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2007年10月22日(月)更新

義家弘介・山谷えり子さんを聴く。

 20日(土)は、県下19ロータリークラブ(RC)のロータリアンが年に一度、一堂に
会する「I.M.(インターシティミーティング)」で、県最北の「三国RC」の主催でした。
400名余のロータリアンを集めて話し合われたテーマは「新世代と語ろう」、地域の
7中学から生徒代表35名を招き、先生、保護者20名ほどのためにオブザーバ席
も用意されていました。

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基調講演「教育再生に向けて」は山谷えり子さん、中学生とともにいろいろな悩み
を話し合う「討論会」のコーディネーターに義家弘介氏。共に今は参議院議員です
が、「教育改革・再生」に並々ならぬ情熱をお持ちと知ってはいましたが、予想通り
2時間30分が短く感ぜられる内容でした。

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 山谷さんは多感な中学生まで福井で生活した思い出、故山谷親平氏(父・新聞
記者)の衆議院選挙落選から生活が暗転、逃げるように東京へ出発した夜の
福井駅で見送りにきた先生から「福井を忘れたらあかんざ(忘れてはいけない)」
と言われたことなどを導入部に、『今、中学生でも北海道がどこにあるかを知らな
い子が50%以上、私(山谷)たちの中学生のとき必須英単語は600、今は100
なんです』。
話題になった小学算数の円周率の小数点以下切捨てなどの話なども盛り込みな
がら、「真のゆとり教育とは」をもう一度考えてほしい、地域、親子がもっと学校と
深く関わることができるように、土曜日の多面的な空き教室利用に一校500万円の
予算をつけたプログラムなど、百家争鳴の教育再生論者と議員への説得に奔走
しているというお話には、正直昨今の政治家への失望を反省させてもらいました。

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義家弘介氏についてはちょっとタレントさん的な印象を持っていましたが、会場の
中学生からの相談や質問に「即答」する、そしてそのブレない熱い語り口に感心し
ました。失礼ながら「ただものではない」という風に思ったのと同時に、フォーラム
が終了と同時に壇上からパッと飛び降り、次々と参加の中学生と握手し、励まして
いく、中学生も嬉々として「キャー」と言いながら嬉しそうなシーンを見た時、パフォ
ーマンスなどという安っぽさや、今までの政治家の「集票行為」などというのとは
全く違うものを感じさせられたことを白状します。
この国に使命感を持った若い政治家が多くなることを本当に期待します。

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会員の減少に悩む「社会奉仕団体=ロータリークラブ」、私自身もモチベーション
が最近低くなるときがあります。
「政治には一切関与しない」を標榜するRCですが、(義家氏へのアプローチは昨
年のことで氏が参議院へ出馬するという話が全く無かった時点での依頼とのこと)
それでも今回のような「フォーラム」が行われるたびに、新しい力を注入されるよう
な気がしますし、教えられることが多いなあ、と思います。

ただ、主催者より何度も「報道関係者」の退去がアナウンスされるので、当初は
「?」違和感を持ちましたが、「教育改革・再生」に挑むお二人の周辺には、必ずし
も順風だけが吹いているわけではないことにも気付かせられました。


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2007年10月17日(水)更新

「次世代の日本の基幹産業はPUC」だそうです。

11月号の「文藝春秋」に、「日本興国論ー米国型経営を超えて」と題して、デフタ・
パートナーズ・グループ会長 原 丈人(じょうじ)氏の論文が掲載されています。
経済学に疎い私は原氏も社名も知りませんでしたが、米共和党のビジネス・アド
バイザリー・カウンセルの名誉共同議長として、米国の多くの産業人とも意見を
交換する立場にあるそうですから、傾聴に値するものと思い興味深く読ませても
らいました。すでに多くの方も読まれたのでは、と思いますが、「羅針盤なき日本
丸はこれからどうすべきか、というモヤモヤ」が結語でスッキリした感じを得ました。

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『アメリカはあと10年くらいは金融中心の国家にとどまります。しかしマネーゲーム
は何も生み出さず、収奪していくばかりなのでいずれ破綻します。金融と言うのは
新たな産業をつくるための脇役です。これを主役だと煽るアメリカの風潮、この
分野の自由化こそが構造改革だと勘違いする一部のメディア、知識人は、世界を
破綻に導きます。いつまでもアメリカの猿真似をしているようでは、日本に未来は
ありません。日本発の新しい基幹産業を創出して、世界経済を牽引する国になる
べく、まず一歩を踏み出すことが必要です。』(同誌299ページから引用)

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勿論上記の結論の論旨は格別目新しいものとは思いませんが、原氏は論文の
中で、明快な分析と「日本だからこそ可能な産業立国図」を描いて見せます。
その主旨が、計算機能中心主義(コンピュテーション)から相互通信機能中心
主義(コミュニケーション)へパソコンの核となる設計思想が移行し、2015年頃
には社会へほぼ普及することになり(この次世代のアーキテクチャをPUCと
呼ぶそうです)ここに日本の大きなチャンスがある、と述べておられます。

PUCはソフトとハードが分離できないビジネスモデルなので、最も精密なものを
小さく作る能力を持つ日本が最有力で、次世代の基幹産業となりうるが、それに
は思い切った基盤作りが必要で、政府も含め産業界の発想の転換、強い意志
と政策が必要と説かれているように読み取れました。

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タイトルの添え書きに「ヘッジファンドに騙されるな。米国を知り尽くした起業家の
提言」とあり、「企業は株主のもの」ではない、ストックオプションを廃止せよ、ヘッジ
ファンドを規制すべし、など大変面白く勉強になりました。

横山国男

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2007年10月13日(土)更新

雨中のジュニアゴルファーたちに感動

年二回春と秋に開催しているクラブ主催の「ジュニアゴルフ大会」も8回目になり
ましたが、8日(体育の日)は初めての雨で、責任者の私は前夜から本当にやき
もきしました。

まだ薄暗い中、家を出てクラブに向かいましたが、途中雨は止まず、中止すべき
かどうか思案しながらクラブハウスに入りました。驚いたことにもう数名の保護者
の方とレインウエアを着た子供たちがいます。

そのうち、指導をお願いしていた委員の方も次々と見えられ、「すごい雨ですね、
今日は午前中は止まないらしいですよ」と言いながら、それでも何方も「中止した
らどうですか」とも仰らないし、着替えにロッカーへ向かわれます。

ゴルフは天候に関係なく、というよりいろいろな障害の中で工夫してプレーする
とは言え、小学校の低学年の子もいて、事故や怪我が主催するものには一番
気になるところ、ずぶ濡れになって「風邪」をひいたら、などとも考えてしまいます。

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担当理事やクラブの先生と協議し、様子を見ながら途中まででもやることに。
小学1年生から高校3年生まで2名の欠席を除いて、42名の子供たちがスタート
していきました。今回から保護者のコースへの立ち入りを禁止したので、お父さん
やお母さんが心配しているのでは、とロビーを覗くと意外にそうでもなく、テレビ
などをみて談笑しています。同伴している委員に任せている、ということでしょう。

最後の組がスタートして1時間ほど過ぎてから、雨はさらに強くなり、雷注意報ま
で出そうな感じ。携帯で各組の委員、クラブの巡視員に聞きますと、寒さも加わり、
震えている子もいるとのこと。
「小中学生は中止させて戻ってください」と指令して、保護者の方に「上がったら
すぐ入浴させてください」とお願いしました。

ところが、「あと少しだから子どもたちがやらせてくれと言っています」と委員から
の報告があり、それでは各組の委員さんの判断に任せます、という指令に変え、
最終的に全ての小中学生の子どもたちがハーフの競技を終えて上がってきまし
た。(高校生は18ホール完走)

皆濡れねずみのようになりながら、それでも元気にスコア提出のテーブルに来て、
「空振りしちゃった」「パットしても全然ボールが転がらないんだよ」とかにぎやか
におしゃべり。「さー早くお風呂、お風呂」と促しましたが、本当に子どもたちは
雨中のサバイバルゲームさながらを楽しんだようです。

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<NPO法人日本ジュニアゴルファー育成協議会(JGC)の活動理念>の一部を
ご紹介します。

「生きる力と高い価値観を持ったジュニアを育てよう」
(略)子どもたちが身に着けなければならないことは、勉強の能力、運動能力だけ
ではありません。将来、健全で豊かな充実した社会生活をおくるための「あたりま
えだけどとても大切なよい習慣」を身に着ける「ライフスキル=ソーシャルスキル」
が必要なのです。これまでの道徳とか社会規範といったものを盲目的に子ども
たちに押し付け、型にはめ、無理やり適応させることが正しいとは限りません。
子どもたち自身で、自分たちの新時代にふさわしい道徳・社会規範を築き上げて
いくための「生きる力=社会力の育成」と「高い価値観の創造」を学ぶために、
今われわれ大人がサポートすべきだと考えています。
ルールやマナーを第一とするゴルフは、まさにそのライフスキルを学ぶために
最適なスポーツなのです。(HPより引用)

バッグを担ぐのもまだまだ 育成委員用パーカー・キャップ
キャディバッグもまだ重いね。          育成委員用にパーカーと
                            キャップも作りました。

横山国男

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2007年10月07日(日)更新

留学生から聞いた「ベトナム南北高速鉄道計画」

先週のロータリークラブのゲストスピーカーは、当地の国立大学へ「米山奨学生」
としてベトナムから留学しているF君でした。

スピーチの前に昼食を共にしたのですが、同じテーブルにいた当クラブの会員の
一人が「ベトナム戦争」の話題を持ち出しましたが、「生まれる前の話ですから」と
盛り上がりません。

そういえば早いもので、ベトナム戦争は1960年に始まり、1975年に終結している
のですから、20歳過ぎのFくんは「戦後生まれ」なんですね。
へぇー、もう30年あまりも経つのか、と私自身も意外な感懐をおぼえました。

ベトナムの現在人口は8,000万人、経済成長も著しいものがありますが、F君
の話の中で興味をひいたのは「ベトナム南北高速鉄道プロジェクト」です。
戦後、国内・国際的な人・モノの移動は数十倍に増加しているのにも拘わらず、
鉄道分野への投資のスピードは遅く、根本的な解決が求められているとのこと、
総工費は330億ドルと見積もられており、日本はこのプロジェクトの支援を約束
しているそうです。

統一されたベトナムは南北に細長い国ですから、首都ハノイと次のホーチミン
(かっての南ベトナムの首都サイゴン)がほぼ両端にあることを考えると、これが
「新幹線」で結ばれて、現在29時間かかる鉄道が10時間以下になることはとて
つもない経済社会への効果をおよぼすことは疑いありません。

プロジェクトのスタートまでにはまだ紆余曲折がありそうですが、この春訪れた
タイの国際空港のスケールの大きさ、上海の発展など急速に近代化するアジア
各国に比べ、わが国は少子高齢化以上に若い人のエネルギーが感じられない
ように思います。

学んでいる「生物化学」をベトナムで活かしていきたい、と締めくくったF君の目
には力があるような気がしました。

横山国男

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2007年10月06日(土)更新

こしの都1500年・・「大祭の衣装作り」

継体天皇は応神天皇五世皇孫で、お生まれは近江の国(滋賀県)高嶋ですが、
御母が越前国(福井)の坂中井の娘で振姫(ふりひめ)と称されました。
3歳の時、御父が亡くなられたので、御母に従い越前に戻り、福井の北に隣接
する現坂井市丸岡町でお育ちになり、その容姿は威風堂々として大変徳の高い
お方に成長された、との言い伝えがあります。

成人の後は、勧業、治山・治水に意を尽くされ、当地越前開闢の祖とあがめられ
ましたが、58歳の時、数度の要請により第26代天皇として、河内の国樟葉宮
(くすはのみや)に移られ、ご即位されました。
当社の近くの「足羽(阿須波)神社」(あすわ)の御神体として現在も祀られており
ます。

継体天皇
継体天皇石像(足羽神社HPより)
足羽山より三国を望み、現代でも
福井の平和と発展を見守っています。

在位25年、名帝の名をほしいままにしましたが、御年82歳で山城国にて崩御、
本年は即位1500年にあたるということで、福井をはじめこの春から各種記念行事、
イベントが関わりのある各地で目白押しとなりました。

なかでもこの5日から、越前市(旧武生市、今立町)を中心に7日まで、「こしの都
1500年大祭」と銘打たれたイベントは、「国連関係の国際映画祭」、大陸からの
技術の伝来と交流をテーマにした「こしの都浪漫回廊パレード」と称する、日本海
の河野から持ちこんだ古代船に匠の技で再現した献上品を積み込み、1500人が
練り歩くパレードなど、盛りだくさんの行事が地域住民や国連からの来賓も参加し
て開催されています。

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この夏、7月も中旬だったと思いますが、実行委員会のM委員長さんから、突然
「パレード、式典用の衣装を作ってほしいので、今から伺います」とお電話があり、
お見えになりました。

広げられた「デザイン画」は当地の服装専門学校の生徒さんが描かれたコンク
ール入賞作品ですが同席した娘が頭を抱えてしまいました。
決められた予算のなかでやるには曲線が多く縫製もハンパではありません。
それに前後にイベントのロゴやマーキングがフルカラーで入っており、とても
可能とは思えなかったのでしょう。

「いつまでに必要ですか」とお尋ねすると「9月20日までにお願いします」とのこと、
納期までに十分な日にちもありません。

それからの2ヶ月は大奮戦、あらゆる加工方法を駆使して、なんとか期日までに
お納めしましたが、翻ってみるとずいぶん勉強もさせてもらいました。
また一つ事例が増えて、娘は成長したことでしょう。
思いがけず、Tシャツも数デザイン作らせていただくことになりました。

子供の頃、この足羽山の頂上近くにある、継体天皇像のところでよく遊びました。
巨像ですが5頭身くらいで、なんとなくちょっと怖い顔に見えましたが、今は
この古代史にも関わる記念すべき「大祭」での衣装やTシャツを作らせていただ
いて、優しい面持ちに見えるのは現金なものです。

以下は作品です。この休み中にパレードも見に行こうと思っています。

衣装 Tシャツ


横山国男

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