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2009年04月01日(水)更新

「ウイリアム・モリスから民芸まで」展を観る

先日、クエストリーさんの「ブログ実践塾」に参加した翌日、東京都美術館で4日迄
開催中の「生活と芸術=アーツ&クラフツ展 ウイリアム・モリスから民芸まで」展
に足を運びました。上野のこのあたりは春休み中ということもあり、小学生連れの
お母さんや高齢者の人が多く賑わっていましたが、なかなか地方では観られない
展覧会などが多く、上京した際にはチェックして博物館、美術館を覗くことを楽しみ
にしています。一応高齢者なので免許証を見せて1500円の入館料が800円に。
石原さんアリガトウゴザイマス。

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ウイリアム・モリスは19世紀後半に英国で起こった「装飾芸術」、それも自然や
伝統柄をモチーフにし、折からの工業生産に対抗して職人の手仕事の復権を
目指した「アーツ&クラフツ運動」の旗手としてご承知の方も多いと思います。

モリスは主に壁紙やインテリアに用いる「テキスタイル・デザイン」の図案家として
運動の中心的存在だったようですが、私は織物を学ぶ学校でモリスの図案を見て
「こういう仕事があるのか」と思い、この道に入った一人です。

<ウイリアム・モリス 壁紙見本「果実」あるいは「柘榴」1866年>

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これらの運動はやがてヨーロッパ全土に広がり、日本でも柳宗悦、浜田庄司、
河井寛次郎、富本憲吉、バーナード・リーチ、染織の芹沢銈介などの「民芸運動」
 と相呼応して、「用の美」の再発見、文字通り「生活と芸術」に一般大衆の目を向
けさせ、一時代を築きました。

その流れは、その後アール・ヌーボーを経てアール・デコに、そして「バウハウス」
につながっていくのだと思いますが、私はモリスの時代のどれも温かみを感じさせ
る「土臭さの中の洗練」ともいうべきデザインに魅了されます。

現在のような「近代工業社会」の行き詰まりを実感するとき、イギリスの装飾芸術
の殿堂と言われる「ビクトリア&アルバート美術館(V&A)」が収集してきた、これら
の「生活の中の芸術品・民芸品」は観る者をホッとさせますね。

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ところで「ビクトリア&アルバート美術館」は、外国の美術館などによくある
お金持ちのパトロンによって支えられています。

2年ほど前、パトロンの一行が長野県須坂市の「田中本家」を訪れ、江戸時代より
保存されてきた生活用具、婚礼衣裳、玩具、家具などを見て驚嘆し、予定をはる
かにオーバーして近くの温泉旅館へ宿泊した、という話を聞きました。

納めた三越にすらないという着物・衣装の美しさ、雛人形などの素晴らしさなどは、
帰国後の報告でも絶賛されたそうです。V&Aがヨダレをたらしたかも知れません。

「田中本家」は公開されているようですから、一度是非行ってみたいところの一つ
です。

初めて衣服にプリント生地を使ったブラウス。ウイーン工房1914年

*写真はいずれも同展図録より。

株式会社横山工藝 横山国男
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