアムスのおそらくは日本で唯一の
本格的サイト「Wonderful World Of Andy Williamas」を開かれている
ページに行き着きました。

しかし発売された多くのアルバムの曲目を調べても「スカーレット リボン」は入って
いません。思い余ってアンディのことなら何でもと思われる管理人のSさんにメール
を送りました。

翌朝、丁寧な返事のメールがきました。「随分、昔のことをよく記憶されていますネ。
フアンとして嬉しい限りです。ご回答出来なかったものですから、掲示板にコピー
しました。下のURLにフアンの方が返事をしていただきました。私も初めて聴き
ましたが、素晴らしい曲でした。特にぺりー・コモのが良かったです」とあります(?)。

そして「パソコン若葉マーク(紅葉マーク?)」の私を仰天させたのは、ご案内して
いただいた“YouTube”。
ダイナ・ショア、ハリー・ベラフォンテ、ペリー・コモ、ブラウンズなどが「スカーレット
 リボン」をそれぞれの味で歌っています。中でも私にはアメリカが元気だった
’50~60年代の、笑顔100%そばかす美人=ドリス・デイが最高でした。



でもアンディ版はありません。
フアンの方の返事を見ると、アンディは「スカーレット リボン」をおそらくレコーディ
ングしていないのでは、と書いてあります。あの膨大な楽曲を歌ったアンディが
私の大好きな「スカーレット リボン」はレコーディングしていないなんて。

でもあれは間違いなく「アンディ ウイリアムス ショウ」だったはず。 親日家で、
味の素のコマーシャルなどでお茶の間にも絶大な人気のあったアンディ。
日本公演で唄ったのかも知れません。しかしこの話題でコメントを寄せられた
人は、見てないけど一様にアンディの「スカーレット リボン」を聞いてみたいと
書かれていて、私は思いがけずちょっと得をしたような気分でした。

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娘たちは「古ーい! レトロー!」と言うでしょうね。でもあの頃は最高だったんです。
『現在65歳以上のアメリカ人の四分の三が一人暮らしで、次にいつ食事ができる
かわからない「飢餓人口」に属するという。(文藝春秋6月号「世界同時貧困」 堤
未果さんの記事から)』・・そんなアメリカじゃなかった。我々には憧れの国だった。

マーティー・ロビンスの「ホワイト スポーツコート」はあくまで明るく、「上流社会」の
グレース・ケリーは高貴で美しく、ビング・クロスビー、アステアもまだまだ元気でした。
それからダスティン・ホフマン、キャサリン・ロスの「卒業」へ。(’67年。 アン・バン
クロフトの妖艶さにドキドキしました)。etc,etc。。。。
そしてリチャード・ドライファスの「アメリカン・グラフイティ」は’73年でした。

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かってPGAゴルフ「アンデイ・ウイリアムス サンディエゴ オープン」を主宰して、
チャリティにも熱心だったアンディ・ウイリアムスも今や80歳!。

あの長い顔とやや足が短いようにもみえる、しかし人懐っこい笑顔で、相変わらず
歌やゴルフの人生を楽しんでいるに違いありません。

横山国男

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2008年05月28日(水)更新

オルガン・メモリアルイヤーだそうです。N響コンサート。

2006年はモーツアルト生誕250年で盛大なイベントが日本でも目白押しでしたが、
’08年は「オルガン・メモリアルイヤー」なんだそうです。

昨夜(27日)は、県立音楽堂で「NHK交響楽団名曲コンサート~オルガンとともに」
というタイトルでオルガンの名曲を聴く機会に恵まれました。
福井県立音楽堂は音響の素晴らしさで、演奏家、音楽フアンから高い評価を得て
いるホールですが、もう一つは非常に立派なパイプオルガンが設置されていること
でも有名です。

音楽堂の建設や壮大なパイプオルガンの設置への情熱、それになにより福井の
「文化振興」に多大の貢献を続けてこられた小野グループ会長小野光太郎氏。
 ユトリロ、ブラマンク、フジタ、菱田春草、浜口陽三他、中でもビュッフエのコレク
ターとしても“小野コレクション”の質の高さはつとに有名です。氏の存在なくしては、
おそらく実現できなかった音楽堂ですが、さらに数年前、財団の基金運営で
「アルゼンチン債」で損失が発生した際も、個人的に多額の補填をされたような
報道にも接しました。

ドイツ共和国や英国王室から多くの勲章や称号も贈られている氏ですが、当夜も
私達の左手、ボックス席で静かに「オルガンの名曲」に耳を傾けておられました。

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さて、当夜の曲目は、
J.S.バッハの「トッカータとフーガ ニ短調 BWV565」、「小フーガト短調BWV
578」,それにヘンデル「オルガン協奏曲第6番 変ロ長調 作品4-6」という、
題名は知らなくともポピュラーな選曲、オルガンはシルヴァン・エリさん、指揮は
小泉和裕(客演)、フル編成ではありませんが、N響の管・弦を夢見心地で楽しみ
ました。

N響はまだ徳永二男さん(バイオリン)がコンマスだった時以来ですが、誕生85年
にもなるそうですね。世界的にも評価の高い交響楽団になりましたが、50年も前、
N響にも関係した近衛秀麿率いる「ABC交響楽団」を、暗くてせまい市の公会堂で
それでも感激して聴いた中学生時代、今は豪華なシャンデリアの下、快適な椅子
にもたれて、素晴らしい音を楽しめる幸運を喜ばずにはいられません。

オルガン曲のあとは、ヘンデルの組曲「水上の音楽」、休憩を挟んでラストは
ドヴォルザークの交響曲「新世界より」と、本当に久しぶりのクラシックをそれも
肩肘張らず楽しめたプログラムでした。

アンコール曲は再びオルガンが入って、これも美しい間奏曲、マスカーニの
「カヴァレリア・ルスティカーナ」一曲だけでしたが、十分心が満たされた夜でした。

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いつもメセナには力を入れて下さってますが、今回創業120周年を記念して協賛
されたこの名曲コンサート、チケットを下さったセーレン株式会社様に家内ともども
厚く御礼申し上げます。

横山国男

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2008年04月26日(土)更新

「太鼓持(幇間)あらい」さんの至芸。

前回ブログの続きで最後にご紹介したいのは、「太鼓持ち」または「幇間(ほうかん)」
ともいわれる、我が福井が生んだ「太鼓持あらい」の荒井さん。

今や関西地方ではただ一人プロの太鼓持ちとして有名ですが、定席はこの天ぷら屋
さんの2階のお座敷。
永く愛好会が続いているようですが、私は定席で聞いた(見た)ことはありません。
それでもちょくちょくいろいろな席でお目にかかったことがあります。

ご本人が「ホームページ」で述べておられるように、言うなれば「男芸者」。
花柳界の盛んだった明治中期が全盛だったようですが、太平洋戦争後はあらゆる
文化が西欧の方を向いてしまっては、このような至芸は生き残るには厳しすぎる
時代でした。

太鼓持ちの芸や遊びは洗練された「客」がいて成り立つ一面もありますから、
「お座敷あそび」とは縁遠くなって、キャバレーやカラオケの流行する現代では
「太鼓持(幇間)」が絶滅に瀕しても不思議ではありません。

ルーツは800人もいたといわれる「秀吉の御伽衆(おとぎしゅう)」の中のいわば
道化師では、という説もあるそうですが、太鼓持ちが「太閤を持ち上げる」すなわち
ヨイショ役、ごますり役の意からと言われればナルホドとも思います。

あらいさんのプロのお座敷芸はなかなか楽しいものですが、時には強烈な「Y談」
も飛び出すので、気の弱い私などは女性が同席しているとドギマギしてしまいます。
しかし当人たちが大笑いしているのを見ると、こっちのほうがウブなんですね。

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「太鼓持ち」という仕事については「面白うてやがて悲しき・・」という連想から、実は
ただの「宴会盛り上げ業」だけでなく、その裏で苦界とは言わぬまでも「花柳界」で
毎日のように起こる「男と女にまつわるトラブル」の解決役として、表には出ない形
での始末も引き受けたのでは、とフッとそんなことも考えました。

古今東西、スマートな男女の別れなど少ないものではないでしょうか。修羅場あり、
ふんだくりあり、ときには刃傷沙汰まで、「太鼓持ち」は時には旦那サイドの依頼で、
またあるときは可哀想な女のために義侠心を発揮したかも、なんて考えるのも
ひまつぶしにはもってこいの題材ですね。

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あらいさん作「太鼓持あらいの三国北前音頭」を三味線の伴奏で、ご本人の指導
で天ぷら屋さんのカウンターのまわりをぐるぐると最後に踊りました。
最初は気恥ずかしかったのですが、そのうちノッてきて「エライヤッチャ、エライ・・」
の阿波踊りもこんな気分なんだ、と思ったところでお開きになりました。

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今や絶滅危惧種となりつつある「太鼓持ち(幇間)」について、興味のある方は
リンク先のHPをぜひご覧ください。日本語の他、英語版、フランス語版と共に、
あらいさんの満面の笑顔が迎えてくれます。

横山国男

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