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2009年03月18日(水)更新

ラオス

旅行会社経営の友人が「ラオス=ラオス人民共和国人口約600万)に行ってきた
という。
なんでも航空会社の企画で全国の業者200名くらいが招かれたそうです。
定期航路開設の可能性を探るイベントなんでしょうか。

「ラオスってどんなとこ?」って聞くと「うーん、タイやベトナムに比べると観光面でも
まだまだかな。お土産もなんにも買うモノがなくて“塩”を買ったくらいだから」。
首都ビエンチャンでもこんな感じだそうですが、素朴でいいものもあるんではないか、
とも思います。

ほとんどが山岳地帯、鉱物資源は豊富、岩塩もたくさん採れるので塩は安いのか
も知れません。10キロで1ドルだったらしく(1キロ袋が10個縛ってあってバラ買い
は不可)お仲間に分けたという。中には1ドルくれた人が何人かいたそうです。

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昨日の地元紙に福井から青年海外協力隊(女性2名)とシニア海外ボランティア
(男性1名)に参加する人の記事が出ていました。
このうちシニアの方は大西さんという58歳の男性で、ラオスに自動車整備の指導
に行かれるという。

大西さんは35年前、ザンビアで同様の指導に参加した経験があるそうなのですが、
「若いので自分の気持ちが先走りして、相手の立場や気持ちを十分理解することが
できなかった」「技術や経験も不足していた」という反省から「生活が落ち着いたら
もう一度チャレンジしたい」とずっと思い続けておられたようです。

子供二人も独立したので、定年を2年残して思い切って「40年近く自動車整備に
携わり学んだ技術や経験を、ラオスの若者に伝えたい」とラオス北部の町にある
国立技術短大へ近く赴任するそうです。 爽やかでいい話ですね。

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「ベトナム戦争」を持ち出すまでもなく、この地域は共産主義と資本主義が激しく
ぶつかりあったところ。カンボジアのクメール・ルージュ時代の同国人の大量殺戮
などは映画「キリング・フイールド」(1984・英 アカデミー3部門賞受賞)に詳しい
ですが、もともとはミャンマーなどと一緒で素朴な環境と人の良さそうな立ち居振る
舞いをする信仰心の厚い国民が多い国のはずです。

朝から晩まで経済やいかにして儲けるかばかり考えている人たちには、こういう
所へ旅をするのも「人生」について考えるいい機会になるかも知れません。

横山国男

【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/
【オーダー よさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/

2009年03月17日(火)更新

財務諸表は役に立つか

当社のウエブサイト構築でお世話になった会社の社長から、不定期にメルマガを
頂きます。先日「目からウロコだった」と推奨されている『世界一利益に直結する
「ウラ」経営学』(アスコム出版@1400-)という本を買って読んでみました。

『世界一利益に直結する「ウラ」経営学』(アスコム出版@1400-)

この本は作家・ジャーナリストの日垣隆氏と経営コンサルタント・税理士の岡本吏郎
氏との対談をまとめたものです。

その中に「頭のいい人は財務諸表が役に立たないと知っている」という章があり、
次のような会話が出てきます。

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日垣さんが、「どうも世間では財務諸表を読めるようになったらビジネスや経営に
生かせるものと思っている人が多いようです」との振りに、
岡本さんが、「現在の中小企業の会計に関して言えば、申告目的だけですね。
中小企業の会計は、ほとんど税務会計でしかありません。ですから税務会計の
基準で作られた決算書なんてあまり経営の役には立ちません」。

続けて
「だいたい読み方がわかったところで経営がわかるわけでもないし、数字のセンス
がよくなるわけでもない。経営は身体感覚なのですから。もともと数字のセンスの
ない人が会計の道具として使うということを考えた場合、財務三表というのは最悪
です。難しくて使いこなせるわけがありません。
子供を見ていても、生まれつき数字のセンスのある子とない子との差は明らかです。
苦労して努力しなくても、できる子はスッとできる。幾何学など、みんなが10行くら
い使って行う証明を、3行くらいで簡単に解いてしまう子もいます。
数字のセンスというのは人さまざまで、「こうしたら良くなる」というのはありません。
その人それぞれに合った数字の見方というのがあり、それは言葉にするのは非常
に難しいのですが、自分なりにきちんと数字をとらえられる人は自営でやっていける
人なんです。「決算書が読めれば資金繰りはラクになるでしょうか?」「経営分析が
できれば、悪化している経営を立て直せるでしょうか?」とよく聞かれますが、残念
ながらそんなことはありません。

日垣=決算書が読めて経営がうまくいくなら、会計を勉強した人はみんなお金持ち
になっているはずですね(笑)。 <後略>

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私は数学が苦手でした。しかし当社の優秀な税理士さんが言うことでも「なるほど、
そうですね」と聞いてはいますが、従わないことも結構あります。
それは、会計上あるいは決算上はそうしたらよいと思うことでも、経営上の判断は
また別の考えがあるからです。

設備投資などのタイミングは、経営者にしか分かりませんので、よほどリスキーで
ない限りは私の考えを実行してしまうこともあります。
言いかえれば会計士・税理士さんは、数字から見た助言をして頂ければそれで
いいと思いますし、それはそれで冷静な経営という点でも大切なことです。
ただ小さな企業では社長は毎日「会社がどういう状況にあるか」なんてことは
あらためて数字を見るまでもなく肌でわかっているものです。

間もなく31期目の決算となるのでそんなことを考えました。

横山国男

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2009年03月13日(金)更新

オードリー・ヘプバーンの言葉

オードリー・ヘプバーンに次のような言葉があるのを見つけました。

『 美しい唇であるためには、美しい言葉を使いなさい。
   美しい瞳であるためには、他人の美点を探しなさい 』

いかにもオードリーらしい言葉ですね。

先日久しぶりに「ローマの休日」をDVDで観て驚きました。こんなにふくよかだった
のか。もちろん太ってはいませんし、ウエストなどは一体何センチ?と思うくらい
細いのですが。  
しかし生き生きとしたあの唇にも瞳にも美しさ、若さが溢れています。

晩年、ショーン・コネリーと共演した「ロビンとマリアン」ではもう痛々しかったし、
最後の仕事だと本人も思っていたであろうTVシリーズ「庭園紀行」などでは、もう
病を得ていることは誰の目にも明らかでした。

また、共演しているグレゴリー・ペックも若くてすごいハンサムだったな、と。
いまどきのイケメンと違い、がっしりした身体、意志の強そうなそして知性を感じさ
せる面立ちは、最近のハリウッドのスターにもあまり見かけないですね。

ところでデジタルでの映画などの保存については意外と長寿命ではない、との見解
が一般的になってきているようです。
フイルムの方が優っているというのは何かホッとするものを感じるのですが。

C.Gなどまだ存在しない「ニュー・シネマ・パラダイス」と同じような時代に映画大好
き少年の一人だったからでしょうか。

横山国男

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2009年03月12日(木)更新

滝沢直己氏(元イッセイミヤケデザイナー)との懇談会

昨日(11日)は、(財)ふくい産業支援センター・デザイン振興部の招請で、
福井の繊維企業7社が、(株)NAOKI TAKIZAWA DESIGNの滝沢直己氏と
現在のアパレル業界、服作りにおけるデザイナーの地位や意識の変化、福井
産地についての考察など幅広いお話と、最新サンプルの求評・意見交換など
があり、大いに勉強させて頂けた2時間でした。

滝沢さんは、’82年に「三宅デザイン事務所」に入られ、’08年に上記の会社を
設立されました。
私もお会いしたことがあるテキスタイル制作の皆川魔鬼子さんらとともに、
ISSEI MIYAKEを支えてこられた方です。
婦人アパレル以外にユニフォームにおける新しい概念の提示、美術館のカーテン
デザインなどでは’07年にフランス文化省より芸術文化シュバリエ勲章なども授与
されておられる日本を代表するデザイナーのお一人です。

滝沢直己氏

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出席されている企業は「織物・ニット製造業」の方がほとんど。うち2社の社長さん
は織物についてはすごいプロ。 昔からの顔なじみです。
いつも「素晴らしい合繊織物」を見せていただくので尊敬していますが、滝沢さんの
お話で印象に残った点は以下のとうり。

「福井の合繊織物は日本一、いや世界一といってもよいと思います。しかし上手に
これを料理しているのはほとんど海外の有名ブランドなんですね」。
「日本は国内に海外ブランドものを含め高級なものが売れる都市がいくつもある。
しかしたとえばフランスでもパリやリヨン、そのほかの国でもごく少数の都市しか
そういうものが売れる階層を持たない」。
「日本のアパレルは今まで階層とは無縁で上質のモノを求める消費者群があり、
国内マーケット志向で十分やってこれた。しかし、ここへきてその中心であるデパ
ートの販売力も急速に落ちてきている」。
したがって「アパレルにもデザイナーにも手詰まり感が強くなってきている」など。

また、今女性(一部の男性にも?)は、服など身体の「外側」への関心が薄くなって
きたようだ。「内側」へ、たとえば美容やヨガなどの「内面(精神)と連関したボディー」
への関心が高まってきているのではないか。ファッションもそういう方向でのものづ
くりが求められていくのは自然だと思う・・・などのご意見は分かる気がしました。

当社は、私と娘が出席しましたが、なんと女性は娘だけ。不況業種の代表のように
言われ、長い間縮小に次ぐ縮小を続けてきた繊維業界、しかし今残っている企業
はそれだけの存在理由のあるところ、ただ皆さん高齢化しています。
もっと若いそして特に女性がこういう席を占めて欲しいものです。(私も早晩ひっこ
むべきですね)

クエストリの櫻田社長が言われるように「作り上手の伝え下手」というのが日本の
地場産業の課題だと思うからですが、特に繊維・ファッションの企画・製造現場に
もっと多くの感度の高い女性が進出すれば中国恐れるに足らず、と思います。
前出の皆川魔鬼子さんなどは機屋(はたや)に泊まり込みで糸・織物と格闘した、
と聞きました。そして世界に発表してきたのです。

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私たちは今最も情熱を注いでいる「和紙織物」について、意見をお聞きしました。
「一枚の布」と「人」との間に生まれるもの、その空間にある「氣」は人に何をもたら
すのか、だとすればもっと「衣」は体にも心にも「ゆったり」したものであるべきでは
ないのか、というようなちょっとまとまらない話をしました。
滝沢さんは「合繊の福井」とはまた違う繊維の話が出てビックリされたようですが、
色々楽しいアドバイスが聞けてとても有意義でした。

*滝沢さんは、今日3月12日 「日本のデザインとものづくり」と題して、当地で
 開かれるデザインオープンセミナーのために来福されたものです。

皆川魔鬼子テキスタイルデザイン集 1988 講談社

横山国男

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2009年03月09日(月)更新

男は「罪滅ぼし介護」、女は「仕返し介護」・・榊原さんの本

近頃こんなに身につまされて(?)読んだ面白い本はありません。
経営者会報ブロガーのお一人、アルベロサクロの榊原節子さんが書かれた
『凛としたシニア「ああ、いい人生だった」と思えるように』(PHP@1300ー)です。

経営者会報本誌のコラムでチャーミングなお顔も存じておりますし、お義父様は
あの心臓外科の世界的権威で、我が福井出身の東京女子医大故榊原仟教授。
ゴルフで知り合いの先生もたくさんおられる「福井循環器病院」「福井心臓血圧
センター」を故郷に設立してくださった功労者です。
これもなにかのご縁のようでとても嬉しく思いました。

『凛としたシニア「ああ、いい人生だった」と思えるように』榊原節子 著(PHP@1300ー)

榊原さんは私の二つ下の1944年お生まれですが、第一章は「年をとるということ」
の題で“アンチエイジングへの違和感” “思い違い、言い違い、聞き違い” “探し
 物学”など日常の事件が面白おかしく書かれています。
私自身の経験に照らして「そうそう、あるある」の連続で大笑いしてしまいました。

ボケないように奮戦・努力しておられる榊原さんでも年齢は容赦なく機能の低下を
押しつけてくる、それを一日でも遅くする、そして明るく頭脳的に「老い」への戦術を
考えるという本です。
元記事の出典、こんな時はどこへ相談したらよいか、なども各小題の末尾に記載
されていてとても親切です。

第2章「仕事とリタイアについて」3章「お金を活かす」4章「健康・介護・死について」
振り込め詐欺対策、介護する、される問題への考え方などの助言も含め40代
以降の人には特に役立つことばかり、ぜひお読みになることをお薦めします。

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標題の【男は「罪滅ぼし介護」、「女は仕返し介護」】では、私の同級生のお兄さん、
Hさんのケッサクな話を思い出しました。

私より5才年上のH社長ともう10年以上も前、ゴルフの「マスターズトーナメント」を
はるばるジョージア州のオーガスタまで観戦に出かけたときの機中での会話です。

介護の話題になって『横山ハン、ワシなんか寝たきりになったら悲惨なもんやで。
「オーイ、おしっこ出た」言うても女房はすぐには来てくれんやろナ。おまけに
オシメ取り換えるたんびに尻っぺた“ギュー”とつねられるやろな』で大笑い。

要するに接待(名目のときも?)で毎晩ニギヤカなオネエサンのいるところへ繰り
出し、ゴルフだ研修だ(何の?)と東南アジア方面への出張も数知れず・・。
奥様はとっくにご存じ、というわけで判決を待つというか執行猶予の身である、と。

しかし、一見このダニー・デビート(アメリカの名優・・短身でお腹がでている)似の
H社長さん、なんとも愛嬌があり、優しさのオーラが満開なのでものすごくモテると
思います。が、本当はかなりゼントルマンなのではないか、と私はにらんでます。

世の中には「面白い話をさも見てきたように、あるいは当事者のように」話す話芸
の達人がいますからね。
未だかって戦果のない私などは尻っぺたには悪いけど「羨ましい」とその時は思い
ました。 うっかり信じるところでした。

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本書P133『「長生きリスクに関して」では、平均寿命は、男79.19、女85.99歳で
ある。これは生まれたばかりの赤ちゃんの平均余命であるが、60歳になった人の
平均余命は男であと22.41年、女で28.06年となる。さらに、共に60歳の夫婦
どちらかが95歳まで生きながらえる確率は25%もある(後略)』んだそうです。

ン?平均余命ではあと15年あまりしかないのか。・・こ、こうしてはいられません。

横山国男

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