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2007年10月30日(火)更新

明石家さんまさんもたじたじ―野口健さん待ってます

昨夜の民放TV番組「さんまのまんま」―ゲストはアルピニストの
野口健さん。

先日BSにも出演されていて、その独特の「語り口」には時々大笑い
させてもらいましたが、それにしても天然とも思えるボケぶりの陰に、実は
「目の前で8000m超の頂上を極めて下山に入るパートナーが、意識
朦朧のなかで、自らゴーグルを投げ捨て、ザイルを解いてダイビングして
しまう、それをスローモーション映画のように見ている自分」という
極限の経験をした者だけが持つ、突き抜けた死生観、生還するものに
必要なタフさとは・・(私はそれを“真っ当な恐怖心”と“ユーモア”で
はないかと思いましたが)、いくつもの厳粛な事実の前にさんま氏も
いつもの自分の土俵とは勝手が違うな、と思いつつ深く引き込まれて
いくのが見ていて分かりました。

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野口 健 =1973年アメリカボストン生まれ。外交官の父に伴い、
世界各地で幼年時代を過ごす。偶然に書店で見つけた故・植村直巳氏
の著書「青春を山に賭けて」に感銘を受け、登山を始める。‘99年、
二度の失敗を経て念願のエベレスト(ネパール側)の登頂に成功し、
「7大陸最高峰世界最年少登頂記録」を25歳で樹立した。その後、
エベレストや富士山に散乱するゴミ問題に心を痛め、清掃登山を開始。
・・・(略)

以上のプロフイールは、11月7日、私が所属するロータリークラブの
企画「新世代のための会議」で中・高校生600名を前にして野口健さんの
「富士山から日本を変える」の講演会のチラシから抜粋したものです。

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昔、山岳小説や「K2―悲劇の山」などのドキュメンタリーを夢中で読みま
した。名優スペンサー・トレーシー、それにインド系の美しい女優さんだった
アンナ・カシュフイが共演した映画「山」、 神とも崇められたアルプスの
名ガイド、ガストン・レビュファの華麗なロッククライミング技術とアル プス
の絶景(題名を忘れました)、そしてなにより私と同年代の人は学校 から
の「団体映画鑑賞」でゾロゾロと見に行った、サー・エドモンド・ヒラリーと
シェルパ=テンジンの「エベレスト征服」(エリザベス女王戴冠式に花を添え
ましたね。1953年)。それに日本山岳界の金字塔、槙有恒の「マナスル
登頂」に心躍らせた思い出があることと思います。

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引く手あまたの野口健さんの講演会は、当日夜、広く市民を集めて開催され
るのがメインですが、その前に次代を担う中・高校生に「生きがいや、今
力を 入れている地球温暖化に対する取り組み」についてお話をしていた
だく 幸運を得ました。 野口さん、楽しみに待っております。

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横山国男

【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/

2007年10月29日(月)更新

天網恢恢・・・は「電網恢恢・・・」かも。

今朝、郵便受けから朝刊をとってきて、食卓の上に置いたまま、コーヒーをドリップ
しようとして「見出し」をチラッと見ると、「守屋氏をきょう証人喚問」とあります。

ドリップを続けているうち、そう言えば「天網恢恢 疎にして漏らさず」ということわざ
を思い出しました。「てんもうかいかい そにして もらさず」ーー早速ネットで正確
な意味を調べると、「天網」は悪人を捕まえるために天が張った網のこと。
恢恢は広くて大きいこと云々、『老子』73章の「天網恢恢 疎にして失わず」による、とあります。
(守屋氏が悪人という意味ではありません。念のため)

そこで突然「天網」は今や“電網”(インターネット)では、と頭に浮かび、我ながら
朝から「座布団1枚だな、これは」と思いました。
最近の「企業の色々な不祥事の発覚」「政治と金の問題・・閣僚辞任」などなどは、
どうやらネット社会の進展と無関係とは思われませんし、そういう意見も耳にしま
す。

今や800万人を超えると言われるブログの書き手や読者、内部告発も理がある
なら、昔のように「タレこみ」とか「チクリ」といった暗い印象とは違ったものに受け
止められる時代となりました。

独りよがりの正義感も困ったもの、デッチあげなどは絶対に許されるものではあり
ませんが、「悪事を隠し通すことは出来ない」という警鐘として、公務員も企業人
も受け止めるなら、インターネットの効用の一つがここにもあるような気がします。

「電網恢恢 疎にして漏らさず」・・・・・・

紀元前5世紀、中国春秋時代の思想家と伝えられる「老子」、今頃天上で「ニヤリ」
としているかも知れません。

横山国男

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2007年10月26日(金)更新

緑被率? 久しぶりの松野老師のご講義に感謝。

一年半ぶりに、尊敬する松野宗純先生の「人間塾」が開かれ、出席させていただ
きました。先生は当地「武生地蔵院」のご住職を2年半前に退かれ、現在は横浜
のご自宅で奥様とおすごしですが、富山でのご講演の帰途、武生にお寄りになら
れ、かっての塾生に一夜「特別講義」を授けていただいた、というわけです。

以前にもブログに書きましたが、エッソ石油の副社長から禅門に入られ、PHP
全国友の会会長やシャンティ国際ボランティア顧問、松下政経塾講師などもされ
ておられますが、お元気とはいえ79歳、カンボジアでの小学校舎寄贈も今年10
校目を一区切りとして、この10月末から最後の贈呈式にご出発とのこと。
武生から参加の塾生もふくめ、多数の方が同行されます。(ご無事をお祈りします)

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 最初に「緑被率って皆さん知ってる?」と仰って、先日岡山でお会いした人との
話題を持ち出されました。(緑被率? 私は初めて聞きました)

「緑被率」とは地表面積に対する、「森林」の割合なんだそうですが、これが日本
はフインランドの69%についで世界2位の67%だそうです。
日本の国土は、世界の0.2%しかありませんが、人口は2%を占め、すなわち
人口密度は大変高く、GNP比率は14%の世界第2位の経済大国です。(このよう
な数字を松野先生は別に資料をみるわけでもなく、スラスラお話になります。私な
どは、先ほど聞いたことでも忘れてしまうのですが)。

 そして、このような世界有数の緑豊かな国に、世界有数の近代産業を築いた
「ニッポン」という国にもっと国民は誇りを持ちなさい、政府はもっともっとこの
ことを内外にPRするべきです、と。(因みに中国の緑被率は14%だそうです)

常々私は「豊かな降水、周囲を海に囲まれた日本は砂漠化しないだろう。神国
などとは考えませんが、ありがたいな」と思っていますので、お話はスッと胸に
落ちました。

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次いで本題の「品格」とはなんぞや、というお話に移り、聖徳太子、道元、新渡戸
稲造の武士道、「菊と刀」のルース・ベネディクトの日本人論”名誉と恥”について、
最後は話題の「国家の品格」の著者藤原正彦氏のいかにも数学者らしい観点、と
いうお話しなどもあって、最後に「個人の品格の総和が国家の品格」と締めくくられ
ました。

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品格を高めるお話の中で、自身が仏門に入られたことについて、サラリとお話に
なりましたが、大変印象に残った松野先生の言葉があり、メモしました。

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「私は猛烈なビジネスマンでした。心ならずも会社命令でリストラもやりました。
サラリーマンをやっていれば必然的に課長になりたい、部長に、そしてもっと上に
なりたい、と思うことは間違いではありません。しかしそれには必ず“終わり”が訪
れます。そういう“なりたい”ではなく、「どういう人間になりたいのか」は一生の目標
にできることに気づいたのです」。

横山国男

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2007年10月24日(水)更新

【明大生との毎週一問百答】中小企業経営者に必要な資質

<ご質問>
私の父も自営業を営んでいますが、中小企業経営者に必要な資質とは、
ズバリ何でしょうか。
                          (明治大学商学部 山崎優さん)


<お答え>

 謙虚にして明朗、研究熱心ですかね。

横山国男

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2007年10月22日(月)更新

【今週のお題】最近、感銘を受けた本。

「お題」
     ここ3ヶ月くらいの間に読まれた本で、
     「これはおすすめ!」と思った本について
     ぜひ綴ってみてください!


最近”感銘”を受けた本ですか・・。いろいろあるなあ、と思いつつ乱雑に積み上げ
た書籍をひっくり返しているうち、ブログにチョット書きたくなったのは長姉の句集
「四季の想い出」とある本というより小冊子。

長姉は昭和元年生まれの82歳、私と17も年が離れていますが、いまや母の享年
と同じ歳になり、家内は「おかあさんの晩年にそっくりになられたね」と言います。
それでも驚いたことにパソコンで私のブログなども読んでいると聞いたので、100
回目のブログはきわめてプライベートですが、この「本」のことにしました。

私は姉ばかり4人、長姉は近くに住んでいるので、時々立ち寄りますが、これと
いった話がなくても、淹れてくれたお茶を飲んで静かな時間をすごします。
先日「恥ずかしいんやけど」と言いながら、帰り際に渡されたのが、娘に手伝って
もらって作ったという、昭和49年から55年までの俳句から102首を採った微笑
ましい自家製「句集」です。

句集「四季の想い出」1 句集「四季の想い出」

発行部数は10部だそうですので、事務局の編集子が仰る「これはおすすめの本」
というわけにはいきませんが。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 「俳句」にはとても興味があります。NHKの「BS句会」や、分厚い「現代俳句集」、
「俳句の花図鑑」「鳥・虫図鑑」など時々眺めていますが、社長業は「穏やかで
澄んだ気持ち」になかなかなれないせいか「やってみよう」と決心がつきません。

それでも以前にブログに書いた「芭蕉さんとゴルフ」のホームコースにある、日本海
の月を詠んだ芭蕉の句の解説碑に「この一首にて数景尽きたり もし一弁を加うる
ものは 無用の指を立つるが如し」を見るたびに、僅かの言葉で数景、いや銀河系
まで包み込んでしまう日本文化の粋「俳句」の魅力には抗し難いものがあります。
・・・なんとなくもうすぐ始めるような予感がします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

従軍看護婦(士)として中国へ出征、戦後は学校の養護教諭として長く働き、丈夫
だった姉も、近い内また検査を受けるそうで心配ですが、句作に懸命していた時
期があったというのは最近知りました。以下「四季の想い出」から二首。

 しかと二句 初入選や 夜の炬燵

 病得て 知る息災の 夜長かな


元気になって長生きしてね。

横山国男

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