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2007年05月19日(土)更新

”明大生との一門百答”に答えてみます

〈質問〉
私は大学に入る前に、正社員として3年間働いていました。
経営者として、私のようなイレギュラーな人材を「新卒」として採用
したい、と思われますか。
                (明治大学商学部 和田亜梨沙さん)



「私のようなイレギュラーな人材」を「新卒」として、という部分が気に
なります。

ひとつは大学に入る前に3年間働いたことがなぜイレギュラーなのか、
ということです。私にはこの方がレギュラーではないかとさえ思えます。
3年間の社会人経験が和田さんに明大を選ばせ、明確な目的を持って
大学に通われたのではありませんか?


二つ目は大学全入時代となっている今日、何のために「大学」へいくのか、
という意義や目的が希薄になっているように思われることです。
目的意識のない、また「切磋琢磨」などとは無縁のまま卒業してくる
若者たちを「新卒」というラベルだけで採用する企業・・・不可解です。

企業が相変わらず「新卒」にこだわることが、就職氷河期に沈んだ
幾多の優秀な人材をスポイルし、多くのフリーターやアルバイターを
生み出したたことと無縁には思えないのです。
大げさにいえばこの少子高齢化時代に国家的な損失だったのでは
ないでしょうか。

OJTなどというとカッコいいですが、その中身は業務の習得というより、
大半は社会へ出る前に本来習得しておくべき「躾」や「他人への尊重」
などからはじめなければならないのが現状ではないか、と想像している
のですが。

企業にとって大変なコストであり、そうまでしても3年後には3割の人が
転職してしまう時代なのです。

結論・・私が採用する立場なら和田さんのような人材こそ欲しいと思います。


横山国男
【オーダーよさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/
【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/

2007年05月17日(木)更新

「山道」「間道」「綾錦」・・・伝統織物の今

先週末山登りやハイキングに行ったのではありません。京都の着物問屋さんを
見学しました。(タイトルは絹織物の織り方というか名前です)


「いつ頃からの御商売ですか」「応仁の乱のころには店があったように聞いており
ますが」と著名な問屋の専務さん。この中庭の土もそのころから変わらないのか、
と思うとちょっと裸足で歩いてみたいような気もしました。
(別室での正倉院”名物裂”などの復元品も見せていただき感激)

能衣装や有職織物の織屋さん、帯や紐、お茶事のお菓子司さんにも”超”のつく
老舗のある京都ですから、特別驚きもしませんが、案内していただいたD百貨店の
呉服担当の方も、「手前共も間もなく創業300年となります」とカルく仰られます。


すごいものがありますが、それにしても近年の「着物」の衰退は目を覆うばかり
です。
昨年も「着物販売に新機軸を取り入れた」商社が倒産、マグニチュード7級の激震
が走り、特に象徴的だったのは室町でも有名な老舗の「問屋」さんにも被害が及ん
だことです。以前なら保守的なこのような「老舗」は取引に応じなかったはず。


京都の着物は独特の分業システムで作られ、その間をつなぐ「悉皆」(しっかい)と
いう業者(制度)が制作全般をコントロールしてきたのですが、糸、織、染め、蒸し、
水洗(水元)、仕上げ、縫いや刺繍などの各工程(工場・工房)の足並みも乱れて
きています。

               ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

珍しい織物(着尺地)を見せていただきました。「間道」(かんとう)ですが、織り方に
特別の技巧があり、気の遠くなるような作業の積み重ね、染めの色といい、モダン
な意匠といい「ああこれが間道ですか」と興奮しました。

間道 綾錦
間道            綾錦(縦糸の見本。尺幅で3千本以上ある。織かけ。)

「山道」というのもありますね? と工房から出張ってこられた方に私が尋ねると
「よくご存じですね、ここにはありませんが」とひとしきり伝統織物の話で盛り上が
り、いろいろなことを教えて頂きました。

建築か絵をやりたかった少年でしたが、工業高校や専門学校で選んだ「染職」の
周辺でその後も仕事をするようになって半世紀、「プリント」はまだ100年 くらいの
歴史しかありませんが、いつも憧れてきた「日本の伝統織物」、この春沖縄では
「芭蕉布」と「紅型」のお店で美しい女店主さんと話に夢中になり、集合時間に
遅れそうになりました。

本
「日本の伝統織物」 「鐘紡コレクション」

毎年「初詣」に京都の神社へお参りしますが、3年ほど前ですが愕然としました。
八坂神社へ向かう道路は歩道から人が溢れているほどでしたが、この年着物姿の
人を探すのに苦労しました。

「何かが変わった」と思わずにはいられませんでした。
「着物」だけが消えたのではなく、日本人の大切な何かが急速に消えていくような
気がしました。

世界に誇る日本の衣文化の代表「着物」、衰退を嘆くばかりでなく、シナジーネット
代表の坂口昌章さんにならって、私も「男の着物」を愛用するよう心掛けなければ、
と思います。


素晴らしい織物や着物を見せていただいたあとは、南座で「玉三郎」の舞踊劇を
鑑賞。愛らしくも妖艶、美を超越して幽玄・・・・・・。

「美しいもの」が見られた幸せな1日でした。これをして「眼福」というのでしょうか。

感謝!


横山国男
【オーダーよさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/
【染型工房 横山工藝】
http://www.ykougei.jp/

2007年05月11日(金)更新

【今週のお題】社名の由来について

社名の由来について、後継者にも話したことがないように思いますので、
いい機会なので書いておこうと思います。

30余年前の創業時、個人経営でしたので「横山工芸」と称しておりました。
名づけていただいた方がいらっしゃいます。

尊敬する同業者の社長さんで、三重県亀山の「伊勢型紙」の老舗の社長、
松浦さんです。
福井ご出身の方で大変お世話になりました。当時「シルクスクリーン製版」の
近代的な福井工場を造られ、私もここへ出向して研修をさせてもらいました。
独立にあたり、ご相談し、ゴッドファーザーにもなっていただきました。
「横山工芸というのはどう?」

その数年後若くしてガンで亡くなられた時は本当に落胆しました。

      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

10年ほど前、書家の吉川壽一氏に友人のよしみで「書」で社名を
書いてもらったのですが、中でも気に入ったのが「株式会社 横山工藝」
というこのブログのタイトルでも使われている書体です。

実務上は「横山工芸」をその後も使っていて、「横山工藝」はロゴのような
扱いをしていましたが、後継の娘たちが「この方がカッコいい」というので
2年前に登記も変更し、すべてこの表記にしました。

もちろん私も気に入っていますが、パソコンの小さい文字ではクリアーに
見えないようなので今でも「工芸」を使うこともあります。

     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

中国ではすべて「藝」のようですし、劇団「民芸」も最近また「民藝」と表記
するようになって「おっ」と思いました。


ところで社名変更について印象深い話を記憶しています。

CIが盛んだったころ、どなたでも知っている「伊藤忠商事株式会社」もビジ
ネスでは日本語ワープロがなかった時代「カタカナ」を使うことに一時熱心
だった経緯もあってのことでしょうか「イトチュー」とか「シーアイコーポ
レーション」とか経営ボード側から案がでたようですが、若い社員から圧倒的
に「伊藤忠商事」が好き、との反対で変更されなかったと聞きました。


CIブームに連れて一時は社名の変更が流行りましたが、今は「三角合併」
とか「M&A]とかで、大きな企業ではある日突然愛着のある社名が消えて
しまうかも知れない時代になりました。


横山国男
【オーダーよさこい屋】
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2007年05月09日(水)更新

ナイスガイ ”ダン” ご苦労さんでした。

昨日8日地元の福井テレビ、夕方の地域情報番組に出演依頼があり、
当社の商品や仕事を紹介できるチャンスに恵まれました。

自分の描いた絵やデザインをTシャツやトートバッグなどに1枚から
プリントできる(写真でもOK,フルカラー)ことをお見せしたのですが、
夏を前にしてなかなかの反響でした。

撮影風景

放送現場のデパートに近い、仲良くしている「タオル専門店」の愛犬、
”ダン”(9歳・オスの黒の毛並みが美しいレトリバー)にも、さりげなく
登場してもらいましたが、Tシャツのモデルにもなってくれた本当に
しつけのよい、人間ではありませんが「ナイスガイ」なのです。

ダン
プリントTシャツとバッグ

赤ちゃんの時から見ていますが、こんなに素晴らしい犬だったら飼っても
いいなと思い、実際ダンの子が生まれたときにも分けてあげる、といわれ
たのですが、家内が10年ほど前に亡くなったウチの柴犬を見送った際、
「もう他の犬は飼わないからね」と約束したから、と悲しそうに言うので、
今は迷い込んできた「白ネコ」が一匹、ひねもす無防備に寝ています。

ペットは今や2000万匹もいるそうですが、飼い主との素晴らしい関係
を見ることはそうありません。

いつもは自宅にいるので滅多に会うチャンスがありませんが、それでも
覚えていてくれるようで、こちらも「やあ、ダン 久し振りだね」と
自然に挨拶できる「ナイスガイ」なのです。

ダン、PRに一役かってくれてありがとう。


*「視聴者プレゼント」で”制作割引券”を差し上げて喜ばれた「チーム応援
団旗」(バドミントンクラブの作例)

旗撮影風景
1.2m×1.8m

横山国男
【オーダーよさこい屋】
http://www.yosakoiya.jp/
【染型工房 横山工藝_】
http://www.ykougei.jp/

2007年05月08日(火)更新

福井テレビ(FTV)の情報番組で”モノつくり”PR

今日(8日)の「福井テレビ」夕方の情報番組”おかえりなさい”のコーナーに
「出演してお仕事を紹介しませんか」というお話が連休前にあり、「それは
ありがとうございます、よろしくお願いします」ということになりました。

ということですぐディレクターが見えられ、番組説明と打ち合わせが行われ、
その後送られてきた「進行表」に沿って、登場する娘と「当社のモノつくり、
商品(作品)の紹介、視聴者プレゼントのアイデアなど」を家内も交えて
アレコレ検討しました。

夕刻16:55分から18時近くまでの地方局制作の地域生活情報番組です。
主な視聴者は主婦・学生・子どもたち、自営業者やTVをつけているお店など
のようです。


北国でも連休が過ぎればTシャツのシーズン、ビッグイべント「母の日」を
前に1枚から作れるオンデマンドTシャツ、「よさこい」の衣装もそろそろ
制作しなければ、とお考えの各チーム・・放映直後から電話が鳴りっぱなし
なんてことになれば「創業の日」「●婚記念日」でもあるので嬉しいのですが。

      


横山国男

【オーダーよさこい屋】
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