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2008年08月23日(土)更新

久米繊維さん訪問・久米社長の新著・フェルメール展など。

たまに東京へ出ると、ちょっとした変化を感じる時があります。
「ん?何かちょっと空(す)いてる感じ」ーモノレールも首都高もJRもデパートのお昼
の待ち行列の人数も。
団塊世代の大量退職はまだ始まったばかりですから、地方からの人が少なく
なっているのかな、と。 ここにも不景気の影が忍び寄ってきているのでしょうか。

用件は三つほど。
その一は久米繊維さんと取り組んで2年めの「JMMAエコ・チャリティTシャツ・アート
展」のこと、久米信行社長とお会いして福井で考えている若手の勉強会に協力を
お願いすること。他には広告代理店の方とロータリークラブの件で参考意見を
お聞きするお約束。それに昨年の展覧会を逸した「フェルメール展」をぜひ観たい
ことなどでした。(久米社長の新著「すぐやる!技術」が上梓されることを、しかも
22日に発売されることを海外旅行に出ていたせいか、この時点で全く知りません
でした。お祝いも申し上げず失礼しました。22日には実業出版からご恵贈頂き
昨夜面白くてすぐ読了、お祝いと感想を「応援ブログ」にコメントしました。)

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日焼けされたせいか、ちょっと精悍な感じになられたような久米社長登場。
墨田区の産業振興、北斎のことから小布施の話、関連して漫画家花村えい子さん
の「キラキラお目めキャラクター」が、デパートの嚆矢パリの「ル・ボン マルシェ」で
「カワイイ」が大ヒットしているという楽しいお話もうかがいました。
(そういえば行きの機中で読みかけた宮本健次著「日本の美意識」の帯に“優美”
 から“かわいい”まで、とあり、「カワイイ」は今や世界に通じる現代日本文化の
 キーワードになっているようです。オジサンも少女マンガか、などと思わず勉強を
しなくては)。

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このようにいつも楽しい話が続くので肝心の用件を忘れがちになります。
「福井で主に当社の関係する事業所の若手、二代目の勉強会を作りたい、と思っ
ていますが、ご指導ご協力お願いできませんか?」。

繊維産業といえば早くから不況業種、中国などへの産業流出で苦しんできました。
それでも今日まで残ってきた企業、事業所には「何か」があるのでは、とここ一年
ほど考えてきました。それは技術かも知れませんし、差別化に成功している有力
な企業を顧客にもっている、あるいはまだまだ非力ですが、自力で「よさこい衣装」
などのマーケットを開拓した当社のようなケースもあると思います。

しかしインドやほかの途上国も目白押しですし、このままではさらなる苦境が待って
いるかも知れません。
答えは「常に勉強、そして自立」ではないでしょうか。特にICTを縦横に駆使しての
企画力・デザイン力の発信、経営と管理などの実学を知らずして生き残り、いや
勝ち残りはないと思います・・・・と。

「いいですねぇ。墨田区でも懸命に旗を振っているんですが、転業、廃業が止りま
せん。業種や業態もよく似ているし、お手伝いしますよ」と心強い久米社長のご返
事に感謝です。
私や関連業種の社長、オヤジさんは「旗振り役」をつとめ、できるだけ早く若い人
たちですべて運営していってもらいたいと考えています。

次のお客様がお見えになり、長居を反省。それでも早速久米社長から(財)中小
企業総合研究機構の主任研究員、滋賀大学の企業経営学科の先生他をご紹介
いただきましたが、日本の社会・経済の大きな柱である中小企業の苦境打開に
奮闘されている方ばかりとお見受けしました。
「招んでいただければ、福井にも行きますよ」と嬉しいお言葉を背に、久米繊維
さんを後にしました。常務さん、甲斐店長同席ありがとうございました。

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駿河台で広告代理店の責任あるお立場のIさんと面談させていただいたのですが、
本当に久しぶりに「紳士というか教養人」とお会いした感じ。
ロータリークラブの生き字引のような方で、とても面白いお話を時間を忘れてお伺
いしてしまいました。
「おいとまさせていただきます」と告げると、ビルの出口までお送りくださって、温か
いお見送りをいただきました。こうありたいものと思える人との出会いでした。

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上野の東京都美術館は8月2日から「フェルメール展~光の天才画家とデルフトの
巨匠たち」。
20日までで10万人の鑑賞者だそうで心配しましたが、21日午前10時半ごろ会場
へ行くと、「只今待ち時間は0」と書いたプラカードを持ったスタッフが立っています。

それにしてもいつも感じるのですが、なぜあんなに会場が狭く暗いのでしょうか。
絵と絵の間隔をもう少し離せば押し合いにならないのに、とも思います。
作品の保護のため照明に制限がかかっているのかも知れませんが、先日行った
「ボストン美術館」はどの部屋も明るく、フラッシュを使用しなければ撮影自由、
ロープもなく、レンブラントだってその気になれば鼻先で見ることも可能なのです。

入場者の7~8割は平日ということもあって予想通り中高年者、それも圧倒的に
ご婦人です。(同行したカナイもそのひとりですが)。

 判明している真作は37点、そのうち今回は7点がきているようですが、たしか
リストにあった有名な「牛乳を注ぐ女」を見かけなかったのは、「展示作品変更の
お知らせ」とはこのことだったのか、とちょっと残念。
すごい数のポストカードやグッズ類が販売されていて、ここも人で一杯でしたが、
最も印象的だった「手紙を書く女と召使い」のものは全くなし。これが「牛乳・・・」
の代替に展覧されたのでグッズが間に合わなかったのかでしょうか。

「フェルメール」ほど光、光線、ハイライトなどの陰影に注力した画家は少ないと
思いますし、それが明快な遠近法、構図とあいまって観る人に奥行きや、研究者
にとっての作品の読み解きの強い興趣となっているように思います。
寡作であることも加わって近年の人気にはすごいものがあるようで、私も好きな
画家の一人です。

フェルメール展 図録
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帰りの飛行機は雷雨で1時間半も羽田の滑走路で待たされましたが、前日夜は
上階の室内工事のため激安(6時以降チェックイン、9時チェックアウト条件、朝食
つき)で泊まることができた「ウエスティン東京(恵比寿)」のエクゼクティブルームも
上質でなかなか充実した今回の「東京」でした。

(PCをXPからVISTAに変えたら写真のUPがうまくいかず、悪戦苦闘するも諦め。
 週明け先生のお助けを借りなければ。「紅葉マーク」を痛感してます。)

横山国男

【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/
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