大きくする 標準 小さくする
前ページ

2008年12月05日(金)更新

悲喜こもごもだった“タイ国際空港占拠”

昨日は、地元新聞社の会議室で、「福井県ゴルフ協会ジュニア育成委員会」が
あり、本年の行事報告や課題などを話し合いました。

石川遼クンの大活躍もあり、年々小学生低学年のゴルフ教室参加者が増えて
いるのは結構なことなのですが、安全面や保護者のマナーなど検討すべき課題
も多くあります。高校生プロが1億円を稼ぐ・・・・これからどんな影響が出てくるの
でしょうか。

会議が終わり、友人の委員長Yさんとエレベーターで一緒に。
「いやー参った。タイで足止めされてさ、出張の用事も終わったし、何もすることが
ないので、8日連続でゴルフしたけど、さすがに飽きたわ」。

そりゃそうでしょう。私も嫌いではないですが、若い時ならいざしらず、3日も続い
たら、あとは市内で骨董めぐりか、名所旧跡へでも行くと思います。
(ただ、いつ乗れるかわからないので、常にスタンバイしていたのかも知れません)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ほほえみの国」=タイのバンコク・スワンナプーム国際空港は、完成して間もない
昨年1月に降りましたが、その巨大さに驚きました。関空などは規模からいえば
ローカル空港とさえ思えるほど。

しかし、空港を出れば、まだまだ民家も立派ではないし、道路も未整備のところも
多いので、発展はこれからだな、という印象でした。
これは、今年1月、恐怖の鳥インフルエンザ渦中のジャカルタへ行った感想と同じ、
東南アジアの各国に共通ですね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1日(月)の夜7時のNHKニュースを見ていたら、タイの軍用基地からやっと帰国
できたという、関空での取材で、インタビューにこれも友人のNYさんの顔が。

化粧品販売会社の社長ですが、成績優秀者をご褒美にタイへ連れていったので
はないか、と思いますが、「疲れました。ほんとに正確な情報がなく、右往左往しま
した」と苦笑しながら答えていました。

一時は1万人近い日本人が足止めされていましたが、2日ほど前から空港再開に
なりましたから混乱は収拾されつつあるようです。
ただネットのニュースを見ていましたら、あまりの対応の悪さ、情報不足に乗客の
方だったか、(現地在住の方?)が支援をかって出た、とありました。

高齢者の夫婦で、ツアーでもなく(添乗なし)、言葉も話せず、重いスーツケースを
引きずりながら、今夜のホテルをどうしたら、なんて本当に心細い思いをされた
人たちもいたことでしょう。お金だって十分でない人もいたと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ただ、このニュースには少し違和感を感じました。
そのようなボランティアの助けを待つまでもなく、タイには大使館や領事館などの
在外公館も多いはずですし、必要なら近隣の国からも応援に駆けつけて、日本人
旅行客にきちんと情報を伝え、安心させてほしかったように思いました。

実際は、行われたのかも知れません。そうだとしたら、相変わらず日本のマスコミ
は片手落ちだなあ、と思います。そういう報道には接しませんでしたから。

「ほほえみの国」=外国の評判を落とす作戦で、反政府勢力PADは目的を達した
ようですが、「いい加減にしてほしいと」いうのが各国の旅行者の感想でしょう。

ただ、これがドンパチ(銃撃戦)での反政府攻撃(軍事クーデター)などだったら
日本人旅行者はとても生きた心地はしなかったでしょう。 
滞在が延びるくらいは仕方ないですかね。

横山国男

【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/

2008年12月03日(水)更新

「プロジェクトX」のDVD。

プロジェクトX DVD (NHK)  NHKの人気番組だった、「プロジェクトX」。
  終了して早くも数年経つようですが、どうしても
  見たい一本があり、先日DVDを購入しました。

  「桂離宮 職人魂ここにあり ~空前の修復作戦~」
  (平成15年9月2日放送分)です。

仕事には直接関係ありませんが、昔から建築に興味があります。

戦前、政治信条でヨーロッパに居づらくなった著名な建築家ブルーノ・タウトが、
日本の建築学界の招きで来日し、そのまま亡命してしまいました。
国際港だった敦賀に上陸したその翌日、憧れていた京都の「桂離宮」を訪れ、
「死ぬほど美しい」と言ったことは有名です。

あの優美な屋根の曲線、対して北山杉の柱、白壁の直線で構成される純木造の
離宮は、今から400年も前の庭園を含めた日本建築の「粋」として、外国からの
賓客も必ず訪れますね。
一度はゆっくり拝観したいものですが、まだ実現せずにいます。
(参観は宮内庁京都事務所へはがきで申し込む)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「プロジェクトX」のDVDは、この桂離宮が、老朽化し崩壊の危機にさらされている
ことがわかり、京都中の名工たちを結集して、一万もの木材を解体・修理・完全
再組立ての過程を追ったものです。天井裏に積もった400年近い「ほこり」まで
回収、これはあとで大変役に立つことになりました。

こういうモノを見ていると胸がドキドキするのは、つくづく私には父とおなじ職人の
血が流れているんだな、と。生まれ変わったらこういうプロジェクトに参加できたら
どんなに幸せだろうと思います。

昭和51年、6年の歳月をかけて、見事に再生されるわけですが、印象的だった
のは、工事の元請けで大阪に本社のあるゼネコンO組の若き「ビル屋」Mさん。
高卒で入社、20代でビル建設の現場監督はこの人の優秀さを物語りますが、
この世紀の難工事の責任者に34歳で抜擢されるのです。(選んだ会社も偉いと
 思いますが)

和風建築を全く知らない彼は、ある晩一夜にして白髪になってしまうというほどの
プレッシャーに耐え、気難しい「名人・名工たち」を指揮して工事を完遂します。
仕事への責任感は自分への「挑戦」でもあったのでしょう。

当時のお顔も「仁王」というニックネームに似ず、意志の強そうな面立ちの男前で
したが、30年後の平成15年、この番組に登場された際のお顔がまた素晴らしい。
この大きな仕事を成し遂げた自信が、さらに次の仕事を成功に導くという人生を
送られたのでは、と想像しました。
失礼ながら、久し振りに見る優しさと自信にあふれた素敵な日本の「男」でした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

NHK「プロジェクトX」を毎回見ていたわけではありません。ドキュメンタリーでも
なく、どちらかといえば「物語仕立て」で、あの独特のナレーションもちょっと好み
ではありませんでした。(中島みゆきの主題歌はグー!でしたが)

しかし、戦後日本の復興、高度成長、世界に冠たる先進の技術や手仕事など、
それを支えた多くの無名の技術者や名人・名工たちに光をあてた優れた番組
だったと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

DVDを観た直後、この「プロジェクトX」を制作統括したI氏が、つまらない犯罪で
逮捕されたという報道が流れ、NHKのニュースでも「お詫び」がありました。

Mさんのように生きることができなかったのには、どのようなわけがあったのだろ
うか、とちょっと暗澹とした気持になりました。

桂離宮 森 蘊著 1955年(修理前) 東都文化出版 桂離宮 修学院離宮 2004年(修復後) 京都新聞出版センター

横山国男

【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/

2008年12月01日(月)更新

にんにん介護

ベッドからリフトを使って車いすなどへ

先日、ロータリークラブの「職場訪問・見学」で、当社の近くにある、県の社会福祉
センターを訪れました。

「福祉研修所」や「福祉人材センター」なども併設する大規模な施設で、その中の
一つ「福井県介護実習・普及センター」を見学しました。

子供のころ、町の外れに「老人ホーム」があったな、くらいの時代から比べると、
国が豊かになったと思うと同時に、急速な高齢化と高負担を併せて考えないわけ
にはいきません。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「皆さん、“にんにん介護”ってご存知ですか?」
ご案内・御説明役のセンターの主事(女性)が、挨拶のあと問い掛けられましたが、
私は知りませんでした。

会員の一人が「知症の人が知症の人を介護すること」と答えて、「正解です」。

比較的軽い認知度の妻が、重症の夫を介護する、といったケースが多いようです
が、もちろん逆もあります。
先日TVで、著名な俳優夫婦の夫人のほうが自分の名前さえ覚えていない、という
衝撃的な映像があったそうですが、そのような立場になった時、自分はどれだけ
我慢強くやれるだろうか、と不安になってしまいます。

「認認介護」は「忍忍介護」でもあるんですね。

アンケートによると、「夫は妻に介護してほしい」に比し「妻は公的なところで介護
を受けたい」が圧倒的に多いのだそうです。
もちろん夫にも公的なところで、ということでしょう。さんざん世話してきてその上
認知症の・・・・・までかなわない、ということでしょうか。

「妻に介護してほしい」なら、若いうちからよーく言動を考えておかねばなりません。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

食事もさることながら、やはり排泄・入浴が一番大変なようです。

この「介護実習・普及センター」には、形態・機能・価格の異なる6種類の「介護用
 ベッド」をはじめ、車いす、歩行補助機器、リフトなど最新の介護機器がそろって
いて、指導、貸出し、「出前講座」まで行っているとのことでした。

冒頭のリフトの写真のモデルは同年のMさん。 それらしく見えてしまうところが、
私に否応なく「介護」という言葉の現実を突き付けた一日でした。

分解も組み立ても素早くできる最新のドイツ製車いす

横山国男

【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/
«前へ

会社概要

http://www.ykougei.jp http://www.yosakoiya.jp

詳細へ

個人プロフィール

「知るは喜び、調べるは楽しみ、分かるは感動、学ぶは一生」とか。高齢者の仲間入りの年齢ですが、仕事でも趣味でもICT時代の恩恵に感謝しています。趣味・・本好き、水彩画、ゴルフ('05までJGA委員、現在中部ゴルフ連盟ジュニア育成委員ほか。エポック・・還暦のアルバトロス、'06...

詳細へ

<<  2008年12月  >>
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

コメント一覧

最新トラックバック

  • これもクリエイティブな仕事と思えば… from After5のメインストリート
    会社のイベントでポスティングを行うことになり輪転機を使ってオリジナリティーなチラシを作るべくにわか印刷屋になった話印刷といえば、昔は学校の先生がガリガリした原稿にイン ...
  • 昨日はバレンタインデー。悪党:民主党へ「青空」の歌詞を贈ろう from 脳挫傷による見えない障害と闘いながら・・・
    バレンタインデーでしたが、義理チョコで割引きシールを貼られたまま貰ったり。北方領
  • 犬山城 from 青春18切符で行く,日本の「城」巡り29
    oojijisunです,青春18切符で行きます お城巡りを準備中です、参考になります。
  • 【ブログピックアップ】横山工藝 横山国男さん from 経営者会報ブログ編集部
    「ブログピックアップ」では、 経営者のみなさんの書かれたブログの中から、 お薦めのブログをご紹介しています。 今回のお薦めブログは 横山工藝の横山国男さんです。  * ...
  • 「節約の王道」林望・著 | 我が道を行く、気品にあふれた節約本 from 23:30の雑記帳
    節約の王道(日経プレミアシリーズ) 節約本にありがちな、 ある種のみすぼらしさが感じられない、 上品なというか、気品にあふれた本。 筆者のものの考え方が独特なので、 同意できない方も多数いらっしゃると思われる。 例えば、ゴルフ好き、煙草好き、鉄道模型....