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2009年09月30日(水)更新

してみたい「読書」は・・・

2年ほど前になるでしょうか。同年の知友のMさんから「私の接した珠玉の言葉」
と題したA4のコピー冊子をいただきました。

いつも机の上に置いて時々読み返しますが、Mさんの膨大な読書量、古典の教養
に身のすくむ思いがします。私自身は結構本を読む方だと思いますが、金儲けに
つながるビジネス書や趣味の本が多い私の読書は「読書」とは言わないとある方
がおっしゃっていました(汗)。それで趣味は「本好き」と称することにしています。

Mさんは中でも西行と良寛がお好きだそうですが、経営者の方でも「良寛」を信奉
されていらっしゃる方も多いのではと思います。

『欲無ければ一切足り 求むる有りて万事窮す』
『焚くほどは かぜのもてくる 落ち葉かな』
『頭をめぐらせば七十有余年 人間の是非看破に飽きたり』
『うらをみせ おもてをみせて 散るもみじ』
『世の中に まじわらぬとにはあらねども ひとりあそびぞ われはまされる』

良寛さんて、村のはずれで子供たちと毬つきしてたとか、かくれんぼしていて誰も
見つけに来なかったので月が出てきた、などというエピソードくらいしか知りません
でしたが、飽食と混迷の時代にとても清々しく力強い思いをさせてもらえます。

『良寛の歌ごころ』上田三四二 著(考古堂刊)

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兼好法師の
『されば人、死を憎まば、生を愛すべし。 存命の喜び、日々楽しまざらんや』
他も大好きです。

まだまだあるのですが、死ぬまでにこういう「古典を読む楽しさ」みたいなものを
身につけられたら、と思わせていただいたMさんに感謝しています。



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2009年09月28日(月)更新

佐野文二郎さんの愉快な発砲スチロール人形博覧会

佐野文二郎さんは、我々の敬愛する佐野ご夫妻の二男で、福井を飛び出し、
東京でイラストレーターを振り出しに、発砲スチロールをカッターナイフで削り、
特に人物の特徴をよく捉えた「立体イラスト」とでもいうべき作品で今や高名な人。

この10月1日から13日まで、「兵庫県学校厚生会館・アートホール神戸」で、
サノブンジロウの発砲スチロール人形博覧会」が開催されるというチラシを、
カナイが文二郎さんのお母さんから頂いてきました。

大阪・神戸周辺の方、ぜひご覧ください。思わず頬がゆるみ、心にビタミンがいき
わたる気持ちになりますから。

佐野文二郎の発砲スチロール人形博覧会 チラシ

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文二郎さんは、リクルート社の「週刊B-ing」の表紙に、思わずニャッとさせられる
デフォルメの立体人形作品を200点も提供し続けていましたから、チラシを見るま
でもなく「あぁ、知ってる」という方も多いでしょう。

チラシのコピーに、
『立体イラストレーター(?)佐野文二郎は、発砲スチロールをカッターナイフで削り、
政経、映画、演劇、芸能、音楽、スポーツの各界で活躍する有名人の「そっくりさん」
を作ります。デフォルメ(誇張)された、それらの「立体似顔」はユーモアにあふれて
いますが、それぞれ、現代社会の諸相を反映しており、「今」を感じさせてくれると
同時に「顔」の持つイメージについて考えさせてくれます。とはいえ、理屈抜きで楽
しめます』

昔、「映画の友」とか「スクリーン」などの映画誌の最後の方に「カリカチュア」という
ページがあり楽しみでした。いわば「戯画」ですが、あまりに俳優の顔の特徴をよく
つかんで、それをデフォルメしていて「ヒェーッ!。でも似てる!」と感嘆したものも。

ソフイァ・ローレンとかリチャード・ウイドマークとかファニーフエイスと言われた
ヘップバーンなどは常連で、今でもよく覚えています。描きやすいのでしょうか。

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文二郎さんのお父上は、お堅い「鐵工会社の社長さん」ですが、講道館柔道の
高段位者で連盟の重鎮。が、飲めば「談論風発」、絵や陶芸も愛する“文武両道”
の大先輩で、楽しいお話は時間を忘れます。
文二郎さんの洒脱な「自己紹介」(略歴)などを読むと、思わず「血が流れている」、
と思ってしまうのです。



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2009年09月25日(金)更新

「田中本家伝来の婚礼衣裳」

連休に上信越へ行きましたので、一度見てみたいと思っていた長野県須坂市の
「田中本家」の収蔵館を観てきました。

田中家は享保19年(1734)の初代に始まり、現在の11代まで連綿と続く須坂の
豪商ですが、数多くの生活用品、衣装などが見事に保存されていて、特に私は
仕事柄「染織」に興味がありますので楽しみにしていましたが、その内「婚礼衣裳」
のデザイン、手仕事の見事さには特に圧倒されました。 

図録にある、元東京国立博物館染織室長・山辺知行氏の解説の一部と、写真を
転載してご紹介したいと思います。

田中本家伝来の婚礼衣裳

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<抜粋>
『・・打掛は幕藩時代には高級武家の女性のシンボルともいうべき礼装用の表衣
(うわぎ)であったのだから、一般には表立って用いることが出来なかったのは勿
論であったが、その点、田中家のような地方でも指折りの財力と家格を具えた
素封家=表向きは封土もなく封録も受けていない。でも諸侯と等しい、もしくは
それを凌ぐ財力のある家柄=で、藩主への御用金調達等によって士分の扱いを
受けて居た家であるから、このような上流武家階級の服飾がそのまま取り入れら
れることに何の抵抗もなかったことと思われる。・・』

『・・そしてこれ等は何れも当時の最高級品であるが、其処には金に飽かして、
その優越性を誇示しようといった過剰なきらびやかさもなく、むしろ全体に控えめ
で余裕のある品の好さが感じられる。これは田中家に代々受け継がれて来た、
「外」に対する自分の立場を顧みて「分を守る」という高い教養精神の現われで
あったと思う。・・』

松竹梅鶴亀模様打掛(三枚重ね)  黒龍紋地桐鳳凰模様打掛
紫鼠羽二重地染分け桜に貝合縫取模様振袖 花嫁花婿婚礼衣裳 白緞子地雲立涌菊鳳凰模様打掛 青緞子地松竹梅鶴模様打掛
白羽二重地羽衣に楽器模様打掛 黒縮緬地松竹梅四季の花模様振袖 黒縮緬地若松模様留袖(二枚重ね) 櫛、簪、笄、根付け、手絡

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夏は高温多湿の我が国、冬は豪雪地帯でもある須坂で300年近い時を経ても、
このようにそれぞれが新品のように保存されてきたのは「モノを大切にする」と
いう精神と、遮光及び吸湿・放湿の天然のメカニズムを持つ土蔵、そして和紙、
桐の収納箱など「保管に適した材料」の智恵とが組み合わさった結果でもあると
思います。

あらためて、日本の文化と先人の知恵、工藝技術のすごさを思い知らされますし、
英国ビクトリア&アルバート美術館のパトロンたちが驚嘆したというのも肯けます。

国宝のようなものはありませんが、そのほか玩具、器、駕籠など珍しいものが多く
建築、庭園も含め、一度お近くへ行かれたらぜひ覗いて見る価値は十分にあると
思います。


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2009年09月23日(水)更新

「渋滞」は覚悟してましたが・・。

シルバーウイークとかで20日から22日まで妙高高原(新潟、長野の県境)へ
「シルバーエイジ」の3夫婦で出かけました。
好天に恵まれましたが、紅葉にはまだ早い季節です。

福井から北陸高速を北上して、上越(直江津)で上信越自動車道を南下、妙高は
普段なら3時間半ぐらいで行けるところが、約5時間近くかかりました。

各地で渋滞したようですが、ここは上越⇔妙高間で数か所ある「対面通行」、即ち
追い越し車線のない一車線になるととたんに詰まってしまいます。
普通30分のところが1時間以上のノロノロ運転となりました。しかし普段の交通量
では支障がないようですから仕方ありません。

予想していましたので別にイライラもしませんでしたが、それでもせいぜい13キロ
ほどの渋滞、これが50キロともなれば私には耐えられそうもありません。

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渋滞の車列の中にいるといろいろな発見があります。

① もうめったやたらにワゴン車やSUVタイプの車が多い。前も横もそのほとんど
  がそういう車で、乗っているのはファミリーと思われ、「パパは大変だなー」と。
② その他も軽自動車を含む小型車がほとんどで、観光バス、トラックもあまり
  見かけません。さらにベンツやBMWなど大型の外車には全くといっていい
  ほど出会わないのは、リッチな人たちはこういう時は出かけないのか、それと
  も電車か飛行機で優雅にどこかへ?
③ 合流するときはスムースに入れてくれてマナーがよい。またものすごく車が
  多い割には意外に事故車を見かけません。無理な追い越しはできないし、
  緊張して運転しているせいでしょうか。パトカーもほとんど見かけませんでした。
④ パーキングエリア、高速道のガソリンスタンドはどこもいっぱい。給油口まで
  30分以上かかったでしょう。サービスエリアの売店なども人で一杯。食べ物は
  「売り切れ」の張り紙ばかり。

 トイレと水を買うため2度ほど立ち寄りましたが、一気に我が家まで直帰しました。

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前の日、ホテルでテレビを見ていたら、若いお父さんが「高速道路がどこまで行
っても千円なので、行けるところまでいってみようかと思ってます」なんてインタビ
ューに答えていました。

今は高速道路の付帯設備がすごいことになっていて、宿泊設備や温泉もあるし、
遊園地まがいの施設もあります。パーキングから下の海岸に降りられるようにな
っていて、夏なら海水浴など一日過ごせるような所もうちの近くにあります。

要するに「高速道路自体がレジャー施設」化しているんですね。

今回「現地集合・現地解散」で楽しんだ3夫婦とも高齢者の仲間入りの年齢です。
長時間のドライブもきつくなってきました。
この上「高速道路無料化」が実現するようであれば、家で本でも読むか近場で楽し
む「静かな連休の過ごし方」が合っているようです。

2009年09月18日(金)更新

「現地集合・現地解散」という旅スタイル。

企業によっては、19日(土)から23日(水)まで5連休となり、最近は春のゴール
デンウイークに対して”シルバーウイーク”という呼び名が用いられるようです。

19日は、今月末に設備の入れ替えがあるため、全員出勤して長年使用してきた
機械や機器を外に出し、スペースを一新する作業があります。

モノを作る会社の社長なら似たような感慨をお持ちだと思いますが、「工場建物や
機械類」にひとしおの愛着があり、なかなか「捨てる」という気持ちになれません。

「♪ 古いヤツだとお思いでしょうが・・」 あの時これを買うのは重大決心だった、と
かこの工場と従業員がいてくれたからこそ今がある、という感謝の念が湧くのです。

雨が降っても風が吹いても、あるいは外出時に消防車のサイレンが聞こえたりす
る時などは「会社は?工場は?」と気になるのは「中小企業の経営者」なら当然で
はないでしょうか。後継者にも当然必要な「資質」の一つだと繰り返し話しています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

20日(日)からは、2泊3日で友人夫婦3組6人で「妙高・赤倉」へ出かけます。
2か月前から、ネットを駆使して「ホテルとゴルフコース」を格安で予約しました。

一昨年のやはり初秋、長年一度泊まってみたいと思っていた「赤倉観光ホテル」へ
夫婦で投宿。混雑する冬のスキーシーズン、夏の避暑の季節を避けて訪れたこの
山荘風の「ノスタルジックホテル」に十分満足したので友人を誘いました。

「赤倉観光ホテル。雄大な妙高が美しい」

雪対策の「赤いトタン屋根」が印象的ですが、かっては大倉財閥の経営だったもの。
スキーなどで皇室のご利用でも有名ですが、そのスナップ写真などはB5サイズ程
のモノクロ写真として、地下の浴室(温泉)へ通じる廊下にさりげなく、そしてつつま
しく架けられていて好感が持てます。

ここのフレンチレストランもとても良かった。オフシーズンに入ったため、客は二組
だけ。遅いカナイの誕生日祝いの名目でディナーを、ということで案内された窓際
の席からは、ほのかに妙高の町の灯りが見下ろせました。

着席してナフキンをカナイと同時に手にして互いに思わずニッコリ。
今ではあまりお目にかからない、厚手で真白な本麻のピシッとしたそれでいてどこ
か暖か味のあるアイロンの仕上げに二人とも同じことを感じたようです。

ウエイターは必要以上に動かず、視界のわずかに外に。それでいて手を挙げれば
即反応してくれるのです。
私たちは最新の近代的なホテルより、川奈や万平ホテルのような「ノスタルジック」
を味わえるホテルが好きです。・・・・「古いヤツだとお思いでしょうが」。

もう一泊は「野尻湖ホテル エルボスコ」。
聞いたことなのない名前と思っていたら、これは旧「野尻湖プリンスホテル」だそう。
それなら、以前に食事に寄ったことがあります。野尻湖畔で景色がよく「静謐」を味
わえるホテルですが、ここも経営が代わったということでしょうか。 時代ですね。

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ところで、今回は「高速道路どこまで行っても1000円」の恩恵に浴します。
車も多いでしょうし、パーキングも混雑するでしょうから、3夫婦それぞれ「現地集合
 ・現地解散」にしたほうが自分たちのペースで走れる、という考えからです。

友人たちとの海外旅行も、近場(台湾、グアムなど)は原則現地集合・現地解散と
することが多くなりました。
これは歳をとってそれぞれの「旅」のスタイルがあり、他の人に遠慮したり、無理に
合わせる必要がないと思うからです。

空港での前泊、後泊も自由、ビジネスクラスを利用されるのもどうぞご遠慮なく、
現地でご一緒した他にどこか行きたい所があればそれもお好きなように、という
「熟年の旅」のスタイルです。

というわけで、私たちは20日は少し早めに出て、須坂市の「田中本家」を見学す
る予定です。納めた「三越本店」にも残っていないと言われる江戸時代の豪華な
花嫁衣装や、数々の豪商所有の逸品と庭園が観れるのを楽しみにしています。
(かの英国の「ヴィクトリア&アルバート美術館」のパトロンの一行がここを訪れ、
 予定を延長して膨大な収蔵品を観て驚嘆、垂涎状態だったという逸話があり
ます)。



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