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2007年04月20日(金)更新

お願いするのはこちら

地方選の後半も選挙運動は明日が最後の日、いつもながら候補者、支援者の
皆さんのお疲れもピークでしょう。

いろいろなことが「変化」していることを実感している中、選挙も”マニフェスト”
などという言葉が出てきましたが、それでも昔からスタイルが変わっていない
ものの一つ。

「出たい人より、出したい人」とも言われて来ましたが、身近な地方自治にその
”人格識見”を活かして欲しいと望んでも、資金や過酷な選挙戦に耐えられない人が
いて当然です。

当選の暁に「万歳!」の繰り返しや、「ダルマに目を入れる」より、「選良」として
これからの仕事を思うと責任の重さに身が引き締まる、といったきわめて当たり前
の感覚を持っている人が尻ごみするのも無理ありません。

かくして選挙は一種の「お祭り」と化し、時には候補者自身の「生活手段」「家業」
では、と思えるような世襲議員が大半を占めるようになってしまったのは、国政レ
ベルの方が顕著ですが。


選挙カーのスピーカーの声がずいぶんと大きく聞こえるような気がします。
考えると今地方の街は、昔に比べずいぶん静かになっているんだな、と気がつき
ます。

身近な商店街の人通りは絶え、子供たちの遊ぶ声もなく、車は多くなりましたが
他者との関わりを拒否するごとく静かに走り去って行きます。
「生活する音」「猥雑な音」が少なくなってきました。

その中で4年に一度、突然「お願いしまーす」の大音声が連日響き渡るのですが、
「もう違うんじゃない?」とズレを感じているのは私だけではないと思います。

全国の地方都市に増えている夕暮れのような町を、明るい希望の持てる街にして
いただくよう「お願い」するのはこちらだと思うのですが。


横山国男
http://www.yosakoiya.jp/
http://www.echi-zen-art.co.jp/