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2009年02月09日(月)更新

和魂洋才・洋魂洋才・和魂漢才。

「和魂洋才」とは、日本古来の精神世界を大切にしつつ西洋の技術を受け入れ、
両者を調和させ発展させていくという意味の言葉である。これに対して、西洋の
技術を受け入れるにはやはり西洋の考え方を基盤とする必要がある、という
意味の「洋魂洋才」という言葉もある。古くから使われていた「和魂漢才」(わこん
かんさい)をもとに作られた用語。(ウイキペディア)

8日付「日経MJ(日経流通新聞)」紙に小さい記事ですが、アジアなどの消費者
意識調査で「日本製、格好いい」が欧米製品を上回る4割を占めた、とあります。
「ものづくり日本」の面目躍如という感じがしますが、ウイキペディアには続いて
『和魂洋才という発想は、明治維新の文明開化以来の「優れた西洋文化と遅れた
日本文化」という構図に反発する意味もあった』ともあります。
日本人の浮ついた舶来信仰、舶来好きをよしとせず、という意見かとも思われます。

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日本は南北に長く、四季がはっきりしていて、海洋に囲まれていて湿度が高く、
水に恵まれた国だと思いますが、これは世界的にみると大変珍しい国かも知れ
ません。古いコーランに描かれている「楽園の図」は日本の景色そっくり、という
ことを何かで読んだこともありますが、世界全体としては乾燥地が多く、きびしい
自然のほうが多いように思います。この風土が日本人の穏やかで和を尊ぶ、時に
あいまいと言われる気質に影響を与えていないはずがありません。

「和魂漢才」と言われるのは、たとえば漢字からやさしい「かな」を発明したように、
何でも上手に日本人に合うように作り替えてきた、そういう才能に長けた民族だ
とも言えるかと思います。

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ヨーロッパなどの舶来ブランドものが一時ほど売れなくなったという話も耳にしま
す。それでもアウトレットには長蛇の列というニュースもありますので、価格が安
ければまだまだ欲しいという人も多いようですが、熟年層を中心にもう「卒業」した
という人も多いのではないでしょうか。

何か月もインスタントラーメンで我慢し、お目当てのブランドもののバッグを手に
入れた、などと以前は話題になったりもしました。莫大な金額が日本人から世界
のブランドに支払われてきたことになるわけですが、これが「授業料」というもの
だとも考えられます。

日本はアジアのなかで一番最初に経済的に成功し豊かになった国です。
独特の勤労に対する価値観、自然崇拝の信仰がベースにあり、すぐれた固有の
「美意識」を持つ民族だと思われますが、「ブランド品」というモノを通して西欧の
哲学も併せ学んだアジアで最初の国かもしれません。

日本人の丁寧な物づくりと、デザインなど西欧のブランドから学んだことを生かし
ていけば、これからアジアに大きなマーケットが広がっている、と考えればいいの
ではないでしょうか。

「バブル」も悪いことばかりではなかったようです。

横山国男

【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/
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